画面向こうに映る君   作:kwhr2069

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やばいよ、にこにーの誕生日まであと三日しかない...。
このままじゃ完結できねえ...。

構想は一応作っていたんですが、文章にしているうちに色々考えなおしてると、いつのまにかこんなことに。
普通にまずい感じになってきてしまいました汗。

何とか完結させる気でいますが、ちょっとぐちゃぐちゃになるかもしれません、どうかお赦し頂ければ。

では今回は、前話の続きからになってます。よろしくどうぞ。


私の夢は

「…で?」

 

「なんずら?善子ちゃん」

 

「ヨハネよ!それで…なんで、理亞までここにいるのよ!」

 

「何、いちゃ悪いって言うの?」

 

 そう。

 ずら丸とルビィに連れられてきたはいいものの、なぜかそこには理亞も。

 

「いや...だってあんた、学校は?」

 

「そんなの...夏休みに決まってるでしょ」

 

「な、夏休みぃ!?」

 

「…ちょっと、ルビィたち、善子に何も教えてなかったの?」

 

「ごめんね、理亞ちゃん。最近善子ちゃんとは話せてなかったから...」

 

「予定立ててたんだし、前もって教えとくでしょ、普通」

 

「何?何なのよあんたたち?!私を置いてけぼりにする気?」

 

「ごめん善子ちゃん、今から説明するね」

 

「分かったわ。あと、ヨハネね」

 

 

*  *  *  *

 

 それから。

 

 最近の私になんだか元気がなかったこと。

 理亞が、とある用事で静岡の方に来るとかで、折角なら久々に会おうとなったこと。

 私の気分も、何か新鮮なことが起きれば良くなるんじゃないかと二人が考えたこと。

 

 また、今の夏期特課が終わって本格的に夏休みに入ると、私と会うことはさらに減るだろうということ。

 

 これらが集まって、今この状況になった、ということらしい。

 

 

「いや、ちょっと待ちなさいよ。

 最近の私に元気がなかったってそれ、本気?」

 

「…やっぱり自覚ないんだね、善子ちゃん」

 

「だから、ヨハネよ」

 

「そう、それずら」

 

「は?」

 

「その、『ヨハネよ』ってやつ。

 マルは今日久し振りに聞いて、ここ一週間くらいはそれ、言ってなかったんだから」

 

「…え?いや...流石に嘘でしょ?」

 

「嘘じゃないずら。ねえ、ルビィちゃん」

 

 ずら丸のその言葉に、うんうんと首を縦に振るルビィ。

 

 

 一方の理亞は、というと。

 

「何、その元気の有る無しの判断...バカなの?」

 

 ずら丸の言っていることを、理解できないという様子だ。

 

 

「…それで?」

 

「ん?」

 

「私が理亞に会ったわけだけど、どうなのよ」

 

「どうなのよ、って、それは善子ちゃん自身の心に聞いてみないと分からないずら。

 でも、」

 

 と、そこでずら丸は言葉を切る。

 

「なによ」

 

「今日の善子ちゃんは、今までと比べてなんだか元気に見えるずら。

 だからもう、心配いらないかなって、マルは思ってるずら」

 

 私の目を見ながら、自信をもっているように話すずら丸。

 

「そう」

 

 私はなんだか恥ずかしくなって、そんな短い言葉だけを返す。

 

 

「…それで?」

 

 今度は理亞が、口を開く。

 

「あんたは、何に悩んでたのよ?」

 

 鋭い質問を投げかけられた。

 

「元気がない...なんて、悩みごとか何かでしょ。

 それが解決したから、今は大丈夫なんじゃないの?」

 

 確かに、その通りなのかもしれない。

 自分の中では分かっていないつもりでいたが、理亞の言う通りなのだろう。

 

 

 …いや、違う。

 

 私は、自分の中の悩みを、認めたくなかったのだ。

 

 悩み事は、弱者が抱えるものだと思っていて。

 私自身の弱さを、自分で認めたくはなかった、と、そういうことに違いない。

 

 

「…善子ちゃん?」

 

 ふと声をかけられ、そちらを見ると、ずら丸の顔がそこにあった。

 

 心配そうな顔。

 ずら丸のこんな顔は、これまで一緒にいて、なかなか見てこなかった。

 

「…何よ、そんな顔して」

 

「……」

 

「(ちょ、やめてよ、そんな顔...)」

「…悪かったわね、心配、かけちゃって」

 

「もう元気になってくれたから、マルは、安心したよ」

 

「…安心してるって言うんなら、そんな顔するのはやめなさいよ」

 

「…ごめん、なんかマル、ちょっと変みたい。お手洗い、行ってくる」

 

 私たちにそう言って、席を立つずら丸。

 

 

「…全く、困ったやつね」

 

 私がそう呟くと。

 

「何言ってんのよ、あんた。

 今回の件、花丸は考えられないくらい行動力があったのよ」

 

「…え?」

 

「うん!花丸ちゃん、ホントに善子ちゃんの様子を心配してて、だから...」

 

 私の疑問の声に、そう答えたのはルビィ。

 

「そもそも私、あそこまで頼まれてなかったら、今日はまだ北海道にいたはずよ」

 

 続けて理亞も、私にそう言う。

 

「そう、なのね...」

 

 自分がここまでずら丸に影響を与えていたなんて考えてもいなかった私は、そんな短い言葉しか言えないのだった。

 

 

 そのうちずら丸が戻ってきてから、私たちは注文していたものを口にし始める。

 

「…そういえば結局、善子は何を悩んでいたのよ?」

 

 唐突に、理亞が尋ねてくる。

 

「え、その話続けるの...?」

 

「当たり前でしょ、ここまで人に心配かけたんだから、それくらいは」

 

 そう言われ、思わずずら丸の方を見ると、

「将来のことでしょ?善子ちゃんの悩みって」

 と言われた。

 

 それに驚いていると、

「分かるに決まってるずら。長いこと一緒にいたんだもん」

 と。

 

「…ふ~ん、それで、解決したの?」

 

 ずら丸の言葉を聞いた理亞は、私にそう聞いてくる。

 

 

 私は、迷った。

 

 実際のところ、将来のことに対する悩みが消えたかと言えば...そうではないはずだ。

 

 ただ昨日、動画の生配信中に言った一言が、私の肩を軽くした、それだけだ。

 

 

 こんなことを、話す必要はあるのか。

 

 ついでに言えば、昨日の一言は”皆のアイドルになること”だ。

 この三人がいる中、特に理亞の前で、こんなことを言う勇気は私にはない。

 

 

 だから、とりあえず...

 

「…まぁ、解決したっちゃしたんだけどさ...。

 ところでアンタたちは、確かもう決めてたわよね?進路」

 

 はぐらかして、話題をそらす。

 

「もちろんでしょ、てか、この時期に決まってない善子がおかしいんじゃないの?」

 

「それは、言わないでよ...」

 

 さっきから思っていたけど、理亞ってずけずけとモノ言いすぎじゃない?

 なんか、敵をいっぱい作ってそうね...。

 

「…何?言いたいことでもあるの?」

 

 私のそんな視線を感じてか、理亞がそう切り返してくる。

 

「いや、ただ...ヨハネって呼んでくれないかなぁ、って」

 

「そんな変な名前で、呼ぶわけないでしょ」

 

 変な名前...コイツ、調子に乗らせておけば...!

 …なんてこんなこと、理亞に言えるはずもなく。

 

 

「えっと確か、ずら丸が文学部、ルビィが教育学部、って言ってたわよね...?」

 

 これ以上理亞と絡んでいても怖いので、私は、他の二人に話を振る。

 

「うん、そうずら」

 

「…文学部って、何するのよ?」

 

「本に囲まれて生活...こんな幸せなことはないずら~」

 

「あー、そうね。あんたにとってはそうでしょうねー。

 …ルビィは、学校の先生に...?」

 

「うん...家庭科の先生になれたらいいなって...」

 

「絶対いけるわよ、裁縫もできるし、料理も得意じゃない」

 

「えへへ、ありがと...ルビィ、頑張るよ!」

 

「ええ、がんばルビィ、ね」

 

 

「…それで?」

 

「…なによ」

 

「理亞は、どういう進路を目指すのよ?」

 

「…それ、言わないとダメ?」

 

「いや、別に。言いたくないならいいのよ、別に言わなくても」

 

「…何よ、その言い方。悪意しか感じないわ」

 

「そうかしら?」

 

 私は、理亞を煽る。

 これまでの仕返しという思いを込めて。

 

 しかし、次に理亞の口から零れてきた言葉は、私をすごく驚かせることになる。

 

 

「…アイドルよ」

 

「…えっ?!」

 

「聞き返さないで。アイドルって言ってんの」

 

「ええぇっ!?」

 

「ちょっ、何その反応、私にはできないって言いたいの?」

 

「あ、いや、そういうことじゃないけど...」

 

 …まさか理亞が、アイドルを本気で目指しているんて。

 

『…遊びじゃない!』

 その時、理亞が昔言った言葉が私の頭をかける。

 

「(…もしかして理亞は、あの時からアイドルを目指して...?)」

 

 

「確か理亞ちゃんは、そのオーディションの為に静岡に来たんだもんね!」

 

 ルビィが、そんなことを言う。

 

「ル、ルビィ!それ言わないで、って!」

 

「あっ、ごめん、つい言っちゃった...」

 

「オーディションの為に、静岡に...?」

 

 私が聞くと、少し恥ずかしそうに理亞は話し始めた。

 

 

◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

「矢澤さーーん、2番テーブルと5番テーブルの皿、片付けお願いするわ」

 

「了解です~!」

 

「あっ、その後、44番テーブルのオーダーもお願いできるかしら」

 

「2と5のあとに44ですね、分かりました!」

 

 夕刻。

 昼過ぎの頃のゆったりとした雰囲気から一変、忙しくなった店内。

 

 私は、アルバイトとしてこのファミリーレストランで働いていた。

 

「(やっぱり、この時間帯は忙しいわね...!)」

 

 先輩に言われた仕事を、テキパキとこなす。

 

 働くのは嫌いじゃない。

 だってその間は、嫌なことも忘れられる気がするから。

 

 お客さんのために、迷惑をかけないよう必死で。

 そしてそれが、自分のためにもなる。

 

 まぁ、でも。

 こんなことを考えられるのは、仕事の環境が悪くないからなんだろうけど。

 

 

 それから時間は流れ、私の働く時間も終わりになる。

 

「では、お疲れ様でした~!」

 

「お疲れー、明日もまた、よろしくねー」

 

「はい、もちろんです!」

 

 短いそんな会話を交わして、私は帰路につく。

 

 

 その途中。

 買わなければならなかったものがあるのをふと思い出し、近くの電器屋へ入る。

 

「えっと確か...こっちの方だったはずよね...」

 

 目的のものを探し店内をうろつく。

 

「ん~...あ、あったあった」

 

 商品を手に取った私は、レジの方へ足を向ける。

 

 

 が、その足が止まった。

 

 そこは、テレビが大量に並べられているゾーン。

 

 画面に流れているのは、とあるテレビ番組の宣伝のようだ。

 内容は『A氏が新たなアイドルグループを作る』というもの。

 そのオーディションの様子を、テレビで独占的に放送するらしい。

 

「……」

 

 テレビの中で、芸能人がその宣伝をする様子を何となく眺めていた私だったが。

 

 こんなことをしている暇はなかったのだと思い直し、再びレジの方へ歩みを進める。

 

 

 途中、耳に”静岡”というワードが入ってきて、ふと一度そちらを振り返ったが、自分が感じた違和感の正体は分からないまま、その後私は、店を後にするのだった。

 




…にこにーの登場もかなり遅くなっちゃいましたね。
正直自分でも予想外です、ここまでてこずるとは。

ここまで読んできた方、この作品はあくまで”ヨハにこ”です。
決して”よしまる”を楽しむ作品ではありません。
…まあでも、それもそれでいいのではと思っていたり...やっぱ何でもないです笑。

あと残り二話...頑張って書いて、上手くまとめられるようにします!
…ので、応援よろしくお願いします。

では、また。
ここまでお読みいただき、ありがとうございました~!
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