泣いたっていいじゃない、オバロだもの   作:カツアキ

5 / 8
お待たせしました。
待っている方がどれ程いらっしゃるかは知りませんが。
この間、ジュラシック・ワールドと実写のブリーチ観てきました。
ジュラシック・ワールドは良かった。いや本当に。
できれば4DXで観たかった。
やっぱりネット予約した方が良さそうですね
ブリーチはまぁ、人其々の捉え方によりますね。
席はガラガラでしたけど、まぁ感想は控えます。
そして今年の夏は海に行きたいと思い、
先日、度入りのサングラスを買いに行き、今日届くんですよ。
別にサングラスを掛けて海辺で水着ギャルをまじまじと見ようなんて思ってません。思ってないと思う。多分

そんな感じで、本編です!


第一印象は見た目が8割!

ナザリック地下大墳墓第六階層ジャングル

地下であるにも関わらずまるで昼間のように明るい。

電灯などはなく様々な場所に【永続光(コンティニュアル・ライト)】の魔法がかかっており、さらに本来天井であるはずの場所は燦然と夜空の星が輝いている。勿論本物の夜空ではない。かなりのデータを使用し本物(リアルでも見る事は叶わないので、過去の画像等を参考にした。)の空のように時間と共に変化し朝日も昇るし、夕日も沈む。

そんな第六階層の中心部には何層にもなる客席が中央を囲むような建物、円形闘技場(コロッセウム)がある。

その客席には所狭しとゴーレムが観客として鎮座している。

この建物の別名は円形劇場(アンフィテアトルム)

俳優は侵入してきたプレイヤーであり、観客はゴーレム達、そして貴賓席に座るのはアインズウールゴウンのメンバーである。演劇の内容は殺戮。過去、ナザリック地下大墳墓史上最大の危機である、1500人のプレイヤーによる大侵攻。その大侵攻以外では、どんなに強いプレイヤーであろうとも、ここで脱落する。

 

 

モモンガとグラノーラはリング・オブ・アインズウールゴウンを使用し、円卓の間から第六階層の入口に転移して来ていた。

 

 

「とりあえず成功ですね。」

 

 

モモンガは無事に指輪が力を発揮し転移が成功したことに安堵の言葉を漏らす。

第六階層の入口は門ではなく、巨大な格子戸にて仕切られている。

格子戸に近づくとリアルでも感じた事のない、植物特有の青臭い匂いを感じ、やはりゲームでは無いことを二人は実感しつつ、恐らく現実である可能性が濃厚であると考える。

そして二人は自らの役を演じきる覚悟を決め、前に進む。

失敗は許されない。失敗すれば守護者全員を敵に回す可能性が僅かにあるからだ、玉座の間にて守護者達の忠義は本物と今の所、断定している。

しかし、その忠義は永続的なものかは断言できないからだ。

格子戸は二人の接近に合わせ、勢い良く上に持ち上がった。

格子戸が上がり、二人は己の認識の甘さを後悔する。

まだ20分以上時間はある。にもかかわらず、階層守護者にセバス、ユリ、ソリュシャンまでもが、何時からそうしていたのか片膝をつき、頭を下げ待っていた。

5分前くらいに来るだろう。そんな考えは甘かった、

甘すぎたのだ。

 

 

「……待たせたな、お前達。……何時からそこにいたのだ?」

 

 

モモンガは咄嗟に素朴な疑問を口にする

 

 

「約30分程前かと……」

 

 

臣下の礼を取りつつも、恭しく答えたセバスの言葉に二人は戦慄する。

二人は約20分前に到着した、その30分前と言うことはすなわち、50分前からここにいて、臣下の礼をとっていたのだというのだ。

5分前行動は基本だが、50分前行動なんて聞いたことがない。

 

「そ、それは本当に待たせてしまったようだな。

謝罪をせねばなるまい。

すまない。」

 

 

「(やっべぇぇぇ!!

5分前に守護者が来ると思って20分前に来たのに!これじゃ自分たちの力を試すなんて無理じゃん!!マジの

ぶっつけ本番なの!?)

あー、結構待たせちゃったか。

ごめんね。」

 

 

モモンガは支配者らしく鷹揚に、

そしてグラノーラは心の中で絶叫しつつも、できるだけ軽い口調で謝罪の言葉を口にする。

 

 

絶対的支配者である至高の42人の頂点に君臨するモモンガ、そして同じく至高の42人の一人であるグラノーラ、両者からの突然の謝罪に困惑する守護者達。

 

 

「お、お顔をお上げ下さい!!!我々ごときのために頭を下げるなどお止め下さい!!!」

 

 

焦ったアルベドが守護者達を代表し主人達に頭を上げるように懇願する。

 

 

「アルベドの言う通りでございます!

どうかお顔を上げて下さいませ。 我々は一時間や二時間程度、御身をお待ちすることなど何の苦でもございません‼

それどころか至高の御身のご到着を待つことしかできない矮小な我らの方に責があるかと具申いたします!」

 

 

丸眼鏡に赤いスーツにオールバックの黒髪に鋼の尻尾を持つ最上位悪魔である第七階層守護者デミウルゴスが

アルベドに続き二人に顔を上げるように懇願し、あまつさえ責を負うべきは我らであると言い出したのだ。

さらに周りの守護者達も同意であると頭を縦に振り続けていた。

 

 

 

「《どうしましょ、グラノーラさん何か良いアイデアないですか?

守護者達の忠誠心が怖いんですけど!》

では今回の遅刻は不問とするという事で良いか?」

 

 

「《俺も怖いですよ!特にアルベドが涙目なんて!

ヤバいです。惚れそうです!自分が怖い!》

遅れといてなんだけど、そうしますか。

このままじゃ埒が開かないし」

 

 

「「「はっ!仰せのとおりに!!」」」

 

 

【伝言】越しに会話をしつつロールプレイを続ける二人の言葉に守護者達は安堵の表情で了解を示す。

 

 

「では、皆の者。各階層の調査の結果を聞かせてくれ、

まずは第一~第三階層守護者である、シャルティアからだ」

 

 

「かしこまりんした、妾は御身の御命令に従い、第一~第三階層の巡回をいたしんした。特に異変はございませんでしたえ。」

 

 

そう答えたのは、第一、第二、第三階層守護者、

シャルティア・ブラッド・フォールン

種族は、吸血鬼の真祖トゥルー・ヴァンパイア

全階層守護者中最強の力を持つ存在、創造主は

ナザリックが誇るエロリスト、ペロロンチーノ。

故に大量の変態設定が設けられており、今も潤んだ瞳でモモンガを見つめつつ報告している。

 

 

「なるほど、了解した。とりあえず第三階層までは異変なしとしよう。ご苦労だったなシャルティア。」

 

 

「とんでもございんせん。モモンガ様達、至高の御方々からの御命令をこなす事は我らにとって、何物にも勝る褒美であり、誇りでありんす。」

 

 

「……ふむ、まぁうん、そうか……

では次、第五階層守護者コキュートス。

報告を」

 

 

「ハッ、私ノ守護スル第五階層デモ特ニ異変ハ、

アリマセンデシタ。」

 

 

全身をライトブルーの外皮鎧を身に纏う、凍河の支配者コキュートスは白い息を吐きつつ報告をし、頭を下げる。コキュートスの創造主は武人・建御雷である。

性格もコンセプトデザインも武人という設定の

蟲の王ヴァーミン・ロード

ナザリック一の武器使いである。

階層守護者中、単純な強さならシャルティアが勝るが、武器を使用した一撃の火力ならばコキュートスの右に出るものはいない。

 

 

「そうか。コキュートス、ご苦労であったな」

 

 

「勿体ナキオ言葉!」

 

 

「では次、第六階層守護者、アウラそしてマーレ、報告を。」

 

 

「はい!私達の守護する第六階層のジャングルには特に異変はありません」

 

 

「そ、そうです。餓食狐蟲王さんにも確認しましたので、間違いないかと……」

 

 

第六階層守護者はオッドアイを持つダークエルフの双子である、

姉のアウラ・ベラ・フィオーラ

妹のマーレ・ベラ・フィオーレ

である。

姉のアウラは明るく明瞭快活な性格だが、

妹のマーレは自信なさげにいつもオドオドしているが、実は強さの序列で言えば、シャルティアの次に強いのが、このマーレである。

アウラはビーストテイマーであり、個人での戦いではなく多くの魔獣を従えての集団戦を得意とするので本人のステータスはさほど高くはない。

マーレは、自然を操るドルイドとしての能力が高く、広範囲における蹂躙戦を得意とする。

見た目はアウラは少年、マーレは少女の格好をしているが、実際の性別は逆である。

アウラは男装少女、マーレは男の娘、といった具合である。

ちなみに餓食狐蟲王とはナザリック五大最悪の異名を持つ存在、第六階層の【大穴】と呼ばれる場所の領域守護者であるが、五大最悪はモモンガ、グラノーラ共にあまり知らない。というか知りたくない

 

 

「よろしい、ではデミウルゴス、報告を」

 

 

 

「かしこまりました、モモンガ様。

私の守護する第七階層溶岩では特に異変はございませんでした。」

 

 

「なるほどな、第一~第三、並びに第五~第七までは異変なしか。

了解した。

では、セバス報告を、お前が外で見てきたことを報告せよ。」

 

 

「かしこまりました。」

 

 

セバスは表情を崩さず、淡々と報告をしていく。

外は毒の沼地ではなく、ただの草原で、小動物は数匹確認できたが、どれも知性は皆無な上、脅威にはなり得ない程脆弱であると。

ただ、周囲一キロの範囲でしか調査を行っておらず、

この現象の原因までは突き止めるに至らなかった。

セバスは報告を終え、主の返答を待つ。

 

 

「そうか、よろしい。

セバス、未知なる外界の調査ご苦労。

ユリとソリュシャンらの三人には後程、何か褒美を進呈しよう。」

 

 

 

「なっ!?

それは恐れながらモモンガ様。

我らは既に御身からの御下命と言う最上の褒美を頂戴しております。その上で何かを頂くのはあまりにも恐れ多いです。」

 

 

 

「ユリとソリュシャンはどう思う?」

 

 

 

「セバス様と同じく」

 

 

「私めも同じにございます」

 

 

 

モモンガの問いにユリ、ソリュシャンの順に自らもセバスと同意見であると答える

 

 

 

「俺達があげたい、と言ってもか?」

 

 

久しぶりにグラノーラが口を開くと、何やらパワハラ的な事を言い出した。

ここは強引にでも褒美を授与するべきだと判断したためだ。

 

 

 

「……ですが」

 

 

「セバス!至高の御方が貴方達に褒美を渡したいと仰っているわ!それを拒否しようと言うの?」

 

 

アルベドが尚も粘ろうとするセバスを責める。

 

 

「まぁ、落ち着けアルベド。

セバス、褒美と言ってもな、そんな大した物はやれん。

だから気軽に受けとるといい。

それでだ、正直お前達が何を欲するか、よく分からん

だから、何か欲しい物があれば言え、何かはあるはずだ。期限は3日以内とする。これは俺とモモンガさんからの命令だ。良いな?」

 

 

モモンガがアルベドを鎮め、セバス達に命令を下す。

 

 

「かしこまりました」

 

 

やはり、どこか納得のいってなさげなセバス、ユリ、ソリュシャンの三人は頭を下げ、渋々了解する

 

 

「よろしい。

守護者達も各々の守護階層の調査ご苦労であった。

そうだな……グラノーラさん、褒美として彼らに労いの言葉でも掛けてあげてください」

 

 

色々面倒になってきたモモンガは、グラノーラへと無茶振りをする

 

 

「ェー」

 

 

「ありがとうございます、

さすがはモモンガ様、至高の御身からの労いの言葉は何よりも我々の励みになります。

グラノーラ様からの御言葉にこの場にいる全ての者が歓喜し、更なる忠誠を捧げる事でしょう!!」

 

 

小さな声で驚いていると、アルベドがモモンガに感謝しつつも、労わざるを得ない状況に持っていく。

これは自分のためではなく、先ほどセバスに褒美を渡したいと、言ったことが原因である。

他の守護者が辞退する間を与えぬために。

 

 

「あー、じゃあまずは、

おっほん!!」

 

 

覚悟を決め、咳払いを一つ

ここは軽い口調ではなく、モモンガのように支配者ロールを決めるべきだと判断する。

 

 

「顔を上げろ」

 

 

グラノーラの身体から金色のオーラが立ち上る。

その瞬間、守護者達の身体は信じられない程の重力を帯びる。

オーディンのスキル、【神の重圧】

視認可能な範囲にいる対象にのみ効果を発揮するスキル、効果は超重力によるダメージ及び行動阻害。低位の魔法発動阻害である。

勿論、そこまで強力ではなく、レベル80以下の特殊な対策をとっていない存在であれば三秒で絶命へと追いやれる程度。レベル100プレーヤーが多くいたユグドラシルでは殆ど使いどころの無い、死にスキルである。

守護者達も当然、ダメージまではいかないが、圧倒的な力の波動を感じ、自らが崇拝する存在の偉大さに、恐怖し、それ以上に歓喜する。

 

 

「(モモンガさんめ、後で覚えてろよ。

その前に何て労えばいいんだ!!)」

 

 

この重圧の発生源がこんな事を考えているとは誰も気づかずに。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




今回も読んで頂きありがとうございます。
更新速度は、どんどんゆっくりになっていきますが、応援、アドバイス等々よろしくお願いいたします。
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