投稿期間が少し長くなってしまい申し訳無いです。
久々に書いたのでなんか新鮮な感じがしました笑
それではどうぞ!
「「「「個性把握テストォ!?」」」」
担任の相澤先生の指示通りグラウンドに移動した生徒達はまたも相澤先生の言葉に驚愕の声を上げていた。
「入学式は?ガイダンスは??」
1人の生徒が先生に質問する。当たり前だ、普通の学校ならまず、入学初日には入学式があるのだから
「ヒーローになるならそんなそんな悠長な行事に出る時間はないよ。」
そんな生徒の言葉を一蹴する相澤先生。
「雄英は"自由"が校風が売り文句、そしてそれは"先生側"もまた然り」
(つまり、先生の独断で入学式には出席せず
こんなことをやってもなにも問題ないってことか。流石雄英だが、事前に教えてくれてもいいと思うんだが)
先生の言葉の意図を考えてる霊也を他所に相澤先生は話を続けていく。
「ソフトボール投げ、立ち幅跳び、50m走、持久走、握力、反復横跳び、上体起こし、長座体前屈。中学の頃からやってるだろ?“個性“禁止の体力テスト」
挙げられた内容は霊也達が中学の時にやっていた体力テストの内容だ。
「国は未だ画一的な記録を取って平均を取り続けている、合理的じゃない。まぁ、文部科学省の怠慢だよ」
先生がしていい発言なのか微妙なところではあるが確かに言う通りではある。怠慢かはどうかは別としてだが...
「爆豪、中学の時ソフトボール投げ何mだった?」
「67m...」
唐突に相澤先生に話しかけられたのは先程飯田と言い争ってた不良少年である。
「じゃあ個性を使ってやってみろ。円から出なきゃ何しても良い、はよ」
「思いっきりな」
ボールを渡しながら説明をする相澤先生。
それを聞き厳つい顔をしながら爆豪は大きく振りかぶりボールを投げようとする。
「んじゃまぁ…」
「死ねぇ!!」
(死ねって....)
ヒーローらしからぬ掛け声を上げながら爆発と共に空へと放たれたボールはグングンと伸びていく、ボールが落ちると先生の持つ計測器からピピッという電子音がなった。
「先ずは己の最大限を知る。それがヒーローの素地を作る合理的手段」
そう言いながら、手に持っている機械を見せる相澤先生。そこに映し出されていたのは、705.2m。普通じゃまずありえない結果に生徒達は興奮を隠しきれない。
「なんだこれ、すげー『面白そう!』」
「705mってマジかよ!」
「個性思いっきり使えるんだ!流石はヒーロー科!」
“面白そう"その言葉を聞いた瞬間に先生の雰囲気が今までとは違い鋭くなる。
「面白そう....か」
「ヒーローになる3年間。そんな腹づもりで過ごすつもりでいるのかい?」
怒気を含めたその声に静まり返る生徒たち。
案の定、次に出た言葉に本日何度目ともなる驚愕をあらわにした。
「よし。トータル成績最下位の者は見込みなしと判断し.....
除籍処分とするとしよう。」
「「「「「はぁぁぁぁ!!!!」」」」
驚く生徒を他所に、まるで嘲笑うかのように先生は宣言をした。
「生徒の如何は俺達の『自由』」
「ようこそ。これが雄英高校ヒーロー科だ」
拝啓師匠。
雄英での高校生活は初っ端からとんでもないことになりそうです。
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入学初日に突如始まった個性把握テスト。
しかもトータル最下位は除籍処分というおまけ付き。これからヒーローの道を歩む少年少女達は、早くも超えなければいけない壁に挑んでいた。
まあそんな中、俺はというと...
「記録!3秒24!!」
「うお!あいつも速いぞ!」
「飯田に続いての2位か、見たところ身体強化の個性か?」
「チッ!クソ端がっ!」
50m走を走り終えたところだ。中々のタイムだったので良しとしよう。
俺の場合この条件だとかなり有利な力なので上位が狙えると思う。
このままペース配分を考えながらやればまず問題ないだろう。
しかし、この個性把握テストだが中々に"面白い"ものである。面白いと言っても先程先生の逆鱗に触れた意味ではない、自分の今の力を記録として知ることができる。特に俺の場合
力を使う時は師匠との戦闘訓練しかなかった為自分の力がどれほどのものかいまいち分かっていない、それは他の生徒も同じである。
なるほど、わざわざ入学式を返上してまでやる理由が分かった気がする。
ちょっと合理的すぎる気がするけど....
「握力測定か、俺の個性は使えないな。」
「どうしても個性の相性があるからな、仕方ないさ。」
次の種目は握力測定である。どこか不満そうに呟く焦凍、まあ焦凍の個性だとこの種目で記録出すのは厳しいからな。そんなことを考えながら俺も力を回し測定器を思いっきり握った。しかし次の瞬間、力を入れすぎたのか測定器をぶっ壊してしまった。
「やっちまった・・・」
ついつい力を回しすぎてしまったようで腕にも微かにだが痛みが生じる。あまり調子に乗りすぎないようにしなければ・・・
ちなみに相澤先生に相談したところ一瞬驚いたように目を見開いてはいたが何故か記録はなしになった、解せない。
その後も俺は個性を使い、立ち幅跳び反復横跳びを共に好成績で終わらせた。
他のものも各々の個性を使い順調に記録を出していた。
「黒精!お前すげーな!ここまでの記録めちゃくちゃたけーじゃねーか!」
「まあな、個性との相性が良くて助かった
まあ、俺の力って訳じゃないんだがな。」
「?...それどーゆことだ?」
興奮気味に話しかけてきた切島についつい自分の個性について話してしまった。
「あ、いやそれは・・・」
「次!切島!」
「おっ!次俺か!じゃあまた後でな黒精!」
「あ、ああ」
タイミング良く切島が呼ばれたことにより何とか誤魔化せた。この短い時間でも切島がいい奴だということは分かっている。
そもそもここにいる奴らに悪い奴はいないと思うのだが、それでも躊躇してしまう自分がいた。
「相変わらずその心は変わらないのね?」
「まあな、これは君たちが貸してくれてるものだ。その認識は変えちゃいけない」
「私達は貴方だから貸してるのだけれどね
まあ、貴方がそう思うのならいいのだけれど」
「悪いな、イヴ」
切島との会話を聞いていたイヴが不満気に話しかけてくる。俺の返答はお気に召さなかったらしい。だが、俺はこの考えを変える気はないし、なにより変えちゃいけない気がするのだ。
「黒精くん。1人でボソボソとどうしたんだい?」
「ん?ああ、何でもないよ。サンキュー飯田。」
側から見れば独り言を呟いてるように見えたであろう俺を気にかけてくれた飯田に何でもないと伝える。こういったとこからも悪いやつではないということが伝わってくるのだが
個性のこととなると必要以上に昔のことを思い出してしまう俺の悪いとこだ。
「すげー!∞なんて記録あんのかよ!!」
ふと、視線を向けると、行われていたソフトボール投げでは、朝にモジャモジャ頭の彼と話していたフワフワした感じの女子が∞というとてつもない記録を出していた。
「次!緑谷!!」
そして、次の順番はその彼だったのだが、彼はこれまでの試験の中で記録を出せないでいる。このままでは除籍処分となってしまうだろう。あと彼の名前は緑谷と言うらしい。
「緑谷くんはこのままだとマズイぞ...?」
「ったりめーだ!無個性のザコだぞ!」
飯田の呟いた言葉に爆豪が反応する。
無個性?あれだけのオーラを体に秘めていて無個性はありえないだろ。なにより試験をクリアできるとは考えにくい。
「あー爆豪?だったか、それはないんじゃないか?流石に無個性であの試験はクリアできんだろ?」
「あ?んなもん何か汚い手使ったに決まってんだろ!!」
「そんなことあるはずないだろ!君は彼が入試で何を成したのか知らんのか!?」
どうも爆豪と飯田には何か食い違いがあるように思える。てか、爆豪やっぱり当たり強いな。
「まあ見てれば分かるか、流石に何もしないで終わるようなことはないだろ。」
「だから無個性のザコって言ってんだろ!」
そんなことを話しているうちに緑谷がボールを投げる。しかし、ボールは大した勢いのないまま山なりの軌道を描き地面に落ちた。
「46m」
「えっ...なんで?確かに今、使おうと」
「個性を消した。」
何やら困惑する緑谷にそう言い放つ先生。
先生の言葉を聞くにどうやら緑谷の個性を消したらしい。
「消した?・・・あのゴーグル...そうか!」
「抹消ヒーローイレイザーヘッド!!」
イレイザーヘッド?聞いたことのないヒーロー名を叫ぶ緑谷に疑問を浮かべてしまうが、
そういえば雄英の先生は現役のプロヒーローだった。第1印象のせいで忘れてたが彼もまたプロのヒーローであったのだ。
しかし、その名前は初めて聞くものである。
「焦凍、お前知ってるか?」
「いや、俺も初めて聞いた。」
「だよな。」
どうやら焦凍も知らないらしい。まあ、俺もそこまでヒーローに詳しいわけではないので仕方ないと言えば仕方ないのだが・・・
俺たちがそんな話をしていると2人の話が終わったようで緑谷が2度目のボール投げの準備にはいる。
「話、終わったみたいだな。」
「指導を受けていたようだが...」
「どうせ除籍勧告だろ。」
しかし次に緑谷が腕を振り上げ放たれたボールは先程とは違い、空へと一直線に伸びていっのであった。
「先生...まだ動けます!!」
「コイツ・・・!」
涙目になりながらも先生に告げる緑谷。
よく見ると彼の指は痛々しいほどに真っ赤になり膨れ上がっていた。
「あれ、指大丈夫なのか?てか爆豪、流石にあれで無個性はないだろ...」
「指が膨れ上がっているな…入試の件といい。不思議な個性だ」
俺と飯田が話す横で驚愕の表情を浮かべている爆豪。俺の言葉も聞こえてないようだ。
「ちなみに飯田、緑谷って入試の時にもあんな感じになってたのか?」
「ああ、傷の度合いは違うが似たような感じだった。入試の時は手と足が折れていたな」
「おい、あいつなにやったんだよ?てか自分の個性で普通そんな傷つくわけ....」
そこまできて、俺の中にある考えが浮かぶ。
「彼は他の受験生を助けるために0点ギミックに立ち向かいそして顔面を吹き飛ばしたんだ。」
「.........」
「黒精くん?聞いてるのかい?」
飯田の言葉に耳を傾けず俺は思考に耽っていた。これまでの話からある考えが頭に浮かんだからだ。そう...
緑谷と俺の個性は似ていると・・・
先程のソフトボール投げの時、彼は自身のオーラを指先に集中させていた。
そして入試の時は手と足が折れていた。何をしたかは知らないが、腕と足にオーラを貯めて力を使ったのだろう。
ここまではいい。しかし、問題なのは初めて彼を見た時にオーラがとても不安定だったことだ。
そもそも俺たちはもう15歳だ。その時点で個性が体に馴染んでいないなんてことはあり得ないのだ。
そんなイレギュラーが起こる原因は考える限り1つしか思いつかない。
俺と同じく誰かから力を借りている、だ。
俺も最初イヴ達から力を借り、使用した時は激しい痛みに襲われた。まだ力に慣れていなかったし何より力が強大過ぎたのだ。
彼の今の症状はその時の俺に似ている。
もしかしたら彼も俺と同じ...
「聞いているのかい!?黒精くん!!!」
「うわっ!なんだよ飯田そんな声出して」
「それは君が話してる最中に急に黙ってしまったからな。それに次は君の番だぞ」
「え?マジか!」
見ると先生がすごい形相でこちらを見ている
これはマズイ。
「また、記録なしでいいのか黒精?」
「すいません!すぐ投げます!」
俺は急いでボール投げの位置に移動しようとするが、あることを思い出し先程ボール投げをしていた彼のとこに向かう。
「緑谷でいいんだよな。ちょっとその指見せてくれないか?」
「え?えーと、君はたしか・・・」
急に声をかけられて驚いたのか、緑谷は慌てた様子で答える。
「すまん。時間がないから早くしてくれると助かる。正直後ろからの視線がすごい。」
「あっ!ご、ごめん!!」
俺の言いたいことに気づいたのか手を出してくる緑谷。分かってると思うが視線の正体は相澤先生だ。
「こりゃ酷いな...よし!とりあえずこれでいいだろ。すぐには治らないけど、さっきよりはマシになってると思う。」
緑谷の指を握り、そこに力を流す。損傷が酷かったので大分力を使ったが問題ないだろう
緑谷は何をされたのか分からない顔をしているが・・・
「じゃ!俺は戻るわ、急に悪かったな。」
「あっ!」
そう言いボール投げの位置に戻る俺、緑谷は小さく声を上げたことに気づくが流石に俺も先生が怖かったのですぐに戻った。
「痛みが消えてる....」
なのでその後の緑谷の言葉も俺には届かなかった。
「もういいのか?」
「すいません。もう大丈夫です」
相澤先生の言葉に答えつつボールを受け取る
(さて、どうするか)
とりあえず、緑谷の傷には処置をしてきたがやはり彼の個性は気になってしまう。
俺の個性と似ている。今までそんな奴はいなかったし、聞いたこともなかった。
「相変わらずのお人好しなのね。まあ、そんなとこがいいのだけど。」
「イヴ...」
「さっき力使ったんでしょう?とりあえず補充しとくわ。さっきの子に負けないように頑張りなさい。」
「ああ、ありがとな」
イヴから力を受け取り、俺もボールを投げようとする。とりあえず今はソフトボール投げに集中しなければ。
その時イヴの言葉を思い出しふと、思ってしまった。
それはちょっとした好奇心。男子高校生としてはごく普通の対抗心。先程まで自分と似ている個性と思っていたために考えついたことであった。
俺と緑谷どっちが上か比べてみたい。
そして、俺はボールを離す瞬間に
指先にありったけの力を集中させた。
ボールは一直線に放たれていき空へと飛んでいく。ボールが落ちるのを見てから相澤先生の方を確認する。
記録は702.4
「うおーー!また700越えかよ!」
「あいつ速度もあって力もあるとかチートだよ!チート!!」
「クソ!才能マンめ!!」
ちくしょう...あと少し届かなかった。
俺の記録に沸き立つクラスメイトだが俺は、悔しさに少し顔を歪ませていた。しかし、勝手に挑んで勝手に負けた勝負。最早勝負にもなっていないのだが、それでも悔しさは残る
さて、2投目は全力で...
「よし、次の種目いくぞ」
「え?」
「お前は時間をかけすぎだ。呼んでも来ない、来たと思ったら戻って何かを喋っている
全く合理性に欠ける。」
「うっ!分かりました。すみません」
確かに俺は、時間をかけすぎだ。まあ緑谷の治療に後悔はないのだが、こうなるなら初めから全力で投げるんだった。
「災難だったな、霊也」
「まあ先生の言ったとおりだしな。それに記録も出てないわけじゃない。」
焦凍とそんな話をしながら次の種目に向かうこの時、相澤先生が怪訝そうな視線を送っていたことに俺は気づかなかった。
「─んじゃパパっと結果発表」
その後、体力測定は無事に終わった。
まあ緑谷は無事とは言えなかったが、あの後俺の治療が効いてきたのであろう。持久走の時にはほとんど普通にやってたと思う。
まあ、それでも成績はやばいのでさっきから顔真っ青だがな、
「トータルは単純に各合計種目の評点を合計した数だ。口頭で説明するのは無駄だから一括開示する」
そう説明する、先生は結果を表示するモニターを展開する。それと同時に、
「因みに除籍は嘘な」
「君らの実力を最大限に引き出す為の合理的虚偽」
「「はぁぁぁぁぁっ!?」」
「…良かっ…た」
ものすごい爆弾発言をし、クラスは混乱状態へと陥った。緑谷に関してはなんかもうやばいことになってる。
「あんなのウソに決まってるじゃない。考えれば直ぐに分かりますわ」
1人の女子生徒が呆れたように喋っている。
彼女は、えーと名前は知らんがあれだ、持久走をバイクで走ってた子だな。
「俺は3位か...」
隣の焦凍の声を聞き俺もモニターに視線を動かす。
「俺は2位だな、今回は俺の勝ちだな。
焦凍。」
「次は負けねー」
俺の結果は2位その次に焦凍、爆豪と続いていた。最下位はやはり緑谷だったようだ、
危なかったな緑谷。
ちなみに1位は八百万という人らしい。
あー多分あの子だな持久走をバイクで走ってた子、間違いない。
「そゆこと、これにて終わりだ。教室に戻ってカリキュラム等の書類に目を通しておけ」
「…その前に緑谷はリカバリーガールに傷を治して貰ってこい。殆ど治ってるようだが一応だ。それと黒精は残れ、少し話がある」
「以上。解散」
その言葉をきにぞろぞろと移動を始める生徒たち。俺は何故か残ることとなった。
なんでだ?俺、なんもしとらんだろ?
「じゃあな、霊也。先戻ってる」
「あ、ああまた後でな。」
こういう時、焦凍は淡白だな。ちょっと悲しい。さて、馬鹿なこと考えてないで相澤先生のところに向かわなければ。
「相澤先生、話って一体なんのことです?」
相澤先生のとこに行き、話を聞こうとする。
相澤先生は何処か怪しむような視線を俺に向けている。
「あ、あのー?」
「話っていうのはな、
お前の個性についてだ、黒精 霊也」
「はい!?」
拝啓師匠
やっぱり雄英での高校生活、初っ端からやばいことになりました。
はい!てな訳で体力測定はこれで終わりです。まだ1巻すら終わってないことに焦り感じてます笑
主人公が握力測定機を壊すのはやりすぎかなって悩んだんですが結局ぶっ壊しちゃいました。あまりチートにはしたくないと思ってるんですがどうやら無理そうですねこれ笑笑
それでは評価 感想などお待ちしております。
また次回!