東方project 《幻想書籍異変》   作:東方にわか作者

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《延命長者と古典妖怪》 前編

???「暇よね。」

 

???「そうですか?姫様。」

 

二人の会話によって、場の空気は一変した。

そう、涼しくなるよりも凍り付くような感覚に。

 

???「それよりも、姫様。それ、どうにかなりませんか?」

 

???「え、嫌よ。遊びに来たのは、この子なんだから。」

 

???「……。」

 

どうやら、第三者が姫様という人物に遊びに来たようだった。

その遊び相手しているのはどうやら、姫様と呼ばれている。

二人の会話に静かにしているのは、気を使っているのだろうか。

 

???「でもさ、あなたは、仕事の方はしないで良いの?今日、検査で忙しいとか言ってたじゃない。」

 

???「…まぁ、検査の時間が近いので失礼しますが…姫様。あまり、揶揄わないであげてくださいね。」

 

???「…お気遣いなくで。」

 

どうやら、第三者は、気に留めていないように返答をした。

その様子を眺めている姫様は、笑顔で第三者の意見を聞いて切り返した。

 

???「大丈夫よ、嫌がることはしないから。それと、あの子も見張っておくようにしておくから。」

 

???「あ、お師匠様。私も、検査のお手伝いします。」

 

???「うぅ、捕まってしまったか。まぁ、姫様と一緒に暇を潰しておきますか。」

 

弟子の一人がどうやら、お師匠らしき人物の手伝いをしようとお師匠様の後について行く。

もう一人の怠惰な子は、弟子の手によって捕まえられたようで姫様に預かられた。

姫様はというと、第三者の方に言葉を掛けた。

 

???「さてと、何かして遊ぶにしてもすでにその遊びで罰ゲームを実行中だもんね。」

 

???「……はい。どうして、こうも遊びに弱いんだろう。私。」

 

二人のやりとりを見て呆れている怠惰な子は、ふと思った。

 

???『いや、見てたけどさ。驚かないでしょ、あれ。こっちには、そういう手は効かない猛者たちだからね。』

 

そう、第三者の居る場所…そこは、皆の知っている竹林を抜けた“竹取翁の療養所”と言われている永遠亭に来ていた。

その猛者たちと言うのは、先ほどから会話に出ているというわけである。

ちなみに、その迷いの竹林を妖怪が立ち入るともれなく…方向音痴にされやすくなるという特典付きだ。

まったくもって、付属しないで欲しいと言わんばかりの迷いの竹林を抜けた妖怪…多々良小傘だった。

 

小傘「…あの、てゐさん。あの遊び、イカサマとかは無いよね?」

 

てゐ「イカサマどころか、君が弱いんだよ。その遊び、仕掛けたのって君なんだからさ。」

 

小傘「…うぅ、お腹空いたよう。」

 

二人のやりとりを見ていた姫様は、てゐを抱き上げて膝の上に乗せる。

また、悪さをしないようにと手持無沙汰になったので抱っこをするようにした。

てゐは、姫様に頭を撫でられて少し気持ち良さげにしているようだ。

 

姫様「それより、古典妖怪ともあるあなたが此処に来ることが出来たのがある意味では、驚きよ?良く抜けて来たわね。」

 

小傘「あ、途中までもこた…いえ、妹紅さんに永遠亭の入り口付近まで一緒だったんですよね。あはははは。」

 

姫様は、小傘の話の中で妹紅の名前を聞いて怒りパラメーターがMAXにまで昇った。

てゐは、姫様の怒りの矛先が自分に向かないように退散しようとするが…遅かった。

 

姫様「もーこーうー!!また、あいつか!!いつか、ぬっころす!!!!」

 

てゐ「ちょ、ひ、ひめさ…ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁす!!!!」

 

てゐの断末魔を見た小傘は、言葉に出来ぬほどのおぞましい光景を目の当たりにして気絶した。

姫様は、てゐを1回休みにさせてまで怒りの弾幕を真上へとぶっ放した。

 

鈴仙&永琳「「あ、てゐ死んだ。」」

 

患者達「「「「???」」」」

 

一方、診療室で検査をしている鈴仙と永琳は、てゐの悲鳴らしき断末魔を聞いて少し笑顔だった。

どうやら、日ごろの忙しい理由は、てゐに散々なことをされていたのだろう。

姫様のおかげで鬱憤を晴らせたばかりにいつの間にか彼女たちの表情は、凄く笑顔だ。

優越な歓喜と晴れやかなストレス解消を解放させてくれた姫様に鈴仙と永琳はそれぞれに想いを馳せた。

 

鈴仙『今度、お姫様と一緒に遊びに行こうかな♪で、デート…みたいに(*´Д`)』

 

永琳『鈴仙に休暇を与えて姫様と遊びに行かせてあげようかしら?喜びそうね、姫様♪』

 

考えていることは、どうやら同じの主従関係。

羨ましいとは微塵も思いませんと言う製作者こと私は、ツンデレをかまします。

 

姫様「ふぅー。少し、スッキリした。」

 

小傘「あわわわわ…て、てゐ。大丈夫かな?」

 

てゐ「う、うん…1回休みを喰らったけどなんとか。」

 

永遠亭の部屋から出てきたてゐは、少しよろよろしていた。

どうやら、復活した時に姫様の弾幕で後遺症となる余波を貰ったのだろう。

 

てゐ「…まぁ、いつかは、姫様に殺されるんじゃないかとは思っていたけどさ。」

 

小傘「……今さっき、そうだったね。」

 

てゐは、少し反省をしたようだ。

だが、まだ小傘のお腹は…鳴りやまなかった。

小傘のお腹のなる音を聞いたてゐと姫様は、ふと考えていたことを口に出した。

 

姫様「誰かを驚かして満たされる…ということは。てゐ、私と同じ考えかな?」

 

てゐ「多分、同じだと思う。姫様、準備してくるさね。」

 

小傘「え?な、何をする…の?」

 

姫様とてゐの会話を聞いていた小傘は、少し怯えていた。

なにかをされるんじゃないかという恐怖心が古典妖怪にとっては、美味しくないものだ。

すると、てゐがある物を持って来た。

 

てゐ「これ、小傘なら使いこなせるんじゃないかな?姫様が前に使った時、使えなくて困ってたんだよね。」

 

姫様「これの使い方があまりよくわからなくてね。でも、香霖が此処に検査をしに来た時に教えてくれたのよ。」

 

小傘「……この箱、私に?」

 

小傘は、手に持っている小さい箱を眺めている。

やり方を姫様から聞いて少しやってみることにした。

数分してその小さい箱を開けることが出来た…その瞬間だった。

小傘にとって大きな音が聞こえて尻もちをついてこけてしまった。

そして、気絶第2弾だったことは言うまでもない。

 

小傘「ふわぁ!?」チーン

 

てゐ&姫様「「驚いたね♪」」

 

てゐと姫様は、片手同士でハイタッチを交わした。

どうやら、どっきり大成功のようだった。

 

姫様「それ、どっきり大成功の箱なのよ。その箱を開けたら中から少し大きな音とそのどっきり大成功の旗が出る仕組みなのよ。」

 

てゐ「姫様がどこからか拾って来たんだ。でも、私達じゃそういうのどう使えば良いのかわからなくてさ。」

 

小傘「そ、そうなんだ…でも、音でびっくりしちゃったよ。」

 

気絶から復活した小傘は、吃驚のあまり少しだけ自分の驚きでほんの少しだけ満たされ感が入って来た。

自分が吃驚する分だとどうやら少しは、お腹が満たされるようだ。

 

鈴仙「ふぅ、お手伝いが一段落着いた。姫様、お昼ご飯何食べますか?あ、小傘さん…その箱。」

 

鈴仙が姫様とてゐにお昼ご飯に何が食べたいのかを聞きに来た時、小傘の持っている箱に目が行った。

鈴仙もまた、小傘のことを気にかけていたらしく声をかけた。

 

小傘「あ、鈴仙。この箱、どっきり箱だったみたいでね…私、吃驚したよ。」

 

鈴仙「…ねぇ、小傘。」

 

小傘「ん?な、何かな?」

 

てゐ&姫様「「きょどってるし。」」

 

鈴仙「驚けて良かったね♪」

 

てゐ「おい、それは、酷くね!?」

 

てゐは、思わず鈴仙の軽いボケを突っ込んだ。

だが、鈴仙は小傘の表情を読み取っていたのだろうと姫様は、てゐの頭を掴んで小傘の方に顔を向けさせた。

 

小傘「うん♪これ、早速…使わせて貰う♪人里で試そうかな♪」

 

鈴仙「でも、まずは、お昼ご飯を一緒に食べてからにしたら?今、人里もお昼の時間で邪魔になるしね。」

 

小傘「……うん。そうだね。食事中に驚かすのって、マナーに欠けるしね。」

 

鈴仙「それに、お昼過ぎたら私も人里で薬を売りに行くから一緒に行きましょ。」

 

小傘と鈴仙の言葉のやり取りを見ているてゐと姫様は、ほくそ笑んでいた。

仲良しな二人を眺めている永琳は、診療室へとそっと戻ることにした。

 

てゐ「…やるじゃんか。まぁ、少しだけ見直してやるかな。」

 

姫様「……フフフ♪仲が良いのは、あの二人だけじゃない…かもしれないわね♪」

 

てゐ「え、どういうことなのさ?姫様。」

 

姫様「ふんっ♪せいぜい、一人で考えていなさいな♪」

 

てゐ「え?ちょっと!?姫様ぁー!?」

 

姫様の言っていることは、少なからずある人物に向けた言葉だった。

それは、永遠亭の隅っこでこっそりと気配丸出しで見ている妹紅と慧音が小傘のことを気になって見に来たのだろう。

 

慧音「妹紅、小傘のことはもう大丈夫だろう。ほら、お昼ご飯を食べに行こう。」

 

妹紅「もうちょっとだけ、な?良いだろ?あのニートになんか、任せたらまずいだろうしさ。」

 

慧音「……いや、その懸念は必要ないさ♪さぁ、輝夜に任せて行こうじゃないか。」

 

妹紅「あ、こら…ちょっと、慧音!!強引に引っ張るなぁ!!かぐ…いや、小傘がぁぁぁ!!」

 

慧音『素直じゃないな♪輝夜に謝りに行けなくて「小傘が心配だ」とか口実を付けて私を誘ったくせに。』

 

慧音と妹紅は、永遠亭を後にした。

慧音は、先ほど輝夜と目を合わせて居たのだ。

気づかれていたことを妹紅は、知らずに眺めていたらしくわざと輝夜は口にした。

 

(姫様「……フフフ♪仲が良いのは、あの二人だけじゃない…かもしれないわね♪」)

 

輝夜は、気づいていたのだ。謝りに来たのだと分かっていて輝夜なりの謝罪のつもりだったのだろうと。

慧音は、勘づいていたのだ。妹紅の謝りたい気持ちがあると分かっていて慧音なりの思いやりのつもりだろうと。

 

妹紅「…人里で、輝夜に会えるかな?」

 

慧音「会えるんじゃないか?盗み聞きやら盗み見していたんだから、待ってやれば良いじゃないか♪」

 

妹紅「な!?べ、別に、あいつとは…そ、そういう関係じゃないんだからな!?」

 

慧音「はいはい、分かっているよ。それじゃぁ、ミスチーの屋台に行くか。」

 

妹紅「……輝夜に謝ることが出来たら、また、遊びたいな…小傘と鈴仙みたいにさ。」

 

慧音は、妹紅の気持ちを少しでも輝夜に向かせてあげようと言葉を掛ける。

 

慧音「妹紅、輝夜に言ってみたらどうだ?また、一緒に遊ぼうってさ。」

 

妹紅「べ、別に…弾幕勝負をするだけだ!!あいつとは、そういう因縁関係なんだからさ!!」

 

慧音「そうかい。頑張りなよ、妹紅。」

 

いつかは、分かってくれるさと慧音は輝夜と妹紅のことを考えている。

慧音の本来なる古典妖怪でありながら延命長者である妹紅もまた、仲が良いことは…姫様である輝夜も知っているのだから。

 

永琳「姫様ぁー…ちょっと、お話がありますのでお昼が終わった時にお邪魔しますね?」

 

姫様「はーい、分かったわ。私も永琳に話したいことがあるから。」

 

てゐ「お昼のご飯は、何かな。冷やし中華なら良いなぁー。」

 

今日の永遠亭は、小傘を含めて平和な一日。

夕方ごろに小傘は、命蓮寺に出向くことになるのは…次回のお楽しみ♪




輝夜、鈴仙、てゐ、永琳

小傘

慧音、妹紅

実は、この作品…前編なんですよねー。今作の主役となっているのは、小傘なんだけどね。その行方が知りたい皆さんに朗報ですよ。次回で後編になるんでお楽しみにしてくださいな♪それでは、アディオス!!(またね!!)
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