声を失った少年の物語   作:風根三波

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<第2章>
11.あれから数年


 

 

 

---4年後---

 

 

 

 

 

ここへやってきて早くも4年という月日が過ぎた。

 

その間、変わった事と言えば俺が日常生活の上で普通に念話を使用できるようになった事と師匠に教えてもらって様々な無詠唱魔法を伝授してもらった。

 

 

 

後、自分自身の呼び方を私から俺に変えた。

 

 

 

貴族時代は、お父様から私というものを使いなさいと言われたがこれからはそういうのも必要がなくなったからだ。

 

 

 

容姿に至っては身長が160cmぐらいで髪の毛は後ろ髪を糸で結ぶぐらいまでに伸びている。

 

 

 

剣術などの稽古は全くしていなかったわけではない、朝起きてから毎朝の運動を兼ねて素振りなどをしていた。そのおかげか、少しずつだが筋肉などもついてきた。

 

 

 

さっきは、様々な魔法と言い一括りにしたが、具体的には攻撃魔法の炎の球をを扱う【ファイア】、氷を生み出し相手へと攻撃する【アイスニードル】、風を生み出し中規模の竜巻を生み出し相手へ攻撃する【ウィンドストーム】など。

 

 

 

最近便利で使っているのは応用して自分なりに工夫して名付けた【フライ】という魔法。

 

これは、風の魔法【ウィンド】を使用し、魔力を足付近へ集め体を浮かせるというものだ。

 

 

 

最初は、バランスを崩し何度も転倒してたんこぶが何度もできた。

 

 

 

しかし、繰り返し練習を重ねて行くことで日用的に使える範囲にまで上達する事が出来た。

 

 

 

 

 

まぁ、あった事といえばこんな感じだろうか。

 

 

 

そろそろ昼時で、ご飯の時間だ。

 

 

 

師匠のご飯に関しては最初は、やばいと思ったがもう慣れた。あれからも改善もされず嫌気がさして自分で作ろうとしたが同じ結果になったので諦めた。

 

 

 

そして俺が屋敷の中へ入ろうとしたら、扉の近くに師匠がいた。

 

 

 

「あ、クロックじゃないか。そんなところで何してるの?」

 

 

 

『師匠こそそこで何してるんですか、俺は自主練を終えてそろそろ昼時だと思って中へ入ろうとしたんですよ。』

 

 

 

「僕も丁度君を呼びに来たんだよ、タイミングいいねw」

 

 

 

はぁ…と俺は小さく溜息をつく。

 

 

 

師匠は魔法に関してはすごく教え方もいいし、才能も桁違いだ。

 

その点は俺も尊敬している。

 

 

 

しかしだ。

 

 

 

この4年間師匠と一緒に過ごして来た中で思ったことがある、屋敷のちょっとした部屋の中にソファーがあったのだがそこでだらーっとしてることがほとんどで(魔法の稽古のあるとき以外)食品の調達も俺に任せっきりだ、「魔法を教えているんだからそれくらいはしてくれないとね」と言っていて、それも一理あるが態度がとても腹が立つ。

 

 

 

食品の調達は近隣の村へ行って買ってきている、普通の状態で行ったら何かとまずいので架空の自分が想像した姿へ変え向かっている。

 

 

 

魔法も使えるようになって、念話も使えるようになったからそろそろ旅に出てみようかなとも考えたりしている。

 

 

 

そして師匠と俺は食事を取りに広間へ向かった。

 

 

 

 

 

『師匠少しお話があります。』

 

 

 

「んー何?」

 

 

 

師匠はパンをもぐもぐと食べながらこちらを向く、俺は膝の上に置いた手で握りこぶしを作り必死にイライラを堪えている。

 

 

 

『4年前師匠の所へ弟子に入る前に、色々な場所を旅してみたいと言っていましたよね。そろそろ旅に出てみたいと思うのです。』

 

 

 

「いいんじゃない?でも一つ条件があるよ。」

 

 

 

条件?何だ…嫌な予感がするのは気のせいか?

 

 

 

『条件とは?』

 

 

 

「私も付いて行く。」

 

 

 

……………….今何と?

 

 

 

『すみません師匠、今何と仰ったのか聞き取れませんでしたのでもう一度お願いします。』

 

 

 

聞き間違いであってくれ….。

 

 

 

「だから、私も付いてく。」

 

 

 

聞き間違いじゃ無かったよ、くそが!

 

 

 

『いつも行く村で張り紙があり、貴方の容姿などもばっちり記載された指名手配の髪などがあったんですよ、それなのにあなたはついて来るんですか、正直邪魔です。』

 

 

 

「普通そこまで言う!?僕だって師匠という立場で弟子の君が心配なんだ。

 

 だったら姿を変えていく、人間の姿がだめなら動物に変化するとよ。」

 

 

 

そこまでして付いて来るか?

 

 

 

師匠がソファーから乗り上げ上目遣いで俺の方を向いている、その眼はうるうるしており本気でついて来たそうな感じだ。

 

 

 

『旅の邪魔しませんか?』

 

 

 

「邪魔だなんてとんでもない、これからも君の力になるよ!」

 

 

 

そう師匠は宣言した。

 

 

 

『分かりました…でもやはりその姿ではだめなので動物にでもなれますか?』

 

 

 

「あぁ、なれるとも。」

 

 

 

そういうとボフンといって煙が出現し、その後には黒い猫がいた。

 

 

 

「これならどうだい?」

 

 

 

いや喋んのかい!猫は普通喋らないぞ。

 

 

 

『村や町の中では変化を解かないでくださいね、野宿とかになった場合は解いてもいいですが。』

 

 

 

「了解した、じゃあ旅に出るための準備をしようか。」

 

 

 

『私なら大体は出来てますよ、前々から考えていたので。』

 

 

 

「嘘ッ!今すぐ準備しないと。」

 

 

 

そう言って師匠は走って自分の部屋の方へ向かって行った。

 

 

 

出発は明日を予定していると言おうとしたんだけど、まぁいいか後でも。

 

 

 

荷物は4年前出かける際に使っていた大きめのバッグと腰からかける長剣、それと杖ぐらいかな。

 

 

 

しばらくして師匠が準備を終え、「いつでも出発できるよ!」と言ってきたのだが、

 

明日の朝出発予定だというと、とぼとぼと広間のソファーの方へ去っていった。

 

 

 

『さぁ、ご飯も食べたし少し稽古して今日は早めに寝るとしようかな。』

 

 

 

 

 

そして、多少稽古をして自分の部屋に戻り眠りについた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

明日が楽しみだと思いながら。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




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