弟と一緒に地球という人外魔境に送られた下級戦士だけど何か質問ある?   作:へたペン

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恋は盲目だなと思う話。


其之三十四『恋は盲目』

 孫悟飯との修行時代の話を牛魔王に聞いてみようとフライパン山跡地に向かう事にした。

 呼べたら移動に便利だと筋斗雲を呼んでみると、私も持ち主だと認めているのかしっかりと飛んでくる。

 カカロットは修行でしばらく使わないだろうから遠慮なく使わせてもらうとしよう。

 

 

 ただ声を出して呼ばなければならないのはどうにかならないだろうか。

 正直大きな声で筋斗雲を呼ぶのに恥じらいを感じてしまう。

 

 

 新しく建て直された牛魔王の城を尋ねると、カカロットの姉が来たと盛大に歓迎された。

 

 

 

 

 

 なんでもカカロットと牛魔王の娘チチとの婚約が決まったらしい。

 

 

 

 

 

 私は一切そんな話は聞いていない。

 なんでも、チチは自分の事を好いてくれていて恩人であるカカロットへの想いが日に日に大きくなるのを感じ、この間偶然会った時に思い切って『お嫁に貰って欲しい』と告白したところカカロットは受け入れてくれたらしい。

 

 

 話の出だしから違和感を感じる。

 カカロットが女を異性として見るとはとても思えない。

 おそらくどこかずれたカカロットの思考による勘違いが重なった結果だろう。

 

 だが「初デートで悟空さにリンゴを貰ったださ」と嬉しそうに語るチチにその事を告げるのは酷な話だ。

 話さないのも酷な話だが、少なくとも私には乙女心全開でカカロットの事を語るチチの夢を壊す事は出来そうにない。

 

 

 時間に任せるか、本人達に任せるか、とにかく成り行きを見守ってやるとしよう。

 もしこれで本当に結婚するような事があれば祝福してやればいい。

 あのカカロットが結婚するチャンスなんてそうそうないだろう。

 

 

「カカロットに嫁入りするつもりなら、料理の腕と武術の腕は磨いておけ」

「花嫁修業って奴だな。オラ悟空さの為なら頑張るべよ!」

「それと生まれて来た子供は当然戦士になってもらうからな」

「立派な武道家になってくれたらオラも嬉しいだな!」

 

 

 話してみて今の所チチとは気が合いそうだ。

 パオズ山で取れる食材や調理方を教えてやるとそれを一生懸命覚え、わからないところは質問してくれる。

 カカロットの事をしっかり思ってくれている証拠だろう。

 

 

「そういえば悟空さは今どうしてるだか?」

「カカロットは今一人で世界を回っている。3年後の天下一武道会目指して修行中だな」

「世界中だべか。そうなると次会えるのは3年後になりそうだなぁ……」

「待てないようなら考え直していいんだぞ?」

「いんや! オラは悟空さ一筋だべ! 悟空さがお嫁に貰いに来てくれるまでオラもっともっと頑張って、悟空さに相応しいお嫁さん目指すだよ!!」

「その言葉を聞いて安心した。その時はカカロットの事よろしく頼む」

 

 

 勘違いから生まれた恋かもしれないが、これだけ真っ直ぐな気持ちだ。

 カカロットも案外すんなりと受け入れて結婚なんて事も十分にあり得る。

 

 まだまだ当分先の話だろうが、家族が増えるというのは賑やかでいいものだ。

 私はこの勘違いから生まれたであろう恋を応援してやる事にした。

 

 




牛魔王が最初から孫悟飯の孫である悟空になら娘を嫁に出してもいいと言っていた事と、ヤムチャに続いてやって来た悟空も自分に好意を抱いているとチチが勘違いしてしまった事、道中の筋斗雲での移動がアニメ版だと中々にロマンチックだった事からパンパンなしから思いが日々募ってフラグがたったようです。
お嫁に貰ってくれるかどうかの話はアニメ版のレッドリボン軍編最初にあった再開時に行われたとお考えください(マイナーだ!)。

この頃のチチは教育ママではないと思うので、自分の子供が武道をやる事はまだ賛成してくれる筈です。
そのおかげで特に衝突もなく、キャロットはチチの恋を応援してあげる気になりました。
これでタイムパトロールも仕事が増えず一安心?
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