東方project 《幻想書籍異変》   作:東方にわか作者

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《納涼祭と古典妖怪》

8月になり暑さもジメジメする感覚が残っている幻想郷は、今日もまた夜でも暑かった。

 

「はぁ、暑いのは日中だけにして欲しいわね。」

 

博麗神社に集っている古典妖怪の面々が思い思いに話しているようで。

 

「妖怪が居るんだから、涼しいものでしょ?」

 

「でもさ、魔法使いも居るんだから涼しくもないよ。」

 

「まぁ、良いじゃないですか♪楽しいことがあってこそですよ?」

 

最初から話していたのは、地霊殿組の妖怪である水橋パルスィから釣瓶落キスメに黒谷ヤマメ。

今回は、嫉妬妖怪としては素直に話しているようである。シラフ状態なのかとキスメとヤマメは心配しているようで。

 

「御免なさいね。その魔法使いが居ちゃって。」

 

アリス・マーガトロイドは、不機嫌そうに妖怪の仲間入りだと思われているようで不愛想だった。

そこに、呆れているせいか妖怪の本職とも言われている命蓮寺から言葉が出て来た。

 

「妖怪と言っても、私達も居ることを忘れないで欲しいよ?」

 

「しがない船頭をしている私としては、妖怪と言うより船幽霊なんだけどね。」

 

「ぎゃーてー♪」

 

「まぁまぁ、此処は無礼講と言うことでその目つきを抑えてくださいませんか?と、芳香ちゃんが言っているわ。」

 

「……。」

 

命蓮寺の妖怪四天王が揃っての登場。

最初から多々良小傘、水蜜村紗、幽谷響子、宮古芳香(霍青娥)の恐ろしいまでの妖怪が現れて一気に場の空気が冷えた。

さすが、古参の面子で来たことに博麗神社の巫女と管理人は頭を抱える羽目になってしまった。

 

「はいはい。あと、来ていない妖怪は……二組で5人が来ていないようね。」

 

「では、その5人が来た時点で納涼祭を始めるとするわね。」

 

博麗霊夢と妖怪の賢者と呼ばれている八雲紫の言葉によって静まった。

ひと悶着があるかなと思われたのだが、この二人の言葉によって納涼祭が始まろうとしていた。

 

「すみませんね、遅れたわ。」

 

「食事の幹事ってことなので美鈴が途中で道に迷うから遅くなったからね。」

 

「はぁはぁ、申し訳ありません皆さん。食事の用意、ちゃっちゃと済ませますね!!」

 

紅魔館組で妖怪と言えば美鈴と吸血鬼姉妹ことレミリアとフランドールが姿を見せた。

これで、後2人が来ると皆が思っていたら空から声が聞こえた。

 

「はい、こちらも食事担当としてはせ参じた魂魄妖夢!!納涼祭にて、ただいま出陣しました。」

 

「気合が出ているのね。妖夢ちゃんの保護者、西行寺幽々子が妖艶に演出よ♪」

 

妖夢は、頭で着地したので着地失敗をした後で妖夢のお尻の上に立つ幽々子に一同が拍手をする。

それはまるで、弾幕のような黒蝶と桜をデジタルビジョンで出しているように。

 

「さて、5人が来たわけだし…始めちゃいますか。」

 

霊夢が、妖夢を助けた後で納涼祭を開催させた。

一瞬にして、古典妖怪たちのお酒が入っているので酔っ払い妖怪が出来上がった。

 

「古典妖怪の納涼祭。それは、起源の発祥となるのは大昔の平安時代。

古くからの妖怪の中では、宴会みたいなものだった。

当時は、退魔師や呪術師が居たので妖怪の大半は消えてしまっていた。

だが、古くからの妖怪たちは、人々から忘れ去られるように姿を消したとされていた。

そのため、多くの妖怪は人間の住まう場所から山に川にと自然のある場所へ移していたそうだ。

そして、この話を幻想郷の管理者である八雲紫、八雲藍の統治下の元で人知れずに住まうようになった。

古典妖怪の納涼祭は、年に2回行われることになった。

妖怪や幽霊、未知なる新参者にこの話を聞かせることで“彼岸期間”だけ行うことを教えられている。

博麗神社で納涼祭を行ったのは、人間に彼岸期間中だけ警戒が強まるため一時の休息が我々に与えられた期間なのである。」

 

「へぇ、詳しいのね。橙ちゃん♪」

 

「はい、藍しゃまと紫しゃまに教わりました!!紫しゃまからずっと昔から話してくれたのでしゅ!!」

 

食事をしながら納涼祭の起源を話していた橙は、古典妖怪たちによって絆(ほだ)され誉(ほま)れていた。

どうやら、妖怪の古くの話を八雲家の式として教えておくべきだと思って後継者になるために教えたのだろう。

 

「カンペも見ても居ないのに、スラスラと話している橙ちゃんは、凄いね!?」

 

「今度、紅魔館のパチュリーにもそのことを教えて欲しいものね。」

 

レミリアとフランは、自分たちより知識がある事に目を輝かせて純粋に驚いてたようだ。

今年の納涼祭は、八雲家が主催として滞りなく運営したおかげで皆は、楽しめたようだった。

 

「次回は、守矢神社で納涼祭を開くようだから妖怪の山の者たちを呼ぶわ。此処に居る人達は、自由に参加して頂戴。」

 

霊夢の言葉に皆一同は、自分たちの仕事もあるので無理には参加させないようにと促した。

だが、こんな機会もまたも無いだろうと思ったのだろうか―――全参加者が、参加することになった。

 

「今日は、これで自由に各々でお開きしていって良いわ。後片づけは、博麗神社と八雲家に任せて頂戴ね。」

 

縁も竹縄とは、こういうものだろうか。

楽しめたという感想がみんなの口から聞こえていて橙は、嬉しそうな笑顔を見せた。

 

「藍しゃま、紫しゃま…霊夢しゃま。今日は、有難うございました!!橙は、凄く楽しかったでしゅ!!」

 

藍と紫と霊夢3人は、母親染みた表情で娘みたいに頭を撫でた。

そう、この話は―――猫又(猫娘)妖怪の橙が主役の話だった。




パルスィ、キスメ、ヤマメ

アリス

小傘、村紗、響子、芳香(青娥)

霊夢、紫、藍、橙

美鈴、レミリア、フランドール

妖夢、幽々子


今回は、時期的なお話を考えてみました。納涼祭とは、日本の人たちが考えていることとは違い、妖怪や幽霊たちの視点を描いてみたよ。だと言ってもね、今回のお彼岸の期間が夏場だと言うのでお間違いの無いようにお願いしますね♪それでは、アディオス!!(またね!!)
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