それいけポンコツ指揮官とM1895おばあちゃん!!   作:焔薙

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割りと大きな作戦とかだと当たり前のように夜勤勤務になるのがウチの指揮官


うさぎ狩り作戦(仮) Session4

作戦室、指揮官からの報告を聞いたノエルが居ても立っても居られない様子だったので彼女を連れてM1895が来れば、どうやらヘリアンとの通信が終了していたらしく、指揮官は今も工場跡地のホログラムマップを見つめてうーんと唸っている様子で入ってきた二人には気付いていない感じだった

 

「あ、副官って……え、その人を入れちゃって大丈夫なのですか?」

 

「わしが責任を持つ、指揮官、ノエルを連れてきたぞ」

 

「ん、ありがと。ごめん、早速なんだけどこの映像見てくれるかな」

 

カリーナに目配せをすれば彼女端末を操作して一枚の画像が映し出される、そこにはウサギ耳のカチューシャを付けて鉄血人形のような白い肌、薔薇をあしらっていると思われるが全てが黒いため判断がつかず、攻撃的なトゲが付いているウェディングドレスのような服に身をまとった女性

 

「これが新たに出現したハイエンドモデルの反応のやつか」

 

「うん、ヘリアンさんにも確認してもらったけどデータにはない存在、だからノエルさんが探してるのってこの人だと思ったんだけど」

 

違うかなと聞いてみれば、ノエルは画像を見てそれから口を開くのだがその声は何とも微妙な感じだった

 

「多分……この人だとは思います」

 

「『多分』?なんじゃ、なにか気になるところでもあったか」

 

「こんなに黒い服じゃなかったと思うんですよ、それに肌もここまで白くなかったですし」

 

あの一瞬だけですのでもしかしたら見間違えもあると思いますが、それでもこれはなんか違う気がします。だがノエルの目には希望が籠もっていた、口ではそう言ったが勘が告げている、彼女が観測者であると

 

だからこそ、出来ることならば直ぐにでも会いに行きたいが今の自分は保護されている身、勝手なことは出来ないと言い聞かせている、その表情を見た指揮官は再度ホログラムマップを見つめ、そして

 

「ノエルさん、やっぱり早めに元の時代に帰りたいよね」

 

「え、は、はい。待ってる人達も居ますから」

 

「だよね、実はね、ヘリアンさんにはさっきの偵察任務でイントゥルーダーに重傷を負わせたことを話したんだ」

 

ん?とノエルが首をかしげる、それが今の質問とどんな関係があるのかと、だが話を遮るわけにもいかないのでとりあえず黙って聞いてることにする

 

「それで工場跡地にはハイエンドモデルの反応が二つ、片方はイントゥルーダー間違いないならば攻めるには早いほうが良いかってヘリアンさんが言ったんだ」

 

「……ほう、そういうことか」

 

「え、えっと、つまり?」

 

まだ若干飲み込めないノエル、その反応を見てニコリと指揮官が笑い、M1895はニヤァっとイイ笑顔を浮かべる、それを見たカリーナはうわぁ、指揮官さまが副官から変な影響受け始めてますわとちょっとだけ彼女の将来が心配になった

 

「確定じゃないけど、今日にはまたヘリアンさんから通信が来てその時に今度はこの工場跡地の制圧任務が発令されると思うんだ」

 

「!!じゃ、じゃあ」

 

「へへへ、まぁ今日一日は体を休めてよ、私は……ちょっと作戦室から離れられそうにないけど」

 

指揮官はそう言うとまたホログラムマップに視線を移す、実を言うと今回のことで彼女はヘリアンに少しばかり無茶を言ってしまっており、今回早期に制圧任務を出してもらえる代わりに出されたのが制圧完了までの工場跡地の監視、ドローンでも良いのだがやはり夜間となると映像は見えにくくなり、昼間でも撃墜される危険性もある、だが彼女の『目』であればそれは関係ないため鉄血になにか動きが無いかを監視するには適任な存在である

 

なので今日は彼女は仮眠こそあるが一日中ホログラムマップとにらめっこ、恐らくだが食事も本当に少量で持ち前のごちそうさま理論で乗り切るつもりだろう、労基?そんなのこの世界には無いよ

 

「ナガン、ノエルさんの部屋はG36に頼んで用意してもらってる、それと食堂とかの案内はお願いするね」

 

「任せよ、お主も無理をするなよ……カリーナ、頼んだ」

 

「お任せあれ、何かあればすぐにでも止めますわ」

 

「本当に、私の所為でごめんなさい」

 

まさか自分が早く帰りたいと思ったことでこんな少女が一日中拘束され、あまつさえほぼ夜勤で仕事をすることになるとは思ってなかったノエルは罪悪感にかられながら頭を下げれば、返ってきたのはフフンという得意げに鼻を鳴らす音と

 

「大丈夫!こういうときこそ私は役立つからね、とにかく今日はゆっくりしてよ、明日はかなり忙しくなるからね」

 

笑顔でサムズアップを向け、それから見た目相応の無垢な笑顔の指揮官の姿。それからM1895がでは行くかと二人は作戦室を後にする、出てから少しの間は何も言わずに黙っていたが歩き出してから数分後、M1895から

 

「お主の心配も分かる、わしも少しばかりは心配ではあるからな」

 

「あんなに小さい娘に無茶させてしまうなんて思わなくて」

 

「……あれでも17じゃぞ?」

 

え?と固まるノエル、どう見たって150はない身長、細すぎる身体、無邪気な性格、それらを合わせると良くて11~2位かと彼女は思っていたのだがまさか自分とそんなに変わらないとは考えてもおらず。しかし同時に妙な親近感を感じた

 

思わず自分の身体を見る、それから指揮官の身体を思い出す、そしてある一点を重ねて、何故か視界が潤んだ、だがM1895からの言葉で別の意味で更に潤むことになる

 

「呵々、まぁ指揮官になる前は少々酷い扱いされてな、ペルシカ、あやつの後見人じゃがその人曰く発育不良だということじゃから普通の生活をしていれば年相応だったのだろう」

 

「うっ、うぅ……グス」

 

隣から聞こえた涙ぐむ声に見れば堪えられずに涙を流すノエルの姿、感受性豊かじゃなぁと思いつつハンカチを渡せば涙を拭ってなんとか落ち着こうとする、それから少しして

 

「……ハンカチありがとうございます、ふぅ、もう大丈夫です」

 

「お主が気に病むことではない、指揮官の言葉を借りれば間が悪かっただけじゃよ」

 

「間が悪かっただけって、強い娘ですね」

 

「まぁな、さて案内するぞ、広いから迷うなよ」

 

子供扱いしてます?と言われれば迷って半べそかいたのが居るからのうと返すM1895。一方作戦室では

 

「くちゅん!」

 

「指揮官さま!?冷えますか、暖房と温かい物と毛布とか持ってきましょうか?」

 

「ううん、大丈夫だよ……もう行動始めてる、カリンちゃん、ヘリアンさんにこの地区の基地に連絡してもらって、すぐに防衛線を築いてほしいって伝えて」

 

彼女のお蔭で一日だけとは言え民間人の被害は出ずに、そして翌日

 

「全部隊、そしてノエルさん、用意はいい?」

 

「はい!何時でもいけます!!」

 

うさぎ狩りが本格的に開始される




ノエルちゃんと指揮官の共通点?そりゃ45姉と似たような(鼻が折れる音

こういった一箇所の場所を長時間監視とかだと異常な強みを見せれる指揮官、食事は少量で済ませられるし過去に過労で倒れたけどかなり長時間無茶できるし、でも本当はやらせたくないのが基地の皆の気持ち、ヘリアンさんも仕方ないとは言え良心が痛い

PKP来ますね!陣形もいい感じですし62式もいい陣形ですし、こりゃマシンガン部隊が超強化も夢じゃないですね!!

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