魔法科高校の魔宝使い ~the kaleidoscope~   作:無淵玄白

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実をいうと今回の話のオチは色々と迷った感はありました。

当初の案としては、刹那がタタリに自分の不安という『理想』を実現してもらおうと、色々と言ったりしているうちに……。

「コラ! 刹那! 付き合っている女の子を悲しませるなんて、母さん。そんな子に育てた覚えは内臓一発!!!」

「ぶごぉ!!」

「達也、あなたもよ。私も『一端』を担っているとはいえ、そこまで無情なことをするようにした覚えはないわ。反省なさい」

「―――おふくろぼぉっ!!!」

以下 あとがきに続く……。


第241話『Farce/melty blood‐4』

 ──それは、今は昔の再現であった。

 

 最初の始まりは、棒立ちとなっていた『相手』をこの世から無くさんばかりの攻撃が炸裂することからだった。

 

 まさしく木端微塵、粉微塵にしてもまだ飽き足らない一撃は、何度も何度も繰り返されていく。

 

 赤、緑、緑、と弾け飛んでいく様子が凄まじい。

 

 回転する棒が、白雲を撹拌するかのように繰り出され、さらなる大白雲を作り上げる。

 

 そしてそれらに繋げるは、ただ一つの炎の魔法。

 

 灼熱の化身を振るいて、それらを焼き尽くす……寸前で活かす。

 

 そう、焼き尽くしてはいけないのだ。全ては生きていてこそ始まるのだから。

 

 ああ、即ち──。

 

 

 

「火を制するものは料理を制す!! 中華の基本とは『火』にこそあり、全ての食材を繋げて作られるは──」

 

 大皿に盛り付けられる赤・緑・緑の具に包まれた白米とゴマの野菜チャーハン。その上には、餅つきで言うところの合いの手よろしくメレンゲを焼き上げたものを出してくるリーナ。

 

 一高学食の厨房を使って行われたのは……遠坂’sキッチンであった。

 

 それを主に食うのは……。

 

 

「よもや庶民の作った料理などで王の舌を満足させられるとは思うまいな……」

 

「まさか御主人様にお世話になるとはこのメイドオルタ(騎のアルトリア)、何度目かの不覚……かくなる上は、夜伽で満足させるしかあるまい」

 

「くだらんことを言っているな『騎』と『剣』(私たち)。マスターが作ってくれた料理なのだ。冷めぬ内に食うぞ」

 

 

 同じような顔が3つ。1人は若干年齢ゆえか、スタイルに超絶な違いがあるが、ともあれ同じような顔が同時に『同じような声』で唱和しあう様子に誰もが興味津々といったところか。

 

(ダ・ヴィンチもといオニキスによれば、ジャンクな食事の方が、黒の騎士王は好みのようだが……)

 

 ジャンクな食事。いわゆる自動配膳機で出来たハンバーガーやフライドポテトでは満足出来なかったことから、鍋を奮った刹那とリーナ(夜伽云々で不機嫌)だが、ことの発端は30分ほど前に遡る。

 

 それはいざ鎌倉ならぬ、いざ騎士王と、刹那プラスαが、3体に『増えた』騎士王アルトリアを倒すべく景虎に加勢した瞬間であった…………。

 

 

 ぐきゅううううう〜〜〜

 ぐきゅるるるるる〜〜〜

 GUーGUーGUー〜〜〜

 

「「「…………」」」(アルトリア's)

「「「…………」」」(刹那除きの女子's)

 

 

 盛大な腹の音。互いの魔力の波動(おと)にも負けじと周囲に響き渡るそれを前にして、眼前にて停止状態。

 

 沈黙を破るのは──ー刹那の手にあるようだ……。

 

 こういう時のパワーワード。

 オヤジの記憶から、どんな言葉(じゅもん)がいいのかを光速検索(サジェスト)

 

 

 そして導き出された答えは──ー。

 

 

「……腹ペコ騎士王」

「「「ぐふっ!!!」」」

 

 

『どこか』で『誰か』に言われたのか、はたまた打たれ弱いのか、それは分からない。

 

 ただ一つ言えることは……。

 

 言葉一つで騎士王(?)三騎がノックダウンされたということである。

 

 バターン!と地面にぶっ倒れる様子が中々にシュールであった。

 

 そんな様子に右腕の刻印が明滅する。

 

 なんか親父が、『女の子には優しくしろ』と怒っているように思えるのは気のせいだろうか?

 

「お、お腹が空きました……。ブリテン風に言うならば、アイムハングリーというやつです」

 

 古いブリテンの言葉が、そこまで砕けた腹ペコ発言をしているのだろうか? そう想いながらも黒アルトリアたちの言葉は続く。

 

「おのれサクソン人、奴らは我々の作物を奪っていく人の姿をしたイナゴだ! この伝説のモップで粉砕してくれる!!」

 

「ラムレイ……もう疲れました。お腹と背中がくっついてしまいそうです。されど、今ならば馬好きとしてやってはいけない馬肉食もやってしまいそうですから、私に近づかないように」

 

 メイドアルトリア、槍(?) 騎(?)アルトリアの言葉に、なんというか居たたまれない気分である。

 

 

 なんか、悪いことをしたのがこっちのように思えるのは、後ろからの視線がイタイからだけではないだろう。

 

 

「兵糧攻めは戦乱の世に生きたもの全ての苦しみですからね。──ーマスター、ご決断を」

 

『獅子兜』に戦場で対峙しながらも、『塩』を送ったランサー景虎の真剣な言葉と、近くにいる女たちの視線が、こちらに届く。

 

 

「セツナ……お父さん(ユアファーザー)のことは理解できるけど」

 

「──―分かってるよ……」

 

 一番、こちら(刹那)のことを理解しているリーナからの言葉。予想外など予想内の人生たる刹那の人生において、まさか霊基(クラス)違いとは言え……。

 

(オヤジの元カノを『身請け』することになるなんて、人生は分からないもんだ……)

 

 とはいえ、タタリが構成した『情報体』が、『サーヴァント』も同然に機能しているのは極めて興味深い。

 

 何より──―この場で戦えば、今以上の被害が齎されることは間違い無さそうだ。校舎が無くなり、明日から時代錯誤な『青空教室』なんてのも『場』が悪すぎる。穏便に済ます手段があるならば、その方がいいだろう。

 

 そんな自己に対する納得の後に、令呪を励起させながら近づくと、驚くべきことに彼女たち三騎に『経路』(パス)を繋ぐべき場所が存在していた。

 

 一昔前の情報端末で言えば、外部情報接続は規格違いの『USBポート』かとおもいきや、端子の変換も無しに接続が出来る。

 

 そういう驚きであった。

 

 

「“──―告げる!

 汝の身は我が下に、我が命運は汝の剣に! 聖杯のよるべに従い、この意、この理に従うのなら──―”」

 

 水面に波紋を作るような右腕の令呪が紅く輝き、新たなサーヴァントとの『ダブル・コントラクト』(重複契約)に対応して荒れ狂う。

 

 痛みが全身を苛むも、構わずに呪文を唱える。

 最大励起を果たした魔術回路が生命力をオドに精製して、呪文のエネルギーに換えていく。

 

 ──最後の2節が唱えられる。

 

「──―我に従え! ならばこの命運、汝が『誇り』に預けよう……!」

 

 

 繋がった──―。感覚を確かなものにするために、右手を伸ばして立ち上がった三騎と手を合わせる。

 

『騎士王の名に懸け誓いを立てる……! 其方を我が主として認めよう、刹那(セツナ)──―!』

 

 

 三騎ものサーヴァントとの新たな契約。恐ろしい勢いで刹那から魔力が抜け出ていき、半年分の『備蓄』、本当に本当の「へそくり」も開放せねば、ミイラになると思えた。

 

 

 結果として、『魔力不足』から髪の毛が『赤』……オレンジ色に変化を果たして、周囲にいる皆を驚かせるのだが……。

 

 

シロウ(・・・)……!』

 

 こちらの髪の変化とよろめきに素早く対応する騎士王。支えられてあれではあるが、男として情けなさ過ぎた。

 

 そして先任のサーヴァントは何もしてくれなかった。

 

「いや、私はアレですよ。刹那との絆値はそれなりに上がっていますから、ここは『あるとりあ殿』に譲るのが『徳』だろうと思えただけですよ。ぷっはー♪ 戦のあとのお酒は美味しいですね──ー!!」

 

 

 絆値って何だよ? とか その手に持つ洋酒だろう瓶は何なんだよ? 疑問は多すぎた。

 

お虎(NANA)に渡したのは、いつぞや『金ぴか』の蔵から強奪した『神代の猿酒』だ。奇奇神酒ほどの神威はないが、中々の逸品だと思うぞ」

 

「つまり?」

 

「──―お仕えする以上、御主人様(マスター)の先臣に賄賂(まいない)を渡すのは当然だろう」

 

 

 何が当然なのかは分からないが、モップ持ちのアルトリアの……オルタナティブ──―反転したものだろう顔が、小首を傾げながらこちらに近づいてきた。

 

 疑問に答えたというのに不満なのか、少しだけ膨れる顔が可愛らしい。

 

 ──―親父が未練たらしくなってしまうのも、少しは理解してしまいそうだ。

 

「セツナ?」

 

 ──―などという心の感想を読んだのか、近場にいるブロンドが、怒りのオーラを発しながらこちらを威圧する。

 

 ともあれ状況は混沌としている。曇天の空の下でも、大まかではあるが黒と金──―白のコントラストをカラーとして持つ三騎の英霊に対して、みんなの反応は──―。

 

 

「とりあえず刹那君、色々と事情(オハナシ)は聞かせてもらえるのかしら?」

 

 最前列に居た眼を輝かせるエイミィをずいっと横に退けてから出てきたのは、若干どころか、かなり頬を引き攣らせた七草真由美が言ってきたのだが──―。

 

 

『『『お前は、12宮の一つ玄人門(プロトモン)にいるネズミー系ゴールドヒロイン!! マスター(ご主人様)をチョコレートで呪殺するつもりかー!?』』』

 

 すかさず得物を構え、表情を強張らせて真由美を威圧するサーヴァント三騎(カゲトラ リタイア)。

 そんな『王の声』に対して七草真由美は、びくびくもんであった。

 

 ぶっちゃけ玉座にて奸計を看破された謀反人の気分なのだった。

 

「な、何の話ですか──!? 身に覚えは何一つない、ないですよ!!」

「その割には大声で否定するな……」

 

 腕組みをして横にいる同輩であり友達以上恋人未満というめんどくさい関係の克人は、少女の内心と企みをなんとなく察するのだった。

 

 そうしてどうすりゃいいんだと誰もが思いながら、何となくの戦闘準備もしていたのだが……。

 

 

 ぐきゅううううう〜〜〜

 ぐきゅるるるるる〜〜〜

 くぎゅぅうううう〜〜〜

 

 若干のバリエーションチェンジを経て、再び鳴り響く空腹の音……。

 

 

「飯を食わせてからでいいですか?」

「ああ、その方がいいだろうな……」

 

 嘆息混じりに十文字先輩が肯定の意を示して、顔を赤くしたアルトリアズを引き連れて、一路食堂へと向かうこととなったのである……。

 

 ・

 ・

 ・

 ・

 

「大変美味であった。大儀であるマスター」

「メイドとして負けてしまう──―やはりサンタ(?)になるべきか。ともあれ、ご馳走様でしたご主人さま(マスター)

「有難う御座いますマスター、お陰で空腹が満たされました」

 

 鷹揚に王者の如く言う剣トリアに対して悔しげながらも感謝を述べる騎トリア、そして霊基としては若干ながら年齢が上なのか、大人な言い方で感謝を述べる槍トリア……三人姉妹という言葉が似合いそうな様子に対して……。

 

 

「ご満足いただけたようで何よりだ。親父とダ・ヴィンチのデータが何一つ役に立たなかったのは、あれだったが」

 

 こちらが作ったご飯を残さず食べてくれた人間は、誰であれ歓待すべき存在だ。

 

 色々な疑問は多いが、そこだけは遵守すべき衛宮家の家訓である。

 

 まぁ刹那は遠坂家の人間なのだが、そのぐらいは受け継いでもいいだろうと思えるものだ。そして、なるたけ親父のように『笑顔』を向けていたのだが……。

 

 次の瞬間には、3人全員が──―顔を隠していた。

 

 剣トリアは、バイザー状の仮面を着けて目鼻を隠している。

 

 騎トリアは、顔全体を隠すフェイスベールをメイド服のヘッドドレスから出している。

 

 極めつけの槍トリアは、黒くて『ゴツい』フルフェイスのマスクメットで顔を全て覆っていた。

 竜を思わせる兜が一瞬で装着されていたのだ。

 

 

「……なんでこんな平時に武装化(一部のみ)をするんでせうか?」

 

「うむ。マスターの顔はどうやら私たちにとっては、魔『顔』(まがん)の類らしく、意図せぬ不調を覚えた……」

 

「有り体に言えばドキがムネムネ、ハートがドキン。微笑みの爆弾全力投下中──―ア・リ・ガ・ト・ウ・ゴ・ザ・イ・ます!」

 

「貴様、王たる私に精神魔術(チャーマー)を掛けるなど不敬だぞ。マスターでなければ義姉上(モルガン)と同じように斬り殺していたところだ」

 

 

 3人の言葉を訳するに──―笑顔一つで、何か『情動』が発生した。そういうことらしい。

 

 

 それが──―親父、衛宮士郎との関わりであるからこそなのか、それとも自分の魅力ゆえなのかは判断がつきにくいところだ。

 

 ただ……後者であればいいなと思うのは、男としての意地でもあった。

 

 

 とはいえ、『事情説明』は色々とほしい所だ。正しい意味での英霊召喚ではない。

 

 ある種の『願い』じみたものも実現させる駆動式ゆえに、彼女たちが自分をどう『認識』しているかにもよるのだが。

 

 

「アルトリア・ペンドラゴン。ブリテンの騎士王よ。あなた方を『このような形』で現界させてしまったのは、私のミスだ。

 ただ、それでも……あなた方が自分をどう『認識』しているかを教えてほしい」

 

「殊勝だなマスター。健気といってもいい……魔術師ならば有無を言わさず、私の中身を見ればいいだけだろうに」

 

 

 年上のランサーアルトリアの慈しむような声に、赤面しつつも、そんなことは出来ないと返しておく。

 

 

「確かに懸念と推測通り、この学舎にいるメイガス? たちの持つ共通幻想(コモンファンタズム)と、マスターの持つアルトリア・ペンドラゴンという英霊に関する知識とが反応しあい──―私達(アルトリア)を『再生召喚』させることになった」

 

「それ自体は私達も予想はしていた。タタリの駆動式が、魔的な人間の不安や恐怖などのイメージを再生させると同時に、ある種の『逆張り』的に『願いじみた』ものも再現するだろうことは。だが──―キミたちの最終的な召喚の決め手となり得るのは、やはり刹那だ。

 如何に、ここに『英雄の霊媒』(モードレッド)『デミサーヴァント』(レティシア)として『似たような顔』(アルトリア顔)がいて、美月君の絵画が多くの人にアルトリアの姿を『認知』させたとしても──―、道理に合わない」

 

「そうだな。けれど、私達はセツナの『呼びかけ』によって、『タタリ』のリソースの大半を奪って現界した──―。セツナの『中』に『登録』されていない英霊だからこそ、ある種のジャックインが出来たんだ。それで──―私を『どうするんだ』?」

 

 

 ダ・ヴィンチとの長話の末に──―ボールをこちらに渡してきたアルトリア達。

 

 当初考えていたことは、再生したアルトリアという英雄には『タタリ』の自意識が芽生えて、自分たちに本格的な『敵対』をしてくることだった。

 

 一度は干戈を交えたとはいえ、それはお互いのディスコミュニケーションゆえだった。

 

 最初に剣トリアが『マスターか?』と聞いてきたのは……そういうことなのかもしれない。

 

 彼女たちは──―もはや、タタリ・パラサイトから独立した一個の『いのち』なのだから。

 

「……温情を出しすぎじゃないか?」

「そうは言われても、難儀している女性を放っておいて何もせずにいたらば、『あっち』に行った時に親父とお袋から叱られる……」

 

 達也からのクールなツッコミ。どうやら刹那の考えていること・やろうとしていることを察したようだ。

 

 だが他人に言われたからと言って、意見は曲げない。

 

 しかし、1人だけ確認を取らなければならない相手がいる。

 母及び目の前の腹ペコの正統系(オリジン)が、大河おばちゃんに同居の許可を貰うことを願ったときのように、そこは俺が──―。

 

「いや、ソコをワタシがゴネるわけないでしょ。ワタシがセツナに促したのよ。サーヴァント契約をしなさいって」

 

「まぁそりゃそうだけどさ……」

 

「そもそも、それらの『契約』のメモリが多いのがセツナじゃない? なら問題ないわよ」

 

「──―魔力供給に『ヒエロス・ガモス』を使えば?」

 

「セツナ殴っ血KILL」

 

 そちらはBADEND一直線。再びジャガーマン道場に召喚されることになりそうだ。

 

 強烈なオーラに晒されながら分かった。と何度もうなずくことで怒りを鎮めるのだった。

 

 そんなこんなで上役の聞きたいことに話は移る。

 

 タタリ・パラサイトは──―英雄アルトリアに全て『集約』されたのか?

 

 

「いいえ、私たち合わせても総体の三分の一といったところだ。残りの三分の二は、それぞれに動き出していると言ったところだろうな……」

 

 その言葉に七草と十文字の眉が跳ね上がる。槍トリアの語るところによれば、一高の様々な『情報体』に接続した結果、その姿形はどのようなものになるかは、推測不能となっているとのこと。

 

「マスター・セツナがもう少し我慢強ければ、他の『アルトリア顔』たる面子も召喚出来たのだがな。

 原典の中の原典(アルテミット・ワン) 騎士王アルトリア・ペンドラゴン(オリジン)。

 花と純潔を象徴とする少女騎士アルトリア・リリィ。

 女神ロンゴミニアドと化した獅子王アルトリア・ランサー(オリジン)。

 渚の少女騎士、水鉄砲を『弓』と言い張るアルトリア・アーチャー(水着)。

 平成時代に生まれしポニーテールは振り向かない、セーラー服美少女戦士マスター・アルトリア。

 サーヴァントユニバースからも続々と、アルトリウムとオルタニウムの導きによって、新たなるアルトリア顔が出てきたはずなのだ」

 

 

 ……剣トリアが言うところがいまいち分からない。前半は何となく分かる。

 だが、水鉄砲云々のところから徐々にカオスが広がっていった気がする。

 

 極めつけは『サーヴァントユニバース』である。そんな世界が広がっているなど初めて聞いた。

 

 何となくダ・ヴィンチとロマンに眼を向けると、「うーん」と唸っている様子。

 

「僕が体調壊した際に、マシュが藤丸君とピクニックに行って、そんなところからの来訪者と知り合ったとか、何故かその後、カルデアの中に体操着姿のアルトリアがいたりしたこともあったような、なかったような……」

 

「結構あいまいな存在だよね。まぁ私も『神殿』で観測していた限りでは、いたような、いなかったようなー……ああ、私の真綾レーダーが『いたぞ』とは告げてるけどね!」

 

 こっちはこっちで謎な会話を繰り広げているのだった。

 真綾レーダーって何だよ。

 

 ともあれ、こちらの会話を聞いていた十師族が、眼鏡キラーン! とはならずとも、眼が、キュピーン!と光り輝くのだった。

 

「場合によっては、刹那くんの仮面ライダー王蛇(?)なみの過剰契約によって、タタリの総体を全て英雄アルトリアに変えることも可能なのかしら……?」

 

「ムリムリムリムリ! あんた俺に変に過剰なポテンシャル求めすぎだろ。そんな『強烈な霊基』が、この上最低でも5体以上常態化していれば、死ぬぞ!!!」

 

 その身振り手振りの言葉を受けて何人かは──―。

 

 

『『『『『本当に──―無理なのか?』』』』』

 

 達・深・エリ・レオ・七・十 の『意味深なメンバー』の言葉に対して再度考え込むも──―。

 どう考えてもロクなことにならないだろう。

 

「俺がミイラのようになってもいいならば……」

 

「そもそも流石にコレ以上の美少女サーヴァントの常駐は、ワタシが認めないわ!!

 そんなどこかのシスターなプリンセスで6・3・3で12人の天使たちな生活はロマンキャンセルよ!!」

 

「何かあるごとに首に抱きつくな──―!!!」

 

 その言葉を最後に、この場での話し合いは終わりを告げて──―。(この間アルトリア達は、追加のチャーハンをかっ喰らっていた)

 

 こうして一高を襲った怪異は、御霊会のごとく調伏された……。

 

 されど別の場所では新たな動きが出てくる。

 

 一つは感情持たぬメイドロボ。

 

 もう一つは、受験間近の中学生の下。

 

 新たな物語は紡がれつつあるのだ……

 




前書きより続き。

などと、タタリが願いじみたものを『再現』することで、凛と深夜が生前の姿で再生されて、色々と今回の話以上のカオスが展開されるのと、若干迷った節はあります。

その際のセリフを思いつく限りで書くのでどんなシチュエーションかをご想像ください。

「いえ、私は司波深夜などという艶あるマダムではなく―――お助け女神事務所よりやってまいりました女神ミヤダンディー(17歳)。なんでもお望み叶えますよ? 弘一さん(ニッコリ)」

「ぎょわー!! 刹那、リーナさん!! この機械どうやって使うの!? なんか喋っているし! ば、爆発とかしないわよね!?」機械音痴 ランクEX

「……私を恨みに想い、殺しにかかるならば、それも良しとしました。どうであれ、アナタには高い能力があった……『心』ではなく『体』の人格、本当の達也がいることが……―――それを私は分かっていたのだから……」

「孫の顔を見るまでは死なないなんて言っておきながら、こうなっちゃったのは残念だけど、いい感じに一人前になっていてうれしいわ。ただ危険なことに首を突っ込みすぎなのは、ちょっと不安ね。けれどしっかりやんなさい。アンタは―――私が愛した男との間に出来た自慢の息子なんだから」



とまぁこんな感じで遠坂家と司波家で色々だったんですが、さすがにこのタイミングで四葉バレというのは、アレだなと感じて、更に言えば凛が出てくるとリーナに対して姑根性を発揮するのではないかという懸念もあり―――ただ、この流れは流れで書きたかったんですよね。

何かの機会と余裕があれば実現させたいですかね。
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