妖怪のヒーローアカデミア   作:座右の銘は天衣無縫

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始まりはボーイミーツガール? どこの恋愛小説ですかソレ?

 

始めは中国で光る赤子が生まれたのが始まりだった。

 

だが、その始まりは『まあ、中国だしいつものガセ動画だろ』という事で相手にもされ無かった。

 

が、それが本当にガセ動画なら今の社会、超常的な『個性』が日常となり、まさに一世代前のアニメやらマンガやらのような世界にはならない訳で。

 

日常は『ウソのような現実』で塗りたくられ、世界は変わった。

世界人口の八割が『個性』を所有する事となった。

 

まあ、それで何も起こらないわけも無く、これまた一世代前のアメコミみたく自分の能力を使って暴れ始める『悪』が誕生した。

誰が呼んだか『ヴィラン』。

 

そしてその『ヴィラン』に対抗すべく、警察とは別に新たな正義の職業が誕生した。

 

それが『ヒーロー』。

 

まんまアメコミじゃねぇか、とか言ってはいけない。

 

何はともあれ、そんな正義の味方だが、やっぱり危険が伴うという事で選ばれた人間、即ちエリートしかなれない。

 

そしてそんなエリートの中でも更にエリートが目指すヒーロー育成学校が二つ。

 

『東の雄英』『西の士傑』と呼ばれる高校だ。

 

両校共に毎年のヒーロー科の受験倍率は100を超える。

 

そんな高校の片方、『雄英高校』の今年の受験が始まろうとしていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

パシャリ、パシャリとシャッターの音がする。

 

「おお〜〜、これがあの雄英高校ですか。 国立+最高クラスの高校だけあって大きいですね。 年間の予算とか幾ら位なんでしょうか。」

 

試験当日、雄英高校の前。

誰もが緊張で顔を強張らせる中、一人だけ持っているカメラで雄英高校の校舎を撮影している女子がいた。

 

因みに他の受験者からの評価は『カメラに関係する個性』『クソ度胸のある女子』『記念受験』の三つの内のいずれかである。

 

正解は二つ目の『クソ度胸のある女子』である。

個性は背中から黒い鳥の翼のようなものがあるのでよく見れば違うことが分かる。

 

「あやややや、いつの間にかこんな時間ですか。 流石に試験に遅刻する訳にもいきませんし、ちょっと急ぎましょうか。」

 

そう言うと右、左、後ろ、前、上、と周囲を確認してからほんの少しだけ背中の翼を広げた。

 

直後、風を残してその場から居なくなった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『今日は俺のライブへようこそ! エヴィバデイセイヘイ!』

 

「イエーーイ!!」

 

筆記試験が終わり、次の実技試験の為に集められた受験生達。

そんな受験生達に大声で呼びかけるプロヒーローのプレゼントマイクだったが、流石にこんな状況で返事をする受験生は居なかった。

 

一人を除いて。

 

『ナイスレスポンスだぜ、受験番号3645のお嬢ちゃん! サンキューー!!』

 

今日の朝、カメラで校舎を撮影してた女子である。

 

周りから『ウッソだろコイツ』的な目で見られていてもニッコニコと笑い続ける辺り、その度胸が伺える。

 

『さァて、リスナー諸君! これから実技試験の概要をサクッとプレゼンするぜ! 準備は良いか!?』

 

「オッケーーー!!」

 

『またまたサンキュー! そんじゃ、始めんぜ!?』

 

実技試験の内容は制限時間十分の『模擬市街地演習』

持ち込みは自由。 会場はA~Gまであり、受験生はそのどれかで実技試験を受ける。

 

演習場には三種類の『仮想敵』が多数配置されており、その強さに比例して倒した時のポイントが設けてある。

 

自分の持ちポイントを出来る限り上げるのが目的であり、他の受験生への妨害は即失格である。

 

「質問よろしいでしょうか!?」

 

一人の受験生が手を上げ、質問を始めた。

要約するとプリントには四種類の『仮想敵』があるのに、説明されていないのは何故か?

という事であった。

 

(あややや、せっかちな人ですねぇ。 まだ説明されて無いだけでしょうに。)

 

頬杖を付きながら、そんな事を考える女子。

そんな女子を尻目に質問に対する説明が行われた。

 

四種類目は0ポイントの敵。

各会場に一体設置され、暴れ回る傍迷惑な存在である。

 

『そんじゃあ、最後に受験生諸君には雄英の校則をプレゼントしよう! かの英雄ナポレオン=ボナパルトは言った。 『真の英雄とは人生の不幸を乗り越えていく者』と! ――Plus Ultra! それでは皆、良い受難を!!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

バスに揺られ、雄英高校の敷地内を走ること数分。

 

実技試験会場に到着した。

 

パシャ、パシャ

 

「うわぁ、敷地内にまんま街一つとは。 しかもこれが七つですよね。 一つの大都市レベルじゃないですか。」

 

(((((どんな度胸してんだコイツは!?)))))

 

一通り撮り終えた後、カメラを仕舞い、腰に付けていたポーチから取り出したのは紅葉の形をした団扇。

 

『ハイ、スタート!!』

 

「疾風『風神少女』!」

 

唐突に告げられた始まりの合図。

それと同時にその少女の姿がかき消えた。

 

今更ながら紹介しよう。

 

彼女の名は射命丸 文。

個性は『鴉天狗』

複合型に分類される個性で素の身体能力はそこらの増強型と張り合えるレベル。

空を飛べ、武術の才能があり、風を操ることが出来る。

 

因みに弱点は伝承にある天狗と同じである。

即ち、鯖と泳げない事である。




天狗の弱点について

鯖は全国共通。
一部地域で鴉天狗が泳げないという伝承があるらしいので。(by yahoo知恵袋)
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