「僕の
悲痛の叫びもむなしく、船は下水道へ繋がる穴に落ちてしまった。
ジョージは穴を覗くが、その先はとても暗く、そして狭くて入れそうもない。
(削除されてしまった~~~~!!!)
泣きそうになりながらジョージが諦めてその場を去ろうと立ち上がったとき。
「はい、調子良い?」
先ほど見ていた何もなかったはずの穴から、
振り返って少しすると、ついさっきまで何も居なかったはずの下水道の穴から、ぬるりとピエロがニタリと笑った顔で穴から顔を覗かせてきた。
このピエロの名前はペニーワイズ。
ペニーワイズはおかしなヤツだ。
いつもこうやって変な場所から急に現れては、ジョージにやたらと何かをオススメしてくる。
そしてジョージは毎回オススメに釣られてしまい、毎回精神が死んでしまう。ジョージにとってペニーワイズとはとっても恐ろしいピエロなのである。
前回、ジョージはASMR音声をオススメされ、そのASMRの良さに見事釣られてしまった。
ジョージは一度(精神が)死んだのである。
そして今日もまた、ペニーワイズとジョージの攻防が始まった……
下水道から現れたペニーワイズは、ジョージに気さくに話しかけた。
「この小説の元ネタ動画、もう見た?」
ジョージは首を横に振って答えた。
それを見たペニーワイズは『それはとても残念だ』とでも言いたげな顔をした。
「えーっ、とってもオススメなのに。ペニーワイズがオススメするシリーズだぜ?」
そうやって取り出したのは
ジョージは休日は動画鑑賞で一日を過ごすのもイイかもと、おもわずそれに釣られて手を伸ばすが、そこで思いとどまる。
思い出されるのは過去の自分の姿だ。
(
そしてジョージは決心する。
(もう絶対に釣られんぞ…!)
ジョージは手を引っ込めて、しかめっ面の顔になる。
「その動画ってジョージがひどい物をオススメされて最後には死ぬんやろ。騙されんぞ」
「いや、ひどくなんかないし死なないよ。ペニーワイズがオススメしてるモノは実際面白いモノの方が多いし、何より俺みたいに動画のおかげでサメ映画見始めたヤツもいるんだぜ!今じゃ大ハマリさ。
───────見たくなった?」
「へぇ!興味深いね!」
ジョージの騙されないと言う発言に心外だと感じたペニーワイズは、元動画の良さを巧みな話術でジョージに伝えた。
だがジョージは流されない。
「
「
ジョージを引き留めようと焦って声を
これ以上はマズイと感じたペニーワイズは、ついに右手にある禁断の切り札を使うことにした。
「そう言わずに……これを…」
それを見たジョージは驚いた。
「僕のお気に入り動画!?」
(
そう。取り出したのはジョージが先ほど下水道に落とした船。
どうやら船を拾ってくれたようだが、それを持ったままペニーワイズは『残念だったな、トリックだよ』とでも言いたげなニヤニヤした笑顔で語りかけてくる。
「PCに保存しておいたのさ!こいつをお前にやるから……
ペニーワイズは返す気がさらさらないようだ。
ジョージに動画を視聴させる為だけに船を奪うとは、なんてピエロなのだ。
「………」
「おーぅ……そんなに俺が信じられないかジョージ?」
そんな事を考えていたジョージは、まさに嫌そうな顔をしていた。
ペニーワイズの必死さが伝わってくるのだ。
「うわっ、マジで疑ってる顔だね。……だがペニーワイズの動画に限らず嘘字幕シリーズはレベルの高いモノが多いぞ?」
「それにだ…動画はほんの数分で終わる」
確かに言われてみるとそうだ。
ジョージは前に見た嘘字幕シリーズの中の一つ、『ジョーカーさんシリーズ』で草を生やした事を思い出した。
「真面目にオススメしてる?」
「えっ、うん」
ペニーワイズは焦っていたせいでぎこちない生返事をしてしまったが、ジョージはペニーワイズの子供に言い聞かせるような誘いの言葉を信じて、手が伸びてしまう。
(うーん…真面目にオススメしてるみたいだし……今回は大丈夫やろ!)
「そうだ、オスシ動画はいいぞ ジョージィ………勿論、他の嘘字幕シリーズもな……」
そうやって、ゆっくりと船を渡そうとするペニーワイズ。
ゆっくりと…
「ホントに凄く良いからなぁ…ジョージ……」
「だからお前も……………───────
───────オススメ動画を作るんだよ!!!」
「KYAAAAAAAAA!!!!!」
ジョージは死んだ。
いざオススメ動画を作ってみると、完成度がまるでゴミのモノしか作れなくてモチベが死んだのだ。
元ネタのサメ映画だけの話じゃないんだけど、正直レベルが高すぎると思う。
でも再生数が増えると嬉しいから多分止められないんだよね。
今の私みたいに。
下記は素材です(英語版)
全部にルビ振りをつけてプレビューしてみたら
字と字が離れすぎているので読みづらかった(半ギレ)
「僕の
「
「
(ジョージは首を横に振る)
「
「
「Very wise of your dad Georgie. Very wise indeed.…I,Georgie,am Pennywise,the Dancing Clown. You want it don't you Georgie. So now we know each other. Correct?
「
「
「
「Without……this…?」
「
「
「Go on, kiddo……
「Ohuu……You want it don't you Georgie?」
「Of course you do. There's cotton candy rides and all sorts of surprises down here. And balloons too all colors」
「
「
「They float Georgie………They float」
「And when you're down here with me……」
「you float too!!!」
「KYAAAAAAAAAAA!!!」
ジョージの悲鳴…棺の埋葬のシーン