声を失った少年の物語   作:風根三波

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7.惨劇

 

 

 

私はひどい激痛により目を覚ました。

 

 

 

体を動かそうとするが、体の上に何か重いものが覆いかぶさっていて動けない。

 

体を動かそうとした時左肩から痛みを感じた、激痛の原因は肩だと思われる。

 

 

 

まずは、この状態から抜け出さないといけない。

 

痛みをこらえながら体を起き上がらせる、それと同時に覆いかぶさっていた物もギギギと物音をあげながら持ち上がる。

 

 

 

体の上に覆いかぶさっていたのは馬車の残骸だということが分かった。

 

なんとか抜け出せた私は恐ろしい光景を目の当たりにする。

 

 

 

周りは焼け焦げ、木はなぎ倒されとても悲惨な状態だった。護衛の人達はと思い周りを見渡すと剣が地面に突き刺さっていたその場所を恐る恐る見てみると隊長格の人の亡骸がそこにあった。

 

 

 

声を出せる状態だったら恐らく絶叫を上げていただろう、私は腰を抜かし地面に座り込んでしまう。

 

座り込んだ衝撃でまたもや肩が痛む先ほどは下敷きになっていて左肩の痛みの原因が分からなかったがそれが明らかになった。

 

 

 

肩に木の破片が突き刺さっていたのである。そこからは服の方にかけ血が流れている、この状態でむやみに抜こうとしたら出血多量で死に至るだろう。

 

そんな事は嫌だ、まずは重い体を引きずりながらも近くの村を探すことにした。

 

 

 

探せたとしても言葉を伝える手段がないということで、無理をしてでも持って来たバッグを探すことにした。

 

探し始め数分後案外すぐに見つかった。私が下敷きになっていた馬車の残骸の近くにバッグは落ちていた少し土などで汚れてはいたが無事だった。

 

 

 

そのバッグを怪我をしていない右肩へかけ森の中へ入って行く。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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どれくらい歩いただろうか、歩けども歩けども一向に景色が変わらない。

 

 

 

もうこの体も限界に近付いているバッグには食料は入れておらず水分補給用の水のみ、その水も移動中に飲み干してしまった。

 

 

 

その前にこの場所はどこなのだろうかアルグース領へ向かっていたのでフェフダナス領との境だとは思うがはっきりとは分からない。

 

 

 

意識が朦朧としてきた…こんな場所で野垂れ死ぬのか。身近い人生だったけどお父様やお母様の所で生まれ生活できてとても幸せだった。どうせならもう少しで生まれる弟か妹か分からないけど顔が見たかったな…

 

 

 

そして私は道端に倒れ意識を手放した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

クロックが気絶して少し経った後、背後より近づく人影があった。

 

 

 

「この子が例の…」

 

 

 

その者はクロックの顔を覗き込みそう呟いたが、その声は本人には届かない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




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