少年の異世界戦記~ハイスクール D×D編~ 作:クロイツヴァルト
「我が主、敵が動いたようです。」
「そうか。 では行くとするか」
眠りの森の自室にて戒翔が瞑想しているとアインスが部屋に入って来るなりそう告げと戒翔は瞑想を止めて立ち上がる。
「私もお供いたします。」
「なら、お前はリアス達のサポートだ。 俺は今回の黒幕を相手にさせて貰うか・・・もしくは聖剣の担い手の相手をする事になるかな」
そう言って戒翔は傍らに置いていた鎖が何重にも巻かれた包みを手に取る。
「それは」
「彼女との約束でな・・・多次元世界には同じような物がある事は話したが彼女の在り様とは異なる場合は俺が対処する事を約束したんだ。 まぁ、俺の矜持であり彼女の誇りを護る・・・なんて烏滸がましいがな」
アインスが目で戒翔に問うと戒翔が肩を竦めながら自嘲する様に零す
「さて、この世界のエクスカリバーの性能とやら見せて貰おうか」
―――――――――――――――
「・・・どうやら結界を張ったばかりだな。」
「戒翔君?!」
「まったく、遅い到着だな。」
「ふむ、匙よ・・・俺は十分間に合うと思っていたんだが?」
「お前なぁ」
「で、敵は?」
目の前で結界を張っている生徒会メンバーであり会長であるソーナと匙の二人に会うが、戒翔は匙から文句を言われるがそれを無視して戒翔はソーナに話し掛ける。
「今の所はリアス達が中で応戦している筈です。 それに先程ですがリアスの騎士が来て結界内に入って行きましたよ。」
「そうか、佑斗は来たか。 なら、俺はコイツで覚悟を・・・いや、剣士としてアレの相手をしたかったのだが今回はアイツに譲るとするか・・・アインス、俺はコカビエルの方に向かうからお前はこの場でソーナ達の補佐に回れ。 ついでだ結界の補強もしてやれ」
「はい、我が主。 御武運を」
戒翔はアインスに告げるだけ告げて結界内に入るとすでに戦いは終盤に差し掛かっていた。
「・・・皆、見ていてくれたかい? 僕達の剣が聖剣に勝ったんだ。」
「成程、佑斗の奴は壁を乗り越えたみたいだな。 しかし、至るとは・・・彼らが佑斗の鍵になっていた訳か」
フリードの持っていた聖剣が砕かれている所に戒翔は丁度居合わせた所で戒翔は現在の状況を確認する
「そんな・・・私の聖剣が・・・負けたのか」
「終わりだバルパー・ガリレィ、地獄にて懺悔すると良い」
「いや、まだだ。 まだ私の聖剣は・・・終わって等いない!」
「?! 木場佑斗、その場から直ぐに離れろ!」
様子の可笑しいバルパーの雰囲気を感じて傍観に徹していられないと判断したのか戒翔は鋭い声で木場に呼びかけ、佑斗はリアス達の側まで離れる事に成功するが、バルパーとフリードの足下にはどす黒い魔法陣が展開していた。
「アレは・・・」
「サーヴァントの召喚用の魔方陣だ。 しかもヤバい呼び出し方だ」
「使い魔の召喚陣? それで何を慌てて」
「アレは神秘を内包している・・・下手すれば過去の英雄でさえ呼び出す事も出来るだろうよ」
「嘘でしょ? だからと言ってそう簡単に英雄クラスの者を喚ぶ事なんて」
「その英雄の象徴や特徴を含む物があれば成功率はより上がるだろうさ」
「象徴って・・・まさか!」
「あぁ、あのままなら正規の状態で召喚されるのならエクスカリバーの持ち主・・・アーサー王が召喚されるって事だ」
戒翔が説明している間にも魔法陣の光は強くなっていく
「本来であれば呪文詠唱が必要だが、その工程は無視できない筈なのだが・・・あの様子では下にある魔法陣の他にも詠唱を補助する為に別の陣も用意されている様だな。」
「そんな悠長に構えてどうするのよ! このままじゃ」
「下手にあの状況で介入して下の魔方陣にはとんでもない魔力が溜まっているんだ。誤爆でもすれば、この街だけで済む魔法も下手すれば地図の書き換えも行わないとならない大惨事になるぞ? 今はアレから出て来るのがアイツにならない様に願う位だが・・・」
戒翔の呟きも魔法陣の光が収まるのと同時に終わりを迎える
「・・・どうやら最悪の形になってしまったようだな」
「あの格好は?」
戒翔の見つめる先では召喚陣の上に立っていた者は黒いバイザーを目元を覆う様に付け、闇の様な色をした軽鎧に身を包みその手には漆黒の西洋剣の様な物を持っていた。
「・・・漆黒の軽鎧・・・か。 リアス、その疑問は後にしてアイツの手にある物をよく見て見ろ」
「手に・・・アレは?」
「黒に染まった聖剣さ。 聖なる加護は消えているがその分攻撃力に還元されているから龍ですら一撃で屠れるだろうよ」
「黒い・・・聖剣?! でもアーサー王の剣は」
「然り、だが私のこの剣は絶望に憎悪に悲観に堕ちたが故に変化したのだ。 この剣も・・・そしてこの私自身も」
そこに先程側に来たゼノヴィアが驚きを露わにするが、それは召喚された本人が代わりに答える
「セイバー・・・いや、この場合は聖杯の泥をその身に浴びた状態での現界・・・違うな。完全な受肉まで果たしているのか」
「そうだ。 そして魔力供給も我が炉心で賄って行ける・・・故に以前の様に魔力が切れてでの敗北などありはしない。 久しぶりの再会の挨拶代りだ・・・受取れ・・・エクスカリバー」
セイバーと呼ばれた剣士がその西洋剣・・・エクスカリバーを上段に構えると冗談じゃない程の魔力の収束を感じ戒翔は
「全員散開しろぉッ!」
戒翔の叫びに咄嗟に反応したメンバーはその場から離れる。
「モルガーンッ!」
そして
「そんな・・・校舎が」
その斬撃の飛んだ先にあった校舎は跡形も無く消し飛んでいた。 そしてそれを今の今まで傍観していたコカビエルは椅子から立ち上がり絶賛していた。
「素晴らしい! これほどの者がいればたとえ魔王といえども只では済むはずがない! 手始めにその妹たちを血祭りに」
「小煩い鴉だ」
「・・・は?」
しかし、それもセイバーにとっては味方などでなく刈り取るだけの獲物でしかなかった。
「な・・・?! バカなッ! お前の召喚は俺の力も入っているんだぞ!?」
「・・・貴様程度の力量でこの私を御せるとでも思ったのか? 戯けが己の愚かさを嘆き死ぬが良い」
「くそがッ! 俺は三つ巴の戦争の再開を」
「う、げぇぇぇぇぇッ」
セイバーの剣閃によってコカビエルはあっと言う間に物言わぬ骸となる。 そんな光景を見てしまった一誠は蹲ってしまう。
「オカ研の連中に聖剣使いの餓鬼どもは下がっていろ。 こいつはコカビエルどころの話じゃない・・・あの野郎自滅するのは良いが英霊を召喚なんてしやがって」
「えい・・・れい・・・?」
「過去に偉業を成した英雄の霊魂の名称だ。 見ての通りアレは雰囲気は違うが・・・アーサー王そのものだ。」
「さぁ、戒翔よ。 邪魔者は排除したのだ・・・この世界の聖剣と別の世界線の私が貴様に託した聖剣のどちらが勝つか」
「負ければ?」
「そうだな・・・この世界の破壊でもするか・・・もしくは穢れた聖杯をこの街の住人を贄に召喚するのも一興か」
「まったく、以前のお前からは考えられない思考だな。」
「当たり前だ。 軟弱で惰弱な前の私と比較しないで欲しいな。 今の私は聖杯によって染まったがその目的まで変わった訳では無い。 いや、世界線・・・世界自体が違うのだから私の目的は果たせられないのだからこの破壊衝動の赴くままに行動するのも面白いと思わないか?」
「そんな事で世界を破壊されてはされる方はたまったものじゃないぞ」
「・・・世間話も此処までだ。 後は」
「剣で語るか」
「いざ尋常に」
「「勝負!」」
かくして此処に世界の異なるしかし同列の聖剣の戦いが切って落とされた。
コカビエルやその他もろもろ飛ばして聖剣繋がりでオルタを出してしまったが後悔はしていない。 この後そのまま退場させるかそのままメンバー(戒翔側)に参入させるかどうか思案中です。 取り敢えず御意見御感想をお待ちいております。