IS EVOL A KAMEN RIDER? 無限の成層圏のウロボロス SI-N   作:サルミアッキ

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シャルル「うへへ……くーたんマジ天使くーたんマジ天使くーたんマジ天使くーたんマジ天使くーたんマジ天s--」
ラウラ「嫁よ!浮気をするなと何度言ったら分かるのだ!?」
シャルル「ゲッ、またお前かよ!?だから俺はお前の嫁じゃねぇって何度言ったら分かんだよ!?」

<ギャーギャー

一夏「あいつらまたやってんのかよ……飽きねぇな」
箒「最近はあれも学園の風物詩になりつつあるな、一夏よ」
一夏「やだよあんな風物詩」
簪「因みにお姉ちゃんが過去に考案して風物詩にしようとしたのはこんな感じ(一夏にタブレット端末を見せる)」
一夏「……うん、シャルルのアレの方がマシだわな」
箒「何を見たんだ!?」


番外話 『漫画家は原稿のストックができてこそ一人前って言うけど二次創作小説って行き当たりばったりが多いよね・後編』

「……………………魔王と魔神……来たんですけど……」

「……(絶句)」

 

 これはコーヒーショップマスター系黒幕も言葉を無くす。ウサミミが生えた緋龍は正拳突きの構えをとるや否や、一陣の風が吹き……その場にあった機械が粉塵と化した。

 

「さぁ……ぎったんぎったんにしてあげますわよヴィヒヒヒヒヒィ‼」

 

 データにあった大元のイギリス貴族が見たら憤死するなこりゃ……。そんな事をトんだ頭で考えるオータムさん、だが惣万の脳内はもっと酷い。

 

「やっべいつも以上に暴走してんぞアイツ等!しかも宇佐美はウサミミが生えて余計篠ノ之束っぽくなってる!ってか実質篠ノ之束じゃね?と言うか全人類篠ノ之束じゃね!?ほら、人の心は人には分からん的な!?」

「落ち着いてくださいマスター。『篠ノ之束』がゲシュタルト崩壊起こしてます。そんな哲学はありません」

 

 人の心がわかる天才もいるのだが……と、並行世界のレモンが正座でそう言った。正座なのはメロンに叱られている最中だからである。まぁ閑話休題(そんな事より)。先んじて走っていたオータムがドアのロックを解除する。

 

「早くこっちにこい!」

「すまんオータム!」

「屋上だ!このエリアではジャミングでISを展開できない、屋上に逃げるんだ‼幸いこの扉は対ISミサイル用の特殊合金…【ドガアァァァァァァァァンッッッ‼】…でぇぇぇぇぇぇ!?」

「宇佐美……蹴り飛ばしやがった……!」

 

 パイルバンカーでこじ開けられたような音がすると、鋼鉄の扉がバナナの皮状にひしゃげていた。

 

「“災”強だァ!災強の生物が生まれちまったぁ‼何でこいつがお前等組織の頭脳担当なんだよおかしーだろ!?どー考えたって一人で世界征服できるレベルだろ!?」

 

 オータムのツッコミに、ファウストの一同は……まぁ宇佐美だし。としか感想が出なかった。チート過ぎたわ……。

 

「エレベーターが来たわ!皆早く!」

 

 スコールの言葉に我に帰った一同は、我先にとエレベーターの中に身体を突っ込み閉じるボタンを連打する。

 

―ヘァッ?―

 

 そして、チーンと言う小気味のいい音に合わせて扉が閉まる。何とかエレベーターに乗ることができた六人(ごにん)は汗を拭いながらも安堵の表情を浮かべていた。(……ところでさっき何か変な声が聞こえたが……?)

 

「……助かった……」

「みんな無事か?全員ちゃんといるよな……?」

「1、2、3、4、5、6。あぁ大丈夫だ」

 

 ふと、違和感を覚えたシュトルム。

 

「……いやちょっと待って下さいよ……六人?もう一回数えましょう」

「あぁ?大丈夫だよ。石動惣万()シュトルム(お前)にブリッツ。スコールにオータム」

 

 シュトルム以外の一同が惣万の手の中を見る。

 

「『赤い雨(ロータア・レーゲン)』」

 

 惣万が手にした眼帯をそう言った。

 

「ホラ六人だ」

「待たんかいィィィィ‼」

 

 シュトルムが雷のような怒声をあげる。シュトルムって風なのに雷のような声って……。

 

「ろッ……ろーたあがコレッ……、眼帯だろーが!?」

「そーだよ、赤い雨(ロータア・レーゲン)は眼帯だよ」

「そーじゃなくてロータンが眼帯しかありません‼」

「そーだよねぇさん、寧ろ眼帯キャラ(ろーたん)はキャラが眼帯にしかないよ~?」

「そんなことねーよ!ブラックラビッ党馬鹿にしてんのかテメー‼」

 

 因みに亡国機業の方々は眼帯が赤い雨(ロータア・レーゲン)の待機状態だと思ったらしく、咄嗟の判断で眼帯になって難を逃れたのだと考えていた。が、しかし、それは大きな誤りだった。シュトルムの指摘を聞くや否やオータムは顔を青くし、スコールは南無三と十字を切った……いやアンタ宗教何処よ?

 

「一階に置いてきてしまったって事に……!マズイですよ早く戻って助けなければ……!あれ、ブラッド・ストラトスにも感染してましたし‼」

「やだよ。今更戻っても全員ウサミミンZの餌食だろうが。そもそもオリサブキャラ出すぎて困ってんだよ、一人二人消えても問題無ーよ」

「マスターメタ発言はやめてください‼」

 

 ヤバいヤバい、私がこの状況を収めないと……シュトルムは滝のように汗を流し続ける。

 

「それによく考えて~ねぇさん~?コレ……ぶっちゃけろーたんだよね~?」

「どっからどう見ても厨二な眼帯ですが妹よ‼」

「いやいや~?現実から目を背けずによ~く考えてみて~?これと~、一階に取り残されているロリ少女~……ぶっちゃけどっちがホンモノ~?」

「現実をしっかり見るべきはお前だろうが‼いや平常運転なのかコレ!?」

 

 何時もの様子と、先程見せたシリアスな様子。その二つが混在して自分の妹なのに妹のことがよく分からなくなって来た姉。それに追い打ちをかけるかの様に死んだ目の惣万は言った。

 

「一階のアレは只の『眼帯付け機』だよシュトルム……」

「眼帯付け機って何ですか!?」

「眼帯をかけておく石膏像みたいな感じの奴だよ」

「んなもんその辺のハンガーで良いだろうが‼」

「ハンガーだろあんなもん?本体はこっちだろ?だよなロータン」

「(・∀・)ウンマスター!!(スコール裏声)」

「おめーは黙ってろ‼その声で言われるとどー反応すりゃいいか困んだよ‼」

 

 惣万と同じく死んだ目になっちゃったスコールが妙に甲高い声でモノマネをしでかし、シュトルムは再び怒髪天を衝く。因みに一か月後の健康診断、彼女は血圧が高めになっていた。オータムはシビアな表情をして、騒ぐシュトルムに向かってこう宣う。

 

「シュトルム、昔から人々の間では人の心が何処にあるのか取り沙汰されてきた……人の心は心臓に?それとも脳?私は違うと思うぜ……それはきっと眼帯(笑)『んなもんに心あるの厨二病患者だけだわ‼』」

 

 説明の途中で切り込んだ。これ以上この狂人どもの相手をするのに疲れて来たツッコミは頭を掻きむしりながら赤い雨(ロータア・レーゲン)の事を考える。

 

「貴方等に心は無いのですか!?ある意味で赤い雨(ロータア・レーゲン)のお陰で私達は助かったんですよ!?もういいです!貴方達みたいな人でなしにはもう頼みません!」

「……、……、いや待ってくれ?お前自分が悪の組織の人間って忘れてねぇか?」

 

 しかもマジで人じゃないやつもいるんだけど………あれ?今まで人間として扱ってくれてたの?とマスターはシュトルムの人情深い一面を見た。

 

「私を一階で下ろしてください‼」

「スルーしたよ……」

 

 どうも違ったようだ。ちょっといじける赤い蛇。その時だった。

 

―チーン!―

 

 無機質にエレベーター内に音が響く。

 

「アレ……?まだこんなところで?ちょっと、私は一階で下ろしてと言いましたよね?」

「知らねぇよ、俺ら屋上のボタンしか押してねぇ」

「じゃ、どうして……」

「そりゃアレだよ、その階でエレベーター待ってる奴がいるんだろ……」

 

【アイススチーム……!】

 

 オータムの言葉に場の空気が凍りつく。

 

「「……………………」」

「……………………」

「「……………………」」

 

 さっと顔から血の気が引く室内の五人。そして………………。

 

「あ、開けんなァァ‼」

「閉じろ閉じろ閉じろォォォォォァァ!?来るっ、奴らがクルゥ‼奴らが……ァァアアアアアアアアアアアアアアアァァァァァァァァァ!?」

 

 まるで別人になったかの様に動転する悪の組織のメンバーたち。無駄だと分かっているはずだが、ガチャガチャガチャガチャとエレベーター内のボタンを連打する。……そこの画面の前の貴方、呆れました?……貴方がこの状況に立ってることを考えてみてください。誰だって喚くわ。

 

―ピンポーン―

 

 エレベーターのドアを見るとゆっくりと開かれ始める鋼鉄の扉(生命線)

 

「「「「ギャァァァァァァァァァァアアアアアアアアアアアアアアアァァァァァァァァァッッッ!!!」」」」

「何で私の後ろに隠れるのオータムゥ!?」

「うっさい、こー言うのは年長者が若輩者を守るって相場が決まってんだろぉ!?」

 

 普段の関係を忘れ、暴走する一同。先程助けに行くと言ったシュトルムさえもスコールを盾にした。カッコ悪い、と妹は思ったが口に出すと首を吊ろうとするのでやめた。……ま、その当人もスコールの背後にいるから言える立場じゃないんだけどね~。

 

―ゴウン……―

 

 そんなことにも関わらず、無情にもドアは開かれる……、そこにいたのは……。

 

「……あー、ぼんじゅー?」

「「「「「……………………」」」」」

 

 開いて三秒でフランス語。仮面の女性が誰かを俵担ぎして立っていた。

 

「ッ朱の疾風(ラファール・ヴァルミオン)テメェェェェ‼こんなところで何やってんだ脅かすんじゃねーよその仮面ぶち割るぞ‼」

「オータム落ち着いて?」

 

 そう、アヴィケ〇ロンと狂〇ロットの仮面が組み合わさったかの様なデザインの頭部を持つブラッド・ストラトス、朱の疾風(ラファール・ヴァルミオン)である。

 

「ヴァルミオン、お前休暇に行ってたと思ったら……ウサミミンZはどうした?」

「何その栄養ドリンク剤?取り敢えずホラコレ、マスター」

「ん?」

 

 ごそっ、と担いできた少女を床へと寝かせた。もみくちゃにされたのか、その少女の銀髪はぼさぼさになっており、疲れ切った印象を与えている……。その顔を見て、シュトルムは喜びだした。

 

「……ロータアァ‼貴女まさかロータアを助けて?……やりましたねヴァルミオン!」

「凄~い、凄いよヴァル~」

「何だとコイツ……本編じゃそこまで活躍してないクセに何で無駄に男前なんだよ……」

「そりゃどうも、フフフッ」

 

 男前と言われて、嬉しそうに笑い声を漏らすヴァルミオン。その様子をみてシュトルムはウサミミゾンビになっていない確信を持ち、エレベーターから飛び出した。

 

「笑い方も普通ですね!仮面で隠れていて見えなくても、ウサミミンも生えていないみたいですし……取り敢えず赤い雨(ロータア・レーゲン)をエレベーターの中に」

「しかしお前……よくあの量のバグスターの群れの中ここまで来れたな……」

 

 ん?と……ふと嫌な想像をした惣万。彼はブリッツに近寄り耳打ちをすると、彼女はそれに頷いた。

 

「そういえば~、ヴァルって~……夏季休暇でどこ行ったの~」

 

 何気なーい何時もの様子で質問するブリッツ。

 

「あ、言ってなかったっけ?エチオピアのアジスアヴェハだよ、良い所だったよ、ハハハハ

 

 …………………………サヨナラ、シュトルム(ねぇさん)。

 

「「「「…………」」」」

 

 心の中で合掌した四人は、躊躇の欠片も無くボタンを押した。

 

―がっこん……チーン―

 

 エッ?……と間抜けな表情と声がした気がするが、それよりもウサミミを一気に生やした赤の疾風の方が印象的だった。

 

―……………………ギャァァァァァァァァッッッ‼―

 

 かくして、犠牲者は増え続ける。

 

「ねぇさんは尊い犠牲となったのでした~」

「おーい、スタークにブリッツ……?」

「言うな……真面目なアイツにとってはウサミミが生えてるのを見られることの方が恥だ、コレで良かったんだよ……」

「いや、そうじゃなくてだな。アンタらンとこの赤い雨(ロータア・レーゲン)朱の疾風(ラファール・ヴァルミオン)が連れてきたってこたぁ……」

「…………」

 

 その質問に答えるかの様に、倒れ込んでいた輩もまた頭部に可愛らしいウサミミを突然生やす。

 

「ぅわたちこちょ……かみなのでゃー!」

「うわなんか舌足らず!しかも黒ウサミミがベストマッチ過ぎで可愛い!」

「うん確かに……ってそうじゃねぇ‼やっぱりだ!やっぱりコイツやられちゃってたァ!?」

 

 惣万の迷言?にツッコミを入れるオータム。如何やらシュトルム(ツッコミポジ)がいなくなった為、彼女が代用キャラになるらしい。

 

「あー、しゃーねぇ!使いたくなかってけどホレ!」

 

 惣万は懐からバルブのついた剣をオータムに投げつけた。スチームブレードである。若干冷気が漏れ出ているところを見るとアイススチーム状態の様だ。

 

「ウサミミを!バグスター化させてるっぽいウサミミを切り落とせ!倒すにはそれしかない……と思う!」

「スターク、貴方意外に適当ね!?」

「スコールさん~、マスターたまにこーゆー人だよ~?」

 

 ブレードを構えるエレベーター内の四人。ゆらゆらと気味の悪い動きで近づいてくる黒ウサ。彼女のすぐそばにいたのは……オータムだった。

 

「切るっつったって……」

「べはははは~!」

「‼……この……、ヤルォブクラシャァッッッ‼」

 

 ……………………だが。

 

「……わたちの、おみみきりゅの……?」

「……ッ、ふぁっ……」

 

 ロリの目うるうる( ;ω;)+服の裾をキュッ、のコンボでスチームブレードを取り落としてしまうオータムさん。

 

「あ、こりゃ駄目だ……つーわけで俺らは先に行くぞ」

「んじゃ~、抗体の精製ができたら助けに来るから待っててね~?」

 

 二人は身体をゲル状、データ状にしてエレベーター内の隙間を潜り抜けると、一足先に屋上へと空を駆けたのだった……。

 

「ちょ……あなッ……スタァァァァァァァァァァァァァクゥゥゥゥッッッ‼あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」

 

 ……………………背後に、スコールの悲痛な叫びを残して……。

 

 

 

「ぶっはぁ!良し最上階に到着だぁぁぁ!」

「にっげろ~ぃ」

 

 エレベーターのドアから粒子とゲルが這いずり出てくる。そして、高速移動をしながらもその形は惣万とブリッツへと戻っていく。尊い(阿保)な犠牲を出したながら逃げて来た二人。惣万は息も絶え絶えだがブリッツは余裕そうだ。……当たり前だ、バグスターウイルスに呼吸はいらねぇだろ‼と脳内で突っ込む惣万。だが口には出さない、体力の無駄だ。

 

「ってぇ!前からも来たぁ‼」

 

 ヴェハハハハ、と特徴的な叫びと共に迫って来るウサミミの大群。もう悪夢である。幼い頃に見た不思議の国のアリスがどうしてああも不気味だったのか、今はじめて分かったような気がする。

 

「マスターク~!こっちにヘリポート~!」

 

 身体に赤い光を纏わせるとウサミミバグスター共をぶっ飛ばし屋上のドアへの道を開く。転がり込むように身を躍らせると、ドアを叩きつけるように力一杯閉じた。

 

「死守しろ!この扉は絶対に死守っっっ‼」

 

 そう言ってブラッド族パワーで扉を溶接する惣万。こういう時この身体って便利だよね。シューッ……と金属同士が融解し繋がるのを見ながら腰を下ろす二人組。

 

「ふぅ、ふぅっ……はぁ……。こっからどうするかねぇ。飛べることは飛べるが……人の姿のままってのはな……」

「う~わ~、街にもウサミミゾンビが溢れかえってる~……」

 

 ブリッツはそう言って下の方を見ていると、ヘリコプターが徐々に上昇しているのを両目が捉えた……。そこに乗っていたのは惣万の想像通りの人物で……。

 

「ヴェハハハハ!心配ご無用!スターク、時間稼ぎご苦労だったぁ‼」

「あれ~……?お前ウサミミンZのリーダーっぽくなってなかった~……?」

 

 諸悪の根源、宇佐美幻……。ブリッツは辺りにグレランが無いか探したが、残念ながら見つからなかった。………死んでもらおうと思ったのに、といつもならざる口調で呟いたため周囲の温度がマッハで下がる。

 

「ふっふっふ……敵を欺くにはまず味方から、だなァ‼」

「……やっぱりか。差し詰め新しいバグスターを亡国機業の内部にばら撒きデータを取ってた、ってところか?」

 

 感染してないと思ったよ、とぼやく惣万。何故なら……この女は既に、自分を神と宣う天災馬鹿な宇佐美幻その人だったのだから。もとから。そんな天災馬鹿はヘリコプターから意気揚々に飛び降りて無駄にカッコつけたヒーロー着地をやって見せた。

 

「(SE:ブゥン!)ふっふっふ……その通り!簡単にデータを取らせてくれないことは分かっていたからなァ……だったら自分もサンプルにしてパンデミックを起こせばどさくさに紛れてデータ収集をッだだだだだだぁッッ!?やめろスターク、私を屋上から突き落とそうとするなァ‼」

「さっさとフラーヤウェイしてジャスタウェイしろコノヤロー」

 

 二匹のガシャットスナギツネはハイパー無慈悲に宇佐美を蹴りつけ、屋上の手すりから転げ堕とそうとする。

 

「あっヤメテ!?マジで養豚場の豚みたいな目で見るの止めて!?…………ナンダロチョットコウフンスル……」

 

 その発言に完全にキレたのか、天才的な馬鹿の首に当て身して完全に黙らせたスターク。宇佐美の意識はジャスタウェイ。……ん?使い方違う?良いんだよこまけぇこたぁ、ジャスタウェイはそれ以上でもそれ以下でもry(by惣万)。そうこうしているうちにブリッツは背後で妙な音が響いている事に気がついた。

 

「あ、ちょ……マスターク~、この豚はどうでも良いけど扉がこじ開けられ始めてるよ~?」

「何……」

 

―ドォォォン‼―

 

 そこには色取り取りウサミミで出来たkhaos of khaos な光景が広がっていた。男だろうが女だろうがウサミミ、ウサミミ、ウサミミ、……書いてるこっちの方がゲシュタルト崩壊してきたわ。

 

「お前等……そんな姿になって……クッ……、あ、写真撮っとこ(パシャリ)」

 

 さらっと酷い惣万。オータムのウサミミは紫、シュトルムのウサミミは青、ブラッド・ストラトスたちは元になった人々のイメージカラー……と、どうやら個性でウサミミの色は変わるらしい……んだが。おい待て、なんでスコールだけトラ柄?……だっちゃ?

 

『『『『『ヴェハハハハハハハハハ‼ヴィーヒヒヒヒヒヒヒィッッッッ‼』』』』』

 

 様式美の様に狂笑をするウサミミンZ達……。それを見ていた宇宙人はたった一言絞り出す。

 

「地獄かよ……」

 

 至極当たり前な感想だと思う。地球外生命体にここまで言わせる宇佐美って……。そして惣万がそんな発言をしている間、ブリッツはと言うと……。

 

「えぇっと~……これじゃないこれでもなぁい~」

 

 宇佐美の服をひたすら脱がしていた。周囲には彼女のワイシャツやらズボンやらがポイポイと投げ捨てられていくが……最終的に下着姿になる宇佐美。その途端ブリッツの無表情な顔がさらに平淡な感じになる。

 

「…………………………宇佐美、その歳で『いちごぱんつ』ってどうなの?」

 

 いつものキャラ口調をぶっ飛ばしたブリッツの肩から、白い和服がずり落ちた。

 

「お前もこんなタイミングで何言ってんだァ‼あぁ奴らが来る!あぁ、アァァァァァァァァ!?」

 

 その瞬間もみくちゃにされる惣万さん。………ご愁傷様です。まぁ周囲の人間が美形ぞろいなのである意味ご褒美にも見えなくもないっつーかね……。

 

「あ~、ごめんなさいマスターク~……、うん、ウサミミ似合ってる~」

「ふっざけるなぁぁぁぁぁ‼お前もウサミミつけてやろうかぁぁぁぁぁ‼……アァァァァァァァァ……」

 

 徐々に意識を失っていく惣万。エボルトにさえ感染するバグスターウィルスって……。銀髪の上から可愛らしい赤茶色の耳が生えてきた。因みに垂れ耳のホーランド・ロップである、あら可愛い。

 

「う~ん、それはゴメンかな~」

 

【ライフルモード!】

 

 いつの間にかライトカイザーに変身していたブリッツ。彼女は、宇佐美の胸元に挟まっていたピンク色の容器を手で弄ぶ。その『エグゼイドフルボトル』をセットして、上空に向けネビュラスチームガンを持ち上げた。

 

「はいは~い、諸君~、このゲームは無効だ~」

 

 そう言うと、彼女の指はライフルのトリガーに触れ、そして………………。

 

【フルボトル!ファンキーアタック!】

 

―ドォォォン‼―

 

 打ち上げられたピンク色の光が、その街の上空を覆い出し……パラパラと金色の粒子が降って来た。その光がウサミミンZに降りかかり、ドサッ、ドサッと倒れこむ音が次々と響き渡る……。惣万はぼやける視界の中で、この光景にデジャヴを感じていた。

 

「……これ、は……エグゼイドの……『リプログラミング』……?」

 

 急にクリアになっていく惣万の頭。そして、何処からともなく陽気な音楽が鳴り響くと、青空にド派手な文字が浮かび上がった。

 

 『GAME CLEAR!』と。

 

「ふぃ~……終わったよ~、マスターク~、ほら起きて~?」

「……あー……。ダメ人間万歳、ダメ人間もたまには役に立つ、ってか?……………………んなわけねぇから‼」

 

 ブリッツによって叩き起こされたスターク様。自分の意識が完全に戻った惣万の前には、ブラとパンツだけになっている第二の天災(変態)がそこに居た。…………これにて、色々とはた迷惑で得るモノが何も無い『ウサミミンZの恐怖』は幕を閉じたのであった。

 

 

 

 

 しばらく経って。

 

「宇佐美ぃ……」

「お前ェ……」

「何だ……スコール、オータム?それにブラッド・ストラトスの皆も私を呼び出して……」

 

 今回の件でシュトルムは完全に残念キャラ+おも【血でよごれて見えない】………。惣万は平に謝りながら各所にnascitaスイーツを届けていた(なお亡国企業の中間管理職からはお互い大変ですね?と曖昧な表情で慰められた)。

 

「いかにお母さんとは言え……」

「今回の事は……」

「少し体で覚えていただきたいわねぇ?」

「……?……?フム、取り敢えず戦えば良いのか?」

 

 思わぬとばっちりを受けた四人のブラッド・ストラトス……怒り心頭の『血の雫(ブラッド・ティアーズ)』、『緋龍(フェイロン)』、『朱の疾風(ラファール・ヴァルミオン)』の三人と、よく分かっていない『赤い雨(ローター・レーゲン)』は武器を構えながら母親である宇佐美ににじり寄る。因みに今回登場しなかった『赤式・血羅』はふて寝していたMのところに行って、無理矢理レストランのケーキバイキングへと連れ出していた。なんでも双子でお得キャンペーンをやっていたらしい。

 

「ちょ……待て?皆落ち着け?今の私が持っているガシャット、先のファンキーアタックでリプログラミングされて不死の機能失われてるんだけど?」

「だから?十回ぐらい死ねよお前」

 

 オータムの声に合わせて、シュトルムから受け取ったあるものを取り出した二人は………………………ヱッ?

 

【スパイダー!冷蔵庫!】【スコーピオン!ゴールド!】

 

 ビルドドライバー(・・・・・・・・)へそれぞれにそぐわしいボトルをセットする。

 

【【ベストマッチ!】】

 

 変身準備しちゃってる……ってかあんたら人体実験受けたのね……。

 

「お、オイオイ待て待て待て!フルボトルって全部戦兎サイドに渡ったんじゃなかったっけ⁉と言うかここでお披露目か、そうなのか!?」

「この話はパラレルだと思っとけっつっただろァアン!?」

 

 因みに何本かはファウスト側に残っている。恐竜とF1と言った商品化されなかったボトルが亡国機業に保管されているのだ。何故彼女がそれを知らないのかと言えば……宇佐美はバットエンジン以外覚えていなかったのである(理由はその二つが彼女の感性にエボルマッチしたから)。そうこうしてる間に変身完了(処刑時間)

 

【【Are you ready?】】

 

「こちとら出来てませんがァ!?」

「「変身!」」

「駄目ですっ!……ァッ」

 

 周囲に満ちる光と光。ブラッド・ストラトス達と二体のライダーが立つ中で、いっぱいの涙を目に浮かべていた神は、まるで大人に叱られている子供のようだった(ブラッド・ストラトス、後に語る)。そして………………。

 

―ギャァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァッッッッッッ‼―

 

 その後、三日三晩立て続けにリンチされ、ゲンムはレベルXに到達したとか。ただし不死性が無いので、何とかGM特権でエナジーアイテムをやりくりして生き延びたとか何とか。

 




亡国機業メンツ「「「酷い目に遭った……」」」
惣万「番外編はキャラ崩壊結構あるからキッツいよな…」
シュトルム「だったら辞めりゃいいのに…」


あらすじ提供:神羅の霊廟様ありがとうございました!

今後の進め方の優先事項

  • 瞬瞬必生(本編のみを突っ走れ)
  • 夏未完(消え失せた夏休み編の復旧)
  • ちょいちょい見にくい部分を修正と推敲
  • 全部

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