それいけポンコツ指揮官とM1895おばあちゃん!! 作:鮪薙
私の判断が遅かったが故に、彼女【OTs-12】はそう思わざる負えなかった。だがそれは間違いだろう、彼女がいかに早い判断を下そうが、彼女達のその行動を止めようと、結末は今目の前に広がっている光景に収束してしまっただろう
だがそれでも彼女は後悔するしか無かった、その未知の存在を甘く見すぎたと、仲間たちが簡単にやられるはずないと信頼していた。だが現実は彼女をあざ笑うがごとく仲間たちはその存在を前に屈した、何よりこれはそれだけが引き起こしたのではない
「……なぜ、何故このようなことを、一〇〇式!!」
「みんなに、この子の良さを知ってもらいたかったんです。それにほら皆、幸せな顔してるじゃないですか」
生真面目で融通は若干効かないしポンコツ疑惑まで持ち合わせているが仲間意識は非常に高かったはずの一〇〇式の裏切り、それによって彼女は今の窮地に立たされていた。OTs-12にとって一〇〇式の裏切りはあまりにも予想外だった、だがそもそも考えてみればこの場に招待するまでの彼女は何処かおかしかった、妙にそわそわしていたとも感じれる、そこまで考えクソっと内心で舌打ちする、やはり自分の不手際ではないかと
真剣な顔で場を見渡す、が逃げ場なんてものはこの部屋に入ったときから既にない、がここで粘っても仲間たちと同じ末路を辿るだけなのは分かりきっている。そんな焦りを感じたのか一〇〇式は中々見せない穏やかなほほ笑みを浮かべながら両手を広げ誘うように口を開く
「さぁ、ティスさんもこちら側に来ましょうよ、怖くなんかないですから」
「駄目よ、それに囚われたらそいつらみたいになってしまうわ。私までそうなってしまっては誰が収集をつけるというの」
「いいと思うよ~ティス、ほら今日休日だし」
囚われた一人UMP45がダル~ンとした声で誘う、その声が今の彼女には麻薬のように脳内に染み渡る、が直ぐに頭を振り意識を何とか保つ
だがやはり長くは持たなそうだとOTs-12は改めて劣勢であることを理解する、何か、何か打開策はないかとそれに囚われた三人に視界を飛ばす、が全員はっきり言って役に立つとは思わなかったし下手すれば逆に引き込まれると判断する
(そもそもG11と指揮官なんて既に寝に入ってますよねこれ!?)
一瞬、思考がツッコミに逸れたその本当に一瞬で気付けば背後に先程まで囚われていたはずのUMP45がそこに居た、抜け出せましたかと喜ぼうとしたのも束の間、肩をガッチリと掴まれる
「よ、45?」
「ほ~ら、変な意地張ってないでさ~、一緒にだらけようよ」
「はい、そこに座ってください、大丈夫、すぐにハマりますから」
「ぐ、クソ、しかし私は決して屈しませんから、覚悟しておいてくださいよ……!!」
背後と肩をUMP45に、両手を一〇〇式に押さえられれば抵抗虚しく、その存在……いい加減ネタバレするなら【炬燵】に座らせられる、そして始めこそ強気だったOTs-12だったが入ってから数分とすればそこに居たのは顔を緩ませリラックスしているOTs-12の姿、ああは言ったが入ってみればあっさりと陥落したのであった。因みに寝に入っていた指揮官は流石に風邪を引きかねないので起こされた
「こんなの勝てるわけないじゃないですか」
「だよね~、この半纏ってのも何かいいよね、これって買ったの?」
「いいえ、私が作りました!」
指揮官からの質問にフンスと胸を張り答える一〇〇式、このご時世【日本】の物となると現物は売りに出されても妙に高かったりするのでだったら作りますという精神で大体が一〇〇式の手によって制作されている、そして面白がってP38も手伝いので割りとクオリティーは高い
「最近、急激に冷え込み始めましたしと炬燵を用意してみて正解でしたね、ですが炬燵で温まりながら食べるアイスというのもとてもとても魅力的なのです」
「あ、悪魔な組み合わせ……!!一〇〇式、貴女何時からそんな悪い子に」
「45、楽しんでません?」
「アイス!寒い日に食べるのもいいんだよね~、あ、おばあちゃんには内緒だよ」
勿論よ、此処に居る全員共犯者よとUMP45が悪い顔で笑う、今日の彼女はかなりノリノリだ。では少々お待ちくださいと一〇〇式が備え付けられた冷蔵庫を開け取り出したのはミルクアイス、だがそれはいつも見るのではなく明らかに手作りのものだった
「む、一〇〇式、それも貴女が?」
「いいえ、これはG36さんです。何でもF小隊の方々から牛乳が送られてきたのでアイスにしてみたらしいです」
「あ~、聞いたことある、なんか基地の近くに牧場があるんだっけ。平和だよね~」
「鉄血の出現も極端に少ない地区らしいわね。ほら、G11起きなさい、アイス食べるわよ」
「むぅ、え、アイス?食べる」
覚醒早いなぁとOTs-12は思いつつ、配られたアイスを一口、フワッと広がるミルクの風味と下いっぱいに広がるくどくない甘さとアイスの冷たさ、だがそれは炬燵の暖かさでいい感じに相殺されあ、これは駄目なやつだわと確信する
見ればG11と指揮官は当たり前のようにほっぺが本当に落ちるのではないかというくらいに緩ませ、珍しいことにUMP45もはぁ~、これは駄目、魔物だわこれと感想を述べつつダル~ンとテーブルに顔を置く
そしてそれを見て満足気に頷く一〇〇式も炬燵とアイスという組み合わせに自分ですら撃沈し全員が息を合わせたかのように幸せな溜息をつく
「あ、無くなっちゃった」
「はぁ、これは他の皆にも教えないといけないわね……手始めに9ね」
「9Aちゃんとかグローザとかも嵌りそうじゃない?」
「有り得ますね、そして最後は副官が理想でしょうか」
「ですね、目指せ司令部皆の炬燵堕ち」
「ほ~、それは面白そうな事を考えておるのう」
場が凍った、また寝落ちしたG11を除き全員が声の方を見ればそれはそれはいい笑顔で腕を組んで彼女達を見ているM1895の姿、尚、今の時間、22時である。そしてそんな時間にこの四人は炬燵でアイスを食べていたのである
後はまぁ語る必要もないだろう、だがその後も炬燵は片付けられず時間を考え利用するようにと言われ、稀にM1895がお茶をすすりながら指揮官といる姿があり彼女も嵌った模様だった
前半の茶番は書いてて楽しかった。炬燵はヤバイよね、あれは良くない、気を抜けば数瞬で寝落ちできる
PKP狙いで建造するよ!M1918が来たよ、違う!!!!嬉しいけど!!!