東方project 《幻想書籍異変》   作:東方にわか作者

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≪この美しい幻想郷に未来を≫

幻想郷。

それは、妖怪たちや神様たちのために。

はたまた、人里を守るために。

そして、平和な世界として行き着くために。

 

そんな幻想的な世界は、この幻想郷が存在していた。

遙か遠い空に何か見えていた彼の地。

時として、泡沫となる夢のような美しく求める場所。

 

人は、その地をこう呼ぶことになった。

 

「"賢者が作り出した幻想郷"だと、ね。」

 

八雲紫は、寺子屋に居る妖精たちや子供に近い皆に教えていた。

幻想郷の歴史を知って貰うために上白沢慧音に頼み講師として立つことになった。

 

「ねぇ、先生。紫さんの言っていることが難しいよ。」

 

チルノが手を挙げて慧音に教えを請うことになった。

どうやら、知力がまだ幼少なのだろうか歴史のなんたるかが解ってないらしい。

 

「チルノちゃん。歴史っていうのは、作った人が居るから出来てくるんだよ。」

 

大妖精がチルノに簡単に教えるが、それでも解ってないようで。

困った大妖精は、もっと分かり易いように猿でも解るようにこう教えることにした。

 

「チルノちゃんは、天才で最強になりたいよね?」

 

「うん、あたいは天才的な最強を目指しているんだぞ!!」

 

チルノは、誇らしげに胸を張って威張り散らしている。

だが、妖精と言ってもそう簡単には強くなれないのが現実でもあるのだが。

 

「妖精大戦争の異変の時、チルノちゃんが率先して活躍したよね?」

 

「あぁ、そういえば…霊夢や魔理沙に初っぱなから倒されたのが記憶に新しいけど。」

 

当時のチルノが、最強だと謳っていたのが原因で速攻に倒された記憶があったようだ。

主役相手にとって見れば、うざい上に弱いなりの意地を見せてくれて派手に散ったチルノ。

そんな最悪な印象に捉えているチルノは、どうやら忘れているようだった。

 

「でも、噂になったよね?私たち妖精の割には、スペルカードもあるから。」

 

「確かに、チルノとルーミアとリグルの場合…スペルカードがあるよね。」

 

ミスティアは、ふと考えて見て思ったことを口にする。

ルーミアの場合は、封印されての幼児化とさせられたのを省くと。

リグルとチルノの二人は、不思議なことにスペルカードを1枚ずつ持っている。

 

「大ちゃん、それで…歴史とどういう関係になるの?」

 

「つまりはね。チルノちゃんがスペルを持っているという事が発覚した訳だよね。」

 

ミスティアは、それを聞いて何か納得したのか事態を把握した。

もちろん、リグルやルーミアもまた大妖精の話を聞いて理解を果たせた。

 

「チルノぉ、お前は…"お馬鹿の最強"の名を残したわけだー!!」

 

「ちょ、ルーミア!?それは、言い過ぎだって!!」

 

「チルノやリグルにスペルカードを持っているということは、最強枠に入ったって事だよ。」

 

「そーなのかー?」

 

チルノは、みんなの説明を受けて理解したのかはわからないがある程度は知った。

この幻想郷は、実に美しい名を残された妖怪や神様もいる。

 

"異変騒動でとっちめられた輩は、その名を残している"

 

八雲紫は、そんな子供達の教育にも力を貸している。

そう、ある子供に近い妖怪をその寺子屋に預けている我が子が居るのだ。

 

「あの、慧音先生。この幻想郷の歴史を作った人は、誰なんですか?」

 

そう、今しがたに質問をした妖怪の子。

その子の名は、八雲家に仕えている化け猫妖怪こと、八雲橙。

この幻想郷の歴史家になって欲しいと考えている紫は、内心で安心している。

 

「そうだな。歴史を知ることで何でも答えられる者になれるのだ。その者が作ったのだ。」

 

橙は、そんな歴史を語れる紫に一心に目を向けてもっと知りたがろうと質問を続ける。

慧音や紫、柱の陰から見守っている藤原妹紅でさえも橙の知りたがりに興味を持った。

 

「では、紫先生。幻想郷の人里に住んでいる人達と隔たりを無くすのはどうしたら良いですか?」

 

「そうね。まずは、人里の方達から歴史を知っていくのが妥当じゃないかしら?」

 

紫は、橙の質問の答えに少し戸惑いを感じていた。

なぜなら、普段から人里の人間達に関わってこなかった八雲家。

当然、妖怪の賢者だと呼ばれていたのは人里の人間達から言われていたからなのだ。

 

「橙。むしろ、人間達と関わりを持つなとは言わん。だが、こじらすことは良くないのだ。」

 

「どうしてですか?折り合いを付けることも人間との付き合いが良くなりませんか?」

 

橙の言いたいことはよく分かる。

寺子屋があるのも人里の中なのだ。

つまり、人里の中にある寺子屋は人間達の子供にも学べる場所でもあるのだ。

 

「人間の子供達もまた、然りだ。妖怪や神様が存在している幻想郷。その都度、教えるのだ。」

 

「妖精や幼い妖怪たちもまた、人間と交友を求めるのも居るに違いない。」

 

「だからこそ、それらを学べる場所を提供しているのが此処、寺子屋なのよ。」

 

難しい事はないのだ。

妖怪たちと築ける友好関係、それは、悪くない響きなのだろう。

だが、それを良くないと考える者達も居るのが現状なのだ。

 

"妖怪たちや神様達との関係を超えてはならない壁がある"

 

人間もまた同じ意味があったりするのもあるだろう。

だが、それを知っていくのも一つの勉強になるのだ。

 

「私には、まだわからないところもあるのだよ。子供達との関係を知っていく上でね。」

 

「慧音先生は、私たち(人間を含めて)ともっと知っていきたいことがあるのですか?」

 

大妖精とチルノの二人は、慧音に質問をしてみることになった。

困らせることはしない意図的な質問なのだ。

だが、答えるにしては難しいことだった。

 

「そうよ。私だって知っていきたいわ。でもね、お互いの領分というのがあるのよ。」

 

「領分、ですか?」

 

紫の言っていることにいまいち理解できない子供達と妖精たち。

それもそうだろう、簡単に言うことが出来なくても難しく考えないのも有りなのだから。

 

「言ってしまえば、"先生と教え子"と"親と子供"の違いっていうことかしらね。」

 

「子供は、親の言うとおりにすれば分かっていける…ということですか?」

 

大妖精が手を挙げて気になった事を聞いてみた。

何も子供の考えていることを親や先生は、知らないのも事実。

だが、それを見ている大人達が見守ることしかできないのだ。

 

「んー、ちょっと違うわね。私と橙の関係で考えるとして、親子だと思ってみて?」

 

皆は、目を閉じて紫と橙が親子の関係だと想像してみることにした。

紫の意図したたとえ話を右耳で傾けながら話を続ける紫。

 

「親子なら、橙のことを子供としてたくさん知ることは出来るわよね?家族だからね。」

 

ふと思えば簡単なことを教えてくれた紫さん。

家族の言葉で皆は、ある程度は納得はしてくれる頷きをする。

 

「でも、先生と教え子だと…むしろ、自立させるために勉強させるから知れないわよね。」

 

大きな違いは、親と先生とじゃ知ることの出来る幅が違いすぎるのだ。

子供達だけでもなく、妹紅や慧音もまたその答えに納得をせざるを得ないだろう。

それもそうだろう、親に話せる内容は、家庭の問題。

だが、先生に話せる内容はというと…学校や友人と言った問題しか話せないのだ。

 

「確かに、紫先生の言うとおりだな。お前達も、これで少しは理解できたかな?」

 

「紫先生は、やっぱり凄いんだな。あたいでさえも、馬鹿でも理解できたんだ!!」

 

チルノは、目に涙を浮かべていた。

友達のことや自分を育ててくれた大人を考えて思ったのだろう。

大妖精やルーミア、ミスティア、リグル…他の子供達もまた、涙を流していた。

 

「せ、先生…わ、私は…浅はかな考えをしないように、たくさん勉強しますね。」

 

「紫先生は、私たちの成長を見守ってくれていたんですね。嬉しいです。」

 

ミスティアとリグルは、紫の言葉に目を輝かせるように見つめる。

大きな過ちをしないように幻想郷の管理者として皆を見ていた紫に感謝の言葉をする子供たち。

慧音や妹紅でさえも、紫の親としての貫禄や教師としての威厳を見て凄い奴だなと認めた。

 

「おかあ…いいえ、紫先生。橙は、立派な幻想郷の管理者を目指します!!」

 

「勉強も良いけど、この幻想郷のことを見回ってみると色々と解ってくるかもね。」

 

「言ってしまえば、"何事にも経験をしてみるのが一番"だと言うことだな。紫先生。」

 

紫の発言に対して、慧音が助言をしたおかげで少しは、気が楽になれた紫先生。

寺子屋にいる子供達はこれからもっとたくさんを知り成長するだろう。

そんな美しい幻想郷に未来を作る子供達に託せるだろう。

 

「大ちゃん。あたい、歴史の勉強が楽しくなってきた!!これからもっと、勉強をするぞ!!」

 

「その調子だよ。チルノちゃん。私も、出来る限りお手伝いするからね。」

 

チルノたちのこれからの頑張り次第では、将来…本当に楽しみになる成長が見られるだろう。

妹紅と慧音は、子供達の頑張りを助けられるようにたくさん教えてあげられるだろう。

 

「橙。あなたが経験してきた勉強は、無駄にはならないわよ。色んな歴史を知っていってね。」

 

「はい、紫しゃま!!橙は、たくさん勉強を頑張る次第です!!藍しゃまのためにも!!」

 

人は、いつしか妖怪の有り難みを忘れてしまうのではないかと危惧していた妖怪達。

だが、幻想郷という世界は逆転するかのように変わってしまった。

人から妖怪の存在を知ることでたくさんのことを学んで乗り越えてきた。

 

いつからだろうか、幻想郷に居る妖怪達の存在がちらほらと見えてきたのは。

妖怪たちと人間たちが隔てた壁が無くなる時まで、幻想郷の平和がいつまで続くのだろう。

 

博麗神社にいる博麗の巫女こと博麗霊夢は、今の幻想郷をどう見ているのだろうか。

それこそ、"幻想郷のみぞ知る"ということなのだろうか。




登場していた妖怪や妖精…そして、妖怪の賢者。幻想郷の危機としている部分は、平和な時間を有しているからこそ人間の存在もまた既視感でさえも“恐ろしさ”が消えてしまうのではないかと妖怪たちも考えているのだろうか。だが、それでさえもこの世界観から消えてしまってはならない存在もある。それは、“共有する存在価値観”だ。お互いに生存的な部分や本能的な部分の半分半分によって存在を分かりあっているからこそ危機感を持って欲しいという話が見えてこないだろうか?博麗大結界を守る立場である博麗霊夢もまた、人間と妖怪たちの間で均衡に保ってきた存在観を、恐ろしさを、そして、巫女と妖怪と人間の間にあるモノを守っていけたらきっと多くの歴史を知っているとしたら…博麗の初代の巫女様ぐらいしか居ないのだろうか?

『博麗霊夢もまた、一人の少女に過ぎない。でも、この幻想郷を見守っている限り…きっと、幻想郷の未来という可能性を信じているはず。立派に巫女を務めているようで安心だよ。母親としても、初代の巫女としても誇りに思うわ。』 By初代の巫女

それでは、アディオス!!(またね!!)
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