魔法科高校の魔宝使い ~the kaleidoscope~   作:無淵玄白

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続きは書いているのですが、長くなりそうなのでアップロード。

そして劣等生新刊と同時にfakeの新刊も―――成田先生。御身体に気を付けてください。

そんなこんなで新話どうぞ。


第95話『九校戦――妖精舞踊』

 既に夜中に差し掛かろうとしている時間。甲子園球場における夜間試合の如くナイター照明が点灯されて、妖精たちの戦いを彩ることをよしとしている。

 

 妖精たちの休息の間に、モノリス・コード本戦予選が始まり、順当にと言えばいいのか明日の決勝リーグは『一高対三高』『九高対二高』という様相になっていった。

 十文字先輩の戦いぶりとかは、画面越しにしか見えなかったが、やはり九高の霧栖があまりにも拙いと思えた。あれは魔術師で言えば『色位』相当だ。

 

 決勝で戦うことになれば、どうなるやら――――。

 

 

「賽は投げられた。もはや出目がどうなるかなんて分からないな……」

 

 後戻りは出来ない道だ。たかが魔法競技如きに何を考えているのかと言われそうだが、ともあれミラージ・バット決勝戦の時間は刻一刻と近づき、それに比例する形で客席も埋まっていき、立ち見客の誘導も増えている。

 

 前代未聞の飛行魔法の術式が三種類も出たのだ。モニター越しでは無くて直の眼で見ておきたいと考える人間は多いようだ。

 

 

「ともあれ御三方、お疲れ様」

 

 御三方という意味で言ったのは、一高と三高の技術者組一年たち―――刹那の繊細な要求に実によく応えてくれた猛者である。

 

 それを見ていた和泉先輩が『ムリムリムリムリカタツムリィイイイイ!!』などと発狂したのだった。解せぬ。

 

「どうも。いやはやあそこまで繊細な作業を要求されるとは思っていなかった……遠坂君って凝り性なのか?」

 

「前に美月に『魔眼殺しのコンタクトレンズ』を作っていたが、一週間は持つものを作るべく邁進していて―――」

 

「最終的には、三か月持つものを作ってくれたんですけどね――……」

 

 吉祥寺の質問に答える形で、何故かここにいる達也が返答して、それに苦笑する美月。

 

 そう―――思い出すに作った時は、お袋を超えていくぐらいの気持ちだったのに、そんな気持ちが段々と薄れていくのを感じたのだ。

 

「あれだよな。こんな時代だからこそ眼鏡の重要性を認識すべきなんだよ。

 眼鏡の『大磨伸(だいまじん)』からの啓示でも、『それをすてるなんてとんでもない!』とか言っていたし」

「お前、そんな電波を受け取っていたのかよ……」

「眼鏡あってこその美月なんだと今は思っている。でなければあれですよ。幹比古が心配のしすぎで心臓が止まりそうな学校の人気者になっちゃうから、如月美緒ぐらい」

 

 どう言う意味だ。と男子勢は訝っていたが、女子には何となく理解出来た。

 

 美月は、この時代には珍しい眼鏡着用者。その用途は過敏すぎる己の眼を殺すためであったが、訓練次第では『魔眼』として『外界』に干渉できる。世界に訴えかけられるタイプのものだとして、伸ばすか封じるかを刹那は言ってきたのを思い出す。

 

 それはともかくとして、美月の眼鏡は、本当にこの時代にあっても野暮ったすぎるぐらいの丸眼鏡なのだ。それぐらい彼女の眼の範囲が広いということでもある。

 ハーフリムタイプの眼鏡ではきつい印象もあるかもしれないが、モノによってはお洒落に着こなせるものもあるのだから……。

 

 美月が眼鏡を外すということは、その美貌を外界にさらすことである。認めざるを得ないこと。

 美月は眼鏡を外すと正統派の超絶黒髪美少女にクラスチェンジしてしまうのだった。

 

「ああ、アタシにも電波が来たわ……眼鏡を外して美少女になるとか邪道だと言う大磨伸の電波が!」

「それタダの嫉妬じゃねぇか?」

 

 エリカが頭を抑える様子に、若干引きながらレオが言うも、肯定の言葉が上から出てきた。

 

「いいえ、西城君。私にも『啓示』が来たわ。だから柴田さん。眼鏡―――外さないでね?」

「なんか不当な扱いされている気しかありません!!」

「美月さん、落ち着いて」

 

 十七夜栞の言葉に若干涙目になりながら答える美月。まぁ本当に巨乳、黒髪、眼鏡、更に言えば若干趣味が怪しいものの正統派の美少女な柴田美月なのだ。

 

 女子の嫉妬が刺さるのも無理はない。そして美月の眼鏡が外れるかどうかは、美月を宥めている幹比古の手に委ねられたのである。

 

 そんな恋人の内心の台詞を察したのか、リーナが少し不機嫌になりながら口を開く。

 

「で、セツナの中でワタシは正統派じゃないのかしら?」

「あれだよ。日本におけるヤマトナデシコ七変化的な話であって、リーナには適用されない話と言うか、いうなれば『犬夜叉』と『うる星やつら』ぐらい違う話だよ」

「そんなセツナってば、ワタシのタイガーストライプ(虎縞)ビキニを獲ろうとするなんて……このHENTAIダーリン♪」

 

 今の会話で通じるこの二人ってば果たして―――どういうことなのだろうと思ってしまうほどに、分からないようでいて分かってしまう会話であった。

 

 そして話の話題を最初にリターンさせるは刹那であった。

 

「ともあれ……伊里谷理珠の『トリック』は、俺の前では通じない。後は……彼女ら次第だな。手助けしなくていいのか達也?」

 

「ああ、お前の言う通り深雪に傍に居なくていいのかと言ったが……兄離れの時期かな?」

 

 それは深雪なりの気遣いで、観客席と言う皆と同じステージで色眼鏡無しで自分を見てほしいということだったはず。

 

 何より……伊里谷理珠という最大級の敵に対して挑む『四葉』の魔法師としての意識なのかもしれない……。

 

 そんなことを外様の立場で想っていた刹那だが、深雪に想い募らせる男一人が、ここぞとばかりに口を開く。

 

「お義兄さん! これからは俺が深雪さんを守ってみせます!!!」

「お前に義兄(あに)と呼ばれる筋合いはない」

 

 お笑いで言う所の『天丼』じみたやり取りをする将輝と達也に誰もが苦笑い。

 

 しかも達也は取り付く島もないのだから、なんだか見ていてあれであるのだ。

 

 改めて確認することではないのだが、ミラージ・バットは湖水が張られた遊泳場にいくらかの柱を突きたてて、そこから飛びあがることで、空中に投影されたホログラムの光球を叩きポイントしていくことで勝敗が決まる競技だ。

 

 性質上、それはかなりの疲労をすることと同義。魔法力を伴わないジャンプを多用するスポーツ……バスケットボールの一試合におけるジャンプの平均回数。同時にそこからの全力疾走と、ハードなのは当たり前。

 

 ジャンプする度に自重の何倍もの衝撃が身体を苛み、それでも走りジャンプし続ける。

 魔法力を伴わない競技であるバスケと違い、現実を改変して人間能力を軽く超えていく魔法師にとって、そんなもの(疲労)は無縁に思えるかもしれないが、現実にどこに現れるか分からぬ光球を叩くことを余儀なくされた上に、無駄撃ちになるかもしれない魔法でサイオンの消費は否応なく増える。

 

 それらが魔法師の身体を苛み、先に述べたバスケットボールと同じく一時間の動作でフルマラソン並の疲労を与えるのである。

 

「それゆえに新人戦においては起動式の簡略化に注目していたんですが、まぁ―――今回はそれとは真逆ですからね」

「ジョージ、一色の方はどうだったんだ?」

「大丈夫だよ将輝。遠坂君たちが見抜いたものに対する対抗策は全てある―――」

 

 三高としては、どういったところで一色愛梨の調子が気になったのだろう。首っ引きでCADを改変していた吉祥寺の言葉と同時に、担当者である栞もまた頷く。

 

 そうしてから深雪の方に興味を向ける一条将輝。

 

「ならば司波さんは?」

「そちらは俺の担当だ。まぁ何とかなるだろうさ……あの『蝶の羽』が起こす『改変』には負けさせない」

「……『時間(とき)』は?」

 

 一条将輝が顔つきを神妙にさせながら開いた言葉。それは、全員を緊張させた。当然であろう。

 そんなトリックでパーフェクトを叩きだしたなど、尋常ではないのだ。

 

「そこは、刹那の担当だ――――どうなんだ?」

 

「やるだけはやった……後は、彼女たち次第だ」

 

 言葉と同時に古めかしい砂時計と懐中時計―――同サイズ程度を、手の中に出す刹那のマジックに誰もが息を飲む。

 

「光井のような光波に対する知覚は無いが、それでもある程度のことが出来るはず―――超速に対抗して超速で挑んでは、どうやっても相手に一日の長がある」

 

 それを補うための方法は……己の内側にあった。それを意識させた―――それだけだ。

 ここまでやっても……取れるかどうかは分からないのだから恐ろしい。

 

「ただそれだけやっても……伊里谷理珠さんは、とんでもない実力を感じる……まるで――――」

 

「マルデ?」

 

「……ううん、何でもないよ。忘れてリーナ。みんなも」

 

 まるで―――その後に繋がる言葉を刹那は察していた。それは……自分やマナカのような尋常ならざる能力を持った魔法師のことを指している。

 

 正直言えば……雫には自分を想ってほしくない気持ちが多い。

 雫の両親……出会って思ったことがある。あの人たちは、『尋常の世』の人なのだと……。

 

 そして雫もまた『尋常の世』に生きる人だ。ちょっとばかり『魔法』という『競技』が『得意』なだけで、その精神性は……普通の人なのだ。

 

 自分のような異常性の塊と親身に触れ合っていいわけがない。友人にはなれるだろうが、それ以上は不味いことだ。

 

 

「………」

 

 久々の雫の無言の圧力。口に出さずともその中に渦巻いている想いは分かってしまう。

 

 そんなことを想いながらも、妖精たちがフィールドに着陣。魔神の種族『フォモール族』を打ち倒した後に、己の身を世界の裏側に溶け込ませた『ディーナ・オシ―』の如き妖精たちの着陣である。

 

 深雪は、ブロッサム()の色を配したドレッシーなコスチューム。バレリーナで言う所のプリマ、エトワールの如き風格を匂わせる衣装である。

 

 愛梨は、白と蒼―――金……まるで少女騎士のような姿をしていた。転身した際に、ガーネットが気を利かせて『ブラダマンテ』の衣装をインストールしていたのだろう。

 ただ……スカートの下がハイレグじみたものであることを知っているだけに、変な気分になるのだった。

 

 そんな中、五十嵐亜実先輩が『普通の衣装』でちょっとだけ安心する。眼がいい連中は、その唇に『剛性』の魔力を見てしまい―――。

 

「「「「辰巳先輩、初キッスおめでとうございます」」」」

 

「なんで分かったんだ!? あっ! お前ら亜実の唇をマジマジと見たな!!!」

 

「ぐぇええ!! だからってなんで俺が締め上げられるんですかぁああ!?」

 

 若干、理不尽な行為を受けるのは、近くに居た服部先輩が被害に遭う。まぁ二人ともそっち系統(体育会)な感じなので加減は分かっているのだろう。

 

 カマ掛けもあったのだが、ともあれ辰巳鋼太郎の言葉の後に最後に着陣するのは―――ド本命とも言える妖精だったからだ。

 

 

 白銀の少女が纏うものは、やはり白銀か……予選での印象を崩すかのように、伊里谷理珠が着てきたのは赤、朱、紅……真っ赤なドレスであった。

 丈は短いが、それは紛れもなく『赤原礼装』……それを改良したものである。

 

 白銀を思わせる少女が真逆の真紅のドレスを着込み、瞑想(メディテーション)する様子。刻印の励起が、この上なく世界を変革する。

 

 どうやら最初っからやってくる様子だ。その姿に、誰もが緊張をする。

 

 ミラージ・バットの主役はこの三人に絞られた。三人の中でも群を抜いているのは『人外の魅力』を有する伊里谷理珠。

 

 ……ホムンクルスと人間のハーフの母胎から生まれでた鬼子にして――――冬の妖精。その運命はいかなるものだったのか……。

 

 

「リズ……」

 

「……もう知らないわよ!……」

 

 惚ける会頭相手に会長がぷいっ!と顔ごと逸らす様子。見せかけ『小悪魔』の必死の抵抗だが、会頭には何の痛手も負っていない。

 

 正直言えば、会長は会頭に『甘えていた』節がある。こうすれば、こうだろう。こうなれば、こうだろう的な……熟年夫婦じみた信頼関係が、このような事態を生んだのだろう。

 

 お互いに家が十師族という魔法の名家に連なって家の関係で、歳が近くてお互いに知っていたからだが……、その信頼関係が段々と恋人などに近づけば良かったのだが、その前に伊里谷理珠がやってきたということである。

 速攻で会長が会頭とくっついていれば、今のように『ヤキモキ』しなくて良かったのだが、まぁそれはあり得ない話であった……。

 

 一番の理由は――――VIP席からフィールドに近い観覧席に移動してきたドレス姿の女性と近すぎる『眼帯』……アイパッチをしている男性の姿が原因だろう。

 

 父兄、父母―――保護者の来賓のみが座れる席に座った四葉真夜と七草弘一の姿を多くの父母は『ただの魔法師』とは思っていない。

 

 四葉の当主と分かっていても、話しかけられて朗らかに対応しているマダム・イッシキが少し豪胆に思える。

 

 

 そうして周囲の状況に対して感想を述懐していると第一ピリオドのスタートシグナルが点灯していく。

 

 ランプが点いた瞬間、鳴り響くスタートブザー。そして現れる光球。高さとしては13m―――若干、平均よりは高いが、それでも反応した妖精たちが殺到する。

 

 その中をかき分けて抜き出たのはファイアリー……炎の妖精とでも言うべき存在。蝶の羽のごときものを利用して『飛翔』

 

 吹き出る魔力が、他の選手たちの『飛行魔法』を『妨害』……戦闘機における『巴戦』(ドッグファイト)のようにレーダージャミングを掛けられたかのような様だ。

 

『飛翔していたはずの妖精たちが地に伏せる! まさしく天帝の眼(エンペラーアイ)! ドイツが生み出した四大元素の魔法師、アルケミーオブアルケミーの申し子が全ての妖精を駆逐するかのようです!!!』

 

 ミトの言葉に構わずリズは、スティックを振るって空中に投影された球を打ち消した。まずは一ポイント。このままバタフライエフェクトの如き魔力が吹き続けていれば、彼女の勝利は間違いない。

 だが―――そうはさせまいとして飛翔しようとしている連中は、底なし沼に嵌ったかのように自在に飛ぶことはおろか、飛翔すらおぼつかなくなっている。

 

 妖精の死……それを想起させる―――しかし、それを咎めるように―――金色の妖精と雪の妖精とが、神の如き眼を持つリズに挑みかかる。

 

 この世ならざる幻馬の翼と黄金の翼―――計四枚羽の天使が羽ばたきを開始して、雪の妖精もまたその手に持っていた『杖』を使って桜色の花弁を纏めて己の羽とした。

 

 乱されまくっていたサイオンのフィールド。ジャミングが無くなりフィールドがクリアーとなる様子。

 

 やった方は、笑みを浮かべて―――睥睨する魔性の女を見ていたが、見られた女の方も魔術師としての顔で笑みを返す。自分の魔術を打ち破られたことに対する意趣返しの方法を思案しているのだろう。

 

 その一瞬の隙を突いて深雪と愛梨は、更に上方に出現した光球に向けて跳躍の飛翔。現れたのは五つだが、両者が二個を叩き、一個を叩く様子。

 イーブンポイントに戻した三者の妖精たちが飛びながら睨みあう。どちらが先んじてホログラムを叩くかを―――牽制しあっている様子。

 

「よし! まず第一段階はクリアーだね!?」

「ああ、ワンサイドのインチキゲームはここまでだ。義姉さん―――悪いが、あんたの覇道は止めさせてもらうよ」

 

 珍しく興奮した様子でいる栞に返すと『使い魔』でも放っていたのか、こちらの声が聞こえていたのか……声が刹那に届いた。

 

『子狐が! その程度で私を止められるとでも!? お姉ちゃんを舐めるんじゃないわ!!』

 

 連続飛翔。魔法式の『息継ぎ』すらない幻想の翼で飛ぶリズの思念の言葉が、こちらに届く。

 刹那と魔力的に『繋がりが深い』リーナもまたその言葉を聞いて、「こ、これがニホンのヨメシュウトメ関係の極みなのね!?」とか言っている。

 

 関係性としては小姑ではないかと思いながらも、再び出現する光球。それは彼女たちの上方及び下方など、三次元の極み的にあちこちに出現している。

 

 大会関係者としては、このまま三人だけの試合になるのは不味いと思って、あちこちに球を出現させたのだろう。事実一番、近い所にいる五高の生徒が、円柱から飛び立ち叩こうとしたのだが……。

 

 

「Time Alter―――Double Accel」

 

 

 時計の文字盤を思わせる魔法陣がイリヤ・リズの四方を包む。『来た』と思った深雪と愛梨の緊張がこちらにも伝わる。

 

 しかし、そう感じた瞬間には―――リズは消え去り、ミラージのフィールドのあちこちに出現していた。

 現われた光球20個中―――16個を叩き落としたイリヤ・リズの動きは凡そ人体の強度を度外視した加速。

 

 己に発生する『時間流の加速』で全ての人間を置き去りにして、『未来』に飛んだリズの秘術。その正体を正確に察知出来たものなどいないだろう。

 

 ざわつく観客たち。飛行魔法だけでも耳目を集めていたのに、更に慮外の加速なのだ。

 

「イリヤ先輩の『クロノスローズ』……まさか、本当にそんなことをやっていたなんて……」

 

「ユークリッド的世界の崩壊であり―――」

 

「ミンコフスキーの定理の断末魔が聞こえるようだ……」

 

 頭いい連中のどうにも理解不能な単語の羅列に大半の人間が頭を捻る。だが説明はしていただけに、それ以上の疑問は無かった。

 

「遠坂、結局リズの魔法は何なんだ?」

「七草会長からお聞き―――ああ、無理ですね。すみません」

 

 あの後、技術者連中など主要スタッフを除いて本戦モノリスに向かったメンバー達は、この事実を知らされていなかった。

 会頭が厳めしい顔を作って聞くも―――にやけるのが隠せていない。つまりは、そういうことだ。

 

 つーかいい加減、七草会長も機嫌を直せばいいのに……まぁ無理だろうが。

 

「簡単に言えば、一種の間接的な『時間操作』です。教科書の462頁を参照―――」

 

 刹那がエルメロイモード(眼鏡着用)したことで、持って来ていた五十里先輩が、魔力を用いてページを開いた。

 

 そこに書かれていたことを説明した時のことを刹那は思い出すと同時に、戦っている妖精たちも思い出す……イリヤ・リズの魔法の正体を―――。

 

 


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