怪物の島で異変が起きた。
同族のアイルーたちを避難させたトレニャーの証言を裏付けるかのように、世界各地で見たこともない
あるモンスターは人々を襲い村々を破壊し、あるモンスターは自然に棲みつき生態系を混乱させ、あるモンスターは目に映る全てを破壊する。
空を飛び、陸を駆けまわるモンスターたちは神出鬼没…機械ではなく生身の生物であるために軍用レーダーに映ることもなく、モンスターの生態を一切知らない人々は対策を立てようもなかった。
唯一、この一連のモンスターの騒動を解決するべく動きだした組織がある。
トレニャーの必死の頼み込みを聞き入れたMSFは、各地で暴れるモンスターを倒し、そして怪物の島の混乱をおさめるべく行動を開始した。
早速、MSFではモンスターの動向を探るために斥候を各地に派遣した。
モンスターの目撃例と被害状況を照合し、随所に派遣されているのはハンター率いる独立降下猟兵大隊の優秀なスカウトたちだ。スカウトたちに命じたのはモンスターの狩猟ではなく、その足取りを掴み情報を得ることだ。大自然の中に踏み込み、モンスターが残す痕跡を辿り追跡する…自然を味方にすることに長けたスカウトたちが得た情報は、諜報班を介し司令部に届けられる。
そして纏め上げたモンスターの情報はすぐさまスネーク率いるチームに伝えられる…チームのメンバーは助っ人のフランク・イェーガー、ハンター、エグゼだ。エグゼはこれまでにもモンスター相手に戦ったことがあるが、残念なことに勝率はゼロ、駄々をこねられなければメンバーに入れることは無かったのだが…。
さて、情報を集めてモンスターたちの狩猟に向かうにあたって、MSFだけでは人手が足りないということで協議の末にグリフィンを頼ることとなった。
MSFがグリフィンを雇うという形で、グリフィンに頼んだのは何やら癖のある基地が多々あり、今回の狩りに役立つかもしれないというオセロットからの情報によるものだった。
だがMSFが直接グリフィンと契約を結ぼうとすると色々な問題がある…。
MSFは基本的に正規軍とはあまり友好的とは言えない、対してグリフィンは社長のクルーガーが元軍人ということもあり正規軍とはいくらか繋がりがある……というか、オセロット曰くずぶずぶの関係とのこと。
正規軍の存在がネックとなるので直接グリフィンは雇えない、一体どうしたらいいのだろうか?
「ということで例の運び屋を仲介業者として雇ってきたぞ!」
「いや、おかしいだろ」
お困りの件に関し、スコーピオンがほとんど独断でモハビ・エクスプレスの運び屋を雇ってきたのだ。満面の笑みでピースサインをするスコーピオンの横で一緒になってピースサインを決める運び屋に、エグゼは無言で腹を立てていた。
スコーピオンの勝手な行動には困ったものだが、冷静に考えてみれば運び屋を仲介業者に選んだのは最善だと判断する。
彼の交渉術は目を見張るものがあり、彼に値切れない物はなく、詐欺的な商談もまっとうな商売のように錯覚させてしまえる話術がある。今回は、彼のその話術を雇うというわけであった。
「というわけで頼んだよ運び屋さん! グリフィンとの交渉は運び屋さんにお願いするけど、うちを騙そうとはしないでね!? え、なに? 前金として契約料の80%が欲しい? うーん……よし分かった!」
「さっそく言いくるめられてんじゃねえ!」
「ぎゃあっ!」
例のごとく、運び屋の話術に引っ掛かりそうになるスコーピオンの頭を蹴飛ばして何とか阻止する。
運び屋との交渉には、基本的に他人の話を聞かないエグゼか、信頼できるオセロットが担当することとなった。
ただ、運び屋としてはなにやら今回の依頼は何故だかノリノリで引き受けてくれた……見慣れないモンスターとの戦いということでテンションが上がっているのかもしれない。仕事を引き受けた運び屋は、意気揚々と仕事に取り掛かるのだった。
「運び屋の奴大丈夫か? あいついまいち信用できなくてよ」
「お金をちょろまかされる危険はあるけど、大筋の流れをぶっ壊すような人じゃないしへーきへーき! あーあ、あたしもハンティング行きたかったなぁ」
「中途半端な覚悟で行くものじゃないぞ。戦場とはまた違った、緊迫した命のやり取りになるんだからな。」
「その通りだ。お前たちには、オレたちが留守の間しっかりマザーベースを守っていてもらいたい。万が一空からモンスターが飛んで来た時は、お前の出番だ」
「スネークがそう言うならね。ていうか、マザーベースってもうモンスターに侵略されてるよね?」
ジト目でスコーピオンが指さす先には、本を読みながら歩いているUMP45の姿があるが、次の瞬間何もないところで何かにぶつかったように跳ね返される。するとどうだ、空間が霞のように揺れ動いたかと思うとUMP45のストーカー2号ことオオナズチくんが姿を見せる。
そこへストーカー1号のジョニーが駆けつけてきてオオナズチくんと一緒になって騒ぐものだから、UMP45の逆鱗に触れることとなるのだが…。
MSFのみんなはオオナズチくんをただの変態生物としか思っていないが、実はとんでもないモンスターだということには残念ながら気付いてはいなかった。
「ボス、面倒なことになったぞ」
そこへ、深刻な表情のオセロットがやってくる。
彼の任務はモンスターの追跡ではなかったが、諜報活動の最中に非常に大きな事件が起きたことを掴んだのだ。
「怪物の一体が感染区域に入り込み暴れまわっている。怪物の特徴はあのネコが教えてくれた【恐暴竜イビルジョー】と一致する。怪物は感染区域に入り込み、E.L.I.D感染者の大群を襲撃し捕食しているようだ」
「感染者の大群を食ってるだ!? おいおい、イビルジョーってあれだよな…姉貴たちと一緒に戦った事ある奴」
「そしておそらくは、お前たちがかつて戦った個体と今感染区域で暴れているのは同一個体だ。頭部が大きく損傷し頭蓋骨が露出しているらしい…覚えがあるだろう?」
以前、鉄血メンバー5人で怪物の島で遭遇したイビルジョーがなんの因果か島を抜けだし外界で暴れまわっている。
トレニャー曰く、以前の戦闘の傷や島の混乱による飢餓などが遠因となって食欲をコントロールするリミッターが外れ、尋常ではない凶暴性を発揮しているらしい。同一個体とは思えないほどの変貌を遂げてしまったイビルジョーを、トレニャーは間違いなく要注意モンスターだと言い切った。
「襲撃を受けた感染者の大群が散り散りになることで被害の拡大が懸念されている。感染者の大規模な移動は、感染区域の拡大を意味する……たった一体の怪物が欧州の秩序を破壊してしまうかもしれん。ボス、この件はMSFが一刻も早く解決しなければならない」
「分かっている。フランク、すまないがお前の力を当てにさせてもらうぞ」
「了解だ」
「ハンター、お前の狩人としてのセンスも期待させてもらう」
「任せろ」
「スネーク、オレは!? なあ、オレも期待してくれていいんだぞ! なあ!」
「ははは、もちろんお前もだエグゼ」
「そう言ってくれると思ったぜスネーク! よーし、どんな奴でもかかってきやがれ! ぶっ潰してやるぜ!」
声高々とエグゼは雄たけびをあげた。
両親の出発を知って、駆けつけたヴェルも手を叩いてエールを送り、この未知なるイベントにJDも無表情ではあるが手を振り見送った。
故郷を取り返すため、自分たちの代わりに強大なモンスターと戦ってくれる彼らを、アイルーたちも声援を送り、ある一体のアイルーが角笛の音色を響かせるのだった…。
モンハンコラボ始動!!
参戦者のみんな、よろしくやで~!
勝手に使っていいというので依頼は運び屋さんを通してどうぞ、ただし騙されないようクエスト内容はしっかり確認するんだぞ!
※アイルーたちは故郷を取り返すために熱意を燃やしいます、オトモアイルーとして必要な場合は登場させてええんやで?
※ラインナップモンスターの狩猟は【捕獲】に成功するとMSFからプレゼントがあるかも?
※狩猟しきれなかったモンスターは後の展開で乱入の危険性ありです(難易度あげてくスタイル)
※元凶モンスターとのみ戦いたいという方は活動報告の方に!