日が傾いて赤く染まる空。
お昼過ぎに人里で薬を売りに行っていた鈴仙と一緒に出向いてみたが、成果があまり無かった多々良小傘。
そんな小傘が命蓮寺の帰りで石灯篭が並んでいる石道を歩いていた。
??「あ、お帰りなさい。今日の晩御飯は、お魚定食だそうでーす♪」
小傘「あ、ただいま!!そっかぁ、美味そうなお魚なのかなぁ?」
小傘に話しかけたのは、命蓮寺の受付け窓口に似ている山彦妖怪少女こと幽谷響子。
命蓮寺では、本来は妖怪の溜まり場所ではなく修行僧となる門下生を入れる場なのだが。
妖怪の中でも仏法を学ぶ場所でもあるので神仏の門下生として修業をする妖怪も居るのだ。
響子「小傘ちゃん、明後日に博麗神社で宴会をするみたいなのですが来ますか?聖様からの回覧です。」
小傘「じゃぁじゃぁ、こいしちゃんを呼んでも大丈夫そうだよね♪」
??「あやややや?そのこいしちゃんと最近になって仲が良い小傘さんにお話を聞いても良いですか?」
小傘と響子の二人で話しているところに射命丸文が新聞を片手に飛翔して来た。
どうやら、博麗神社の宴会を指定の妖怪たちを集める目的で文も動いてたようだった。
文「こいしちゃんと小傘さんが仲良くなった経緯からでも良いですか?」
小傘「えっとー…私が、人里で脅かし…いえ、妖怪の仕事をしている時から目を付けられてて。」
文に古明地こいしとの衝撃的な出会いから話をして数分してから響子も興味深々に小傘の話を聞いてた。
響子もそのこいしとの接点が無かったらしくどうやら友達になりたいという理由だったらしくて。
響子「小傘ちゃん、そんなこいしちゃんと仲良くなれて良かったですね♪」
小傘「えぇー、でも…あれから頻繁に私が驚かされてばかりだからね。困っているのもあるんだよ?」
文はというと、そのこいしとの接点が無かったらしく話を聞いているばかりでは理解も乏しかった。
なので、すぐにでもこいしとの取材を敢行したかったのだが文は背後に何かの気配を察知した。
??「……w」
文「…はて?誰かが、私の背後に居たような気が?」
響子「あ。」
小傘「ん?」
どうやら、その気配をいち早く察知したのは響子だった。
なのだが、その瞬間に文のポケットに入っている携帯に着信が入った。
着信相手が、非通知となっていて文は少しその恐怖を覚えた。
でも、出ないと言う訳にはいかなかった事態にあったのだ。
響子「あの、携帯…鳴ってますよ?」
文「あやややや、そ、そそそそ、そうですね…で、出ますよ。出ますよ!?」
多少、ビクつきながらも文はポケットから携帯を取り出して着信をONにして聞く事に集中した。
だが、電話越しの相手は何も話さなかった。
文「も、もしもし?い、いたずら電話は…良くな…。」
こいし「…ふふふ♪」
文「だ、誰ですか!?す、姿を現しなさい!!」
文がこんなにも怯えている姿を見せていることに小傘と響子は、ただ見ている他なかった。
それもそうだろう、文と小傘は、こいしの姿が見えていないように無意識化に入っているのだから。
こいし「…そんなことは、妖怪だから…しない♪」
文「あ、それもそうで…いいえ、何を言いくるめられて!?」
文のノリ突っ込みで茶番を挟むと相手のことがこいしだと分かってないらしく余計に慌てている。
文は、当然に周囲を見渡しているがそこには、小傘と響子と封獣ぬえが居るだけだった。
ぬえ「あの文、何をやっているの?」
響子「たぶん…こいしちゃんにからかわれているんじゃないでしょうか?」
響子の予想通り、こいしは文を少し揶揄って小傘ちゃんへの執拗な取材を聞いていたからしている。
そのこいしはというと、無意識化に存在を消しているので周囲の皆からは見えない状態。
少し楽しんでいるように見えるのは、作者の私だけなのだろうか?と疑問に思う。
こいし「面白いこと、しているんだね♪あ・や・ちゃ・ん♪」
文「あ、あの…な、ななな…何を…こ、これは…ご、誤解で!?!?」
焦っていて言葉と語彙力がどんどん弱まっていく文の姿を見ている小傘と響子。
ぬえは、そんな文の姿を見て珍しいものを見た感覚だった。
こいしは、そんな文に追い討ちをかけるようにある言葉を放った。
こいし「隠し事しても、私には…お見通し、だよ♪」
文「ほ、本当に、あなたは…な、何者なんですか!?ひ、ヒントだけでも。」
文は、挙動までも可笑しくなり始めた。
慌てている上に言動までもが何処にでもいる人里の少女のように顔を赤らめているのだ。
此処まで来たら妖怪も何もないなぁと思い始めるぬえと響子と小傘。
多少、可愛い文さんだと思い始める面々は、こいしのある提案を聞いてしまった。
こいし「…私を、捉えることは…ムリだよ♪無意識をしない限り、ね♪」
文「……はっ!?」
文は、やっと気づいた。
そう、無意識の言葉である妖怪が居るということを思い出したのだ。
文「……も、もしや…あなたは!?こいしさん、ですかっ!?」
こいし「さぁーて…始めよっか♪この私と…かくれんぼという名ばかりのゲームをね…皆♪」
夜に差し掛かる逢魔が時、いわゆる、黄昏時と言う時刻に軽いかくれんぼを実施した。
当然、こいしの反則染みた無意識の恐怖のかくれんぼに翻弄された文は、残基をいくつか消失した。
これでしばらくは、文に恐怖心を持たせたのと反省をするだろうとこいしに言われた小傘も反省をしていた。
こいし「まったくもぉー…小傘ちゃんも、駄目だよ?あまり、私の能力を公に言わないで欲しいなぁ。」
小傘「ご、ごめんなさぁい。つい、友達が出来たって浮かれちゃってて…こいしちゃん、許してくれる?」
こいし「うん、良いよ♪」
小傘「ありがとう、こいしちゃん♪じゃぁ、一緒に行こっか♪」
響子とぬえは、小傘とこいしの仲の良さを見て少し羨ましそうに見ていた。
そんな光景を見ている聖白蓮と寅丸星と雲居一輪は、親みたいに笑顔で眺めていた。
聖「小傘ちゃんに笑顔が戻れて嬉しいですね♪そう思いますよね、星♪」
寅丸「はい、そうですね。見ていて和みますね♪」
一輪「ぬえさんも響子さんも…こいしさんと遊んできていいですよ♪」
命蓮寺の夏は、和やかに暑さを忘れさせてくれる夕涼みを堪能していたようです。
これも、永遠亭の蓬莱山輝夜のおかげなのかなと思う小傘なのであった。
小傘、響子、文、こいし、ぬえ、聖、寅丸、一輪
後編を書いていて気づいたことがあったんだよね。小傘とこいしの出演回数が増えてるって思ったんだけどね。気づいた人は、この作品の趣旨が分かってくれるかなって作者は少し感慨深くなってみたりw8月の連日投稿も今日までとなるから今度の投稿期間が毎週土曜日になるって記載しておくね♪それでは、アディオス!!(またね!!)