ドラえもん のび太の幻想郷冒険記   作:滄海

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大変お待たせしました。
四季様とのび太の掛け合い第二回です。前回で交渉を試みたのび太ですが、果たしてどんな道具が飛び出すのか……?











今回はのぶ代ドラの大長編映画版ほぼ全部確認しましたが、やるものではないですね(汗
頭が痛い……。


絶対に笑ってはいけない六十年目の東方裁判24時(その2)

「……だったら、僕を先に元に戻してもらえませんか? そうしたらお説教がたったの一言で済む道具を出しますから」

「「「「………………は?」」」」

 

 のび太の『先に元に戻してもらえれば、お説教を一言で終わらせる事ができる道具を出す』と言う発言に対する霊夢、魔理沙、小町、そして四季様の四人が最初に発した言葉がこれだった。

 この、異口同音かつ何とも気の抜けたような短い言葉に、もう既に何日か生活しのび太やひみつ道具の何たるかをある程度知ったつもりであった霊夢や魔理沙を含む、四人の予想をはるか斜めに上回る発言がのび太の口から飛び出てきた事を物語っている。

 そしてのび太はと言うと、逆にそんな間の抜けた発言をした四人を実に不思議そうな顔で見ていた。

 もちろんこれはのび太の方はのび太の方で、たった今発した自分の発言がどれほどとんでもない事なのかを全く理解していないからに他ならないのだけれども、残念ながらそれにのび太が気が付く事はなかった。

 そして、それが不幸にものび太にさらなる痛みをもたらす事になる。

 

「……ふ、ふざけているんですか貴方は!?」

「あいたーっ!!!」

 

 何の事はない、四人の中で誰よりも先に復活した四季様がのび太の頭にもう一度、手にしたしゃもじのような棒を叩きつけたのだ。ひっぱたく、と言うよりももはや殴りつけると言った方がよいのではないかと言うその勢いでのび太の頭にめり込んだのだからたまったものではない。

 あまりの痛さにその場にうずくまったのび太に向けて、四季様からのさらに容赦ない言葉が浴びせられた。

 

「閻魔を馬鹿にするだけではなく、買収を試みようとするなど言語道断、これ以上の悪行がありますか!!! どうやら貴方は地獄に落ちて己の罪を自覚した方がいいようですね」

「ええっ、地獄って死んだ人が行く場所ですよね? 僕まだ死んでないのに地獄に連れていかれるなんて、そんなのあんまりだよ!!」

「そ、そうですよ四季様。まだ死んでもいない魂を地獄に送るだなんて、いくらここまで四季様を馬鹿にしたからってそれはさすがに無茶が過ぎますよ」

「いいえ、これはもう私が決めた事です! これほどまでに閻魔を侮辱してそのままにしておいては今後も同じような事をしでかす愚か者が出てくるかもしれません。そうならない為にも、貴方を地獄に落とします」

「ちょっと、いくらなんでもそれは横暴すぎるんじゃないかしら?」

「そうなんだぜ、そもそも地獄に送るって、魂と体とが分かれてるだけの人間をそう簡単に送り込んでいいものなのか?」

「いやいや、そんな事そう簡単にできる訳ないじゃないか。そもそもその前にこんな場所でいくら四季様が口頭で地獄行き、なんて言った所で正式な裁判もしないで下された決定には獄卒だって首を縦に振らない事くらい四季様だってご存知じゃないですか」

 

 のび太が見せた数々の反応には相当頭に来たのか、まだ死んでもいないのび太を地獄に落とすなどとはたから聞いたら横暴としか思えない発言をする四季様。

 事実、四季様を除く小町、霊夢、魔理沙の三人はこの行動に対して反対の声を上げるが四季様はこれっぽっちも聞く耳を持たない。

 そもそも、のび太は全く気が付いていないけれども小町が言うように四季様の言う地獄に落とすと言う工程は、死者の魂の行く先を決める裁判を三途の川を渡ってからつい先ほどコマチオーラ号をぶつけた是非曲直庁の中で行い、そこできちんと死者の魂がどうなるのか、閻魔が捌く事によって決定されるのが正規のやり方である。

 当然こんな是非曲直庁の外で裁判もしないで地獄行きなどといくら閻魔と言う存在が感情に任せて言った所で、もし仮にこの後でのび太の魂が地獄に送り込まれたとしても、実際に刑罰を執行する役割の獄卒は刑の執行などしないだろうし、きちんと裁判を行わせるためにも逆に是非曲直庁へと送り返されてしまうだろう。

 それを知っているからこその、小町の諫言だった。

 もっとも、その諫言も肝心の四季様には届かなかったようであるが。

 

「もちろんそんな事は小町、貴女に言われなくても百も承知です。ですから、これから簡易的ではありますが裁判を行います」

「ワーッ、いやだーっ!!」

「魔理沙! こうなったらこの強情閻魔、力ずくでも止めるわよ!! 『夢想封印』!!!」

「言われなくてもなんだぜ!! 『マスタースパーク』!!!」

「すみませんが四季様、私もこの裁判には反対です!!」

「え!? な、なに? なんですか急に!?」

「静かにしてなって、舌噛むよ」

 

 この強引すぎる裁判の開廷にそれまでは反論こそすれ見ているだけだった霊夢、魔理沙、そして死神の小町までもがこれ以上は許せんと言わんばかりに四季様に対していっせいに攻撃を仕掛けていく。

 霊夢と魔理沙はそれぞれ弾幕で、ただしのび太が弾幕勝負で魔理沙と戦った時のそれとは比べ物にならない、むしろ妖怪の山で鴉天狗の文が披露して見せた無双風神のような激しさの弾幕を四季様めがけて発射する。

 また死神の小町はと言うと、手にした頼りなさげな鎌を手にしながらひょいと一息にのび太の隣へと移動すると、魂だけになっているのび太を脇に抱えてすぐにその場を離脱して見せた。

 結果として、唐突に攫われる格好となったのび太は最初訳が分からなかったけれども、すぐに小町の言葉を理解する事になる。

 

 

 

 

 

 

……………………………………………………!!!!!

 

 

 

 

 

 

「え!? え!? な、なんですかあれ……」

「あの二人の放った弾幕だよ、もっとも普段使うものじゃなくて、必殺技みたいなものだけれどもね」

「ひぇぇ…………」

「小町、のび太は無事?」

「これで倒れてくれれば言う事なし、後はのび太を元に戻してもらえば万事解決だぜ」

 

 何の事はない、霊夢と魔理沙の弾幕が四季様めがけて殺到し、それが爆発したのだ。

 霊夢が放った無数の色とりどりの弾幕と、魔理沙が放ったレーザー砲のような弾幕、万が一にもあたった日には痛いでは済まないであろうそれの爆発はすさまじく、あのまま四季様のそばでぐずぐずしていたら間違いなく爆発に巻き込まれていただろう事を想像してのび太は息を呑んで、爆発を見守っていた。

 そしてそんなのび太のそばに、たった今起きた大爆発を起こした張本人たち、霊夢と魔理沙が戻ってくる。

 特に霊夢は、自分たちの放つ弾幕の威力の大きさでのび太が巻き添えにならなかったかどうかが気になるようで、戻って来るや否やのび太の無事を確認してきた。もっとも、その心配は小町が無事にのび太を四季様から引き離してくれたおかげで杞憂に終わったのだけれど。

 兎にも角にも、こうして二人の弾幕、ただの弾幕ではない二人の必殺技ともいえる弾幕が命中した事で四季様は大爆発。後は四季様がのび太の地獄行きを取り消して、その上でのび太の身体に魂を戻してくれればあの世巡りも無事に終わりである。

 ただし……。

 

「………………で、でもそれじゃああんな大爆発の中、閻魔様は大丈夫なんですか?」

「お前さんもだいぶ変わった子だね。普通自分を地獄に落とすって宣告してくる相手の事を心配するかい?」

「で、でも……」

「まあ、夢想封印とマスタースパークを受けたんだから全く無事って事は無いと思うわ、でも曲がりなりにも閻魔なのよ? そうそう簡単にやられるような相手じゃないわ」

「だな。この程度でやられてるようじゃ閻魔なんて務まらないだろう」

「そう言う事さ」

 

 そう、何しろのび太が今までに数多の大冒険の中で見聞きしてきた経験からしてもこの攻撃を防げる人物はそうそういないだろうと言う怒涛の攻撃。もしこの攻撃を防げるとしたらユミルメ王国の竜の谷奥深くに暮らしていた竜、あるいはバードピアにて長らく封印されていた怪物フェニキアくらいのものだろうか。

 もしかしたら弱点の心臓を宇宙に隠してある大魔王デマオンや、火焔山で最後に巨大化した牛魔王と戦ったけれども、あの二人なら耐えるかもしれない……などと思った所で、ふとのび太は恐ろしい事に気が付いてしまったのだ。

 そう、すなわちそんな大爆発を起こすような攻撃を受けて閻魔様、四季様は無事なのかと言う事だ。

 今ののび太は地獄に落とされるか同課の瀬戸際だけれども、そもそものび太がここに来た本当の理由は『身体から魂が外れたのび太を四季様に元に戻してもらうため』なのだ。それが、この爆発で四季様が入院、助けられませんでは目も当てられない。そうでなくても元々優しい性格ののび太と言う事もあり、誰かがケガをしたり傷ついたりするのは嫌なのだろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……心配してくれてありがとう、でも小町の言う通り貴方は私の心配よりもこれから地獄に落ちる自分の心配をした方がいいのではないかしら?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 けれども、そんなのび太の心配をよそに、もうもうと立ち上る爆発の煙の下から出てきたのは、傷一つないけろっとした様子の四季様だった。さすがにここまでしっかりと霊夢と魔理沙が放ったあのとんでもない弾幕をこらえるとはのび太も思ってはいなかったため、目を丸くして驚くより他にはなかったようで、思わず今までの冒険で遭遇した恐ろしい強敵たちよりもすごいのでは、と言う疑問まで浮かべてしまう始末。

 のび太だけではない、弾幕を放った側である霊夢と魔理沙も四季様のあまりの頑丈さに、心なしか顔が引きつっていた。

 

「うそーっ! あんなに凄い爆発だったのに……実は閻魔って、フェニキアや竜さん、デマオンとか牛魔王よりもすごいんじゃ……」

「なんだい、その変な名前は? 外の世界の妖怪かい?」

「え、えっとまぁ……そんなものです」

「なによ、夢想封印とマスタースパークを同時にぶつけたのに無傷って反則じゃないの?」

「何言っているんだぜ霊夢。だったら、傷がつくまでマスタースパークを撃ち込めば済む話なんだぜ!」

「裁判長が裁判の最中に被告人からの攻撃で倒れるなんてお話になりませんからね。それに、私が悠長にそんな事をさせるとでも思っているのですか?」

「わーっ!!」

「「のび太!!!」」

「まずいよ、あれは四季様の持つ浄玻璃の鏡! あの鏡で魂がこれまでにやって来た過去の行いを四季様は全部調べるんだ!!」

「ちょっと、それじゃああの鏡で調べられたら」

「のび太なんて昼寝の罪で地獄行きなんだぜ!」

「いや、私も長い事死神してるけどさすがに昼寝で地獄行きはないんじゃないかな」

「って言うか、冷静に考えたらのび太って地獄じゃなくて賽の河原に行くんじゃないの?」

「いや、四季様が地獄行きって決定したら賽の河原よりも優先して地獄行きだよ」

 

 『今度こそ四季様を黙らせる』ともう一度弾幕を発射しようと身構える霊夢と魔理沙を他所に、いつの間にかそれまで持っていたしゃもじのような棒ではなく手鏡に持ち替えていた四季様。その手鏡から真っすぐに伸びた光が、魂だけになっているのび太を貫いた。

 とは言っても光に貫かれたからと言って妖霊大帝オドロームが杖から放つ光線のように受けた者を一瞬で灰にする訳でも、デマオンが放った刺客メデューサの光線のように石にしてしまう訳でも、もちろんザンダクロスの放つ光線のように鉄筋のビルを一瞬で瓦礫の山に変える訳でもない。

 ただ、鏡に映し出された相手の過去、と言うよりも生前の行いを嘘偽りなく映し出すというだけのもの。ただし、閻魔と言う死者の行く先を決めるあの世の裁判長が持った時には、ぐうの音も出ないほどの証拠となってしまう。

 一度この光を浴びてしまったが最後『どんなもんだい。グウとでも言ってみろ!』『グゥ』と言う訳にはいかないのだ。

 

「さて、それでは貴方の生前の……と言ってもこの場合はまだ魂が外れただけで生きているのですから、過去の行いとでも言うべきでしょうか。それを見て見ましょう……どれどれ……」

 

 ……しかし四季様は知らなかった。のび太の過去を、のび太が過去にどれほどの世界でどれほどの冒険を繰り広げ、かけがえのない友人を作り、彼らの世界を救い、救世主や神と崇められ、歴史を変えてきたのかを、残念ながら四季様は全く気が付いていなかった。

 

 

 

 

 

 

少女検索中……

 

 

 

少女検索中……

 

 

 

少女検索中……

 

 

 

 

 

 

 タイムふろしきでふ化させた首長竜のピー助を白亜紀の日本まで送り届けようとした時にハンターからの攻撃を受けた事とタイムマシンへの定員オーバーで暴走した結果、日本どころか白亜紀のアメリカに送り届けてしまい、おまけに現在へ戻る事がほとんど不可能になってしまった事から改めて日本となる場所へと送り届け、またのび太たちも現代に戻る旅をした『のび太の恐竜』

 

 

 

 地球からは観測できないほどに遠く重力の小さな開拓星コーヤコーヤ星で、そこに暮らす人々の生活を守るためにスーパーマンとして活躍し、自分たちの利益のためにはとうとう星の爆破すら決行しようと企むガルタイト工業の魔の手から星と人々を救った『のび太の宇宙開拓史』

 

 

 

 コンゴ盆地の奥地、ヘビースモーカーズフォレストで犬が進化して建国したバウワンコ王国にて、ペコことクンタック王子に力を貸す格好で、王位を簒奪しようと企んだ大臣ダブランダーと戦い、バウワンコ1世の残した預言に伝わる10人の外国人として王国に平和をもたらした『のび太の大魔境』

 

 

 

 過去に送ったタイムカメラに映っていた桃太郎の写真、オランダから来た外国人の青年が代々伝えてきた桃太郎の写真。日本とオランダとからやって来た二つの桃太郎の写真の謎を解くためにバケルくんと共に昔の日本へ行き、難破して鬼と呼ばれていたオランダ商船の船長の事情を知り故国へと送り届け、代わりに宝を貰った事が後の伝承へとつながった『ぼく、桃太郎のなんなのさ』

 

 

 

 数千年前に核実験で滅亡した海底の国家アトランティス連邦がムー連邦を含む世界に向けて最期に遺した悪意の一片。少々出来が悪く海底火山の噴火と敵の攻撃を誤認してしまうような自動報復用コンピュータ・ポセイドンをムー連邦の戦士エルや海底バギーらと共に破壊し、発射ギリギリで鬼角弾による地球の破滅を防いだ『のび太の海底鬼岩城』

 

 

 

 魔法が使えるように、そう願い作った魔法世界の地球にて、美夜子が持っていた水晶玉・千里千年を見通す予知の目に告げられた事で運命が選んだ魔王を倒す戦士に選ばれたドラえもんとのび太。

 魔法世界にいるジャイアンやスネ夫たちいつもの仲間と共に、遥か古代より魔界星の接近に伴う地球侵略計画を進めていた大魔王デマオンを倒す事で阻止した『のび太の魔界大冒険』

 

 

 

 地球人よりも小さい人々が暮らすピリカ星。ギルモア将軍の一派によるクーデターにより星を脱出した大統領パピと、それを追ってきたPICIAのドラコルル長官。

 スモールライトで小さくなりパピと交流していたのもつかの間、ドラコルルにスモールライトとパピを奪われたドラえもんたちは一か八か、スモールライトの奪還と共にピリカ星の独裁者を倒し元の平和な星を取り戻すためにギルモア将軍の一派に戦いを挑んだ『のび太の宇宙小戦争(リトルスターウォーズ)』

 

 

 

 遥か彼方、ロボットしかいない惑星メカトピア。近代に入りロボットは平等であると言う思想が広まった事により奴隷制度が廃止されたこの惑星から、それまでの奴隷に代わる新たな奴隷として目を付けられた事から送り込まれてきた鉄人兵団の大軍団と戦い、鉄人兵団側のスパイとして地球に送り込まれていたリルルの協力の元、メカトピアの歴史を改変する事でこれを間一髪どうにか退ける事に成功した『のび太と鉄人兵団』

 

 

 

 地底で生き残っていた恐竜が進化した恐竜人類。地底の大洞窟で遊んでいたスネ夫が迷子になってしまい、探しに向かった先で彼らに出会ったのび太たちは、彼らと共に白亜紀末期の地上へと向かい、恐竜絶滅の原因となった彗星の衝突の瞬間に遭遇してしまう。

 この時に避難のために作った広大な地下室こそが、後の地底世界に伝わり恐竜絶滅回避のカギとなった聖域であると知ったのび太たちが恐竜の絶滅を防ぎ、現在に続く恐竜人類たちの基礎を築き上げた『のび太と竜の騎士』

 

 

 

 ちょっとした失敗から、ゲームの中に入って遊ぶ未来のゲーム機・ヒーローマシンを持って唐の時代の中国に向かったのび太たちはその時代にゲームに登場する敵役の妖怪たちをみんな現実の世界に解き放ってしまう。おまけに解き放たれた妖怪たちは進化を始めついにはその妖力でもって人間を絶滅させ、妖怪の社会を作り出してしまった。

 唐の時代から現代に戻ってきたのび太たちはこの異変を知り、妖怪に支配された歴史を人間の手に取り戻すため、もう一度唐の時代で西遊記の妖怪である牛魔王たちと戦い後の世に伝わる伝説の元を作った『のび太のパラレル西遊記』

 

 

 

 7万年前の日本へと家出したのび太たち。誰にも邪魔されないパラダイスを作ろうとしていたその矢先に、現代に流れ着いたヒカリ族の少年ククル。精霊大王ギガゾンビに従うクラヤミ族に襲われたと言うククルの家族を助けるためにギガゾンビに戦いを挑み、地底奥深くに隠された床屋の宮もといトコヤミの宮を見つけ出してタイムパトロールによる緊急逮捕劇に大いに貢献。

 実はこの時に日本列島に移住したククルたちヒカリ族こそが最初の日本列島への移住者、つまり日本という国の始まりでもあったと言う『のび太の日本誕生』

 

 

 

 のび太の家に現れたピンク色のもやをくぐった先は見た事もない森で……。その世界は人間のように立って話す動物たちが暮らす不思議な世界。

 ニムゲと言う悪魔に虐げられていた自分たちの先祖が、神がかけてくれた光の階段を通りこの世界に逃げてきたと話してくれた犬の少年チッポと共に、神話の光の階段と星の船を見つけ出した矢先に、伝説の悪魔ニムゲがアニマル惑星へと侵略を開始してきた彼らを撃退した『のび太のアニマル惑星』

 

 

 

 しずかが絵本の中に閉じ込められた? 絵本入り込みぐつで遊んでいたしずかが行方不明になり、一縷の望みをかけて過去のバグダッドへと向かったドラえもんたちは地獄の鍋底とすら呼ばれる過酷な砂漠の果てに、黄金の宮殿を築き、ビンの魔人やランプの精と言った不思議なコレクションと共に暮らすシンドバッド王に出会う。

 しかしその黄金宮殿には、宮殿の財宝を狙う奴隷商人のアブジルと盗賊のカシムたちが忍び寄っていた。一度は宮殿を奪われたシンドバッド王は、自分の冒険を世界中の子供が読み知っていると知って再び王宮を取り戻すために立ち上がる『のび太のドラビアンナイト』

 

 

 

 天国がないなら作ればいい、とひみつ道具で作り上げた空に浮かぶ自由な天上王国。しかしのび太や地上の人間が知らないだけで実は、のび太が作った天上王国以外にも天上の国家があったのだった。

 偶然から天上の国に迷い込んだのび太たちはその国で進められていた恐ろしい地上消滅計画『ノア計画』の存在を知り、地上の命運をかけて天上連邦との交渉に挑む事になる『のび太と雲の王国』

 

 

 

 パパが夢の中で予約したホテルは実在した? ブリキンホテルから送られたトランクの門をくぐるとそこは夢のような楽しいリゾート地だった。地下室だけは覗くなと注意されたのび太たちはそんな事を気にもせず遊んでいたがやがてドラえもんが行方不明に。

 ロボットの反乱により人間が支配されてしまったチャモチャ星のロボット軍団に攫われたドラえもんを助け、ロボットの親玉である皇帝ナポギストラー一世と戦い反乱を鎮圧するためにのび太たちはサピオと共にチャモチャ星へと向かう『のび太とブリキの迷宮(ラビリンス)』

 

 

 

 自由に夢を見る機械である気ままに夢見る機の最新カセット夢幻三剣士の世界に足を踏み入れたのび太。ユミルメ国は妖霊大帝の侵略を受け壊滅状態になっているなか、ノビタニヤンとして白銀の剣士となり妖霊大帝を倒す運命に導かれるように白銀の剣と兜を手に入れ、妖霊大帝の軍勢と戦っていくがのび太が夢の世界に導かれた本当の理由は決して不死身になれない優しさにあった。

 そんな事も知らずに、ノビタニヤンはついに妖霊大帝の本拠地幽冥宮にて妖霊大帝オドロームと最後の決戦に挑む『のび太と夢幻三剣士』

 

 

 

 夏休みの自由研究をどうしようかと悩んでいたのび太が手に入れたのは地球を丸ごとつくり観察する事ができる創世セットだった。ビッグバンから始まる地球の歴史を生命誕生、恐竜の登場と絶滅、人類の出現までついに漕ぎつけるがその裏には地底に暮らす虫のように小さくて羽の生えた小さな妖精のような生き物の伝説が付きまとっていた。

 人類史が近代に入った時についに人類との接触を果たしたその生物の正体は霊長昆虫ホモ・ハチビリス。5億年前地上を支配していた昆虫類が再び人類にとって代わろうとしているなか、のび太たちはこの事態を解決するために創世を行った神様として鮮やかな手法を披露する『のび太の創世日記』

 

 

 

 未来のミステリートレイン、宇宙の果てのハテノハテ星群が浮沈をかけて一世一代の大事業として完成させた一大レジャーランド・ドリーマーズランド。星そのものを丸ごと遊園地にしてしまおうと言う大胆な発想の元に作られたランドにのび太も大満足だったが、そんな宇宙の果ての遊園地に突如異変が。

 それは別の銀河から侵略にやって来た寄生生物ヤドリの攻撃だった。人間の身体を狙うヤドリにランド中の客や従業員が襲われる中、とある日常生活用品がヤドリに効果を示す事に気が付いたのび太たちはヤドリたちへの反撃に打って出た『のび太と銀河超特急(エクスプレス)』

 

 

 

 未来の商店街福引の外れ券で星が貰える。ドラえもんが持って帰ってきた引換券に書かれていた星に行ってみると、そこはクズ星どころか緑豊かな自然に包まれた夢のような星だった。その星でぬいぐるみに生命を吹き込み、発展させようとしていた所に前科百犯の脱獄囚熊虎鬼五郎が逃げ込み、自分たちのコピーを増やして暗躍し始めた。

 おまけに謎の黄金で出来た魔神まで出現して鬼五郎一味と魔神の二つを相手にしなくてはならなくなった『のび太のねじ巻き都市(シティー)冒険記』

 

 

 

 宝島があった。偶然から一発で見つけたカリブ海の宝島、その島に向かう途中で海坊主に襲われおまけに時間移動までしてしまう。たどり着いた先は17世紀のカリブ海。一人仲間とはぐれたのび太は海賊の子供ジャックとイルカのルフィンと共に不気味な島の奥地に向かう、そこに広がっていたのは17世紀にはないはずの、未来人が築いた基地だった。

 タイムパトロールに基地のありかを知らせ、自分たちが帰るためにものび太たちはキャプテン・キッドたち海賊と協力しながら改造生物を売りさばき、巨万の富を得ようするMr.キャッシュの企みを阻止する『のび太の南海大冒険』

 

 

 

 ジャイアンとスネ夫が宇宙人にさらわれた。みんなで遊んでいた未来のゲーム・スタークラッシュゲームのゲーム内にジャイアンとスネ夫が閉じ込められたまま行方が分からなくなってしまったのだ。後を追いかけたのび太たちがたどり着いたのは見た事もない宇宙船だった。

 おまけに宇宙船は地球からどこでもドアすら使えないほどに遠く離れてワープ装置も故障してしまったため、のび太たちは宇宙少年騎士団たちの母船銀河漂流船団を一路目指す事になる。しかしその裏では謎の人物アンゴルモアと司令官が結成した独立軍がひそかに地球を狙っていた『のび太の宇宙漂流記』

 

 

 

 タイムホールが故障してしまい、繋がったのは見た事もない森の中。そこは古代のマヤナ国と呼ばれる太陽の王国だった。おまけにそこで出会った王子ティオとのび太は瓜二つ。ティオからの提案で立場を入れ替えたのび太とティオはそれぞれの生活を満喫する。

 しかし、のび太が王子に扮している間に、王子に仕える少女ククが王国を狙う魔女レディナにさらわれてしまう。のび太たちはティオと共に、ククを取り戻すためレディナの潜む闇の神殿を目指す『のび太の太陽王伝説』

 

 

 

 裏山に開いた異空間の扉バードウェイ。そこから出てきた鳥人のグースケと知り合ったのび太たちは鳥人だけの世界バードピアに入り込んでしまうがそこは人間を恐れている世界でもあった。

 バードキャップで変装したのび太たちだが、人間を憎むジーグリード長官がこの世界を創造した人間の鳥類学者鳥野博士らがかつて封印した怪物、フェニキアを復活させようとしている事を知り、バードピアに伝わる伝説の鳥人イカロスと共にフェニキアと戦う『のび太と翼の勇者たち』

 

 

 

 タイムマシンの時空のねじれからやって来た少年型ロボット・ポコ。ポコを元の世界に送り届けようとタイムマシンで向かった先は人間と豊かな感情を持ったロボットとが共存している世界だった。しかし王国では女王ジャンヌの手でロボットの感情を抜き取るロボット改造計画が進行しており、ドラえもんも未処理のロボットとして狙われてしまう。

 追われるのび太やポコたちはどこかで人間とロボットが共存、平和に暮らしていると言う虹の谷を一路目指す『のびたとロボット王国(キングダム)』

 

 

 

 のび太が見つけた台風の子供・フー子。フー子を遊ばせようとのび太たちが向かった大平原は外界からほとんど隔離された風の民の村に続いていた。そこで風の民である少年テムジンと仲良くなったのび太たちは風の民が嵐族と争っていると言う事を知る。さらに嵐族の長ウランダーの魂がスネ夫に取り憑き、かつて生みだした風の怪物マフーガを復活させようとする。

 マフーガの欠片は二つ、一つはウランダーが持つ風の子供ゴラドそしてもう一つがフー子だった。フー子を怪物にさせないためにも、スネ夫を助けるためにものび太たちは嵐族とウランダ―の野望に立ち向かう『のび太とふしぎ風使い』

 

 

 

 のび太が川でおぼれていた子犬を拾い、イチと名付けて飼い始めた事をきっかけに大勢の野良犬や野良猫たちがやって来る。しかしあまりの数に手に負えなくなったのび太たちは3億年前の世界に連れて行き、進化退化放射線源で進化させ、イチたちが自分たちだけで暮らせるようにする。翌日イチたちに会いに行こうとしたのび太たちは時空間の乱れからタイムマシンが故障し、さらに1000年後の世界にたどり着いてしまう。

 そこは現代にも負けない発達した犬猫の世界が広がっていた。そこでイチそっくりな犬の少年ハチに出会う『のび太のワンニャン時空伝』

 

 

 

 

 

 

少女検索終わり……

 

 

 

少女検索終わり……

 

 

 

少女検索終わり……

 

 

 

 

 

 

 今までにも、職業柄死後の世界で裁判長として数多の魂の所業を浄玻璃の鏡で見てきた四季様。もちろんその中には老若男女おり、また数多の善人悪人もおり魂の数だけ数多の人生があった。それでもこんなに波乱万丈に満ちた人生を送る魂は誰もいなかったのだ。

 それがどうだろうか、目の前の頼りなさげな、せいぜいが10かそこらの年齢の子供が送ってきた人生と来たら、幻想郷よりも幻想をしている世界に幾たびも足を踏み入れ、幻想郷の異変よりももっととんでもない、世界が丸ごと滅ぶような大異変を幾度も解決してきている姿がはっきりと浄玻璃の鏡に映っているのである。

 それが常識と非常識が入れ替わったようなここ幻想郷でもってしても信じられない世迷い言のような内容だとしても、四季様自身が浄玻璃の鏡に映る事柄は間違いなく嘘偽りのない真実であると言う事は彼女自身が百も承知している。

 さすがに四季様も、この光景には頭を抱えるよりも他には無かった。

そして……。

 

「…………な、なんなんですかこれはーっ!!! いいですか!? 貴方は少し世界を救い過ぎです!!! もう少し自重しなさい!!!」

 

その言葉を最後に、目を回した四季様はばったりと倒れてしまったのである。

 

 




映姫様、のび太の大冒険を見て倒れる!!!!w

本当は2~3回分だけ見せて、交渉を終わらせようと思ったのですが映姫様をぶっ倒すのなら、もっとインパクトがないと面白くないだろうと言う事で、今回はのび太の恐竜からワンニャン時空伝まで、大山のぶ代さんがドラえもんを務めていた時代の映画のあらすじをおおよそ全部流し込みました。
なので、コミックスでは中編であったぼく、桃太郎のなんなのさもいれてあります。


このためひみつ道具の披露は次回と言う事でお願いします。
乞う、ご期待っ!!!

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