妖怪のヒーローアカデミア   作:座右の銘は天衣無縫

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難産だった。


決着!

『さあ、勝ち上がってきた四人! 誰が勝っても可笑しくは無いぜ! 最後まで気を抜くなよ! 行くぞ、準決勝! 第一試合! さっきの試合で覚醒か!? 氷だけでもチートっぽかったのに炎も追加かよ! 赤コーナー、轟 焦凍!!!』

 

反対側のゲートから轟が出て来るのを見た射命丸は自分の頬を叩き、気合いを入れる。

 

『そして、青コーナー! ここまで圧倒的な実力を見せつけ勝ち上がってきた! そして意外な事実、実は案外うっかりちゃん!? 射命丸 文!!!』

 

「ちょっ、そのネタ使わないで下さい!!」

 

『悪いがソレは無理な相談だぜ! 恨むんなら自分を恨みな!』

 

顔を赤くして実況席を睨むも、当のプレゼント・マイクは涼しい顔だ。

 

「…………さて、約束通り本気で行きますよ。 迷いがあるなら今の内に捨てておいて下さいね。」

 

実況席から目線を外し、軽く気持ちを落ち着けてから轟に話しかける。

 

「ああ、お前相手に悩んでいる暇は無さそうだからな。 どうするかはもう決めてきた。」

 

「そうですか。 それは良かったです。」

 

『そんじゃ行くぜ! レディー、ファイト!!』

 

轟が氷結を放ち、大氷塊を作り出した。

射命丸は一瞬で上空に逃げ、その攻撃を回避。

すぐさま降下し、轟に迫る。

 

射命丸の上からのライダーキックをバックステップで避け、高熱の炎で大氷塊を熱する。

そしてすぐに氷の壁を作り出した。

 

「風符『天狗道の開風』!」

 

大氷塊が熱せられて膨張した空気の作り出す爆風を射命丸は八百万戦で見せた渦を巻く風で相殺した。

 

「……やっぱりこの程度じゃ無理か。」

 

「当たり前ですよ。 私を風で押し出したいんならさっきの三倍は持ってこいってヤツですよ。」

 

『初っ端から飛ばして行く二人! 魅せてくれるぜ!』

 

氷壁を熱で溶かした轟と射命丸が向かい合いながら話す。

 

「っていうか炎使うんですね。 てっきり迷って使わないものだと思ってましたけど。」

 

「一度使っちまったんだから、後は同じだろ。」

 

「ああ、開き直ったんですね。 ま、それでも倒させて貰いますけどね!」

 

そう言って轟との距離を詰める。

轟もすぐに氷壁を張るが、簡単に蹴りで崩される。

 

だが、それを予想していた轟は間髪入れずに炎で氷壁を熱し、爆発させた。

 

「!?」

 

射命丸は咄嗟に体を丸めるも、爆風を至近距離からまともに受け、吹き飛ばされた。

ステージのギリギリで何とか踏みとどまるも、ダメージは少なくない。

 

高温の水蒸気であちこちに軽い火傷を負い、爆発の音で耳はあまり使い物にならない。

 

「やってくれましたね。」

 

キンキン、耳鳴りがしている。

轟が何か言ってるも、読唇術なんて知らない射命丸には何て言っているかは分からない。

 

取り敢えず耳を指差してから手でバツマークを作った。

轟は察したようで首を縦に振った。

 

「それでは、今度は私の番ですよ。」

 

先ほどとは比べ物にならない速度で轟の目の前まで近づく。

 

「旋符『紅葉旋風』!」

 

腕を振るうと同時に竜巻が現れ、轟を上空へと吹き飛ばした。

 

「そしてこれが私の奥の手。 行きますよ! 『幻想風靡』!!」

 

何かを察したのか氷で球体を作り、防御を固めようとする轟に氷を砕いて蹴りを叩き込む。

そしてスピードを上げながら急カーブし、また蹴りを叩き込む。

 

どんどんスピードは上がって行き、連続で轟に蹴りが入る。

轟も何とかそれに対応しようと炎や氷を出す前兆は見られたが、それより先に射命丸の蹴りが入り、全て体で受けるしかなかった。

 

それが数秒続いたところで射命丸が地面に降り立ち、落ちて来た轟を受け止めた。

落ちて来た轟は誰の目から見ても完全に気絶していた。

 

「轟君、戦闘不能! 勝者、射命丸さん!」

 

状況から射命丸に勝利の判定が出た事が分かった射命丸は轟を抱えたまま、ステージから下りた。

 

そして気絶している轟を担架ロボに乗せた射命丸は歓声に手を振って応え、ゲートの中に入った。

 

 

 

 

 

 

そしてこの戦いを見ていたヒーロー達は互いに意見を交換しあっていた。

 

「エンデヴァーの息子を初見の技とは言え、こうもあっさりと、ね。」

 

「一応、怪我を負ったのはこれが初めてだが、まだ余裕があった。」

 

「だが、軽くではあるが息が上がっていた。 あれが奥の手というのは嘘では無さそうだな。」

 

「問題は次の試合よ。 どちらが上がってくるにせよ、センスの塊の爆豪か近、中距離最強クラスの常闇。 さっきの技の対策を練られた状態でどこまでやれるか。」

 

そんな話をしながら、セメントスがステージを整えるのを見ていた。

 

 

 

 

そして準決勝第二試合。

爆豪対常闇。

 

観客の誰しもが接戦を予想していたが、ここで常闇の個性『ダークシャドウ』の弱点が顔を出した。

 

『ダークシャドウ』は常闇の影。 故に光に弱いのだ。

それを見抜いた爆豪は爆破の光で『ダークシャドウ』を弱らせ、常闇を場外へと押し出した。

 

結果、爆豪の勝利。

 

 

 

 

 

 

 

 

『さァ、長かったバトルも遂に次で終わりだ。 優勝するのは果たして、どっちだ!? 行くぞ、運命の決勝戦!! ここまで来たからには説明なんざいらねぇよなァ!? 赤コーナー!! 射命丸 文!!! そして、青コーナー!! 爆豪 勝己!!!』

 

両側のゲートから同時にスモークが上がり、同時に射命丸と爆豪が出て来る。

そして、二人共ステージの上に立って向かい合う。

 

「おい、カラス女。」

 

「なんですか? 何となく分かりますけど。」

 

「俺が勝つ。」

 

「やれるものなら、どうぞ。」

 

『行くぜ!! レディーーーーー、ファイト!!!』

 

「『爆速ターボ』!!」

 

試合開始と同時に爆破の推進力で一気に射命丸との距離を縮める爆豪。

 

「挨拶代わりだ!」

 

そう言って右手を振りかぶる爆豪。

 

「遅いですよ。」

 

だが、その数瞬後に射命丸は爆豪の懐に潜り込み、服の袖と襟を掴む。

そして、背負投げ。

 

「ぐっ……だらぁ!!」

 

地面に叩き付けられた爆豪は一瞬表情を歪めるもすぐに左手を振るって射命丸目掛けて爆破する。

 

だが、それを射命丸は後ろに大きく跳んで避けた。

 

「さて、天狗らしくちょっと稽古でもつけてあげましょうかね。 何時でもどうぞ。」

 

「上等だ、クソがッ!!」

 

爆豪が突っ込んで来る。

そして爆破を起こそうと手を振り被った瞬間にまた射命丸が懐に潜る。

 

「爆豪さんは少し大振りの攻撃が多すぎる。 私みたいなスピード特化型にとっては隙だらけです。 最初の戦闘訓練の時に緑谷さんにそれを突かれてからは大分改善したようですが、それでもまだ多いですよ。」

 

両手首を掴み爆破による攻撃を封じる。

動きの止まった爆豪に頭突き。

 

「恐らく爆破のイメージのためのルーティンの様なものなんでしょう? 小さな爆破なら腕を小さく振るい、大きな爆破なら腕を大きく振るう。 といったところでしょうかね。 無論、意識すれば大振りでなくても大きな爆破も出来るのでしょうが。」

 

そう言って両手を掴んだまま、胸を両足で蹴り、その反動で爆豪と距離を取る。

 

「そう簡単には直せないでしょう?」

 

「るっせぇ!! 俺のやり方に口出ししてんじゃねぇ!!」

 

「口出しじゃなくてアドバイスなんですけどね。 それではレッスンその2。」

 

「っ!? ッラァ!!」

 

一瞬で爆豪との距離を詰めた射命丸は反撃の爆破をしゃがんで避け、爆豪の足を払う。

 

「攻撃の殆どを爆破に頼ってるが故に足下がお留守ですよ。 個性で余り近づかせなかったから足を払われるという経験も殆ど無いんじゃないですか? だからこそ、そこに大きな隙が生まれる。 後は爆破の煙で視界が潰されやすいくらいですかね。 爆豪さん、思ってたよりも注意点少ないんですよね。」

 

「うるせぇ!! 死ねぇッ!!」

 

うつ伏せのまま放たれた爆破を避け、また距離を取る。

 

「じゃあ、今言ったことは次回からの課題にして下さいね。」

 

「誰がするか、クソカラス女!!」

 

「あと、出来ればその口調も直して欲しいんですが…………まあ、無理でしょうね。」

 

「無理じゃねぇわ! 勝手に決めんな!! とにかく、今は、テメェをブッ潰す!!!」

 

「言った側から。 まあ、言いたい事は言いましたし、そろそろ終わらせますか。 旋符『紅葉旋風』」

 

先の轟戦と同じ様に爆豪を空へと吹き飛ばす。

 

「そして、『幻想風靡』!」

 

絶対の自信を持って空へと飛び上がる射命丸。

そして、まず一発目。

 

上手くガードされる。

だが、それは想定内。

寧ろ、一発目の蹴りはガードされる事を見越して、体勢を崩す為の攻撃。

 

そして本命は二発目以降。

 

爆豪の背後から急接近し、蹴りを叩き込もうとしたところで

 

「ハッ、待ってたんだよ、その技をなぁ!!」

 

下に向けた右手を爆破させ、射命丸の蹴りを避け、直後に上に向けた左手を爆破させ、射命丸の背中にしがみつく。

 

「まさか!」

 

「そのまさかだ! 落ちろ、クソカラス!!」

 

爆豪の爆破の煙が辺りを覆う。

そしてその中から射命丸が落ちて行く。

 

「っ!」

 

地面に激突する寸前で腕を振るい、風で勢いを殺し、地面に着地した。

 

「………………ホント、轟さんと良い、爆豪さんと良い、やってくれますね。」

 

背中の痛みに顔をしかめながら呟く。

 

『射命丸、撃墜された!! 一気に面白くなってきたぜ!!』

 

『爆豪の奴、射命丸の絶対的なアドバンテージを潰しやがった。』

 

背中の翼はもう殆ど使い物にならない。

 

『さっきの轟戦の時に見せただけのアレをこんな短時間で攻略してみせるとはな。 思い付いても、実行できるかどうかは別だぞ。』

 

『つまり爆豪はマジモンの天才ってこったな!! さぁ、今ので射命丸はもう自由に飛べなくなった! どうするつもりだ!?』

 

「どうするも何も、やるしかないでしょう。」

 

真上から迫る爆豪の攻撃をバックステップで回避。

出た煙の中に突っ込み、拳を握る。

 

当たった感触はある。

だが、手応えはそこまででもない。

 

(掌底を警戒してますね。 その分、私が近接に移った時の反応が良い。)

 

風を操り、煙を散らす。

 

(最後ですし、出し惜しみは無しでいきましょうか。)

 

「これで終わりだ、クソカラス女ァ!!」

 

そう言いながら爆豪が突っ込んでくる。

爆破で体を回転させ、その回転のスピードを更に上げながら。

 

大技が来る。

 

そう直感で確信した射命丸は走り出す。

 

「ぶっ飛べ!! 『榴弾砲・着弾(ハウザーァァ・インパクトォ)』!!」

 

ステージ上で大爆発が起きた。

 

『お、オイ、コレ射命丸の奴大丈夫か!?』

 

プレゼント・マイクの焦った声がスタジアム全体に響くも、爆破の音に耳をふさいだ観客達には聞こえない。

 

直後、煙が一気に晴れた。

 

「全く。 しぶといですね。」

 

ステージ中央で立っていたのは射命丸。

あちこちが爆破の煙で黒くなっているが、ダメージは無いように見える。

 

そしてステージのギリギリで立っているのは爆豪。

必殺技の反動で手を負傷しながらも、射命丸の事を睨みつけている。

 

『あ、あ〜〜〜、何があった? 爆豪、なんでそんなトコにいんだよ。』

 

『射命丸は爆豪の爆破をスライディングで避けた。 それ以降は知らん。 爆破の光で良く見えなかった。』

 

「さて、これでお互いの必殺技はお互いに潰したワケですけど。」

 

「知るか。 俺はテメェをブッ殺して一位になる。 そんだけだ。」

 

「でしょうね。 ま、勝たせて貰いますけど。」

 

「上等!!」

 

互いに獰猛な笑みを浮かべながら走り出す。

 

「風符『天狗道の開風』!」

 

先に仕掛けたのは射命丸。

渦を巻く風を放つ。

爆豪はそれを爆破で横に跳び、避け、さらに距離を縮める。

 

爆破で急加速し、射命丸の目の前まで一気に迫る。

 

「『閃光弾(スタングレネード)』!!」

 

目の前で閃光重視の爆破を起こし、視界を潰す。

 

「っ、竜巻『天孫降臨の道しるべ』!」

 

そして次の攻撃に繋げようとしたところで射命丸が自分を中心に巨大な竜巻を作り出した。

 

竜巻に呑まれ上空に吹き飛ばされた爆豪。

だが、直後に体勢を立て直し、射命丸に迫る。

 

視覚が潰された射命丸に反撃ができる訳無いと考え、最大限の爆破を起こそうとする。

そして、爆破が当たり射命丸が吹き飛ばされる。

 

そのまま場外に落ちるかと思われたが、風で自らの体の勢いを殺した射命丸はステージ上に残った。

 

(思ったよりも爆破の威力が強かった。 空気の動きで爆豪さんの動きも分かりますけど、流石に爆破の威力までは分からない。 それに爆破で空気が一気に膨張すると一秒に満たない程度ですが空気の動きが分からなくなる。 …………控えめに言ってもヤバくないですか?)

 

ええい、目よ早く治れと念じながら、目を擦る。

 

(なんてやっても治るモンじゃありませんしね。 攻撃こそ最大の防御! 爆破で分からなくなるなら爆破させなければ良い!)

 

そう考え、空気の流れから爆豪の居る位置を把握し、走り出す。

 

『射命丸の奴、目を瞑ったまま走り出した!』

 

『騎馬戦の時に言ってたろ。 あいつは空気の流れで相手の位置が見えて無くても分かる。』

 

『って事は爆豪が射命丸の視界を潰したのは完全に無駄ってことか!?』

 

『完全に無駄って訳ではねぇが、効果が薄いのは事実だな。』

 

「っつてもよぉ! 俺の動きが分かっても、爆破のタイミングと威力は分かんねぇだろ!?」

 

(気付くのが早いですって!)

 

爆豪が振り被ったのを確認した射命丸はそのまま突き進む。

 

そして空気の膨張を確認した瞬間に風の盾を張り、爆破の威力を殺す。

 

(っ、流石に一瞬では爆破の威力を完全には殺せませんか。 けれど、これで爆豪さんの視界も悪い筈!)

 

「突風『猿田彦の先導』!」

 

痛めた翼を無理やり広げ、風にのって爆豪の鳩尾に蹴りを叩き込む。

 

爆豪が吹き飛ばされたのを確認した射命丸は翼の痛みに顔を顰めながら腕を振るう。

 

「風符『天狗道の開風』!」

 

風が爆豪に迫るも、爆豪は爆破で横に跳び、それを避けた。

 

「いい加減、しぶとい!」

 

「それはこっちの台詞だ、カラス女!!」

 

二人が同時に走り出し、先に爆豪が腕を振るって爆破を起こす。

 

「テメェ、さっき爆破の時に少し戸惑ったよなァ?」

 

そこから連続で爆破を起こしながら近づいて行く。

 

それを感じた射命丸は動きを止めた。

爆破の音が近づいてくるのを感じながら回復してきた目を少し開ける。

 

「空気の動きを感じるんだったら、俺の爆破ン時の空気の膨張で動きが分かりづらくなるんじゃねぇか?」

 

(ホント、嫌になるくらい戦闘に関しては察しが良いですね。 けど、そろそろ目も治ってきましたし、少し芝居といきますか。)

 

構えを取りながら、音のする方からじりじりと後ずさる。

 

『おっとぉ!? ここで射命丸、後退る!』

 

『どうやら爆豪に気付かれた様だな。』

 

『気付かれたって何を!?』

 

『空気の動きを感じられない瞬間を作れる事にだ。 爆破の直後がそれだ。』

 

直後、爆破の音が一気に迫り、咄嗟に風で壁を作る、が

 

(周りをグルグルと回っていますか。 けれど、)

 

ゆっくりと目を半開きにし、聴覚と視覚以外の感覚をシャットアウトする。

 

(ここまで風を使い過ぎてきましたし、そろそろ集中も切れるはず。 だからこそ、賭けましょうか。)

 

爆破の音が鳴り響く。

数秒後、爆破の音が背後から聞こえた瞬間、目を開き伸びてきた腕を掴み、放り投げる。

 

「ッ! テメェ、騙しやがったな!」

 

「勝手に騙されたんでしょう!? 旋風『鳥居つむじ風』!」

 

爆豪に向けて二つの竜巻を発生させ、右手に風を集める。

 

例え爆豪が上から避けても横から避けても、あるいは正面から竜巻を突破したとしてもその場所に即座に風を放つ為。

 

「ッラァ!」

 

そして爆豪は爆破で二つの竜巻をかき消した。

爆炎と煙が残った風で吹き飛ばされるその中心目掛けて風を放つ。

 

「!」

 

だが、風を放とうとしたその瞬間、集めた風が霧散し空中に消えた。

 

「今度こそ終わりだ!!」

 

それを見た爆豪が突っ込んで来るのを見た射命丸は俯き、

 

「これで終いだ!! ぶっ飛べ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なんちゃって。」

 

満面の笑みを浮かべて上に飛び、翼に風を受け、爆豪の背後を取った。

 

「風符『天狗報即日限』、合わせて突符『天狗のマクロバースト』!」

 

その足には風が集められ、渦を巻いている。

 

「名付けて、突風『天狗即報一番』!!」

 

飛び後ろ回し蹴りの形で放たれた射命丸の足は綺麗に爆豪の背中を捉え、蹴り抜いた。

足に溜めた風が真後ろから爆豪の体全体を押し、その勢いを空中でマトモに受けた爆豪は爆破で勢いを殺そうとするも、運悪く吹き飛ばされた方向が一番場外に近い位置だった事により、場外へと押し出された。

 

それを確認した射命丸はその場で大の字に倒れる。

 

完全に集中力を使い切っただけでなく、ぶっつけ本番の思い付いただけの新技を使った事により、0を振り切れてマイナスになってるのではないかとバカな事を考える。

 

遅れて優勝した事に気付き、起き上がるのも億劫だったので、右手を上に上げた。

 

「爆豪君、場外! よって、優勝は射命丸さん!」

 

それを見たミッドナイトの宣言で会場全体から歓声と拍手が巻き起こった。

射命丸はそれを聞きながら、熱気が籠もった、けれど何処か心地の良い風を肌で感じていた。




轟と爆豪の戦闘シーンについてですが、筆者、別に轟嫌いで爆豪好きとかじゃないです。

ただ、一回でも見せた攻撃に爆豪が喰らいついてこないのが全く想像できなかったので。

オールマイトのパンチとかでも無い限り、絶対対策取ってきそうな気がするんですよね、爆豪。


あと、オリスペルですが、元になった二つのスペルカードの名前から付けました。
報即→即報にして、マクロバーストの風の威力感を春一番にして合わせた結果、『天狗即報一番』にしました。

深夜テンションで思い付いた奴なので、触れないでくれると多分、昼間の自分が助かります。
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