それいけポンコツ指揮官とM1895おばあちゃん!!   作:鮪薙

129 / 794
カメラで切り取るは何気ない日常


シャッターチャンスは結構ある

何時もはFMG-9しか居ない広報室、そこに今日は珍しいお客様が来ていた。どれも興味深いのか手を触れないようにしつつ邪魔にならない程度にちょこちょこ色々と見て回るのは我らが指揮官、端的に暇だったから足を踏み入れたこと無い此処に来たのだが、FMG-9としてはいい塩梅に暇つぶしになるので丁度良かったりもする

 

あれは何、これは?と聞いてはそれを答えるというやり取りをしていると指揮官がとある箇所でピタッと止まり見つめ続ける、FMG-9がその場所に何があったっけなぁと考えていると彼女の方から

 

「ねぇ、これってカメラ?レンズが2つあるけど」

 

「ああ、倉庫から出てきて貰ったカメラを保存してある場所でしたね。レンズが2つというと二眼レフカメラですか、長方形の箱みたいなやつですよね」

 

「うん、でもFMG-9が使ってるのじゃないよねこれ」

 

ええ、私は普通の一眼レフ使っちゃってますからねと棚を開けてそれを取り出し興味津々な指揮官にでは簡単にと説明を始める、形は言う通りピンク色の長方形の箱、正面には上下に並んだ二つのレンズとシャッターとモードチェンジ、カメラ左にはフィルムを巻き上げるギア、右にはフラッシュと接続するアダプタ、また材質はプラスチックなのでかなり軽いので持ち運びは楽である、他にもファインダーの説明とかがあるがその前に一旦区切る。一度に説明すると指揮官がオーバーフローを引き起こす可能性があるからだ

 

だがそんな心配を他所に指揮官はケロッとした顔で説明を聞いており、寧ろ向こうから撮り方やらを聞かせて欲しいとせがまれるほどだった、と言うよりこれはとFMG-9は気付いた。このカメラで写真を撮りたいんだなと、ならばここで指揮官をこちらの沼に引き入れるチャンスだとばかりに、ではと説明を再開する。そして気付けば実演のレクチャーも交えた説明を終えればそこには説明に使われ指揮官が興味を持った二眼レフカメラを首から下げ最初の被写体としてFMG-9を撮ろうとしている姿、まだ慣れていないので少々手こずりつつシャッターを切ればカシャと言う小気味よい音が響く

 

「流石に一枚だけで現像は勿体無いので折角ですし一緒に基地を回って色々と撮ってみましょうか」

 

「うん!へへへ、楽しみだね」

 

可愛いなこの野郎と内心で思いつつ自身も一眼レフを首から下げ広報室を出る、二人はとりあえず向かったのは食堂、カフェや中庭でも良かったのだが行けばフィルムが予備含め全て持っていかれそうな気がしたFMG-9は比較的落ち着いて撮れそうな此処をチョイス、来て早々に指揮官が発見したのは丁度昼食を食べていたG36とG36C、二人も指揮官とFMG-9に気付き、そして首に下げているカメラを見て

 

「あ、こんにちは指揮官。ふふ、今日はカメラで撮影ですか?」

 

「お嬢様のカメラは、あまり見たことありませんね」

 

「こんにちは二人共、FMG-9から借りてるんだ、二眼レフカメラ」

 

「凄いですよボス、直ぐに吸収してもう結構撮れるようになってますからね」

 

あら、でしたら私とG36お姉さんを撮ってもらってもいいですか?とG36Cが遠慮気味に尋ねれば、指揮官は任せて!とカメラを腰辺りに手で固定して上ブタを開いて覗き込む、それから調整を施してから

 

「行くよ~」

 

「け、結構恥ずかしいですね……」

 

「姉さん、笑顔笑顔」

 

カシャ、とシャッター音が響く、流石に出来栄えは現像するまでわからないが指揮官本人としては上手く言ったと信じている、それはFMG-9も同じでかなり落ち着いて撮ってた指揮官の姿にもしかしたらこういう事に向いてるのかもしれませんねとカメラ仲間が増えた気がして少し嬉しくなった

 

その後も食堂に居た他の面々も撮影してから現像したら見せるよと言って食堂を後にする、余程楽しいようで何時もに増して笑顔が輝いている指揮官とそれを見て教えてよかったと思うFMG-9のコンビはその後も基地の各所を巡る。カフェに行けばスプリングフィールドと偶々揃っていたAR小隊を、中庭に行けばまだ積もっている雪で遊ぶP7、ステアー、スコーピオン達や誰かが作った雪像、雪だるま、かまくらを、救護室を電撃訪問しては油断していたWA2000、保護された猫や犬、パグ助達をフィルムに収めていく(尚、大福は彼女達が入ってきた瞬間に逃亡、FMG-9のカメラでもブレた姿しか撮影できなかった)

 

休憩室に向かえば炬燵で動く気ゼロのG11と雑談に花を咲かせていた一〇〇式と64式自を撮影して、気付けばフィルムの残数も少なくなってきていた

 

「結構撮ったね~」

 

「すっかりハマりましたねボス?」

 

「うん、思ったより凄く面白い、SASSみたいに絵を描けないからこうして写真で思い出を残せるって凄く良いね」

 

「よろしかったら、その二眼レフカメラ差し上げますよ、私は使わないものですし、広報室に来ていただければフィルムも現像もしますよ」

 

「え、良いの?へへ、ありがとう、大事にするね!」

 

貰うという行為には何時もであればちょっと悩む素振りを見せる指揮官だが今回は余程気に入ったようで本当に大事そうに手に持ち笑顔でお礼を言う、そこで前から今回中々見かけず今回は撮れないかもと思っていた人物が二人やってくる

 

「あ、おばあちゃん、それにPPK!」

 

「む?指揮官とFMG-9とは珍しい組み合わせじゃな」

 

「そうですね、休日にボスと二人というのはもしかしたら始めてもありますね」

 

「指揮官、それはカメラでしょうか?」

 

自然と会話を始めたPPKにFMG-9は驚愕する、あの食堂の騒ぎでは倒れたのにもう会話できるのかというかと素直に思ったことを口にしそうになり飲み込む

 

「(距離近くないですか!?)ふ、副官、あれで二人まだ答えてないんですか?」

 

「不思議じゃろ、わしもそう思う、してあやつがどうしてカメラを?」

 

M1895からの質問にここまでの経緯を話せばなるほどのうと納得する、それから

 

「指揮官、一枚頼めるか?」

 

「喜んで、PPKも撮るね」

 

「ええ、お願いしますわ」

 

三人が撮影を始める中、FMG-9はそっと側面に回り三人の顔が見える場所まで動いてから、カメラを構える。レンズ越しに見えるのはそれぞれの笑顔、それを見て彼女はこの平和が何時までも、そしてこの写真を見て笑いながら昔話が出来るようにと願いを込め指を動かし、小気味よいシャッター音、この時の写真は今も広報室の彼女の机の上に飾られている、その隣には指揮官が最初に撮った時の自分の写真を添えて




フィルムカメラってなんかこう良いですよね、デジカメも好きですけどこっちはこっちで好きです

因みになんで二眼レフカメラでピンク色なのは頭の中を通りすがりの仮面ライダーが通ったからです(カメンライド
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。