ロックマンゼロ ~紅き英雄の帰還と再び動き出す因縁~   作:M・M

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どうも。まだまだ暑いですが夏が段々終わりに近付いてますね……いや、そんな事はありませんね。干からびる暑さです。

日常談話はともかく、今回はちょっと長めでありこの物語の本格的な始まりの話となります。

四天王(ネタバレする屑)の性格崩壊注意。そして黒幕は皆様察している方が殆どだと思いますが奴です。奴がやって来るんです。

では、どうぞ。


-都市での騒動後 遂に動き出す黒幕-

あれからも他のガーディアンと協力して被災者を救助していくゼロ達。

 

そして先程ヴァン達4人が合流したと連絡が入って、1度自分もヴァン達に合流しようと思い動き出したその時だった。

 

 

ゼロ「ッ!」

突如感じた嫌な気配。

ゼロ「誰だ!?」

???「ほぅ、流石は伝説の英雄。完全に気配を消せていたと思っていたが」

ゼロ「お、お前は……!」

 

 

黄緑と白のアーマー、そしてピンクのセイバー。

またの名を翠緑(すいりょく)の斬撃と呼ばれるこのレプリロイドは……。

 

ゼロ「ハルピュイア!」

ハルピュイア(以後ハル)「こうしてお前と会うのは何年ぶりだろうか」

ゼロ「どうして、お前が……」

ハル「私はあの方により生まれ変わった」

ゼロ「アステファルコンも言っていたな……あの方というのは、まさか」

ハル「……それは私が言わなくても分かっているだろう?紅き英雄、ゼロ」

ゼロ「……お前達なのか?今回の騒動を引き起こしたのは」

ハル「そうだ」

ゼロ「何の為に!」

ハル「人とレプリロイドが暮らすこの都市はこれからの世界に相応しくない。だからあの方の命により破壊を行うだけだ」

 

 

ゼロ「……お前は、誰だ?」

ハル「私はハルピュイアだ。何を言っている?」

ゼロ「違う。ハルピュイアは……今のお前(・・・・)みたいな非道な行いを躊躇無くやる奴では無かった!」

ハル「成程……あくまで過去の私の肩を持つという事か。下らんな」

ゼロ「何だと……やはりお前は」

ハル「過去の記憶等捨てた!過去の私がどうだろうと関係無く私を復活させてくれたあの方の命に従うまでだ!」

ゼロ「……何も言わなかったが俺も、シエルもいつも思っていた。お前なら、本当の正義が何なのか分かってくれると」

ハル「正義だと?そんな物は戯れ言だ。生き抜く為に必要なのは力と絶対的な指導者だ」

ゼロ「プライドさえも捨てて全て変わってしまったか、ハルピュイア!」

ハル「貴様こそ随分変わったな!そんなに喋る奴だとは思わなかったぞ」

 

ある時には助け、ある時には助けて貰った。こいつが正義について悩んでいる姿は……かつての親友みたいだった。だが、もうそれも全て無くなってしまったのか。

 

ハル「さぁ行くぞゼロ……あの方の邪魔をする者は、斬る!」

ゼロ「クソッ……!」

 

 

戦闘をしながら、ヴァン達に手短に連絡する。

ゼロ「こちらゼロ、例の奴と遭遇して今戦闘中だ。場所は中心部より南」

ヴァン「すぐ行きます!」

エール「無理しないで下さいよ!」

 

ハル「仲間を呼ぶか……臆病者め」

ゼロ「別に臆病になった訳じゃない。これがあいつ等との約束だからな」

ハル「……」

ゼロ「お前が居るという事はまさか、他の四天王までもが……」

ハル「勿論蘇らせるだろうな。まだ復活したのは私だけだが」

ゼロ(そうなると凄く面倒な事になるな……一体何を考えている、今回の黒幕もお前なんだろう?

 

Dr.バイル!)

 

ハル「考え事をしている暇があるのか?」

ゼロ「ッ!」

気が付いたら背後から迫って来ていた。

ハル「はぁッ!」

ゼロ「チッ……」

ソニックセイバーと呼ばれる片手剣二刀流での速い斬撃を主として、

 

ハル「断空剣!」

ゼロ「!!!」

受け止めようかと思ったが咄嗟に避けた。

ハル「ほぅ、流石だな」

ゼロ(受け止めていれば危なかったな……)

ハル「少しは楽しませてくれよ?サイクロン!」

 

二刀流を強く振りかざすと強力な風圧が1つの斬撃に収縮され、ゼロに襲い掛かる。

 

ゼロ「でやぁッ!」

チャージ斬りで相殺する。

 

筈だった。

ゼロ「なッ……ぐあッ!」

 

一瞬かき消せたと思ったが、相殺出来ていなかった。ゼロの攻撃の中でも力強いチャージ斬りでも相殺出来なかったのだ。

ゼロは大きく吹き飛び、そこら辺の建物の壁に激突する。

ゼロ「クッ……何て力だ」

ハル「力の差が分かったか?あの方により強大な力を得た私はもう昔とは違う。貴様の様なオールドロボットとは違うのだ」

ゼロ「オールドロボット……」

 

ハル「お前が英雄エックスと同じ伝説の英雄だとしても、それは古い伝説でしかない」

 

ゼロ(もう「様」も付けなくなったか……)

 

ハル「どうした?まだ立ち上がれんか?」

ゼロ「ふざけるな……」

 

ゆっくりではあったがまだゼロは立ち上がる。

 

ゼロ(一撃が強過ぎる……悔しいが今の俺では相殺する事は不可能と見て良いだろう)

ならば避けるしかない。

 

ゼロ(確かにコイツは強くなった。パワーも、スピードも過去のハルピュイアとは桁違いだ)

 

 

だが1つ、変わらない物もあるだろう。

 

ゼロ「……」

ボディにアイスチップを付与、そして武器はセイバーとリコイルロッド。

 

ハル「……?」

セイバーとリコイルロッドを構えたまま動かないのでもう一度こちらから仕掛けようと思う。

 

ハル「お手上げか?ソニックウェーブ!」

 

そして剣での衝撃波を飛ばすが、それを見てアステファルコンで使った戦法をもう一度。

 

壁を背にしたと思うと、ゼロは突然壁に向かってチャージリコイルロッドを放ち、前方向に爆発的な加速をする。

 

ハル「何だとッ!?」

唐突に目の前に来たゼロに反応出来ず、

ゼロ「サウザントスラッシュ!氷龍昇!」

 

リコイルロッドでの連続突き、そしてアッパーからの回転斬り。

 

ハル「なっ、何だ……動きが、鈍る!?」

ゼロ「お前が誰にどう改造されようと知らないが……幾ら強くなっても弱点は変わらないッ!」

 

氷が弱点なのはどうやら変わらない様だ。この事はかつて戦った自分だから知っている事である。

 

 

ハル「クッ……調子に、乗るなよッ!」

羽を広げ、高く飛び上がった。

 

ゼロ「!」

ハル「この飛翔する為の羽も強化され、一定時間であれば飛行も可能だ」

 

元々空中戦を得意とするハルピュイアにとって飛行可能となると鬼に金棒レベルで危険だ。

 

ゼロは飛ぶ手段等存在せず、こうなってしまうと地上から迎え撃つしか無い。

 

 

 

折角大きな一撃を与える事が出来たがまたもや一転して劣勢に追い込まれていた。

 

空中からソニックウェーブを放って来るが、これまた障害物を軽々斬り裂いていくので隠れようがない。それを避けても次々と剣から放たれる技を避けるので精一杯な為に反撃が難しい。

 

このままでは自分のスタミナが切れるのが先か。

 

ハル「飛べないお前にはどうしようも無いな!そのまま逃げ回っていつしか終わりが来るのを楽しみに見ておくとするか!」

ゼロ「チッ……!」

マズイな、と思ったその時。

ゼロ「!?」

 

飛んでいるハルピュイアの更に上から何かが降って来るのが見えた。

 

ゼロ「お、おいハルピュイア!上!」

※そして何故か忠告してあげるゼロ

 

ハル「そんな物に騙されると……ぐあっ!?」

 

アッシュとグレイが上から踏み付けて来た。地面に叩き付けられるハルピュイア。

グレイ「ゼロさん、大丈夫ですか!」

アッシュ「アッシュ様見参!」

 

ゼロ「あ、あぁ……」

ヴァン「2人とも突然過ぎるって……」

エール「まさか上から踏み付けるとは思わなかったね……流石あの2人(?)」

 

後からヴァンとエールがやって来た。

 

ハル「お前等何をしてくれ……なッ!?」

モデルHXになっているグレイとアッシュを見て思わず驚くハルピュイア。

 

ハル「私が居る……何者だお前達は!?」

アッシュ「教えてやる義理は無いわね!」

ゼロ(お前はさっき自分で名乗っただろ……)

 

グレイ「お前こそ何者だ!」

ハル「知りたいなら教えてやろう、私の名は四天王の賢将ハルピュイアだ!」

ゼロ(名乗るのか……律儀だな)

 

ハル「チッ……流石に4人は分が悪い。命拾いしたな!次こそお前をこの手で倒してやる」

 

そう言って高速飛行で何処かに行ってしまった。

アッシュ「捨て台詞ね」

グレイ「捨て台詞だな」

エール「捨て台詞だね」

ヴァン「典型的な捨て台詞だ」

 

ゼロ「……」

だが実際グレイ達が来てくれなかったら危なかっただろう。勝負としては負けたのだ。

 

ゼロ(まさか、あれ程までに強くなっているとは思わなかったな……)

グレイ「ゼロさん?大丈夫ですか?」

ゼロ「あぁ……すまない。助かった」

ヴァン「アイツ四天王って言ってましたね……しかもあの姿、完全にモデルHだ」

ゼロ「当然だ。アイツがモデルHの元となった人物だからな」

グレイ「でも昔に死んだんじゃ……?」

ゼロ「あぁ……俺が斬った。だが再び蘇ってる」

エール「四天王って言っていたけど……後はモデルF、モデルL、モデルPの元となった人物も復活してるのかな」

ゼロ「そこら辺も含めて俺が話す。一旦ガーディアンベースに戻ろう」

4人も頷いた。

 

ゼロ「こちらゼロ。一旦ガーディアンベースに帰還するつもりだが大丈夫か?」

プレリー「えぇ、作業は他の隊員に任せて帰って来て。色々と話したい事があるわ」

 

そう言うプレリーの声は暗めだった。

 

緊急ミッションは、ひとまず終わりである。

 

 

 

~ガーディアンベース 休憩室~

ゼロ達はプレリーに今日あった事を話した。

プレリー「そう……そんな事があったのね」

 

それで最後にゼロと戦ったハルピュイアの話もした、そして四天王の事も。

ゼロ「まだハルピュイアしか復活はしていないらしいが、後に残り3人も復活するだろうな」

ヴァン「あの方って何度も聞いたけど……一体誰なんだろう?」

 

ゼロ「……Dr.バイル」

プレリー「ッ……ゼロ、それは本当なの!?」

ゼロ「本当かどうかは分からない。だが俺が誰だと聞けば皆お前が1番知っていると答えた」

グレイ「Dr.バイル……ゼロさんがラグナロクで打ち倒した相手では無かったんですか?」

ゼロ「確かに葬った筈だったが……俺が生きてる以上奴も生きていたのかもしれない」

プレリー「黒幕がバイルだとすれば大変な事になるわ。ガーディアン全てを以って止めないと」

 

そう言えば、とグレイが言った。

 

グレイ「ゼロさんと、四天王は知り合いなんですか?向こうは知ってるみたいでしたが」

ゼロ「奴も他の四天王とも妖精戦争で色々あったからな……もうかつての四天王では無いだろうが」

 

そういうゼロは、何だか悲しそうだった。

 

プレリー「随分と滅茶苦茶な展開になって来たわね……これからとんでもない戦争が起きていくのかもしれないわ」

 

ヴァン「また世界の危機か……俺達が頑張らないとな。幸いこちらにもロックマンが4人、そしてゼロさんも居る」

ゼロ「……あまり当てにしないでくれ」

ヴァン「ゼロさん?」

ゼロ「俺は負けた。グレイ達が来なければ間違いなくハルピュイアに負けていただろう」

グレイ「い、いやそんな事は……」

ゼロ「フォローしなくて良い……空中からの攻撃に手も足も出なかったし、そうでなくとも今のアイツにはパワーもスピードも正直勝てない」

 

プレ「ゼロ……」

見るからにして落ち込んでいる。

 

 

これ以上話しても彼が落ち込むだけなので話題は今回のミッションの話に戻った。

プレリー「今回だけでもかなりの被害が出たわね。民間人をも巻き込むなんて……許せないわ」

エール「破壊活動なんて……どうしてそんな事をするのか分からないよ」

ゼロ「……」

確かにハルピュイアも都市が相応しくないと破壊活動を行っている様に見えたが。

ゼロ「勿論被害が出たし不謹慎な発言だが……ただの破壊活動にしては、控えめだと思うな」

ヴァン「……確かに。ただ破壊をするなら片っ端から壊していけば良いのだろうけど、一部は全然被害を受けていない場所もあったし」

アッシュ「裏の目的があったのかもね……実は何か探していたとか」

グレイ「あの都市に何か隠されていたりとか、まぁ考えられない事じゃないけど」

プレリー「今も他の隊員が救助・復旧作業と共に色々と調査中よ。今はどうしようも無いわね」

 

 

話はそれで終わり、皆解散する事となった。

ゼロも自分の部屋に戻ろうとしたが、プレリーに呼び止められた。

 

ゼロ「……何だ?」

プレリー「ゼロ、貴方が大変なのは私達も分かっているつもりよ。けど1人で悩まないで……貴方は決して1人じゃないわ」

ゼロ「……あぁ。ありがとう」

 

 

 

 

 

次の日、ゼロ達はカンナでのガーディアンの作業を手伝う事となった。

ゼロ「この辺りはそれほど被害を受けていない様だな。しかしこの建物、大きいな」

 

今ゼロの前にあるのはそこら辺の建物と比べても飛び抜けて大きく、広いビル。建物の前には何やら銅像が立っていた。

 

ゼロ「……ん?」

ゼロはその銅像を凝視している。

ヴァン「その銅像は初代社長のネージュさんの銅像ですよ、この銅像も会社は被害は受けなかったみたいですね」

ゼロ「ネージュだと!?」

エール「ど、どうしたんですかゼロさん?」

グレイ「ネージュさんなら僕達でも知ってる有名人ですよ、今生きている人間とレプリロイドの中で新聞でネージュの名を知らない奴は居ないと思いますね。ネージュ新聞は世界シェアですから」

ヴァン「ネージュ・カンパニーは世界でも有数の巨大な会社だもんな」

ゼロ「そうか……アイツはこんな大きな会社を作ったのか」

アッシュ「ゼロさんは初代社長を知ってるの?」

ゼロ「あぁ。ネージュともバイルとの戦いの時に色々あった……本当に色々とな」

 

何やら銅像の前で思い出に浸っていた。

ゼロ「悪い。またそれについても話そう。懐かしい事を思い出せて良かった」

 

彼は柔らかい笑顔を見せた。

 

ゼロ「それより俺達は仕事をしないとな」

グレイ「もう少し向こうの方に行きましょう」

アッシュ「いや、ちょっと待って」

ゼロ「どうした?」

アッシュ「……臭うな」

ゼロ「何か変な臭いでもするのか?」

エール「そんな臭いしないけど?」

アッシュ「2人ともナイス天然ボケをありがとうございます。でも怪しい方の臭い」

エール「ネージュ・カンパニーが?」

アッシュ「うーん……ここら辺は被害を受けていないとはいえ流石に受け無さ過ぎじゃない?」

グレイ「偶然だろ」

アッシュ「……そうかねぇ」

 

ゼロ「……」

 

言われてみればそうだが、何か理由があって攻撃されていないのかどうか。

何にせよ今じゃ何も分からない。

 

 

移動する事数分。ゼロ達は民間人が避難しているシェルターにやって来た。

 

ゼロ「地下にこれ程までの大きなシェルターが造られていたとはな」

毎度毎度現代の技術力には驚かされる。

 

ヴァン「こんなに沢山の人達が避難して来てたのか……もっと俺達が早く何とかしていれば」

エール「ヴァン……」

グレイ「ここまで大都市となると被害も相当な物になってますね」

アッシュ「……悔やんでもしょうがないですって。私達は私達で必死に頑張ったんですから」

ゼロ「アッシュの言う通りだ。お前の気持ちも分かるが、過ぎた事を悔やむのはよせ」

ヴァン「そうですね……」

プレ「そうよ。皆のお陰で沢山の人達が救われたんだから、貴方達が居なければかなりの数の人とレプリロイドが死んでいたわ」

エール「プレリー、どうしてここに?」

プレリー「ここのシェルターには今回被害を受けた者達の殆どが避難して来たと聞いているから。被害状況を確認しに来たの」

 

ヴァン「俺達は当初の目的通り復旧作業を手伝いに行きましょう。プレリー、何処か手伝った方が良い場所は?」

プレ「そうね……ゼロが居た都市の中心部がやはり被害が大きいわ。あの辺りは建物が崩壊したり水道管が破裂したりと色々大変な事になってるから貴方達が来ればきっと助かる筈よ」

グレイ「じゃあ、行きますか」

 

 

シェルターを出る時、皆は呼び止められた。

シェルターの人達が口々にお礼を言ったのだ。

 

更にゼロにはとある家族が寄って来た。

男の子「赤いお兄ちゃん、ありがとう」

女の子「ありがとうございます」

ゼロ「……お前達はあの建物に居たのか。間に合って良かった」

母親「私達はあの時あの建物が安全だと思ってましたがまさかあの様な状態だとは思いませんでした。かなりの人数が居た事ですから貴方が居なければ大惨事になっていました」

ゼロ「気にするな。それよりかなり遅れ気味になって悪かった」

母親「いえ、そちらこそお気にならさないで下さい。命が助かっただけでも感謝しています」

ゼロ「……そうか」

 

 

 

ヴァン「良かったですね、ゼロさん」

ゼロ「あぁ……そうだな」

 

都市の中心部にやって来たゼロ達。

アッシュ「じゃあ、あの屋上でそのアステなんちゃらと戦ったんですね」

グレイ「アステファルコン」

アッシュ「気にしない気にしない」

 

ヴァン「人質を取るなんて卑怯な手を使いますね……そいつといい四天王といい、かなり面倒な相手が出て来た訳だだ」

ゼロ「俺が目覚めたのはきっと偶然では無いだろうな……これも何かの因縁か」

アッシュ「アタシ達にとっても少なからず関係はありそう……昔の時代の英雄達の力を受け継いでる、というか使える訳だし」

グレイ「Dr.バイル……モデルVの元となった人物、そして妖精戦争の元凶」

ゼロ「……」

グレイ「す、すいませんゼロさん」

ゼロ「いや、良い。どうせいつかは奴とも会う事になるだろうからな……」

 

 

壊れて通行の邪魔となっている巨大な建物等を動かしたりセイバーで斬ったりする。

だが崩すだけでは先に進めず内側からどうにかしないといけない場合もある。

エール「うわっ……この先進みたいけど狭い」

アッシュ「こんな時こそ!」

こういう時は特にグレイとアッシュのトランスが役に立った。

グレイ「ここは、任せて下さい」

 

2人とも前の戦いの時に見せた小さな可愛い恐竜の様なレプリロイドに変身すると、丸まって奥の隙間に走って行った。

 

ゼロ「ふむ、見れば見る程2人の能力は面白いな」

ヴァン「便利ですよね、アレ」

エール「羨ましいなー」

ゼロ「アレはアレで大変だと2人が言っていたが」

 

すると、塞がっていた道が開通して2人が戻って来た。後は他の隊員に任せてゼロ達は別の場所へ。

 

ヴァン「そう言えば、ゼロさんはガーディアンの初代艦長と知り合いなんですよね」

ゼロ「知り合いというか……最後まで妖精戦争を戦い抜いた1番の仲間だった」

エール「仲間か……プレリーから何度かは聞きましたがどんな女性(ひと)だったんですか?」

ゼロ「優しい奴だった。お節介と言われても迫害される人やレプリロイドを最後まで守り続け最後まで誰かの為に戦い続けた。俺とは違う形でな」

グレイ「天才だったんですよね」

ゼロ「コピーエックスを作ったのもシエルだからな……だがアイツはそれをずっと後悔していた」

アッシュ「シエルさんがコピーエックスを作った時はまだ小さい時だったって艦長が言ってたよね。シエルさんはネオ・アルカディアに上手い事利用されたって気づいた時にはもう遅かった……って事かな」

 

ゼロ「だろうな……俺も後悔している。出来る事なら俺はアイツの傍で最後まで居たかった。アイツを最後まで支えていたかった」

 

沈黙が5人の中で渦巻いた。

 

ゼロ「悪いな、変な空気にさせて」

ヴァン「いえ……俺達もシエルさんの行方を探すの、手伝いますよ」

エール「プレリーにそう言ったもんね」

グレイ「艦長にいつまでも引きずっていて欲しく無いですからね……」

アッシュ「簡単には見つからないだろうけど……アタシ達ならきっと見つけられるって!」

 

ゼロ「……ありがとう、4人とも」

 

 

俺は良い仲間を持ったな、と思うゼロであった。

 

 

 

その後もゼロ達は作業を続け、プレリーから連絡があるまで働いた。

 

~ガーディアンベース~

プレリー「皆、お疲れ様」

グレイ「つ、疲れた……」

アッシュ「トランスしまくったもんね~」

ヴァン「俺達も随分O.I.Sを使ったもんな」

エール「うん……戦うより大変かもしれない」

ゼロ「まさか俺の武器もあそこまで役に立つとは思わなかったな」

プレリー「皆のお陰で作業はかなり捗ったみたいよ。後は駐留するガーディアンの方に任せて明日に私達は飛び立つわよ」

ゼロ「行く場所でもあるのか?」

プレリー「今は無いけど、恐らく明日には始まると思うわ……新たな戦争が」

 

ヴァン「新たな戦争……」

エール「カンナを襲ったあのレプリロイド達……既に組織として動き出している訳だよね」

グレイ「また人とレプリロイドを巡る戦いが始まっていくのか……」

アッシュ「相手はDr.バイル、そしてバイルが蘇らせた昔のイレギュラー達や四天王。これは今までとは比べ物にならない程の激戦になりそうだね」

 

ゼロ「辛い戦いになるのは間違いないな。だがやる事は変わらん……今の世界を壊させはしない」

 

決して平和とは言わないが、俺が、そしてシエルが、プレリーが紡ぎ出して来た世界を守る。

それが、きっと俺がこの世界を生きる意味だと思うから。

 

ゼロ(シエル、前は俺に戦って欲しく無いのだろうが……悪いな、俺は戦う。お前が守り続けた世界を今度は俺が、俺達が守る)

 

 

 

そう決意したその次の日。プレリーの言っていた事は現実となった。

 

プレリーに呼び出されたゼロ達は艦長室に集まっていた。そしてガーディアン全員がモニターに釘付けとなっていた。

 

ゼロ「……ッ!!!」

忘れもしない。声も変わり果てようと姿がどれだけ(おぞ)ましい物となろうとも。

 

ヴァン「どう見てもヤバい見た目だな……」

エール「しかもこの声、完全に機械音だね」

グレイ「何なんだコイツは……!?」

アッシュ「そんなの1人しか居ないでしょ……ですよね、ゼロさん」

 

ゼロ「あぁ……」

プレリー「やっぱり、またそうなのね」

ゼロ「またコイツだ。しぶとい奴め……

 

Dr.バイル!!!」

 

もうかつての見た目は崩れさり、上半身は頭、首、肩、腕、手がありはまだ辛うじて人の見た目が所々見られたが下半身は4脚となり全体的に肥大化していた。

 

バイル「全世界の諸君、久しぶりだ。私の事を覚えている者も居るだろう?」

ゼロ「プレリー、これは一体!?」

プレリー「世界の全通信がジャックされてるわ。いきなり通信が入って来たの」

 

バイル「私は何百年もの前にあったラグナロク作戦において……とある英雄に敗れラグナロクと共に散った。今ではモデルVと呼ばれた物となって世界中に散ったそれ等をイレギュラーを操り長い時間を掛けて集め、そして蘇った」

ヴァン「まさか……モデルVは俺達が確かに破壊した筈なのに」

エール「全部破壊したと思っていたけど、実は既にイレギュラーに回収されていたのね」

 

バイル「憎むべきこの世界を、この世界を生きる諸君を再び恐怖のドン底へ導く為に私は蘇ったのだ……どうだ?今諸君がどんな顔をしているか是非とも見てみたいものだよ」

グレイ「コイツ……何て奴だ!」

バイル「だが一筋縄ではいかないらしい。ガーディアンと呼ばれる組織を潰さない限りは流石に無理そうだ……だからガーディアンもろとも世界を潰す為にたった今より私が蘇らせたかつてのイレギュラー達を全世界に放ち武装蜂起を始める」

アッシュ「やっぱりそれが目的ね……」

バイル「ガーディアンが全てを裁き切るか、イレギュラー達に全てを滅ぼされるか、戦争の種を再びこの世界に撒き散らしててやろう!さぁ戦え!そして戦慄せよ!

今、ここにラグナロク作戦改め……世界崩壊(ブレイク・ザ・ワールド)を始める!」

 

 

そして通信は切れた。黙り込むガーディアン達。

 

最初に呟いたのはゼロだった。

ゼロ「バイル……そう簡単にやらせると思うな!お前が蘇る限り、俺は死なずにお前と戦う!」

 

プレリー「そうよ。バイルの野望は数百年前からずっとずっと終わる事無く続いて来た……そしてその度にゼロ達がそ!を止めて来た。ゼロも居るけど昔と違って私達も戦える!ガーディアンの誇りに懸けて、戦う事を宣言するわ!」

 

オォォォォォと奮起するガーディアン達。

 

ヴァン「俺達も、この世界に生きるものとして」

エール「そしてロックマンとして、ね」

グレイ「絶対に世界を壊させたりなんてしない」

アッシュ「アタシは、アタシの物語を勝手に変えようとする者は許さないわ」

 

4人も意気込みは十分。

 

プレリー「ゼロ、私達と共に戦いましょう」

ゼロ「あぁ。相手が誰であろうとこの刃に懸けて……自分の守りたいものは守ってみせる」

 

 

 

ゼロ達の戦いは、始まったばかりである。




はい、少しだけ壮大(草)となる話でした。途中ネタ展開+ゼロさん突っ込み役に回ってました(草)
黒幕はい つ も の奴ですが、実は……おっと後の展開をお楽しみに。

この後の展開はまぁいつも通りで各地に現れるバイルの手により蘇ったメンバー達との戦いに奮闘するゼロ達をお送りします。どう書けば良いか迷っていますが、ステージをダイジェストでお送りするなんて読みにくい書き方は止めます。あくまでさらっと、戦闘をなるべく濃く書いていくつもりです。

またややこしい話になりそうですが、読んで頂けると感謝感激雨あられ(激寒)です。
では、次の話でお会いしましょう(^o^)/
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