それいけポンコツ指揮官とM1895おばあちゃん!!   作:焔薙

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クリスマス・イブ前だけどネタなんて浮かばなかったよ


今日の警邏

「街もいよいよクリスマスって感じね、トンプソン」

 

「ああ、そこら中に浮かれた奴らがウジャウジャいるな、いや、それを言ったらうちのボスもか?」

 

コルトSAAとトンプソンは現在、例の如く緊急で入った警邏の任務で街に来ていた、コルトSAAの言葉通り、前々から準備はされいただろう街はクリスマス仕様に彩られていた、まぁまだ二日前なので少々気が早いといういきもしないではないが

 

そして、トンプソンの言葉もまたその通りであった、特に若い男女がその傾向が強くみられる、まぁ犯罪さえ起こさなければ、または巻き込まれなければ比較的どうでもいいがと思っているが

 

「ところがどっこい、指揮官はイブをそこまで楽しみにしていないのよ」

 

「何だって?そりゃどういう事だい」

 

驚くトンプソン、彼女からしてみればイブもクリスマスも楽しいイベントであり、それを全身全霊で楽しむのが指揮官だというのが頭の中であったのに、イブは楽しみにしていないと言うのは寝耳に水もいい所だった

 

コルトSAAも当初は聞いた時はトンプソンのように驚いたが詳細を聞いて、何とも指揮官らしいなぁと思ってしまったのでトンプソンにも聞いたとおりに説明を施す

 

「どうやらVectorがサンタクロースの説明をしたのだけれど、言い方がどストレート過ぎて指揮官が怯えちゃったんだって」

 

「言い方がどストレート?」

 

「誰にも気付かれずに深夜に部屋に侵入してプレゼントをおいて去っていくお爺さん」

 

「……いや、言い方ってのがあるだろうよ」

 

トンプソンの呆れが混ざった反応に先程買ったコーラを飲みながら私もそう思うとコルトSAAは静かにうなずく、お蔭で今も指揮官は資料室でサンタクロースについての文献を読み漁っている、因みにだが彼女はそれだけではなく、恋についてだとかを学ぶために少女漫画や恋愛小説に手を出している、そうなって経緯は指揮官が偶々ネゲブに聞いたのが始まりだった

 

「スペシャリストの私に任せるといいわ!恋?本を読みなさい!」

 

(今思い出してもあれはアドバイスじゃなくて逃げよね)

 

まぁ、自分じゃわからないからそういう対応にしたのでしょうけどと納得しつつ、唐突に目を鋭くし、トンプソンを軽く小突く

 

「いたっ、何だって……ああ、なるほど。こちらトンプソン、グリズリー、聞こえるかい?」

 

《こちらグリズリー、何かあった?》

 

「宝石店に隠してるけど武装した集団、まだだが、直ぐに動くなありゃ……動き出したら捕らえるけど、逃した場合は宜しく」

 

《了解了解、今から私とKS-23で万が一に備える》

 

あいよ、通信を切りコルトSAAを見れば、既にターゲットの集団を何時でも追い立てられる位置でホルスターの愛銃に手を掛けていた

 

トンプソンもそれを確認してから人混みに紛れ、帽子を少々深く被り出来るだけ近づく、集団のリーダー格が手で何かを指示すればゾロゾロと周りが見ても違和感がないように動き出す

 

(手馴れ、何回か繰り返してるのか?)

 

《こちらM1ガーランド、グリズリーの指示で配置に付きました》

 

「それはありがたいね、トンプソン予定変えよう。もう動くよ」

 

「現行犯じゃなくていいのかい?」

 

「すぐに現行犯になるよ……Lady」

 

顔を見なくてもニヤリと笑ってるのがよく分かる声にやれやれと思いつつも分かりやすいのは非常にいいのでこちらも口が自然と歪む、だが同時に折角のクリスマスの雰囲気をぶち壊すことをするのでそれは申し訳ないと思ったりもしていた

 

「聞いての通りだM1ガーランド、逃げ出したコバエは頼んだよ」

 

《Roger、怪我はしないように》

 

「分かってらぁ、ボスに怪我しましたなんて報告はクリスマス・イブ前にはしたくないからな」

 

M1ガーランドの真面目な心配に軽口で返したそのタイミングでリーダー格の周りに居た連中が勢い良く宝石店の扉を蹴破った瞬間、コルトSAAがホルスターから銃を抜いて上空へ二発発砲する

 

無論、そんな事をすれば周りは何が起きたのかと彼女を見る、だがそれはつまり宝石店の集団にも注目が行くわけで

 

「ちっ!」

 

「と言う訳だから、怪我したくないやつは離れてな!!(【フォースシールド】)」

 

強盗集団は自身達の計画が一瞬で破綻したのを悟り、せめて捕まるまいと銃を構える。それを確認したトンプソンは叫びながら、スキルを発動し自身に透明の装甲を纏い突撃を開始

 

それに合わせ、コルトSAAとM1ガーランドが銃撃、コルトSAAが得物を、M1ガーランドが逃げ出そうとする者の足を的確に撃ち抜いていく、そうなれば後は突撃して肉弾戦で暴れるトンプソンの独壇場でありグリズリーとKS-23が一応の応援で来る頃には彼女達が確認できた人数はお縄になってる場面だった

 

「んだよ、終わってるじゃないか」

 

「まぁでも一応周辺見ておこうか、残党とか実は用意してた後釜がとかあり得るし」

 

残念がるKS-23に軽く笑いながらグリズリーがそう告げ、二人はそれぞれ分かれ周囲のパトロールを開始、M1ガーランドもそれに伴い屋上からの監視を強化し、何故か屋上から屋根へ、屋根から屋根へと移動を始める

 

その予想外の移動の方法にトンプソンがサングラスがずれているのも気付かないほど呆れ、それからポツリと

 

「……ニンジャかありゃ」

 

「最近M1ガーランドってアメコミとかヒーロー物とか読んでるって聞いたけど実践しちゃうとはね」

 

何を読んだんだアイツは……、ヒョイヒョイと移動してはスコープで周囲を探るM1ガーランドに自然と民衆の注目は集まり、気付けば街は割と盛り上がった。それを知った当の本人は

 

「え、いや、恥ずかしいですね……」

 

と顔を赤くしながらも警邏の時は結局せがまれ、同じことをしている彼女であった




スペシャリストネゲブちゃん、聞かれるも分からなくて困って本にぶん投げた模様。M1ガーランドちゃん、なにか目覚める

残業するとドッタンバッタンが更新できないから辛い、ネタはある、あっちはまだ出てくる

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