IS EVOL A KAMEN RIDER? 無限の成層圏のウロボロス SI-N 作:サルミアッキ
―うむ!貴様は私の初めての友達だ!誇るが良いぞ、この■■の■■、■■■■■■から直々に言われているのだからな!―
―何?名前が無い?そうか……ならばつけてやろう!そうだな……我々の言葉で……『進化』という意味の■■■、でどうだ?……ん?……おぉ、そうかそうか!良し、ならば■■■、これからは名前で呼び合おうぞ!―
……………………長い夢を見ている様だった。
―■■■、今日も楽しい話を聞かせてくれんか?折角、宮を抜け出してきたのだ!つまらなくば不敬罪だぞ♪―
―勘弁しろよ■■、お前腐っても■■だろ?とっとと帰れ……おい止めろ、ココで泣くんじゃない!■■■■にバレたら俺死ぬじゃん!……………………だーっ、もう分かった分かった!お話しさせて頂きますよ■■■■■■様ぁ……―
―……そうか♪―
―泣きまねかよ!?そんな女の武器を大安売りするんじゃない!―
―……………………別に構わんよ……(見せるのは■■■だけだしな……)―
……………………幸せな夢を見ている様だった。
だが………………………。
―済ま、ないの……■■、■……我は……ここで終わりのよう……だ……。もう……身体が、動かないのじゃ……。我と出会わなければ……お前はもっと幸せな生き方が出来たであろうはずなのにのぅ……本当に……済まんのぉ……………………―
―そんな訳があるか!これ以上の幸福は無いだろう!?俺はお前と出会えて本当に幸せだった……だから、■■。■■!■■■■■■‼お願いだ……っ、こんな別れ方って……………………ッ‼―
―……この星は、滅ぶ……だから……お前だけでも……我らの事を……心の奥に、留めて……くれ……………………約束だ、■■■。……なぁに、……大丈夫だ…………どれだけの時が経っても……例え忘れたとしても……お前と我……私は………………―
―ぉい……?おい……、おい!?嘘だろう!?■■!?■■ッ‼■ル■ー■■ゥゥゥゥッ‼―
「……ッ!?」
酷い夢から目が覚めた。
『……ッだったんだ……今のヴィジョン……。っといけないいけない、ここ、一体どこなのかな……ッ!?』
俺は自分の格好を見て驚く。両手には爪の様な鋭い意匠のグローブ、腕は赤と金のアンティーク調なパーツが付いた籠手、胸には天球儀型のエネルギー炉、肩に装備された金色の宇宙ゴマ……。
『エボル……フェーズワン……』
ポツリとこぼれたその呟きは、奇しくも原作での仮面ライダーエボルが初めて口を開いた言葉と同じだった。
『え、えぇと、ひとまずここは……?』
俺は周囲……砂漠の様な死の土地を眺め、赤い空を仰いだ。まず何よりも、ここがどこか知るのが先だな……。
『コレがエボルと同じものだったら……マスタープラニスフィアを起動できるはず……ってハァ!?』
思わず頭部の星座早見表型の装置が示した座標にツッコんでしまう。プラニスフィア先生によると、ココは火星である。
もう一度言おう。火星である。
『ちょっと待ってよ、確かに仮面ライダーエボルだけどそこまで忠実にしちゃう!?まさか誰か火星に来ちゃうパターン!?そしたら俺憑依しなきゃいけないの!?そもそもこのアーマーの下って生身?それとも原作エボルトみたいに液体!?つーかアレ未知の物質だったっけェ!?』
がーっ!っと思いっきり捲し立てる俺。うん、ちょっとパニクっているのを大声出して落ち着こうとしてるだけだから痛い人の目で見ないでくれ。
『……っはー。うん、落ち着いた……。それじゃ地球へ行くとするかな。流石に宇宙で過ごすのはしんどいし。確か……パンドラボックスに……』
よっしゃラッキー!あったあったエボルトリガー!……ん?ちょっとぼろいな、何かぶつけたか……?それにエボルドライバーも傷だらけのボロボロだ……。クーリングオフ出来ます?
―■■■、征くぞ!―
―あぁ、任せろ。【オーバーザエボリューション!】―
『ッ……何だ……コレは?まだ寝ぼけているのか、俺……?』
ノイズ交じりの記憶にない映像が頭の中を流れた……、が、しかし次の瞬間には何を見たのか忘れてしまった。
『……?ま、まぁ良いか。ポチッとな』
俺はエボルトリガーのスイッチを押しベルトにセットした。
【オーバーザエボリューション!】
【コブラ!ライダーシステム!レボリューション!】
その音声と共に俺はベルト右に付いたハンドルを回す。すると三つの歯車を模したフレームが周囲を回りだし、パンドラボックスの様なキューブが黒い竜巻に乗って飛び交う。
【Are you ready?】
『変身』
(おぉ、初『変身』言えた!)
感動に浸っていると黒いキューブが俺を包むように柱状に集結し、空間に飲み込まれるように消え去る……。
【ブラックホール!】
禍々しい音声が生命の無い星に響く。
【ブラックホール!】
白い衝撃波が何もないところから生まれ、黒い立方体たちと共に俺の姿を再び出現させる……。
【ブラックホール!】
先程の赤と金の派手派手しいフェーズワンと異なり、白と黒のシンプルな配色となった装甲が不気味な光沢を放つ……。
【レボリューション!フッハッハッハッハッハッハ!】
俺は前に突き出していた手を、だらりと垂らした。ベルトの下から伸びる腰マント。星座早見表からブラックホールを模したものに変わった頭部のシグナル……仮面ライダーエボル・ブラックホールフォーム。仮面ライダービルドで最強最悪のラスボスの強化フォームであり、誰も彼も恐れるであろう姿になった俺は……。
『……っしゃあ!変身できたぁ‼』
……いつも通り平常運転でした。だって生前からダークライダーとかラスボスライダー風怪人好きだったし。ゲムデウスクロノスとかグレートアイザーとかゴルドドライブとかロードバロンとか……。デザインかっけぇよね‼
『それじゃ地球へレッツゴー。イッテイーヨ!』
腰回りのマント、『EVOベクターローブ』の星間航行と重力操作を可能とする能力他、一跳び91.7mのジャンプ+胸の『カタストロフィリアクター』の戦闘能力を50倍にするブーストで宇宙空間にあっという間に到達した。
『さて……。宇宙キターーーーーーッ‼』
やっぱり宇宙ライダーといえばこれ言わなきゃダメだろ。フォーゼは言わずもがな、ゴーストもスペクターも斬月も言ってるんだから……。え……フィフティーン?さぁ、知らない子ですね……(すっとぼけ)。……おっ、アレが地球だな。
……………………アレちょっと待て。コレ、どうやって止まるんだ?
その日、地球各地では、綺麗な流れ星が見えたという。だが、おかしなことに、地平線に消えてゆく流星から『我が魂は、ファウストと共にありぃぃぃぃぃ!(☆彡)』とか言う幻聴が聞こえたとか何とか。
主人公が話しているかぎかっこは「」が普段の声、『』がエボルテックな声です。ドライバー音声とは別な声…。モーさんかな、顔似てるから(小並感)。
※2020/12/05 一部修正しました。
今後の進め方の優先事項
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瞬瞬必生(本編のみを突っ走れ)
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夏未完(消え失せた夏休み編の復旧)
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ちょいちょい見にくい部分を修正と推敲
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全部