単行本未収録の話に関係している部分があります。
ネタバレとしては微妙かもしれませんが、一応注意してください。
ネタバレ内容:プリンへの『お人形』発言の真意
~ホールケーキ
基本この部屋にいるのはこの国の女王であり、おれ達の船長『ビッグ・マム』と彼女の
あと食われることがほぼ確定しているお菓子のホーミーズくらいだ。
しかし、
今この部屋の中にはそれ以外の人物がいる。
「おれだ。入ってもいいか?」
扉に入室の許可を得ると、ドアのホーミーズは部屋の主と交渉するように一時沈黙した後、「ドーアー♪」と歌いながら開いた。
部屋に入ると
「おはよう、ママ。プリン。」
「おやおやァ、誰かと思えばおれの可愛い可愛いトライフルじゃねェか。今日はマトモに起きられたみたいだね~。」
「トライフル!おはよう、調子はどう?」
この
そしておれの可愛い双子の妹『シャーロット・プリン』。
「快調だよ。それよりママ、広間で兄ちゃん達に聞いたけどプリンの結婚を決めたんだって…………ママ、今日顔色悪くないか?真っ白だぞ?」
「おいらゼウスだよ。ママはそっち。」
ママに話しかけたと思ったらゼウスに話しかけてた。
「おお、ゼウスおはよう。別に間違えてないし動揺とかもしてないぞ。お前に挨拶しようとしてたんだ、最初から。それよりこんなめでたいことを祝わないのは失礼だったな、ごめんな、妹よ。
プリン……結婚おめでとう。」
「トライフル…そっちは壁よ。ホーミーズですらないわ。」
「ハーハハ、マママ!!動揺しすぎだよ馬鹿息子め!!!」
可愛い妹とママの声が遠く、背後から聞こえた。
おれはがっくりと膝から崩れ落ち、地面をドンドン叩く。
「ぐっ…!すまんプリン…お前の幸せを素直に喜べない弱い兄で…!」
「ちょっとトライフル落ち着いて!兄さん達から聞いてないの!?今回の事!!」
「聞いてるよ、おれの時と同じだろう?でも結婚するんだ、お前は人生で最高に綺麗になった姿で未来の夫と腕組んで将来を誓い合………
あ、無理。もう吐きそう、臓物吐きそう。」
「臓物を!?そこまで!!?本当に落ち着いて!相手が死ぬ前にあなたが死にそうよ!?」
「お前の新郎が今すぐ死んでくれればおれは元気になるよ。」
「ママママ!勝手なこと言ってんじゃねェよ馬鹿息子が!新郎が死んじまったらおれの今回一番のお楽しみ……そう、
ウェディングケーキが食えなくなっちまうだろうが!!」
流石ママだ。戦力拡充より甘味の方が大事なんかい。おかげで正気取り戻したわ。
「ああ、ウェディングケーキね。まーたシュトロイゼン総料理長が厨房を戦場に変えるんだな。」
「そうさ!まだレシピを練ってるところだから食材集めはその後だがね。
しかしリクエストはしてある!
ハ~ハハハ、ママママ~♡今回のウェディングケーキは『チョコレートシフォンケーキ』だよ!あぁ~待ち遠しい♡♡」
政略結婚といえど、毎度ながらママなりにこだわりがあるらしく演出や衣装、特に目玉となるウェディングケーキにはティースプーン一匙分の惜しみも許さない。
このふざけた『お茶会』に毎回、多くの犠牲が出るのもそのせいだ。
おれのときは『シャルロットケーキ』だったが、ママがある限りの種類のシャルロットを食べたいとわがままを言ったせいで半端じゃない国と人が犠牲になったっけ…。
「チョコレートならプリンの専売特許じゃないか。新婦より厨房手伝ったほうがいいんじゃね?」
「さらりと諦めの悪いこと言ったわね。もう、ダメよ。ママの言うことは絶対よ!
……それにチョコレートなら私なんかよりずっと…。」
言いかけてプリンは口をつぐんだ。
この場で『その人』の名前を言うことはあまりにも命知らずな行為だからだ。
「…と、とにかく!ママが私って決めたんだから私は嘘でも結婚するからね!」
「お前の口から聞くとダメージがすげーわ。朝ごはん吐きそうだ…。」
「全ッ然そうは見えないけどな。」
うるせーぞプロメテウス、水ぶっかけんぞ。
「お~お~、いい子だプリン!さすが、おれの可愛い可愛い………
お人形さんだねェ!!!」
その言葉でプリンの顔に影が差す。
プリンもおれも知っている。ママの言う『お人形さん』は決して子煩悩な意味で言っているのではない事を。
それでも、プリンは笑顔で顔を上げる。
「もちろんよ、ママ!私はママのためなら…」
「プリンはお人形なんかじゃねェよ。」
だが、おれは否定する。
例え
自分の言葉を否定するおれをママがギロリと睨む。
プリンは顔を真っ青にし、周りのホーミーズも一気に怯えだし、弱い奴はショック死した。
「ト、トライフル!何言ってるのよ!?訂正して!ママの言う通り、私はママの可愛いお人形でしょ!?」
「違うわ。誰が何と言おうとお前は人形なんかじゃない。」
ママの顔はギラギラとした笑顔だが、部屋中を満たすほどの怒気が溢れ出ている。
「ハ~ハハハマママママ…!じゃあ、なんだってんだい?言ってみな、
今更撤回は許さないという姿勢でママはおれに問いかけた。
言葉を誤れば息子であろうと容赦はしないと伝わってくる。
「………プリンは……」
だが、おれは恐れない。
「……目に入れても痛くないほど超絶に可愛いおれの妹だ。」
おれの心の底からの本音に、周囲は目を丸くした。
「まあ、おれ、目一個しかねェから入れたら何にも見えなくなっちまうけどな。」
『いやツッコミにくゥッッ!!!その発言!!!!!!』
つっこんでんじゃねェかママのホーミーズよォ。
「……ハーハハハハ!!!お前は本当にプリンの事となると盲目だねぇ!!お前もどうしようもねェほどに可愛い息子だよ、頭に馬鹿がつくがな!!マ~マママ!」
おれの言葉を兄馬鹿の戯言ととったママはあっさり機嫌を直した。
酷いぞ、ママ。おれは兄馬鹿じゃない、プリンが可愛いのはこの世の真理だろ。
「…ハァ、まったくトライフルったら。ママ、式の話はこれくらいにしましょう。私、そろそろお店を開けに行かなきゃいけないわ。」
「おや、もうそんな時間かい?じゃあしょうがないねェ、今日はここまでだ。トライフル、お前も体には気を付けるんだよ。」
「ありがとう、ママ。おれは元気だから運動がてら散歩でもしてくるよ。」
そうしておれとプリンは女王の間を後にした。
――――――――――――――――――
「んもう!!ほんとーにびっくりしたんだからね!トライフル!!」
「うおっ、何だ急に?」
黙って廊下を進み続けていたら急にプリンが大声を上げた。
「ママに口答えしたことに決まってるでしょ!下手すれば能力使われたかもしれなかったのよ!?」
ぷんぷん怒っているが、その目には心配の色がありありと浮かんでいる。
「おれは真実を言っただけだ。」
真顔で答えるとプリンの顔がカーッと赤くなった。
余計怒ったか?いや、これは照れだな。
「…あ、あなたにとって私がか、か…可愛いっていうのが真実だとしても、ママに逆らうなんて自殺行為よ!……そりゃ…ママにとってトライフルは大事な大事な"宝物"だから、殺されることはないかもしれないけど…。」
「殺されねーからあんな口きいたってわけじゃねェよ。」
『俺』は一度死んでいるし、それをしっかり覚えている。
今更死ぬことになんかビビっちゃいねぇし、死ぬことより耐えがたいことが『おれ』にはある。
「大事な妹が傷ついてるのを知らんぷりして生きるほうがおれには辛ェんだよ、プリン。」
同調して嗤って生きたって、あとで死にたくなるほど後悔する。
『見ろ!こいつ三つ目なんだ!!』
『キャ――――――!!』
『やめ゛てよぉぉ~~~!!!』
お前が嗤われる謂れなんて何一つない。
『目が三つある!気味が悪いわ!!』
『バケモノだ!!』
『気持ち悪~い!!近寄らないで!!』
だからお前は傷つかなくていいんだ。
『おれの可愛い可愛いお人形さんだねェ!!』
その言葉がお前の真実ではないんだから。
「……あなたは昔っからそうね。」
プリンは困ったような顔で、しかし先ほど女王の間で見た作り笑いとは違う笑みを浮かべてクスクスわらった。
「当然だ。昔っからお前が可愛いから仕方ない。」
「そういう恥ずかしいこと真顔で言っちゃうとことかもね。」
「ホントーだぜ、お前は恥ずかしい兄ちゃんだなトライフル!!」
「おうニトロ、おれはオメーのそういうとこ大好きだぜ。ラビヤンに貼り付けて火ィ点けるぞコノヤロー。」
「なんでおれ巻き込まれンだよ!?何も言ってないのに!!」
「あははは!」
すっかり笑顔になったプリンとともに、おれ達は一旦
――――――――――――――――――
「…本当に、昔っからそう……。」
幼い頃からろくな思い出なんてなかった。
この国のどこにいたって、私は異質な存在だから。
『三つ目のバケモノだー!!捕まえろ!!!」
『やめてよ~!来ないで~~~!!』
私を晒し者にしようする子達に追いかけられては嫌な目にあう。
そんな最低が私の日常だった。
けど………
―――ガンッ!ゴンッ!
『いってェ―――!!!』
『妹イジメんな。』
いつも必ず助けに来てくれる。
兄さん達から訓練を受けた、覚えたての棍を振りかざしながら。
『わあっ!?能面お化けがやってきたぞ!!』
『逃げろー!!』
『待て。』
―――ドドドドドド!!!!!!
『ウワァ―――!!?無表情なのにスゲー速さで追いかけてくるぞ!!??』
『コエーよぉ~~~!!!』
『もうプリンをイジメないって誓え。誓わなきゃ………え~と…うん、その…なんか。なんかするぞー。』
『何をする気だよッ!?』
『具体性がない分余計にコエェ―――!!?』
いたずらに傷つける事が好きなわけではないくせに、私や大事な人達の事になると誰よりも必死になって守ろうとする。
『帰ろう、プリン。』
『…ほっといてよ……!!』
でもあの頃の私は素直になれなかった。
双子の兄妹なのに、あなたと私はあまりに違いすぎて、幼い私にはあなたの全てが受け入れ難かった。
『私は醜い化け物なんだ…。』
『みんなそう思っているわ…。』
『トライフルはそう思っていないわ。』
『前にあの子はこう言っていたわ。』
『プリンの目は――――――……』
今はいない大好きな姉さんが教えてくれた、私が見ていなかったあなたが語る、『あなたにとっての私』。
今更意地っ張りを治せるはずもなくて、でも少しずつ、あなたの隣に立てるようになろう心に決めた。
それなのに……
『やめて―――!!!お願い゛やめ゛てぇ゛――――――!!!』
あなたの目は奪われた。
私のせいだ。
私があなたの優しさに甘えていたから。
あなたに守られるばかりで何もしなかったから。
『あ!!三つ目がいるぞ!!』
『知ってるぞ!!あの能面お化け、助けに来ねーんだろ!!?』
『化け物なんか庇うから死ぬんだ!!ギャハハハ!!!』
黙って笑われていた私のせいだ。
『うわああああ!!刺されたァ!!!』
もう黙って笑われてなんかやらない。
あなたが奪われてしまうくらいなら、私は自分をダマして化け物になる。
『…プリン……。』
これは私自身が選んだこと。
だけど、あなたはまるで自分がそうさせてしまったというような悲し気な顔をする。
『おれはお前の目が好きだよ。』
『だってすごく綺麗じゃないか・・・。』
『おれ以外にも
『きっと…お前にそう言ってくれる人があらわれるよ…。』
そんな奴いないわ…。
でもいいの。
私には優しい大好きな
「…ねえ、トライフル。
「おー、いいのか?んじゃあ、遠慮なく食いに行こう。チョコは寝覚めにもいいしな。」
「おめーの寝ぼけ徘徊がチョコ食ったくらいでなおりゃ兄弟達は苦労しねーぜ。」
「よーしニトロ、カカオ島についたらラビヤンにくるんで海に沈めてやっからな。」
「だからなんでおれまで巻きこまれんだ!?」
「ふふふふ!」
だからあまり無理はしないでね。
疲れたなら私の甘い甘いチョコレートで癒してあげるから。
そして私達はラビヤンに乗ってカカオ島へ飛び立った。
――――――――――――――――――
香り高いカカオの風味。
なめらかな口溶けに、優しい甘味が舌の上に広がる。
それでいてジャムとビスケットのアクセントが効き、しかしチョコレートの存在を決して損なわない見事な調和を生み出している。
これはまさに……
「…幸せの味だぁ……。」
パシャッ!パシャッ!
「ふふ!やったあ!トライフルの笑顔、いただき!」
カカオ島のプリンの別荘宅にて、彼女の新作チョコを食べて悦に入ってると、それを作った本人が映像電伝虫のカメコでおれを激写していた。
「…撮られるたびに思うんだが、なんでおれの顔なんか写すんだ?」
ちなみにコレ、プリンに限った話ではない。
兄弟達はみんな連絡用電伝虫と共にカメコを携帯しており、使用頻度は低いが何故かおれの姿を撮るのだ。
「トライフルってば自覚無いのね…。あなたの表情が変わることなんて貴重すぎるのよ!
兄さんや姉さんから私達が赤ちゃんの頃の写真見せてもらった事あったでしょ?あの頃からあなたは無表情なのよ!
聞けばあやしても全然笑わないし、泣くこともほとんどなくてカタクリ兄さんとは違った伝説が生まれてたって話よ。」
失敬すぎないか?兄弟達。
確かにおれは赤ん坊の頃から記憶保持故の知性があったせいで、あんまりわがまま言った覚えはないはずだが、だからって感情まで殺してたわけじゃないぞ。
…まあ、確かに兄ちゃん姉ちゃんから見せてもらったアルバムのおれは結構な仏頂面かましてたけど…。
「初めて笑顔を見せたのは、あなたが髪に結び付けてるそのガラガラを貰った日って言ってたわ。」
プリンがおれの髪に括り付けた、赤ちゃんのおもちゃであるガラガラを指さし言った。
ちなみにおれは自分の戦闘スタイルを考えた結果、後ろ髪を膝の辺りまで長く伸ばして三つ編みにしている。
その結った三つ編みの先に、赤ん坊の頃にモンドール兄ちゃんからもらったガラガラをつけている。
戦闘以外にも、兄弟に迷惑かけないよう徘徊防止として役立っているのだ、不本意ながら。
「…おれは感情豊かなほうだと自負しているぞ。」
「その豊かな感情に表情筋が追い付いてねーんだよ。だからみんなカメコ構えてんだよ、お前のレアな顔芸収めるためによォ。ギャハハハ!!」
「よしよし、ニトロ。お前は本当に口が減らねェな、可愛いやつめ。
ところでおれは今日、非常に体の調子がイイ。
こっちに来いよ、ニトロ。
「ギャ―――!!?やめろマジで!!!」
テーブルの上にいたニトロがプリンの肩に避難した。
「逃げるこたぁねェだろ、ニトロォ?おれは可愛い大好きなお前を撫でてやりてェだけだぞ~?」
「声にどす黒い感情こもってんだよ!!絶対能力使う気だろお前ェ!!??」
ガタガタと震えながら、ニトロはかざしたおれの手から逃れるようにプリンの背後に隠れる。
おれの能力はホーミーズのお前らには効ィちまうからな、嫌だろうなフフフフ。
「ねえトライフル、そんなことよりどう?そのチョコレート??」
「そんなことより!?」
プリンの無慈悲な言葉に愕然とするニトロをおれ達は無視してチョコの話をする。
「うまい、うますぎる。お前、どんどんショコラティエールとしての腕前があがってるな。」
「本当?嬉しい!!」
頬を朱色に染めて喜ぶおれの妹、ほんと可愛い。
これだけの腕前があるんだから、もう長いこと穴が空いているこのカカオ島の『チョコレート大臣』の座につけばいいのに…。
プリンは戻ってきて欲しいんだろうな…、おれは戻ってきてほしくないんだけど…。
「これカフェの新作に出すのか?」
「いいえ、メニューじゃなくて壁の塗りなおしに使う予定よ。」
「壁かよッ!?簡単に食えねーじゃねーか、うまいのに!!!」
プリン含めうちの兄弟達はその職人気質ぶりを変な方向に発揮する。
クラッカー兄ちゃんのビスケット兵とかまさにそれだ。ビスケットにジャムは合うが絶対使うとこ間違ってる。
その後、プリンと駄弁りながらチョコをつまんでいてふと、あることを思い出し、紅茶を一口啜ってからプリンに尋ねた。
「そういえばプリン。お前の憎らし…いや、素晴らしい結婚相手って誰なんだ?」
「本音駄々洩れてんぞ。」
「黙れニトロ、撫でるぞ。」
「すいやせん!!!」
「あら?兄さんたちに聞いたんじゃなかったの?」
プリンは意外そうな顔をしてティーカップをソーサーのうえに置いた。
「なんか科学力だか軍隊だかをもらっておさらばってことは聞いたけど、どこの馬の骨かは聞くの忘れてた。」
「馬の骨って…。トライフルも知ってる奴らよ。
前々からうちにアプローチしてた『ジェルマ王国』の王族一家『ヴィンスモーク家』。
そこの三男坊が私の結婚相手なんですって。」
「『ヴィンスモーク』!?あの戦争屋か!確か失踪した息子探してるっつって、長いこと
なーるほど、どうやら見つかったらしいな、その失踪した三男坊が。
可哀想に、その息子とやらは。
おれらに殺されることだけを憐れんでいるわけではない。
『ヴィンスモーク』こと"悪の軍団"…『ジェルマ
こりゃあ、どう考えてもヴィンスモークの親父はそいつを生贄にするために探していたんだろう。
ぺロス兄が『向こうも従う気はない筈』と言っていたが、確定だ。奴らもおれ達を利用する気なんだ。
それがわかると新郎になる息子への憐れみから一変、ヴィンスモークに怒りがわく。
「…無礼千万な奴らだ。おれの妹に『ゴミ』を押し付けようってハラで来やがって。楽にゃ死なせねぇぞ……。」
不要なものをプリンになすりつけて、てめぇらだけ甘い汁を啜ろうなんて厚顔無恥な野郎共め。
おれは大切な家族を侮辱されることが大嫌いだ。腸が煮えくり返るほどにな。
「…で、その見つかった三男坊なんだけど……。」
怒りを募らせるおれにプリンはフゥとため息一つついて話を続けた。
「そいつ、少し前にママを大激怒させた奴らのとこにいたのよ。」
「…ん?大激怒??いつの時だ?」
ママが怒っている事なんてよくあるし、怒らせりゃ碌な事態にならない。
『持病』のときは町が壊れまくるし、喧嘩売りにナワバリへ入り込んだ奴らは大体海の藻屑と消えた。
破戒僧野郎が来たときは流石におれもキレたけどな。スナック兄ちゃんの件はぜってー許さねェ。
「わりと最近のことよ。トライフルにも話したでしょ。ママが楽しみにしていたお茶会のメイン。
魚人島のお菓子10
――――――ドクンッ!
その言葉を聞いた途端、心臓がはねた。
プリンからその話は聞いたし、おれは前世でそれを
「そいつ、その船でコックをやってたんですって。」
―――ドクンッ…ドクンッ…
…確か『彼』は言っていた。
おれの前世の中でも、相当古い記憶のそれで仲間達に話していた。
『ああ、おれ生まれは"
ヴィンスモークは
少年時代の『彼』は船上で見習いコックをしながら食料の価値を知らなかったり、自ら"Mr.プリンス"を名乗ったこともあった事から、こう考察する者もいた。
"『彼』は
―――ドクンッ…ドクンッ…ドクンッ……!
まさかプリン…お前の相手、
ヴィンスモーク家の三男坊って……
「思い出した?そうよ。
『"黒足"のサンジ』が私の婚約者よ。」
―――ああ、まさか。こんなにも早くなのか………。
おれはこの
評価、感想、誤字脱字報告ありがとうございます。
投稿初心者なため、タグ等が増える事があると思います。
「このタグ必要じゃない?」「これは注意喚起した方がいいのでは?」など気になるところがある方はどうぞお申し付けください。
必要だと思う場合は対処します。
お読みいただきありがとうございました。