ペニーワイズにオススメしてほしいシリーズ   作:ソードマンx

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ニコニコ大百科でペニーワイズ死亡ルートとかあって草。


逆にジョージがペニーワイズにシャドウバースをオススメするようです。

「ペニーワイズのおじさん!」

 

下水道の穴に向かって叫ぶジョージ。

暗闇の中でジョージが放った声が反響しコダマするが、特に返事はない。仕方なく持っていた兄特製の新聞紙の船を下水道へ繋がる穴に落とすジョージ。

船を落とした後、しばらくしてからまた、ジョージは穴を覗く。

 

相変わらずその先はとても暗く、誰も居そうにない。

 

(今日はいないのかな…?)

 

ジョージがじゃあ船はどうしようかなと、その場で悩んでいたとき。

 

 

 

 

「はい、ジョージ?」

 

 

 

 

先ほど何も居なかったはずの穴から、特徴的な(ペニーワイズの)声が聞こえてきた。ジョージは前のめりに穴を覗く。

すると、ペニーワイズがニタリと笑った笑顔でぬるりと顔を覗かせてきた。

 

 

 

ペニーワイズとジョージは奇妙な仲である。

 

 

 

ペニーワイズもジョージもおかしなヤツだ。

 

いつもこうやって変な場所(最近はもっぱら地下の下水道に繋がる穴)から急に現れたこのピエロの話を、なんだかんだジョージは聞いている。

ジョージは毎回ペニーワイズがオススメするモノに釣られてしまい、毎回精神が死んでしまうのだ。

どう考えてもジョージにとってペニーワイズとはとても恐ろしいピエロだと思うのだが、もしかすると二人はもっと深い仲なのかもしれない。

 

これまでにジョージは「ASMR音声」「この小説の元ネタ動画」「VTuber」の3つをオススメされ、それらの魅力に見事釣られてしまった!!!

ジョージは三度(精神が)死んだのである。

 

 

 

 

しかし今日のジョージは今までとはワケが違うようだった……

 

 

 

 

 

下水道から顔だけ出しているペニーワイズは、いつものようにジョージに気さくに話しかける。

 

 

「君の方から呼び出すなんて、珍しいね?」

 

ジョージは首を横に振って答えた。

それを見たペニーワイズは『あれ、そうだっけ?』とでも言いたげな顔をした。

 

 

「えーっ?だからいつも船を落とした所を狙ってるんだけどなぁ。もしかしてオススメを聞きに来たのかい?」

 

そうやって取り出したのは ジョージへオススメするリスト(辞書並みに分厚いメモ帳)だ。

ジョージは自分にどんだけオススメしたいモノがあるのかと、おもわずそれを見てドン引きするが、そこで思い出す。

 

それは数日前に決意した過去の自分の姿だ。

 

 

 

ペニーワイズ(コイツ)は人にモノをオススメするばっかりで、逆に何かをオススメされた事がないとみた!僕はオススメされたモノでそれは大変な目にあってきたんや…!数日前にもコイツのせいで被害にあったばかり。

 

───────今日こそコイツには『仕返(しかえ)し』するッッッ!!!!!)

 

 

そうジョージは決心する。

 

 

(仏の顔は三度まで……!もう許されないんや……!!)

 

 

ジョージはペニーワイズが持っているはずのジョージの船を指差して、ぎこちない面の笑顔になる。

 

 

「今日はいままでのお礼に僕がオススメしてあげようと思ってね!船を落としたんだよ」

 

 

「ああ、さっき拾ったコレね。これがジョージのオススメの本格スマホカードバトル

Shadowverse(シャドウバース)』だね。

へぇ~、パッと見ただけでもめちゃくちゃイラスト綺麗じゃないか。それにキャラクターが動くしエフェクトや音楽も良い。

───────良いオススメだ!」

 

「うん!興味深いでしょ?」

 

 

ジョージの『いままでのお礼』という言葉に嬉しくなったペニーワイズ。

嬉々としてジョージから受け取ったシャドウバースのPVとCM集を見ている。

 

だがジョージから衝撃の言葉が降り注ぐ。

 

 

 

I gotta go(それ基本無料なんだよね).

 

Go!?(なんやてッ!!?)

 

 

 

 

満面(まんめん)の笑顔で答えて、そのまま『そこから先は君自身の目で見てくれ!』と腰を上げるジョージ。

そしてジョージの言葉に驚きを隠せず声を()げるペニーワイズ。

 

(これだけの魅力があるゲームをオススメをしてくれるなんて…ジョージ。精神が死んだとか言って実は楽しんでいたんじゃないか!このツンデレさんめっ♪)

ペニーワイズは、ジョージに右手に持っていた船を返す。

 

 

「これだけのボリュームで……無料だって…?」

 

船を受け取ったジョージは『してやったり』と、内心では暗黒の笑みを浮かべていた。

 

 

 

「無課金でも大丈夫だって!?」

 

(ここペニーワイズ(お前)がセリフ取るんかい)

 

 

 

このシーンはジョージが先ほど下水道に落とした船に驚く場面。

だがペニーワイズはあまりの驚きに演技を忘れてしまったようだ。

どうやらスマホを持ったままペニーワイズは『まだ他にもあるの?』とでも言いたげなニヤニヤした笑顔で語りかけてくる。

とりあえずジョージもセリフを取ることにした。

 

「その通りや!それだけの秀逸なイラストが描かれたカード達を基本無料(タダ同然)で使えるし、しかもボイスまで付いてる!」

 

「ま、まさに最高のゲームだなぁジョージ。……あっそうだ!どうせオススメするなら……対戦しようぜ(take it)

 

ペニーワイズはジョージと遊びたいようだ。

ジョージはそれを聞いて、しまった!?と表情には出さずに焦った。

 

「………」

 

「おーぅ……なんか汗が出ているなジョージ?」

 

そんな事を考えていたジョージは、まさに額から汗を流していた。

今までのペニーワイズのニヤリとした顔が思い出されたのだ。

 

「うわっ、マジで汗ダラダラだね。……風邪を引く前にお家に帰った方がいいぞ?」

 

「それにこれ、スマホゲーだから離れても対戦できるだろ……取りあえずライン交換しようぜ」

 

ペニーワイズが急に優しいおじさんに見えた。

しかしジョージはこう考えてしまう。

このまま対戦をしてしまえば、ジョージの仕返しがペニーワイズにばれてしまう…と。

ジョージは汗で濡れた頬を拭いて、ペニーワイズに話しかけた。

 

「ラインは嫌だからメールで良い?」

 

「えっ、あっ…うん」

 

ペニーワイズはライン交換を拒否された事に悲しんだ。

ジョージはペニーワイズの持っているスマホに自分のメールアドレスを打ち込む。

 

 

 

(こ、これで若干の時間は稼げるで…!!対戦が終わったら下水道のない場所まで逃げてバッくれるんやッ!!!)

 

 

 

「そうだ、ジョージィ………ちょっとお手本見せてくれないか……?」

 

 

 

そうやって、ゆっくりとスマホを指差すペニーワイズ。

 

ゆっくりと…

 

 

 

「一回、一回だけでいいからなジョージィ……」

 

 

 

 

 

 

 

 

「だからさっさと……………───────

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

───────そのクソゲーをプレイするんだよ!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「KYAAAAAAAAA!!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ジョージは死んだ。

 

ミイラ取りがミイラになるように、自分から誘ったシャドウバースで先行が取れずにボコボコされたのだ。

先行が圧倒的に有利なこのゲームで後攻で勝つには相手が事故をして自分が理想ムーブをするしかない。

それに最近は強いデッキを作るのに必要なカードのレアリティがかなり高くて課金しないと新規や復帰勢には辛くてしょうがない。

でもなぜかプレイしちゃうんだよね。

なんでだろう。




ジョーカーさんシリーズの小説も鋭意製作中です。
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