「いいじゃないか皆…カッコイイぜ!!!」
グラウンドに集合した生徒達のコスチュームを見て褒めるオールマイト。No.1ヒーローから褒められるのは嬉しいのだ、ここに1人褒められても全く嬉しくないものがいる。
「先生……俺のこと見てそれを言えますか?」
「よし!それじゃあ早速訓練をはじめ……
「話を聞けぇぇーーー」
冷や汗をかきながら無理矢理話を進めようとするオールマイトに叫ぶのは、何故か体操服姿の霊也だった。
「すまない黒精少年。どうやらこちらの不手際で君のコスチュームだけまだ出来てないみたいなんだ。」
「この中で1人体操服って…」
「すぐ出来ると思うから今日はそれで我慢してくれ!!」
サムズアップしながらそう言ってくるオールマイト、まあ俺もそこまでコスチュームにこだわってる訳ではないので良いのだが……
「はぁ、ないもんは仕方ないですね。今日は体操服でやらせてもらいます。」
「うん!よろしく頼むよ!!」
俺との話を終えて早速訓練の話をしようとするオールマイトにロボのようなコスチュームを着た飯田が手を挙げ質問をする。
てかそのコスチュームかっけえな!
「先生!ここは入試の演習場ですがまた市街地演習を行うのでしょうか!?」
「いや!今回はその二歩先に踏み込む!屋内での対人戦闘訓練さ!」
「ヴィラン退治は屋外で見られる事が多いが…統計で言えば、屋内のほうが凶悪ヴィラン出現率は高いんだ!」
「監禁、軟禁、裏商売。このヒーロー飽和社会…」
「真に賢しいやつは室内…闇に潜む!」
「これから君達にはヴィラン組とヒーロー組に分かれて」
「2対2の屋内戦を行って貰う!」
飯田の質問に答えながら今回の演習の説明をするオールマイト。
なるほど屋内での戦闘訓練か、なかなか難しそうな課題である。
「基礎訓練もなしに?」
「その基礎を知る為の実践さ!」
カエルのようなクラスメイトが質問にそう答えるオールマイト。なるほど習うより慣れろってことかな?
「た、だ、し。今回はロボットをぶっ飛ばせば終わりという訳ではない!」
そう言い区切るオールマイトに生徒達から質問の嵐がやってくる。
「勝敗のシステムはどうなりますか?」
勝敗の仕組みを聞くのは八百万。
「ぶっ飛ばせばいいんスか?」
ぶっ飛んだ質問をするのは爆豪。
「また相澤先生みたいに除籍とかあるんですか…?」
少し怯えながら聞くのは麗日。
「分かれるとはどのように分かれれば良いですか!?」
真面目にも挙手をしながら質問する飯田。
流石にこの数の質問は処理しきれないようで顔を上に向けながら腕を震わせ
「んんん〜〜聖徳太子ィィ!!!」
そう言いながら次の説明に入るオールマイト
「いいかい!?状況設定は「敵」がアジトに「核兵器」を隠していて「ヒーロー」はそれを処理しようとしている!」
おおう。随分アメリカンな設定だな。
核兵器って...てかオールマイトカンペ見てる
「『ヒーロー』は制限時間以内に『ヴィラン』を捕まえるか『核兵器』を回収する事!『ヴィラン』は制限時間以内まで『核兵器』を守るか『ヒーロー』を捕まえる事!」
なるほどな、どちらも勝利条件は似たようなものだがこれだと圧倒的に敵が有利になるな
まあ、それを破ってのヒーローってことか...
「コンビ及び対戦相手は…くじだ!」
「適当なのですか!?」
クジの入った箱を見せるオールマイトに突っ込む飯田。
いやテキトーではないだろテキトーでは...
「プロは他社の事務所と急造チームを組む事が多いらしいから…つまりそういう事じゃないかな?」
「そうか…先を見据えた計らい…失礼しました!」
全身緑のコスチュームを着た緑谷の言葉に頷く飯田。どうやら納得できたらしい。
「いいよ!早くやろう!」
そう言うオールマイトの指示に従いクジを引こうとするが俺はあることに気がついた。
「あれ?このクラスって21人だから1人余るんじゃね?」
「その点は心配いらないさ黒精少年!」
俺の疑問に答えたのはオールマイトだ。
「1班だけ3人のチームを作ってあるからね
クジもちゃんと数あるから安心したまえ」
「ですが、それだと人数の差がでてしまうのでは?」
そう質問するのは八百万だ、たしかに1人といえど人数の差はでかい。
「それも対策はしてあるさ!
もし、3人チームがヒーローだった場合は制限時間の短縮ヴィランチームだった場合は、はじめにヒーローチームに核の場所を教えることにする!」
「なるほど、わかりました。」
オールマイトの説明に納得し、次々とクジを引いていく生徒達そして、全員がクジを引き終え今回の演習のチームが決まった。
各チームは以下の通りである。
Aチーム 緑谷 麗日
Bチーム 轟 障子
Cチーム 八百万 峰田
Dチーム 爆豪 飯田
Eチーム 芦戸 青山
Fチーム 口田 砂糖
Gチーム 耳郎 雷
Hチーム 葉隠 黒精
Iチーム 尾白 常闇 蛙吹
Jチーム 切島 瀬呂
「えーと、俺のペアは……」
「わたしだよ!!」
そう話しかけてきたのはクジでペアになった葉隠 透さんだ、彼女の個性は"透明"なので今は服だけが浮いているように見える。まだ話したことのない子だったが明るい子みたいなので一先ず大丈夫だろう。
「よろしく、自己紹介はまだだったよね?
俺の名前は……
「黒精くんでしょ!!」
「え?なんで知ってるの?」
「そりゃあれだけ目立ってたら嫌でも覚えるよ!!」
どうやら俺は入学早々からとても目立ってたらしい。ふむ、さては個性把握テストだな自慢ではないがこれでも2位だったのだ。目立っても仕方が...はい。今朝の遅刻ですよね。分かってたよ!ちょっとした冗談じゃないか
「あはは…そんな目立ってた?」
「そりゃもう!窓から入ってきた時はやばい人かと思ったよ!今普通に話してることにビックリしてるくらい。」
「んぐっ!あれは遅刻しそうで仕方なく…」
葉隠さん、見た目とは裏腹に意外と毒舌だ。
いや見た目分かんないんだけどさ。
でも、俺も入学2日目に窓から登校してくるやつがいたら..うん、ビビるね、確実に…
それでも明るく話しかけてくれた葉隠さんに
感謝しなければならない。
「とにかくよろしくね、葉隠さん」
「うん!よろしくね!」
「さて!ペアとの顔合わせが終わったところで、早速一回戦を始めよう!!」
各々の自己紹介が終わったところでオールマイトの声が響き渡る。そして、2つの箱を取り出しそこに両手を入れる。それぞれの箱にはVILLAN、HEROと書かれておりあれで対戦相手を決めるようだ。
「最初の対戦相手はこいつらだ!!」
「Fチームがヒーロー!!そして…Hチームがヴィランだ!!」
オールマイトがそう言いながら取り出したボールにはそれぞれFとHの文字が刻まれていた
「お〜いきなり私たちだよ!!黒精くん!」
「みたいだね……」
葉隠の言葉に頷く。どうやら俺たちはトップバッターに選ばれたらしい。
「敵チームは先に入ってセッティングを!
5分後にヒーローチームが潜入でスタートする。他のみんなはモニターで観察するぞ!」
「因みに罠などの類も仕掛けるのはアリだ!
自分たちが敵になったつもりになって訓練してくれ!」
「わかりました。行こうか葉隠...」
「やるぞ〜〜!!」
オールマイトの説明に頷きながら葉隠と一緒に指定された場所に移動する。
よし!敵役いっちょやってやりますか!!
「とりあえず頼んだよイヴ...」
「私を誰だと思ってるの、任せない。」
その言葉を受け俺は敵にも負けないニヒルな笑みを浮かべるのであった。
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「とりあえずお互いの個性を把握しといた方がいいかな?」
俺たちは、核をビルの5階にセットしながら戦略を練るためにお互いの個性の話をしていた。
「そうだね!私の個性は見て分かるように"透明"だよ!あ!ちょっと待って、本気出すために手袋とブーツ脱ぐわ!」
そう言ってコスチュームを脱ぎ出す葉隠。
これじゃあ何のためにコスチュームをきているか分からないのだが...
「なるほど…手袋とブーツを脱げは、今の葉隠さんの姿は敵には見えない!問題は相手に索敵のできる個性があるかだけど……」
「黒精くんの個性はどんななの?」
「あー…それなんだけどね…….」
まあ普通そうなるよな、俺の個性の話。
でも俺も話さなければいけないと思う。連携を取るためにも必要なことだ。それにこれまで話してて葉隠がそんなことで俺のことをどうこう言うやつじゃないことは分かる。
「でも!個性把握テストの時はすごかったよね!ボール投げもビューンって飛んでたし!足もすごい速かった!!」
そう続ける葉隠。
…俺も一歩踏み出さないとダメだよな。
「なあ葉隠、俺の個性なんだが...」
「ん?」
「信じられないかもしれないけど俺の個性は……」
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「っていうのが俺の個性の大まかな内容かな」
葉隠に個性の説明をした俺は内心とてもビクビクしながら葉隠の反応を伺っていた。そんな俺にかけられた言葉は自分の想像とは全く違うものであった。
「すっごーーーい!黒精くんの個性ってそんなすごい個性だったんだね!!!!」
「……へ?」
「いいなー私もそんな個性欲しいなー」
俺は葉隠の言葉に驚愕し、思わず間抜けな声を上げてしまう。
「お、おい、葉隠...」
「ん?どーしたの黒精くん?」
「信じてくれるのか?俺の個性の話」
「そりゃ信じるよ!なんで疑うと思ったの?」
「いや、だって...」
「だって、個性把握テストで見てるし、それに嘘だとしても嘘つく理由がないしね!」
口籠る俺に対しあっけらかんとしながら言う葉隠に呆然としてしまう。確かに個性把握テストでの俺の行動を見てればそう思えてもおかしくない。でも、それでもこんな簡単に信じて貰えるとは思ってもなかった。いや、これもヒーローを目指してる者達ゆえなのかもしれない。
「ありがとな、葉隠」
「??...なんかよく分かんないけど、どーいたしまして!」
俺は彼女にお礼を言うが理解してないのか曖昧に返事をする葉隠。だけど彼女のその素直さは俺にとってとても心地よいものであった
「よし!とりあえず作戦会議なんだけどな」
「うん!」
内心で喜びを噛み締めながらも訓練時間が迫ってることもあり一旦話を戻す。彼女も戻ってきたことだしちょうどいいだろう。
「とりあえずは俺が攻撃を担当するよ。
葉隠は奇襲を仕掛けるタイミングを狙うって形でいいかな?」
「うん!それでいいいと思う!!」
「次にどう動くかなんだけど、普通はここで待ち伏せしとくのが常識だと思う。無理に動くより敵が来るまで待ってた方が確実だし、罠も仕掛けられるからね」
「言われてみればそうだ!じゃあ私達もそれで...」
「いや、ここは敢えてこちらから動こうと思う。」
「え?じゃあ黒精くんが動いて私がここで待ち伏せってことでいいの?」
「葉隠の透明は2人に知られてると思うから葉隠が1人で待つのは今回は得策じゃない。」
「じゃ、じゃあ私が動いて黒精くんが待ち伏せするってこと?」
「いいや、そのどちらでもない。今回は2人で動いて奇襲をかける!!」
「えー!それはリスクが高いと思うけど?」
「大丈夫!こっちには頼もしい味方がいるからね!」
そう言い戻ってきてから放置されむくれている彼女に視線を移す。葉隠は頭に?マークを浮かべているが見えないので仕方ないだろう
この勝負、俺たちが勝つ!!俺は1人笑みを浮かべるのであった。
==============================
「屋内対人戦闘訓練!スタート!!」
オールマイトの宣言により、1回戦の火蓋が切って起こされた。
彼と訓練に参加してないクラスメイトは地下のモニタールームに移動していた。
「さぁ君たちも考えて見るんだぞ!」
「「「「「「はい!」」」」」」
オールマイトの言葉に返事をする生徒たちの視線はモニターに釘付けになっている。
「初戦から黒精のやつか、そういやあいつの個性のこと聞くの忘れてたわ」
「個性把握テストを見る限りでは単純な増強型に思えましたけど?」
切島の言葉に反応するのは八百万だ。
八百万の考えは最もなのだが切島は個性把握テストの時に彼が言っていた言葉が引っかかっていた。
「でもよーあいつテストん時に妙なこと言ってたんだよな。」
「妙なことですか?」
「あーなんか自分の力じゃないとか何とか」
「あ!それ僕も言われた、でも僕の場合は指の治りが早かったのは僕の力だって…」
切島の言葉に反応したのは指の骨折を治してもらった緑谷だ。
「あの時、何かしてると思ったけど緑谷の指治してたのかよ!」
「チョーパワーに治癒能力って才能マンだよ才能マン、やだやだ。」
緑谷の言葉に驚愕する面々、それもそうだろうあの時に治療したことに気づいていたのは中学からの友人の彼ぐらいだろう。
「そーいえば轟って黒精と同じ中学だよね?なんか知らない?」
「霊也の個性が知りたいのか?」
「轟くんは知ってるの?」
「ああ、まあな」
彼の言葉を受け何人かの視線が彼に集中してしまう。それも当然だろう、彼らが求めている答えを彼が持っているのだから。しかし、その話は思わぬ形で切られることとなる。
「あ!お、おい!あいつら動き出したぞ!」
誰が言ったか分からないがその言葉を聞き皆の視線が今度はモニターに移る。そこには核を置いて部屋をでる黒精と葉隠の姿が写っていた。まあ葉隠は小型スピーカーにしか写っていないのでとても見えにくいのだが……
「おいおい!まだ始まってそんな経ってねーぞ!敵が動くのには早すぎるんじゃないか?」
「彼なりの考えがあるのか?しかし、敵の個性も分からない状態じゃリスクが高すぎる。」
「うん。それに2人同時に出るなんて入れ違いにでもなったら大変だよ。」
「黒精くん何か考えがあるんかな?」
切島の言葉に続き、飯田、緑谷、麗日がそれぞれ反応を示すが、他も大凡彼らと同じ考えであった。敵チームが有利なこの状況で開始早々に動くのはあまりに危険すぎる。
しかし、ここで訓練を行っている彼らの会話を聞いているオールマイトだけが理解していた。彼の行動の真意を...
「いや!黒精少年は何も考えず突っ込んでいるんじゃないぞ!」
「どうゆうことですか?オールマイト」
そう言うオールマイトに疑問を抱く生徒たち
「なんと黒精少年は既に敵チームの居場所を特定しているんだ!」
「え!?ほんとですか?オールマイト!」
しかし彼の次の言葉に驚愕をあらわにしてしまう。
「いつ分かったんだ!?」
「彼には索敵の能力もあるのか!」
そう反応するのは切島と飯田である。開始早々から敵の居場所を掴めているのだ、それも自己強化型だと思っていた黒精がだ、驚くのも無理ないだろう。
「自身を強化できて他人の怪我も治すことのできる個性ってだけでもすごいのにさらに索敵まで、いったいどういう個性なんだ?今まで見てきたヒーローにもそんな個性持ってる人見たことないしそれに自分の力じゃないって言ってたってことは誰かの力を借りているってことか?でも一体誰から?いやそれとも……」
「あ、あのデクくん?」
「はっ!麗日さん!ごめん、黒精くんの個性が気になっちゃってつい…」
ものすごい勢いで呟いていた緑谷だが、麗日に呼びかけられてあたふたしてしまう。治療してもらったこともあり緑谷は彼の個性のことについてとても気になっていた。まあブツブツ言うのは彼の癖みたいなものなのだが……
「しかし、やはり得策とは言えませんわ!」
「そうだな、位置が分かっているのなら待ち伏せも簡単にできる。やはり敵の個性が分からないこの状況じゃ……」
飯田がそう言っている途中今までモニターしか見ていなかった爆豪が唐突に口を開いた
「バカじゃねーのかお前ら」
「な!バカとはなんだバカとは」
相変わらずの爆豪に反論する飯田だが、彼は構わず続ける。
「あの遅刻やろーだって馬鹿じゃねえ、なのに突っ込んだってことは突っ込めるだけの理由があるんだろ」
「その通りだ!爆豪少年!!」
「驚くべきことに黒精少年は敵チーム2人の個性の情報を既に持っている!!」
「「「「「「「はあっ!!」」」」」」」
オールマイトの言葉に再び驚愕してしまう生徒達、流石に爆豪もそこまで予想していなかったのか目を見開いてる。
「いや、あり得ないだろ!いつ知る機会なんてあったんだよ!」
「昨日のうちに個性について話していたんでしょうか?」
「いや、うちが知る限りあいつら席は前後だけど話してるのは見てない」
「それじゃあいったい何処で...」
生徒たちは困惑の表情を浮かべながらも全員の視線は1人の黒髪の少年に向けられていた。
==============================
場所は変わり屋内訓練をしているビルの中
「葉隠!もうすぐあいつらがいる。作戦通りに頼むぜ!」
「まっかせてよーー!!やっちゃうよー!」
俺たち2人は開始早々にヒーローチームの居場所を突き止め行動を開始している。2人の個性は概ね把握することができたし、核の場所にも保険はかけてきた万が一があっても時間稼ぎはできる。
しばらく走るとヒーローチームの声が聞こえてきた。よし、作戦開始だ。
「ここのフロアにもいないな。やっぱり核を置くとしたら上だよな?」
「コクコクコク……」
砂糖の言葉に無言ではあるが反応をする口田
彼はとても人見知りのようだ。
「しかし、相手があの黒精とはな、個性把握テストを見てるだけじゃ俺と同じ増強型だと思う。」
「コクコク…」
「だから俺が黒瀬を抑えるからその間に口田は葉隠の方を...
「敵の待ち構えてるところでそんな警戒心じゃ痛い目みるぞヒーロー」
「っ!!」
話をしている刹那そんな声が聞こえてきたかと思えば、いま話題に上げていた張本人が勢いよく現れた。彼は砂糖を狙って拳を振るうが砂糖はギリギリのとこでガードするが拳の勢いに押され後退する。
「ぐっ!まさかいきなり奇襲を仕掛けてくるとはな...だが随分と甘いパンチじゃないか」
そう答える砂糖、実際彼の受けた攻撃は奇襲の初撃にしては強いものではなかった。だが、それを聞き不敵に笑う霊也
「ああ、別に今の攻撃はお前にダメージを与えるためのものじゃないからな」
「じゃあ何が目的だったんだよ?」
「コレだよ」
「なっ!!」
彼が両手を広げ見せてきたものに砂糖は目を見開いた、それは自分のコスチュームのポケットに入っていたものであり、自分の個性を使う上で欠かせないものだった。
「砂糖力動、個性はシュガードープ。糖分を10g摂取するごとに3分間パワーが5倍になる増強型の個性だ、単純な増強系の個性だが使いすぎると脳機能が低下してしまい眠気やダルサが起きてしまう弱点もある。こんなとこだったか?」
「な、なんでお前が俺の個性を?」
「さあ?なんでだろな?」
彼の説明を受け呆然としてしまう砂糖。そんな砂糖の疑問にも彼は不敵な笑みを浮かべるだけだ。
「まあ時間制限がある以上、戦闘直前に糖分を摂取することは予想できる。だから最初の奇襲でやっかいな君の個性を封じさせてもらった。」
「くっ!」
「ちなみに口田の個性も知ってるぞ、生き物ボイス 周囲にいる生き物を操れる個性だろ?だから最初にここら付近にいる鳥達にはご退場してもらったよ」
「だから、口田が鳥たちを呼んでも来なかったのか...」
彼の説明に驚愕を示す口田に悔しさをあらわにする砂糖。思えばはじめの時に口田に索敵を依頼しようとしたとこで鳥が来なかったことに怪しいと気づくべきだったがもう遅い。
「さあ、どうするんだヒーロー?お互い個性は使えなく絶対絶命ってやつだな、今のお前らなんか俺1人で十分なんだよ!」
そういう彼の表情はまさしく敵のそれだった
敵役に徹していることもあり当たり前なのだが、彼も意外とノリノリである。まあ自分の中での敵像をイメージしてやってるだけなのだが、かなり様になってしまっている。
「さて、それじゃあ時間稼ぎも終わったしそろそろいきますか!」
そこから始まったのは戦いではなく一方的な蹂躙だった。それをモニターで見ていた他の生徒達の視線が青くなってしまってるのだが
彼は知る由もない。ただでさえ遅刻してきて悪目立ちしていた彼だがその後更にやばい奴と思われたのは仕方ないだろう。
主人公の個性は次回には必ず!必ず明かします!!
それでは次回に乞うご期待笑