それいけポンコツ指揮官とM1895おばあちゃん!!   作:焔薙

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指揮官は出てくるけどほぼ最後まで寝てるよ


執務室での一時

第一部隊でも古参の一人【FAL】は昼休憩だから指揮官と雑談でもしようかと執務室前まで来ていた

 

(さて、暇かしらね)

 

それなりの頻度で書類が終わらず昼休憩がずれることがある指揮官なので確認のノックをすれば中から聞こえたのは副官の声

 

「開いとるぞ」

 

「(あら?)失礼するわって、あらあら」

 

一応許可は取れたので扉を開けて室内に入ればそこにあったのはソファでM1895の膝を枕に気持ちよさそうな寝息を立てる指揮官の姿、どうやらお昼寝をしていたらしい

 

出来るだけ音を立てずに扉を締めてM1895と向かいのソファに腰を下ろす、対してM1895は先程から何か書類を読んではペンで修正をしまた別のを読むと言うのを繰り返している

 

「指揮官が昼寝をしてるのは珍しくはないけど貴女が膝枕するなんてどういう風の吹き回しかしら?」

 

「む?ああ、偶にはな。それにこやつは昨日は夜戦作戦後にそこから随分遅くまで編成などを考えておってな、その所為か今日は朝からフラフラして危なっかしい故、褒美の意味も込めてしておるだけじゃ」

 

「へぇ~、それにしても編成などって何か考える必要が出たの?」

 

FALの疑問に読んでもらったほうが早いじゃろとテーブルに広がっていた書類を指差す。とりあえず差されたそれを手にとって読んで見ればそこに書いてあったのは夜戦作戦時の新たな部隊編成とその問題点、それも緻密に書かれており読んだFALも驚きが隠せなかった

 

「驚いたじゃろ?わしも最初読んだ時は柄にもなく驚いたものじゃ」

 

「えぇ、何よやれば出来るじゃない……違うわね、昨日の夜戦作戦の時に一〇〇式が怪我してた所為よね?」

 

「流石にお主は気付くか、その通りだと思う、確かに第一部隊から第三部隊は夜戦作戦でも対応できる編成だがそれ専用と比べると見劣りする、更に言えばどちらかと言えば通常作戦を主にしておるからな」

 

「だから夜戦作戦時の部隊の設立が必要と考えたわけね。ん?でも第五のライフル(RF)部隊は分かるわよ、装甲持ちが厄介だったからね。でも第四は……?」

 

第五部隊について書かれた書類を読めばこの部隊はRFを中心とした編成とし配置するRFには徹甲弾を全員に装備、ハンドガン(HG)は照明弾持ちの戦術人形、最前線にはサブマシンガン(SMG)を配備する横に倒したT字陣形にするらしい。浮上している問題点は徹甲弾の数がまだ足りないということと編成拡大のためのコアの不足、全体的練度不足が挙げられている

 

続けて第四部隊、これはHGを一人、後は全てアサルトライフル(AR)で編成され隊長には先日救助したM4A1が抜擢されている。だがこれは夜戦向きとは思えない、一応夜戦が得意な人形を固めてはいるがそれでも専用と言うには中途半端と言わざるおえないし問題点にもそれは書かれていた、因みにこっちもコアが圧倒的に足りないらしい、嘆きの一言コメントすら在る

 

「第四は今後の為じゃ、今は三部隊でどうにかなっているが今後それでは手が回らなくなる可能性が在るからと指揮官が考えたようでな、夜戦と昼戦どちらでも対応できるようにするらしい」

 

「それでも若干中途半端感はあるけどそれはおいおいって感じね。全く普段からそれだけ考えなさいよ」

 

FALの言葉にそれに関しては同意じゃと一通り書類を見終えたM1895はため息を一つついてから優しいまるで母のような、もしくは祖母のような微笑みで指揮官の頭を撫でる

 

「ナガン、自分の顔が緩んでるって気付いてる?」

 

「なんと、いやはやこやつが指揮官としてこの司令部に配属されてから副官をやってた所為か成長が嬉しくてな」

 

「ん、へへへ……おばあちゃん大好き……」

 

突然、指揮官が夢でも見てるのか緩みきった笑顔でそんな寝言を呟くこれが言う人が言えばそっちの方面に想像を発展させるかもしれないが言った本人が完全に孫や妹、娘的立ち位置を確約して本人もそんな感じなのでLOVEではなく純度100%のLikeである

 

「ここまで振り切った『Like』の大好き初めて聴いたわよ」

 

「Likeでも言われる側は中々にこそばゆいのじゃがな」

 

「あらあら、珍しい顔見れたことだしお礼にコーヒー淹れるけど飲むかしら、おばあちゃん?」

 

「お主、からかっとるな?まぁ頂くが」

 

あら、そんなつもりはないわよ?と言いつつソファから立ち上がりコーヒーを淹れるFALにM1895は手のかかる孫娘は一人で十分じゃと返す

 

淹れ終えてまたソファに、ではなく寝てる指揮官に近付き幸せそうに緩みきった寝顔の頬をツンツンと突く

 

「んっ、へへへ」

 

「それにしても幸せそうな寝顔してるわね」

 

「それだけ今が平和ということじゃ、そう今この瞬間の平和をのんびり感じてくれればよいのじゃ……」

 

「近々何かあるのね」

 

急に真剣な面持ちになるM1895にFALも釣られそう尋ねるとまだ噂段階だがなと前置きをし

 

「大規模作戦が近いらしい、こやつがここまで書類を纏めたのもそれを話した所為も無くはない。迂闊だったかもしれぬな、それだけの作戦となれば誰かが傷つくのを恐れ指揮官が無茶するなどと分かってたはずじゃ」

 

「……はぁ、ナガン、貴女は指揮官に厳しく接するくせに信頼してないのね」

 

「なんじゃと?」

 

「良い?指揮官はね、貴女が思ってるより強くなってるわよ。きっと勉強したりしてるのでしょうね、最近の作戦指示も的確になってるしいざとなったときの判断の速さも上がってる。不安になるのも分かるけどこの子の頑張りをもう少し信頼してあげてみたらどうかしら?」

 

ま、だからって夜遅くまでっていうのは頂けないけどと締めてからコーヒーを一口、一方そう言われたM1895はそうかと息を吐いてから

 

「そうじゃな、らしくもなかった。やれやれ歳かのう、若造に説教されるとはな」

 

「ふふ、若い子の意見も偶には良いでしょ?っとそろそろ昼休憩が終わるわね」

 

「おっと、もうそんな時間じゃったか。ほれ、起きよ指揮官」

 

「ふえっ?」

 

時計を見れば昼休憩の時間が終わりを告げる寸前でFALもコーヒーを飲みきり立ち上がる、M1895もコーヒーを飲みきり指揮官を揺さぶり起こす、起こされた指揮官は寝ぼけ眼で体を起こし一回伸びをしてから

 

「おはよう、んっん~よく寝たってFALちゃん!?」

 

「ふふ、おはよう指揮官、寝顔拝見させてもらったわ。それじゃ失礼するわね」

 

「うむ、また話でもしようではないか」

 

ええ、またの機会にね。その言葉を去り際に言ってから執務室から出ていく、指揮官は何を話してたのかと副官に聞くも秘密じゃの一点張りで更にさぁ午後の仕事始めるぞと言われれば従うしか無い、こうして昼休憩は終わりを告げたのだった




指揮官はみんなのマスコット

そろそろイベントっすね……完走できるといいけどウチの司令部

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