それいけポンコツ指揮官とM1895おばあちゃん!!   作:焔薙
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閉幕


うさぎ狩り作戦(仮) Session9

叫びと共に銃声が鳴り響く、遂に限界を超えたM1895がイントゥルーダーの眉間を撃ち抜いたのだ。先程までは烈火の如くな雰囲気を出していたM1895、だが今は身体を震えさせ何かを堪えているように見えるが表情はうつむいており見えない

 

「……」

 

「副官、悪いけどカリーナから通信が来てるから出てあげて」

 

「いやじゃ、指揮官の事じゃろ、聞きとうない」

 

「何を勘違いしていると言うか、思い違いをしているのか知らないけど、指揮官のことだと思うならばさっさと出て」

 

まるで子供を促すような口ぶりの【ST AR-15】にキッと睨みつけてから、通信機に手を当てて

 

「……わしじゃ」

 

《あ、副官、大丈夫ですか?声が落ち込んでいますが》

 

「お主はよく平気じゃな。指揮官が……」

 

かなり落ち込み、指揮官の事を呟くように言うM1895、そこでカリーナ気付く、あれもしかしてと、だが副官に限ってそんな馬鹿な話と思いつつ一応の確認のつもりで

 

《えっと、なんか指揮官さまが死んでるみたいな流れになってません?》

 

「は?いや、何を言っておるお主、え、まさか生きてるのか?」

 

《死んでませんからね!!??確かに先程まで大丈夫なのか本気で心配になりましたが生きてます、生きてますからね指揮官さまは!!》

 

思わず天を仰ぐAR-15、だが直ぐにM1895と指揮官の家族のような仲の良さ、そして作戦中の彼女はどこか状況を悪く考える癖が少しあり、さらにイントゥルーダーの自信に満ち溢れた煽りによって冷静な部分が殆どなかったあの状況を思い出してから仕方ないかと驚き固まるM1895を見つめ思う

 

「生きて、おるのか?」

 

《はい、今は術後の麻酔で寝ていますが少しすれば目覚めるだろうとペーシャちゃんも言ってます》

 

「術後じゃと?何かあったのか!?」

 

「はいはい、一々興奮してたら話が進まないから落ち着きましょうね、部隊長」

 

《いや、心配も確かだと思います。詳しくはペーシャちゃんが帰ってから話すとのことですので帰投準備をお願いします》

 

了解じゃと幾分か声には気が戻ったM1895が通信を切り周りを見てから唐突に頭を下げた

 

「すまぬ、イントゥルーダーの言葉を真に受け、部隊長、あまつさえ副官という立場でありながら我を忘れ、自暴自棄になるなどあってはならぬことじゃった!」

 

「第二部隊、戻り……えっと、反省会?」

 

「ちょっとねって、!?」

 

「え!?い、いきなりどうしたんですか!?」

 

「ああ!!彼女、彼女がそうですよ!!」

 

そこに丁度帰ってきた第二部隊にFALが振り向き答えそれから銃を構える、彼女の視線の先に居たのはノエルが倒したはずのエルフェルトの姿。だがよく見れば服装が違い銃を向けられ困惑する様子も見れそこで指揮官があれをダミーと呼んでいたことを思い出す

 

続けてノエルが反応を示して彼女が観測者と呼ばれる存在であることも判明してFALはゆっくりと銃を下ろして疲れたように溜息をつく

 

「つまり、貴女が本体って訳ね」

 

「はい、と言っても記憶に全然無いのですけど……」

 

「そうそう、詳しい説明は……ヘリに乗ってから通信で良い副官?」

 

「うむ、M1895から全部隊、帰投するのじゃ」

 

全員が全員、疲れた顔をしてその言葉に頷く、一人エルフェルトがどうしたのでしょうかと小首を傾げるが誰もここから一から説明する元気は残っているわけもなかった

 

そして場面が移り、無事全員帰投して医務室、治療が必要な者、特にVector達は治療で、カリーナは報告書を纏めると言って消え、その場には居ないので今居るのはM1895、ノエル、エルフェルト、PPSh-41、そして

 

「ぐぬぬ、ぬっと、よし、ほら動かせるよ」

 

「そこまで苦戦しておいて何言っておるのじゃ、しかしそうか、この程度で済んで良かったと考えるべきじゃな」

 

ベッドの上で上半身だけ起こして右手でピースサインを作る指揮官。だが見れば小刻みに震え腕全体にかなりの力が加わっているのが分かる。それを見てPPSh-41は申し訳ないと頭を下げて指揮官の症状を説明する

 

「恐らく、ですがあの瞬間、脳全体にかなりの負荷が掛かりそれが原因で一部血管が破裂、脳出血が確認できたので直ぐにオペをしました。ここは設備も人形も充実していたのであれ以上に悪化する前に処置はできましたが負荷と出血の影響は少なからず残ってしまい、それが右腕の麻痺になります……最善は尽くしたのですが」

 

「気にするな、それに動かせるところを見ればかなり軽いのじゃろ?」

 

「はい、半月ほどリハビリをすれば日常にも業務にも影響ないレベルにまでは回復します」

 

半月か、と四苦八苦右手を動かす指揮官を見つめそれでも生きてたことに再度安堵の息を吐く、同時にあそこまで取り乱した自分が急に恥ずかしくなってしまう、確かに最悪を予測したとは言えそれをそのまま増幅させて考えてしまったことにM1895は深く反省するのであった

 

「……それから副官、あとで少々お話が」

 

「分かった、時間を作っておく。さてノエル、エルフェルト少し良いか?」

 

M1895が声を掛ければ会話をしていた三人が彼女の方を見る、既にエルフェルトの事は説明済みで指揮官も彼女のことは普通に認識できている、聞けば彼女はどうやら人造生命体でありそれが理由だろうとM1895は考えている

 

「二人は直ぐにでも帰るか?ノエルは疲れているじゃろうし今日は休み、明日でもこちらとしては構わぬぞ」

 

「そう、ですね……ここと元の時代との時間の流れが分からない以上、下手に居るのは危険な気がします」

 

「私も、お使いの途中でしたので……」

 

二人がそう答えれば、そっかと少し寂しそうに指揮官が呟く、が二人は二人でやることがある以上引き止めるのは悪いのですぐに笑顔に戻り

 

「気をつけてね、二人共!私は今日は絶対安静で動けないからお見送りできないけど……」

 

「指揮官さんこそ、無理しないでくださいね。それにきっとまた会えますよ」

 

「私は何だかすぐに会えそうな気がしますね!」

 

やめろとM1895が本気で疲れた声で呟けば笑いに包まれる医務室、その後、護衛を伴ってノエルが発見された地点まで行き、彼女達は元の時代へと帰っていった、その際ノエルが変身したところを指揮官に見せた所、魔法少女!?とどこから仕入れたその単語というセリフを吐いたとか何とか

 

こうして、様々な傷跡を残しながらもこの不思議な出会いから始まった一連の作戦は閉幕となる。なったのだが実はまだ少しだけ語るべきことが存在した、ではカーテンコールと行くとしよう




凄まじく駆け足で畳んで本当に申し訳ない……後でもしないとこいつ長々とSession増やしそうだったので

PPSh-41
この基地の彼女は人間が居ないとなれば医者も居ないので外部から雇い入れた存在であり医療関連の面で異常なブーストが掛かっている。なので腕はかなりのものだが人間が指揮官とカリーナしか居ないこの基地では若干暇を持て余したりしている。因みにだが指揮官の事を詳細まで知っている数少ない存在

指揮官
流石に無事とはならず右腕、と言うより右手付近の軽度の麻痺が残る。半月ほどのリハビリで回復するけどね!え、あそこまで負荷と破裂からの脳出血でその程度で済むのかって?ほら、この世界きっと医療技術の発展も凄いんだよ多分

ナガンおばあちゃん
過去の母親の件があるので今回のはかなりトラウマを抉られて冷静な判断が全く出来ず、最悪の考えを暴走させてしまう

何か公式で大型イベが起きるたびに指揮官に何かしら付与されるけど、別に私は彼女を苛めたいわけではなく、何か物語がそういう方向に進んでしまうだけである、それだけは真実をはっきり伝えたかった

あ、次回でコラボイベ編終わります、長くなっても明日のページで終わらせます。そろそろ日常欠乏症が……


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