ドラえもん のび太の幻想郷冒険記   作:滄海

45 / 73
お待たせしました、のび太の紅魔境第二話です。

子馬異変……もとい紅魔異変が起こった幻想郷。
霊夢と魔理沙が異変解決に赴く中、留守番をするのび太とチルノたち。
さて、二人はどうするのか?


のび太、ワの字で敵を轢く

「チルノちゃん、こうまかんの場所、知ってるの?」

「うん、もちろん! さいきょーのあたいにとって紅魔館は庭みたいなものだからね」

「庭って、危ない場所なんじゃないの?」

「もちろん中に入ると危ない事もあるけれども、まわりで遊んだりするのならそんなに危なくはないよ」

 

霊夢と魔理沙が悪い妖怪を退治しに向かっている、危険としか思えないその場所を、どんなもんだいと自慢げに庭みたいなものだと言ってのける妖精のチルノ。チルノが庭みたいなものだと言うのだから、最初に考えていたよりも実は案外危険な場所ではないのかもしれない。

のび太の中でまだ見ぬ子馬館についての見方が少しずつ、穏やかなものへと変わっていく。

それに冷静になってよくよく考えてみれば、いくら子馬だってイタズラしたりすれば蹴られたりするだろう。危ないと言うのはそういう意味なのかもしれない。

実際ウマの力と言うのは決して馬鹿にできない事をのび太は良く知っている。

ジャイアンやスネ夫たち、近所の仲間同士で竹馬コンクールをやろうと言う話になった時、どうしても勝ちたいがために未来の科学で生まれたウマと竹のあいの子である『ウマタケ』を用意してもらい乗るのに苦労した事や『のび太の銀河超特急』でドリーマーズランドに遊びに行った時、西部の星でギャングたちを追いかけるために馬を借りた時、あまりの暴れっぷりにのび太もドラえもんも乗りこなす事ができず、大変な目にあった事はのび太の記憶にも新しい。

しかし逆に言えば牧場にいる馬だったなら近寄らなければ蹴られる事はない、と言う事でもある。それならひとまず子馬館の周りまでまずは様子を見に行ってみて、それからどうするかを考えても決して遅くはないだろう。

チルノの説明を受けていろいろと考えた末に、のび太が出した結論がこれだった。

となれば、後はどこでもドアをくぐればいい訳だ。

最初にどこでもドアを出した時、異変を解決すると息まきながら先にドアをくぐった霊夢たちは行き先を紅魔館へと指定していた。つまりはそのまま寺子屋の教室に出しっ放しになっているドアのチャンネルは、当然切れる事無くまだ繋がったままになっている。

ドアをくぐるだけで行けるのなら、本当に危険そうならすぐに戻ってくればいい訳だ。

弟子を名乗るチルノの言葉にようやく決心してから、霊夢たちが悪い妖怪がいる、と言っていた事から一応念のために、と妖怪の山でものび太の得意な射撃で白狼天狗の椛や鴉天狗の文とも渡り合う力となった、愛用のフワフワ銃とガンベルトをスペアポケットから取り出してしっかりと装備してから、のび太はどこでもドアの前へと立つとドアノブへと手をかけた。

しかしこういう時にこそ、のび太の持つ運の悪さはいかんなく発揮されるらしい。

 

「おーい、のび太にチルノ。人里の人たちも落ち着いて来たし、そろそろお前たちも……お腹が空いただろうと思って……って、こら! 二人ともどこに行こうとしているんだ!?」

「あっ、先生に見つかった!」

「大丈夫だって、霊夢たちが心配だからあたいとししょーの二人で紅魔館まで行って来るだけだから」

「ち、チルノちゃんそれ言ったらダメだって」

「そうか、紅魔館まで様子を見に行って来るだけか……。それならって、そんな危ない事ダメに決まっているだろう!!」

「ほら、やっぱりー!」

 

のび太がどこでもドアを開こうとノブに手をかけたまさにその時、異変によってちょっとした混乱に陥っていた人里の人々を落ち着かせて帰ってきた慧音が教室に入って来たのだ。

当然のび太たちに教室で待っているように言った時も、危ないから出歩くなと言っていたのだからここでこれから紅魔館に向かうと知ったら、間違いなくいってらっしゃいと笑顔で見送ってくれるような事などあり得ないのだとのび太の頭でもしっかりと理解している。

だからのび太も見つかったとしても黙っていたのだけれども残念ながらチルノにはそこまでの考えはなかったらしい。慧音の問いかけに正直に、いやこの場合は馬鹿正直にと言うべきか。素直に紅魔館まで行ってくるとあっさり白状してしまった。当然のび太の想像通り、手を振りながら笑顔で見送ってくれる、もしくはここで『ドラマチックガス』などがあれば、感動の一幕でも起こったかもしれないが使っていないのだからそんな事は起こる訳もなく。

案の定慧音は目を吊り上げながらのび太たちを行かせまいと言わんばかりに、実際に行かせる気はさらさらないのだろうが走り寄る。気のせいだろうか、その頭からは『のび太のパラレル西遊記』で妖怪に支配された現代で怒ったママが見せた鬼の角と同じような物が生えているようにさえ見える。

ただでさえ一度のび太の命を(結果的にではあるけれども)奪った慧音が、さらに角まで生やしてより一層おっかない姿になり駆け寄ってくる慧音はのび太からすれば恐怖以外の何物でもない。異変だの悪の妖怪だのと霊夢は言っていたが、そんな悪い妖怪よりも今ののび太にとっては慧音こそが最も恐るべき妖怪であった。

今この状況でドアに入っても、間違いなく鬼慧音は追いかけてくる……ドアのチャンネルを切れなければ、ドアの向こうに逃げてもドアをくぐって移動できるのは向こうも同じである。

とっさに珍しく必死で頭を巡らせたのび太はドアノブを離してチルノの名前を呼びながら窓際へと逃げ出した。

もちろんただ逃げた訳では無い、窓際へと走り寄りながら素早く四次元ポケットから目当ての道具を取り出すと、慣れた手つきで頭にそれを装着していた。

そう、数多の冒険はおろか、初めてのび太がドラえもんと出会って使った最初のひみつ道具。

 

「チルノちゃん、ドアはダメだ。こっち!」

「え、ししょー!?」

「こら! どこへ行く気だ? 外は危ないと言っているだろう!」

「タケコプターっ!!」

「すげーっ、あたいみたいにししょーが空をとんだーっ!!」

「なっ……外から来た普通の子供と聞いていたのに、空まで飛べるのか? それならなおさら紅魔館なんて危ない場所に行かせる訳にはいかないぞ!!」

「えーっ、チルノちゃんに先生まで飛べたなんて、空を飛べるのは霊夢さんたちだけじゃないの!?」

「何を言っている、空くらい飛べなくては異変の時に人里を守れないだろう?」

 

心の中で慧音にごめんなさいと謝りながら、窓を破って空へと逃げ出すのび太とチルノ。最初のび太はチルノが空を飛べるとは思っておらず、チルノの手を握りながら一緒に空へと飛び出したのだけれども手をつないでいたチルノが実は空を飛べると知ったのは、まさに空に飛びあがってのび太が飛べることに驚いたチルノの口から()()()()()()()、という発言が飛び出してからの事だった。

それだけならまだよかったのに、今度はのび太たちが飛び出してきた窓から慧音まで空を飛びながら追いかけてきたのだから、これにはのび太も目を丸くして驚くより他にはない。のび太にとってはまだ、幻想郷と言う場所はまだ特別な人間や妖怪だけが空を飛んだりできる場所と言う認識でしかなったのだ。

それだからタケコプターで空に逃げたと言うのに、なおも追いかけてくると言う恐怖。それはさながら『のび太の魔界大冒険』でタイムマシンの時空間を泳ぎながらどこまでも追いかけてくるデマオンの配下メジューサの再来だった。

あの時はホーキング(魔法世界でのホウキによる飛行術)で逃げようとして逃げきれず、石になる魔法を受けて大変な目にあったけれども、今回は捕まったら石になるどころかまた頭突きが飛んできて閻魔の四季様の所まで行く事になりかねない。

そうならない為にも今度は確実に逃げ切る必要があった。

 

「ちょっとししょー、慧音が追いかけてくる!」

「に、逃げるよチルノちゃん! 捕まったら絶対に怒られちゃうよ!」

「当り前だ、これだけ人里にも影響を出している異変の最中に、異変の中心である紅魔館に行こうだなんて言い出したわんぱくな子供はのび太が初めてだぞ……」

「えっと、ここから逃げられる道具……逃げられる道具……何かないかな……」

 

チルノと一緒に寺子屋の上空で慧音から逃げ回りながらのび太はポケットに手を突っ込んで必死でここから逃げられそうなひみつ道具を探していた。もちろんひみつ道具はごまんと入っているのだけれども、その中で怒りの表情で角をはやして捕まえようとしてくるおっかない慧音先生から確実に逃げられそうな道具、と言うものを選んで掴むと言うのはこれが実はなかなか難しい。

よく大冒険の時に、慌てたドラえもんがひみつ道具をあれでもないこれでもないと周囲に散らかしながら取り出している姿を『かんじんな時に慌てるとダメなやつ』と言っていたが、今まさにのび太は同じ立場に立たされれてドラえもんの苦労を痛感するのだった。

 

 

 

 

 

 

……ドラえもん、君はいつもピンチの時に必死でひみつ道具を探していたけれどもそれはこんな気持ちだったんだね。

 

 

 

 

 

 

心の中で未来にいるであろう友人のドラえもんに謝罪の言葉をつぶやきながら、のび太はなおもポケットの中に入れた手をひっかき回す。いろいろな道具が手指に触れるけれども、それはのび太の記憶ではこのピンチで使えるようなものではない事を経験から知っていた。

その中には鴉天狗の射命丸文を吹き飛ばしたバショー扇も含まれてる、ただいくら何でも妖怪の山ならいざ知らずこんなに人家が密集した人里で台風並みの、いや台風さえ上回るような暴風を巻き起こした日には家も人も、みんなまとめて吹き飛ぶような大騒ぎになってしまう。さすがにそこまでの被害を出したら間違いなく慧音だけでなく霊夢からも怒られるだろうことは想像に難くない。

今のび太が欲しいのはもう少し穏やかに、周りに被害を出さずにここから逃げ出せるような道具だった。

そして、のび太はとうとうその道具を掴む事に成功する。それは手のひらに収まるサイズの透明なボトルに入った液体のひみつ道具、その名も……。

 

「あ、あった! これなら……コエカタマリン!!」

「ししょー、それはなに?」

「いいから、まずは一度下におりるよ」

「ほぅ、ようやく諦めたか。さあさっさと教室に戻るぞ」

「んぐっ、んぐっ、ゴクッ。よし、これで……チルノちゃん、これから声を飛ばすから、その声につかまって

「こえ? うん、わかった!」

 

『コエカタマリン』はその名前の通り、液体状のひみつ道具で飲むと大声(ただしカタカナ語に限る)が固体として出てくるようになる道具なのだ。

その場にとどまる場合も、勢いよく飛んで行く場合もどちらも調節が飲んだ人間によって可能なのか、のび太は「エー」の文字を使って枝に引っかかったボールを取っているし、ワの字を使って空を飛んだ事もある。ちなみにどうしてワの字なのかと言うと、乗りやすい形だから、である。

そして、音のスピード……すなわちワの字のスピードが速い事はのび太が既に外の世界で体験して、十分に理解していた。そして、空中で空を飛ぶワの字を捕まえる事がとても難しい事も。

だからこそのび太はコエカタマリンを見つけた時すぐに地上へと降りたのだ。確実にワの字を掴むために。失敗してもすぐに次の声を出せばいいとはいえ、何回も失敗すればそれだけ捕まる可能性は高くなってしまう。

地上に降りて隣にいるチルノにはこれから何をするのかを小声で伝えてから、のび太は大きな声で一言、声を上げた。

チルノの方も、おそらくはのび太が何を言っているのかはほとんど理解できていなかっただろう。それでも、師匠の言葉である。きっとまた何かすごい事をやって見せてくれるのだろう、と期待に満ちたまなざしでのび太がこれからやろうとする事を待っていた。

そして……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

                  

ワ!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「な、なんだぁっ!?」

「今だ、それっ!」

「えーいっ!!」

 

次の瞬間、のび太の発した大声はコエカタマリンの効果そのままに、のび太の口からワの字となって真っすぐ上空へと飛び出した。もちろん固体にはなっているけれども音である事に変わりはないため、音の速さで飛んで行こうとするそれにえいとばかりにしがみつくのび太とチルノ。

慧音も、まさか諦めて地上に降りたのかと思ったら声を固体にして飛ばすと言う、常識外れも甚だしい方法でこの場を切り抜けられるとは思ってもいなかった事と、さすがにいくら空を飛べると言っても音の早さで飛んでいくのび太たちには追い付くことはできず、ワの字につかまって飛んで行くのび太とチルノを、驚きの声と共にただ見送るより他には無かった……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

                  *

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「わーっ、すげー!! さすがししょー!!」

「ねえ、チルノちゃん、そのこうまかん、って言う場所はどっちなの?」

「えーっとね、こっち!」

「よーし、それじゃあいくよ。ワーッ!!!

「やっぱりししょーはすごい! あたいも空を飛べるけど、声を固くして空を飛ぶのは初めてだ!」

「ね、チルノちゃんワの字っていいでしょ?」

「うん! ワの字サイコー!!!」

 

とっさの事で慧音は気が付かなかったようだけれど、速さはともかくコエカタマリンによる移動は、実は言うほど距離は大して進めないため何回かワの字を乗り継ぐ必要があったりする。そのため何回か屋根の上などに乗り移りその都度大声を出す事によってこうしてのび太とチルノは、慧音に追いかけられる事もなく無事に人里の外れまで逃げ切る事に成功していた。

そうして、周囲を見回して慧音の追跡がない事を確認してから改めてのび太はこうまかんへと向けて移動を開始する。もちろん、幻想郷の地理には全く詳しくないのび太はこうまかんがどちらの方角にあるのかなど知る由もないし、『のび太のドラビアンナイト』でアブジルが地獄の鍋底でやってみせたように紐をくわえながら板切れの穴から星を覗くような方角を見定める手段だって持っている訳では無い。

だから弟子のチルノにどちらなのかを教えてもらってから、二人しがみ付きながらワの字で空を飛んでゆくのだった。

ただし、のび太はまだ知らなかった。自分のいる場所が幻想郷であると言う事を、今が霊夢の言っていたように異変の最中であると言う事を。異変の時には、普段と違いどんな事が起きるのかと言う事を。

人里の中は安全であると言った意味を、まだ理解していなかったのだ。

 

「……ん? ねえ、チルノちゃん。なんだか毛玉みたいなものとか、羽の生えた……妖精? みたいなものいろいろこっちに飛んでくるんだけど、あれは何?」

「あ! やばいししょー、はやく撃って! 撃って!」

「え、うつ?」

「あー、ししょーぶつかるーっ!!」

 

最初にそれに気が付いたのはのび太だった。

自分たちが紅魔館に向かおうと空を飛んでいるとわらわらと集まりながらこちらに向かってやって来る、外の世界では、いや外の世界はおろか数々の冒険の中でも見慣れない何か。かつてジャイアンも怪しんだりせずに水平線に迫りくる謎の影を渡り鳥の群れだろ、などとのん気に構えていたが(余談ではあるがちなみにその時水平線を埋め尽くしていたのは、ブリキン島を吹き飛ばさんと差し向けられたナポギストラーの機動部隊と言う危険極まりない連中だったりする)。

ここにいるのはジャイアン以上にのん気なのび太である。見た事も無いものに対してのび太が特に警戒するわけもなく、のん気にあれは何? と自分よりは幻想郷に詳しいであろうチルノに尋ねるけれども、慌てるチルノとは裏腹にのび太はのんびりと構えていて、あれよあれよという間にワの字によってその何やらよく分からないフワフワと飛びながら近寄って来た不思議なものたちははね飛ばされてしまった。

ぶつかったと、簡単に言っても何しろワの字は元々音であるためその速度は一秒間に300メートル近くすすむほどになる。つまりはぶつかった、と言うよりもワの字で蹴散らして突き進んだ、と言った方が正しいだろう。

実際近寄ってくる毛玉や妖精? のようなものをワの字はぶつかるが早いが容赦なくはね飛ばして飛んで行く。はね飛ばすだけでなく、チルノの放つ氷のつぶてのような弾幕も一緒になって飛んで行くから、ワの字でははね飛ばせなかった毛玉たちもみんなのび太たちをどうにかする前に墜落していくのだった。

とは言え、音の速さに近い速度で飛んでいるためはね飛ばされたりチルノの放つ弾幕によって撃ち落された相手がどうなったのかのび太が確認する前にワの字はあっという間に通り過ぎてしまうのだけれども。ただ、後ろで聞こえてくるピチューン! と言うどこか可愛らしいような音を聞く限り、実は大して彼らに被害は出ていないのかもしれない。

 

「……ねえ、どうしてみんな近寄ってくるのさ!」

「あいつらがこの異変でみんなおかしくなってるのさ。まっ、あたいはさいきょーだから平気だけれどね。で、おかしくなるとあんな風に周りのみんなに攻撃してくるの、だからししょーに撃って、って言ったのさ」

「へぇ、でもそれじゃあ霊夢さんたちも大変なんじゃ?」

「だからあたいたちが助けに行くんでしょ」

「そうだけど、でも……」

 

こうして、ワの字で空を飛びながら敵を蹴散らしてを繰り返し、ついでに何やら空のまにまに漂っているかのような飛び方をするブラックホールのような、よく分からないものも一緒にはね飛ばしてのび太とチルノはチルノが言う霧の湖のほとりへとやって来ていた。

何も言われなければ、高井山の奥にある湖のように、あるいは子馬館の名前その通りにねじ巻き都市のように本当に平和な場所と言われても納得してしまうような静かな湖のほとり。

しかしそこが決して平和な場所ではないと言う事を、のび太たちの視線の先、のび太たちのいる場所の少し先からもうもうと湧き上がる赤い煙のような、あるいはもやのようなそれが立ち上っている様子がはっきりと教えてくれている。

 

「大丈夫! あたいとししょ―なら、どんな敵にだって勝てるんだから!」

「チルノちゃん、まずは様子を見るだけだからね? もし危なかったらすぐに帰るからね?」

「だいじょーぶ、あたいだってそれくらい分かってるんだから!」

 

『本当に分かっているのかな?』チルノの能天気とさえ言える元気な声に不安を感じながらも、ここまで来た以上様子だけでも見てから帰ろうと、腰に巻いたガンベルトとここにきてから幾度ものび太の危機を救ってくれた愛用の六連発リボルバー二丁へと視線を向けてから、よし、と決心するのび太だった。

のび太はまだ気が付いていなかった。こうまかんの意味が『子馬の館』ではなく『紅い悪魔の館』であると言う事に。もしここに来るまでにその事実に気が付いていたら、大魔王デマオンと戦い魔界星の地球接近を阻止し、悪魔の恐ろしさを石になって経験しているのび太はここまで来ようとはしなかっただろう。

こうしてチルノに案内されるままのび太は一歩一歩、紅魔館への道を歩いていくのだった……。

 




なんだかんだで慧音先生から逃げ出し、紅魔館のそばまでやって来てしまったのび太たち。
でものび太はまだ紅魔館の意味に気が付いていません。
このまま不用意に近づいてのび太は大丈夫なのか!?




次回はいよいよ紅魔館への突入、するといいなぁ。

















すいません、戦わせても良かったのですが、戦いの描写を思いつく前にルーミアはワの字に轢かれていました(汗
ちなみに、皆さん気になっているかもしれないコエカタマリンによって固体化した音声の強度重量ですが、ドラえもんがコエカタマリンを飲んだエピソードのオチで、風邪をひいて家じゅうを擬音だらけにした際、ママが擬音を腕いっぱいに抱えて持っていましたので、ある程度軽いものと思われます。
強度については描写がありませんが、軽さを考えるとそこまで強固ではない、ぶつかっても気絶したり原作のようにボロボロになる程度で命の危機にはならないのでは、と思われます。(実際原作でも空から降ってきたヤとホの字で怪我をした人のニュースが流れましたが、死亡事故とは言っていない為重症ではないものと思われます)
つまりは、みんなダメージを受けたりしているだけで、命に別状はない……といいなぁ。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。