METAL GEAR DOLLS   作:いぬもどき

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大連続狩猟クエスト:貪欲なる恐王

 ついに出会ってしまったエグゼと代理人!

 

 MSFに所属することを誓い鉄血と決別したエグゼであったが、代理人は過去に明言した通りエグゼを力ずくでも連れ戻そうとするのであった!

 衝突は避けられない…かつて世話になった代理人との戦いを覚悟するエグゼらであったが、突如として現われたの喋る猫ことトレニャー!

 現われたトレニャーは言う…"仲違いは狩りでなんとかするニャ!"

 トレニャーの口車に乗せられたエグゼとハンター、そして代理人はわけも分からぬまま怪物の島へと上陸するのであった。

 

 そして待ち受ける強大なモンスターたち、因縁の相手であるディアブロスと邂逅したエグゼらであったが、突如乱入してきた凶悪なモンスター、イビルジョーが砂漠の暴君を圧倒的な力でねじ伏せる!

 恐れ、戦慄する一行…だが狩りが終わるまで、この島を脱出することはできない!

 

 狩るか、狩られるか。

 

 強きものが生き、弱きものは死ぬ!

 純粋なる自然の摂理が今、人間によって造られた戦術人形たちの前につきつけられるのであった…!

 

 

 

 

 

 

 

「やろう…呑気に寝てやがるぜアイツ」

 

 岩陰からそっと顔を覗かせながら、エグゼらはイビルジョーを観察する。

 黒ディアブロスを襲撃したイビルジョーは、倒した黒ディアブロスをきれいに平らげ、空腹を満たしたところで砂原の中で身を隠そうともせずに眠っている。

 まるで他の生物の襲撃など気にもしていない、あるいは餌が来たら好都合とでも思っているのだろう。

 トレニャーの情報によれば、イビルジョーはその高い体温を維持するため絶えず捕食行為を行っており、時にその地域全体の生物を喰い尽し生態系を破壊する恐ろしい存在なのだとか。

 

「さて、アイツが呑気に寝てる間に作戦を練らないとな。何かいい案はあるか?」

 

「はい! とりあえず死ぬまで撃ち続ける」

 

「なかなかの名案だな。黙ってろデストロイヤー」

 

 頬を膨らませるデストロイヤーを捨て置き、エグゼは期待した眼差しで他の者をを見て見る。

 狩猟行為に秀でたハンター、経験豊富なアルケミスト、冷静な頭脳で最適解を導きだす代理人…三人寄れば文殊の知恵というが、いくら彼女たちでもモンスターを相手にするという前代未聞の経験に頭を悩ませている。

 問題なのはイビルジョーが彼女らにとって未知の存在であり、ただ黒ディアブロスを上回る強さを持っているということだ。

 

「何か罠にかけられればいいのだが、罠にできそうな物もないしな…」

 

「あたしにいい考えがある。寝ている隙に、こいつで吹っ飛ばすっていうのはどうだい?」

 

 アルケミストがそこからかとりだしたのはC4プラスチック爆弾だ。

 量は少々心もとないが、爆薬の存在はありがたい。

 

「そいつなら十分効果がある。よく持ってたな姉貴!」

 

「グリフィン人形を縛りつけて吹き飛ばすのに使えると思って持って来たんだ。さて、問題はこいつを誰があいつのそばに仕掛けるかだ」

 

 

 アルケミストの発言に、先ほどまで仲睦まじげだったメンバーの空気にぴしっと亀裂が入る。

 

 

「ここは姉貴、あんたの男気が見たいところだよな?」

 

「は? なに人任せにしてるんだよメスゴリラ。それにあたしは男じゃねえボケ」

 

「落ち着け二人とも、ここはデストロイヤーがやってくれるさ」

 

「ちょっ、ハンター!? なにさりげなくわたしを売ろうとしてるのよ! 代理人、ここはあなたがリーダーシップをとってやってよね!」

 

「嫌です」

 

 

 ぎゃーぎゃー喚き散らす5人であったが、イビルジョーが寝返りを打つと慌てて口を閉ざす。

 一瞬目を開いたように見えたが、再び寝息をたてはじめたことに一安心する。

 

 

「四の五の言ってられないね、ここはじゃんけんで決めようじゃないか」

 

「おう、それなら文句ねえな」

 

 いまだデストロイヤーは不満そうな顔をしているが、誰も行きたがらない以上じゃんけんによる公正な勝負で決めるしかない。

 殺伐とした空気の中で行われるじゃんけん、何度かあいこになり、最終的に勝敗が決まる。

 

「よし、じゃあ任せたぞ代理人」

 

「…………」

 

 じゃんけんに負けた代理人は、最後に出したグーをじっと見つめ、珍しく心底嫌そうな表情を浮かべている。

 しかし納得して受けたじゃんけんの結果を覆すことはプライドが許さず、アルケミストからC4を受け取った代理人は意を決して岩場から静かに出ていった。

 イビルジョーはいまだ寝息を立てたまま…ゆっくりとした足取りで代理人はC4を握りしめて近付いていく。

 

 

「おーい、なにビビってんだよ! 早く置いてこいや!」

「頑張れー」

「ファイトー!」

「お前いい奴だったぞー!」

 

「これは後でお仕置きですね…」

 

 安全圏に隠れているハイエンドモデルたちの無責任な声援に静かに怒りを募らせる。

 だがそうしている場合ではない、もう目の前にまで近付いたイビルジョーの威圧感に代理人は気を引き締める…尻尾の方からまわり込み、そっとC4をイビルジョーの腹部近くに配置するが…。

 

「そんなとこで効くかよ、頭の方に置いた方がいいんじゃないか?」

「そうだな、そうしてくれ代理人」

「だ、そうだ」

「頑張れー」

 

「あのですね、好き放題言うのは―――"グルルル"―――ッ!?」

 

 一瞬唸り声をあげたイビルジョーに代理人は驚いて見せる。

 再び寝息を立て始めたイビルジョーにホッと胸をなでおろし、そっとイビルジョーの頭部へと近付いていく。

 近くで見るとよりわかる凶悪な面構えと、悪魔のように裂けた口…こんなものに噛みつかれでもしたらハイエンドモデルと言えどもひとたまりもない。

 腐臭に近い悪臭に顔をしかめつつ、そっと代理人はC4を配置し……静かに、そして急いで岩陰に戻って来た。

 

「あなたたち…!」

 

「まあ落ち着け代理人、あんたはよくやった」

 

「ふむ。だがあのC4だけでは心もとない気がするな、もっと爆薬が必要だ」

 

 ハンターはもっと爆薬はないかとアルケミストに尋ねてみたが、彼女は首を振る。

 そんな時、妙案があるのかデストロイヤーが手を挙げる。

 

「プラスチック爆弾はないけど、わたし即席爆発装置(I E D)作れるよ!」

 

 即席爆発装置、砲弾や地雷などといったあり合せの爆発物と起爆装置から作られる簡易手製爆弾。

 ここには地雷も砲弾もないが、デストロイヤーは代替品として、自身の武装であるグレネード弾を複数個取り出すと慣れた手つきでそれらを組み合わせてIEDを作りだす。

 爆弾をあっという間に造りだしたデストロイヤーの手際の良さに、エグゼも素直に称賛し、デストロイヤーは得意げに笑う。

 しかし爆弾を作り終えたところで再び起きる擦り付け合い…無言の圧力をかける代理人は除外し、残った4人で再びじゃんけんを行う……最後に負けたのはアルケミストだ。

 

「びびってちびんなよ姉貴」

 

「テメエ、後で覚えてなよ…!」

 

 ニヤニヤ笑うエグゼに悪態をつきつつ、アルケミストはおそるおそるイビルジョーへと近付いていく。

 代理人と同じように尻尾の方からまわり、一度腹の辺りで立ち止まるが……岩陰からエグゼらがさっさと頭に爆弾を置けと圧力をかけてくる。

 先ほど代理人をけしかけたのに後悔する。

 助けを求めても、代理人は目も合わせてくれないのだ。

 

「やるしかない、か…!」

 

 意を決し、アルケミストはイビルジョーの頭部へとまわり込む。

 凶悪な顔に恐れつつ、ゆっくりと爆弾をセットしようとしたところ、極度の緊張からかいていた手汗に滑りゴツンと爆弾をイビルジョーの鼻先に落としてしまう。

 衝撃を受けて目を見開くイビルジョー…。

 

「あ、どうも……失礼しましたー…」

 

 即座に踵を返し、そろそろと立ち去ろうとするが、背後でイビルジョーが起き上がる気配を感じ取った瞬間全速力で走る。

 途端に背後から響くイビルジョーの大咆哮、それに負けないくらいの悲鳴をあげるアルケミストは恥もプライドも投げ捨てて岩陰めがけ走る。

 

 

「バカ、こっちくんじゃねー!」

「助けろアホーッ!」

「ヤバい、逃げろー!」

 

 

 アルケミストのおかげで完全に5人はイビルジョーによってマークされる。

 爆弾を起爆させようにも、セットした位置からイビルジョーは離れてしまっている…完全に作戦失敗、罪の擦り付け合いを行う5人だがそんなことをしている場合ではない。

 再び腹を空かせたイビルジョーは唾液をまき散らしながら、その口をいっぱいに開き5人を追いかける。

 

「おいみんな! 逃げてばかりではマズい、反撃しよう! 5人で力を合わせるんだ!」

 

 真っ先に冷静さを取り戻したハンターの呼びかけに、他の者はとりあえず頷く。

 腐ってもハイエンドモデル…ただでやられるわけにはいかない、少しばかり残ってくれた彼女たちのプライドが逃げ足を止めて強大な相手に向き直らせる。

 

「舐めるなよデカブツが、オレ様を誰だと思ってんだ!」

 

 最初に向かっていったのはエグゼだ。

 小口径のハンドガンなど意味をなさないと判断し、ブレードを両手に構え一気に接近する…接近してくるエグゼを踏みつぶそうと、イビルジョーはその強靭な脚を振り上げる。

 振り下ろされた脚を躱し、イビルジョーの身体を斬りつけようとしたが、イビルジョーが大地を踏みつけて起きた振動にエグゼは体勢を崩す。

 

 体勢を整え振り返ると、イビルジョーはその巨体から想像もできないほどの早さでエグゼを捉えると、巨大な口を開き地面ごと抉り飛ばす。

 まきあげられた土砂と一緒に高々と吹き飛ばされたエグゼは、あまりの衝撃に身体がバラバラになったような錯覚を覚える。

 倒れるエグゼに一気に近寄り、イビルジョーは再び口を大きく開く。

 イビルジョーにとって相手がどれだけ力に自信がある存在だろうと、餌に変わりない…イビルジョーにとって好敵手など存在せず、自分以外の全ての生物は例外なく捕食対象なのだ。

 自分を餌としか見ない、そんなイビルジョーにエグゼはプライドを傷つけられ先ほどまでの恐怖心は怒りへと変わる。

 

 自身を食おうと向けられた一撃を躱すと、素早くその横っ面に斬撃をくわえる。

 黒ディアブロスほどの堅さはなく、エグゼのブレードによってイビルジョーの頭部は大きく裂傷し熱い血飛沫が飛び散った。

 

「エグゼ…! 負けていられないな!」

 

 イビルジョーにダメージを与えたエグゼに、それまで怖気づいていたハイエンドモデルたちに希望を抱かせる。

 二丁の拳銃を手に、ハンターは疾走する。

 その大きな尻尾を振り回すイビルジョーの攻撃をスライディングで避けつつ、潜り込んだ腹部を真下から撃ちまくる…銃撃の連射に怯むイビルジョーは叫び声をあげ、その巨体を大きく揺らした。

 ハイエンドモデルたちの追撃はまだ続く。

 アルケミストは大胆にも尻尾からイビルジョーの背中へと一気に駆け上がると、ハンターと共に挟み撃ちするように銃を乱射する…極めつけはデストロイヤーの放った榴弾だ、放たれたグレネード弾がイビルジョーの弱点である頭で爆発を起こす。

 堪らず、イビルジョーはその巨体をのけぞらせて地面に転倒する…。

 

 

「やれる、やれるぞオレたちは!」

 

 

 攻略の糸口を見つけ勢いに乗るハイエンドモデルたち、彼女らを統括する立場にある代理人もこれには負けていられないと思った矢先…。

 

 

「あら? また別な猫が?」

 

 突如とした現れる黒い猫の一団。

 彼らの正体を知らない代理人たちは油断し、その接近を許す…その正体を知っているエグゼとハンターが叫ぶ頃には既に遅く、黒い猫の一団…メラルー略奪団が油断していた代理人、アルケミスト、デストロイヤーへと襲い掛かる。

 

「ふにゃーーー! た、助けてー!」

 

 悪名高いメラルーの手によって引きずり倒されてしまったデストロイヤーは、ありったけの榴弾を盗まれてしまう。アルケミストもなんとか頑張って反撃していたようだが、押し寄せるメラルーの波状攻撃によって膝をつかされ武器や弾薬を盗まれる。

 代理人は、メラルーに寄ってたかってもみくちゃにされて姿が見えない…。

 

「このくそ猫どもめ、失せやがれ…!」

 

 メラルーたちを追い払っていると、転倒していたイビルジョーが起き上がり怒りに満ちた声をあげる、

 そのとたん、メラルーたちはびくりと震え、即座に穴を掘って逃げだしていった…ようやくいなくなった邪魔者に安心し、再びイビルジョーに対峙した5人であったが、イビルジョーの異様な姿に凍りつく。

 

 イビルジョーの全身の筋肉が真っ赤に染まり、背中の筋肉が大きく隆起している。

 全身の筋肉が隆起したことで浮かび上がるイビルジョーの無数の古傷…これまでどれだけの修羅場を潜り抜けてきたかを鮮明に語る。

 凶悪な目をぎらつかせ、口からは赤黒い吐息を燻らせる。

 

 おぞましい姿に呆気にとられていた5人であったが、動きだしたイビルジョーに咄嗟に身構えた。

 イビルジョーは走りだしたかと思うと、その巨体で大きく跳び一気に距離を詰める…あの巨体からそのような行動ができると思っていなかった5人は意表を突かれ、着地地点付近にいたハンターは衝撃によって吹き飛ばされてしまう。

 ハンターは衝撃で受けたダメージが大きいのか、なかなか起き上がることができない。

 幸いにもイビルジョーのマークはアルケミストへと向けられていたため、すぐさま駆けつけたエグゼによって救助される。

 

 

「大丈夫か、ハンター!?」

 

「すまない…助かった…」

 

 救助したハンターを岩陰に運ぶ。

 外部に大きな傷はないが、衝撃によって内部に傷を負ったのかもしれない…頭を抑え込み苦痛に顔を歪めている。

 何か手当てを…そう思っていると、岩陰にひっそりと隠れる代理人に気付く。

 

「代理人、なに隠れてんだよ! あんたの力が必要だ、協力してくれ!」

 

 代理人は一度エグゼに向き直るが、すぐに顔を逸らす。

 

「なんだよ、助けてくれないのかよ! こんな状況だぞ、力を合わせないとみんな死んじまう! アルケミストやデストロイヤーが死んでもいいのか!?」

 

「いえ、助けたいのはやまやまなんですが…」

 

「なんだってんだ!? ほら行くぞ、姉貴が死んじまう!」

 

「あ、ちょっ…!」

 

 妙な様子の代理人の腕を掴み、エグゼは無理矢理岩陰から引きずり出す。

 いつも冷静な代理人は困惑しているのか焦っているのか…目は焦点が定まっていない。

 

「覚悟を決めろ代理人! ハンター抜きでも、オレたちでやるぞ!」

 

「………えぇ…」

 

「だからどうしたんだよ!? いつもみたいにスカートの下のサブアーム出してぶちのめせばいいだろ!?」

 

「で、できませんわ……」

 

「なに!?」

 

「できないと言ってますのよ…!」

 

「なんでだよ!」

 

 エグゼが問い詰めると、代理人は目を泳がせて白磁のようなその頬をうっすらと赤く染める…見たこともない代理人のそんな様子に、逆にエグゼが戸惑う番だ。

 

 

「――――を盗られましたの…」

 

「あぁ? 聞こえねえよ!」

 

だから……下着を、盗まれましたのよ…」

 

 スカートを押さえるような姿勢で視線を逸らし、指先を噛んでもじもじしている…普段クールで高圧的な彼女のしおらしい姿、そのギャップについエグゼは胸をときめかせてしまう。

 どうやら先ほどメラルーにもみくちゃにされた際に盗まれたらしい…パンツを。

 

「そっか、パンツ盗まれたのか。そりゃしょうがねえよな…」

 

「ええ、ですから…力になれませんわ」

 

「しょうがねえな……ってなるかコラ! ノーパンでもいいから戦えよ!」

 

「出来るわけないでしょう!」

 

「UMP45はノーパンでも戦ってたぞ! あんたも戦えるだろ!」

 

「そんな恥知らずの痴女と一緒にしないでください! だいたい何なんですかこの島は…! 喋る猫に見たこともない怪物が出てきて、おまけにそれを潰す怪物が現れて、それすらも捕食する怪物が今暴れてる! もう帰らせていただきますわ、これも全部あなたと関わったばかりに…!」

 

「なんだよオレのせいかよ!?」

 

「当然ですわ! あなたがこの騒動の収拾をつけなさい!」

 

「ノーパン女が偉そうに命令しやがって!」

 

「なんですって!?」

 

 咄嗟に代理人がビンタを放ったことにより、エグゼも反撃して起こる不毛な争い……かたやイビルジョーと熾烈な戦闘を繰り広げるアルケミストとデストロイヤー、いやほぼ一方的に攻め立てられている。

 ハンターは負傷により戦闘不能……。

 

 トレニャーがこの島に招いた際に言った、仲違いを修復するという文言は既に意味をなさず…すっかり友情決裂ハンティングとなってしまった。

 

 

 イビルジョーの赤黒いブレスに駆り立てられたアルケミストもやられてダウンし、新しく狙われたデストロイヤーが泣き叫びながら逃げまどう。

 そんな時だ、イビルジョーがセットした爆弾へと近付いたのは。

 代理人と取っ組み合いのケンカをしていたエグゼはすぐさま起き上がり、起爆装置を手に取った。

 チャンスは一度きり…。

 

「くたばりな、マヌケが!」

 

 イビルジョーが爆弾の真上に差し掛かった一瞬に、起爆装置を作動させる。

 装置によってセットしていたC4が起爆し、誘爆によりIEDが炸裂、大爆発を起こす。

 爆発によってイビルジョーの肉片がはじけとび、まきあげられた砂にイビルジョーの巨体は消えた…。

 

「ふえぇ…助かったよぉ…」

 

「うー…こっちも助けてくれ…」

 

 やられたアルケミストも回収し、そっとハンターのいる岩陰へと運ぶ。

 満身創痍の5人…さりげなく戦ったそぶりを見せる代理人に白い目を向けられる。

 

「これ以上は戦えん…やったのか?」

 

「あの爆発だ、いくらあいつでも……」

 

「どうした? おいおい、嘘だろ……」

 

 黒煙と砂煙が晴れていくなかで、イビルジョーはゆっくりとその姿を現した。

 爆発によって身体の表面に火傷を負い、頭部の頭蓋骨が見えるほど損傷しているが生きている…恐るべき生命力だ。

 もはや目の前の存在が生き物とは思えない、何か悪い冗談なのでは…そう思えるほどだ。

 ただただ笑うことしか出来ない…。

 

「弾もない、身体は痛い…どうする?」

 

「打つ手なしだ。なあ代理人、最後くらい役に立つアドバイスくれよ…どうしたらこの危機を乗り切れる?」

 

「そうですね…やはり、三十六計逃げるに如かず、ですわ」

 

「最後まで役に立たないなアンタ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「―――――と、言うわけでだ。鉄血のアホんだらと再会してそう言うことがあったわけだよ、なんとか逃げてきた」

 

 マザーベース内、スプリングフィールドのカフェにてエグゼは満身創痍の身体を包帯で覆いつくし、怪物の島の冒険譚を新参人形たちへと伝え聞かせていた。

 何人かは興味津々、半信半疑といった様子だが、一度行った事のあるUMP45は苦笑いしつつ話しを聞いていた。

 

「まあ、とにかくお疲れさまでした。それとスネークさんから伝言なんですが、しばらくエグゼさんに休暇を与えるそうですよ。部隊の面倒は、スネークさんが見てくれるそうです」

 

「そいつはありがたい、めいいっぱい羽を伸ばせるな!」

 

「その前に、そのお身体を治さないといけませんね」

 

 衛生兵をつとめるスプリングフィールドの言葉に、これは逃げられないなと両手をあげてエグゼは降参するのであった。




結局最後まで役に立たない代理人(困惑)
猫語の翻訳しかやってねえなこいつ…デストロイヤーでさえ頑張ったというのに、まったく。

またまたモンスターを取り逃がしましたw
いや、逃げたのはエグゼらなんですけどね…。
狩る側と獲物が逆転してしまう…それもまた狩りの醍醐味ですね。
まあそんなことはどうでもいいとして……。


メラルー「オークションにゃ! オークションを始めるにゃ! 今回はなんと、皆さんご照覧あれ! 鉄血ハイエンドモデル、伝説のクールビューティー! 代理人の"パンツ"にゃ!」


各国首脳「ちょっと今年度の予算決めてくる」
クルーガー「グリフィンとしてはオークションの参加に賛成である!」
ミラー「MSFの全財産をかき集めろ!」
ゼロ少佐「賢者の遺産を使う時が来た」
シギント「(オークションに)参加するに決まってんだろ~」
ヒューイ「凄い、みんなまともな反応だ…!」
ソリッド・スネーク「性欲を持て余す…」
リキッド「これがパンツ・オブ・ザ・パトリオットだ!」
ソリダス「私が欲しいのは権力ではない、私が奴等から取り返したかったのは自由、権利、機会…そしてパンツだ!」


ヘイブン・トルーパー1「エロオヤジどもめ!」
ヘイブン・トルーパー2「男はみんな一緒ね…」
ヘイブン・トルーパー3「この変態ッ!」
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