それいけポンコツ指揮官とM1895おばあちゃん!!   作:焔薙

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指揮官の現状&飢婚者うさぎの再来


うさぎ狩り作戦(仮) SessionEX

ノエル、エルフェルトが元の時代に帰ったその日の夜、M1895はPPSh-41が居る医務室の診察室に来ていた

 

そこには二人の他にFMG-9も来ており三人が揃ったのを確認したPPSh-41が手元のキーボードを操作してモニターに二枚の電子カルテを写す、それは指揮官の脳を写しているのだが二枚目に写されたのをよく見れば血管でも神経でもない黒い線が彼女の脳の大体三割に広がっている

 

「今回、指揮官の手術をする時に取ったCTの写真です。こっちが術前、こちらが術後となります」

 

「小さいとは言え破裂してよくあの程度で済んでますねボス……ん、術後のCTって直ぐですよね?」

 

「はい、一応で術後すぐに」

 

「だとすれば可笑しいですよこれ、破裂した血管の治りが早すぎるっていうか自分で言ってて思ったんですけど破裂してて、あの程度ってのも可笑しくないですか?」

 

FMG-9の疑問にM1895もそうだなと言った感じに頷きPPSh-41の説明を待つ、彼女は真剣な瞳で二人を見据え、それからゆっくりと説明を再開する

 

「FMG-9さんの疑問もご尤もです、と言いますか私も驚いてます、それで答えがこの二枚目になります」

 

「この黒い線はなんじゃ?」

 

「これ、人工眼から伸ばされている物なんです、それが血管を修復、いえ、作り変えこのような形になってます。見ての通り三割が既にこれに置き換わっている状況です」

 

その言葉に二人の顔が驚愕に染まる、今の今まで彼女のその人工眼は対鉄血用に作られたものであり、こんな適合者を作り変えるような物騒極まりない物だとは思ってなかったとFMG-9は思いつつ口を開く

 

「副官、これ本当に唯の対鉄血用に人間が作った人工眼なんですか?明らかにヤバイやつですよこれ」

 

「まさか、同調と言う考えそのものが間違いじゃったのか?ペーシャ、ペルシカには報告したか?」

 

「既にしてあります、それからあの人の方でも情報収集を続けて見るらしいです」

 

因みにペルシカもこの報告にはかなり驚き、それから若干苛ついた表情になったらしい、彼女からは月一で脳のCT、それと戦闘指揮で目を使った場合も行い、その結果を送ってくれとも言われたとPPSh-41は続けてから次にFMG-9から

 

「それに関しては私も参戦してますっと、では私の方からも、あれからボスの目を調査した所、プロテクトが更に強固になったことを確認しました、恐らくは今回のウィルス騒動で学習、自己強化をしたものと思われます」

 

「聞けば聞くほど、この目が本当にわしらが知る目的で作られたのか酷く疑問に思う内容じゃな……」

 

「ですね、これが人が人に行ったと考えると」

 

「反吐が出そうですよ、あとこれは確証ではなく、私の推測になりますがこの学習という点で一つ、今回の作戦でスリープ状態のコアには反応しないと言う欠点が浮上しましたがこれも消えたものと考えられます、もしかしたらこっちはボスの意思で機能が拡張した恐れがあります」

 

つまり今後もボスが強く思ってしまえば目が勝手に答えそれで今回の様に脳に負荷をかけてしまう危険性が生まれました。と締める、が三人から出たのは深い溜息、正直に言えばこうやって情報を共有したからと言ってなにか対策が浮かぶわけではないのだ、一応知っておけば指揮官の様子がおかしかったら直ぐに疑いをかけ行動できるが

 

「イントゥルーダーからの攻撃は今後も警戒はしておきます、が私でどこまで奴とやれるかは……」

 

「私の方でも指揮官の容態は逐一記録しておきます、しばらくはリハビリで通ってもらいますし」

 

「うむ、皆、頼んだ。わしの方でも異常が見れたらすぐにでもお主らに知らせよう、では解散で良いな?」

 

こうして、その日の密談は終りとなる、実りこそないが今後もこの三人と時々ペルシカを交えた密談は行われるだろう。

 

さて、続けてあの別れから数日が経った日、まだ右手は動かしにくい指揮官だが業務をサボる訳にはいかないと今日も今日とて執務室にM1895と共に向かっていた、その間もしきりに右手を動かして調子を確認するがまだまだその動きは堅い

 

「して、どうじゃ手の方は」

 

「まぁだ動かしづらい、すぐに良くなるわけじゃないから仕方ないんだけど」

 

「無理するなよ?キツいようならばお主に回すのは判子を押すだけの書類にするが」

 

「大丈夫、これも立派なリハビリ何だから、さぁて今日も頑張ろうか!」

 

扉のドアノブに左手を掛けガチャと開け放てばいつもの執務室、とウサ耳が付いたベールを頭に載せたピンクのウェディングドレスの女性がそれは凄くいい笑顔で出迎える

 

「あ、指揮官!!私ですよ覚えてますか!?え、あっ、待ってくだs」

 

ガチャンと勢い良く指揮官が扉を締める、それからM1895の方を見れば彼女はありえないものを見たという顔をしていた、なるほど自分も今はそんな顔してるんだろうなと思いつつもう一度扉を開ければ、今度は先に手が扉を押さえ向こうから開け放たれる

 

「何で閉まるんですか!!」

 

「何で居るんですか!!!???」

 

「嘘じゃろ……嘘じゃろぉ……」

 

混乱に混乱を重ねた執務室が落ち着きを取り戻すのは彼女を探していたカリーナが来る頃だった、今はカリーナとウサ耳のウェディングドレスの女性、もとい帰ったはずの【エルフェルト】をソファに座らせM1895と指揮官はそれぞれ自席に座りコーヒーを飲んでいた

 

「いや、まぁ、その説明してもよろしいでしょうか指揮官さま、副官さん」

 

「えっと、お願い」

 

「運命で「黙っておれ」あ、はい」

 

そしてカリーナから語られた。彼女は当たり前だが偽物、鉄血がダミーとして人形を作った際のデータがあの工場に残っておりそれをグリフィンが回収、I.O.P.社にデータを流し一部性能は劣るが作成に成功、それが作戦を成功させたこの基地に送られてきたのだが、そこでFMG-9がエルフェルト本人が眠らされていたカプセルにあった記憶データを試しに人形にインストールした所

 

「何故か元の世界の私と連動しちゃったみたいで、あ、でももう独立しているのであるのは別れるまでの記憶ですよ、今本物が何してるとかの記憶の共有はできません!」

 

「……なぁ、今日はもう開店休業にするのじゃ、わしはもう疲れた」

 

「副官さん、それは流石に駄目かと」

 

「そうだよ、じゃあこれからも宜しくねエルフェルトさん」

 

「はい、エルフェルト=ヴァレンタイン、指揮官のため、未来の旦那様の為、不適格の人形どもを殲滅します!!」

 

こうして、別世界の住人、エルフェルトがこの基地に加わった、因みにその週の休みではM1895の飲酒量が何時もより二倍近く増えたらしい




指揮官の現状、つまりどういうことだってばよ
最終兵器彼女状態、段々機械に侵食されていくあの感じ、多分その内テイルズオブシンフォニアのコレットちゃんみたいな症状も出るかもしれないけどそこまで行くとほのぼの詐欺言われそうだから悩んでる

エルフェルトさん
やっちゃった!(テヘペロ)いや、ノエルさんは難しいけどエルフェルトさんならこの理論で行けるんじゃないかと思ったんですよ、なのでこの世界線はこの理論でエルフェルトさん続投です

以上を持ちましたコラボイベ編の終わりとなります。長かったね……明日は五人目のAR小隊出そうかね?

どんどん後付で目の設定とか付けたら人物資料が息してないと言うね

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