それいけポンコツ指揮官とM1895おばあちゃん!! 作:鮪薙
この日を遂に迎えてしまった、指揮官は朝起きたその時から非常に憂鬱な一日を感じ取っていた。だが今日は業務は普通にあるので淡々とこなし、夜、クリスマスパーティーとして食堂には豪華な料理が並んでおり指揮官もそれを食べている
クリスマス・イブ、街はイルミネーションで彩られ、人々は楽しげに笑い、そして夜には素敵な食事を食べて、寝静まった深夜には……サンタクロースがプレゼントを置きに現れる、一応資料室やVector以外からも話を聞いて流石の指揮官もあれはVectorの言い回しが悪意だったことには気付いた
気付いたが、彼女は妙な所で変な頭の回し方をしてしまう人物であり、今回もそれが悪い方向へと向かった。彼女はモグモグとターキーを食べながら
(火の無い所に煙は立たない、悪い子は攫われると言うのはジョークだったかもしれないけど昔からそういった文献があるならばもしかして存在したのでは?)
真面目にその可能性を信じていた、しかしそうなると何故バレないのか、そこで彼女は閃く
来るのは深夜、子供のいる家庭の子供が寝ている所、つまりどうあっても音が出て家族にはバレるはず、しかしバレないというのは
(まさか、家族はそれを公認している?つまりプレゼントを置かれれば良い子だった。攫われていれば悪い子だったから仕方ないと言う考えだったのが当時だったのでは?)
「……指揮官、何をそんな真面目な顔して悩んでいるのじゃ。ほれ、ケーキは食わぬのか?」
「あ、食べる」
何時もであればテンション振り切れんばかりの指揮官が妙に大人しいことに気付いたM1895が気を利かせケーキが乗った皿を彼女に渡せば受け取り食べ……感想が来ない
「お主、まさかだとは思うがまだサンタクロースに恐怖しておるのか」
「ぐっ、だって……資料がある以上、本当に居たか、それに値する何かが居たのは確かじゃん」
声が震えていた、Vectorの奴めと思わずにはいられなかった、そのVectorは現在食堂には居ない、何処に居るかも不明なのでどうすることが出来ないので彼女のことは一旦置いておきM1895は指揮官をどう説得するかに思考を回す
だが面倒くさくなったので手っ取り早い方法を取ることに
「……わしと一緒に寝るか?」
「え?」
「だから、今日は添い寝してやると言っておるのじゃ、それならばお主も安心できるじゃろ。何かあったらわしが起こすなりする、それでどうじゃ」
返答は即決だった。なんかもう泣き付かれる勢いでありがとうと言われ、サンタクロースが不憫に思ったとか、と言う訳でM1895の自室、既に二人は同じベッドに入って既に指揮官は安心した様子で寝息を立てていた
「やれやれ、もしやわしと寝たかったからあんなこと言ってたのではなかろうな」
そんな訳無いかと微笑み、そっと頭を撫で、起こさないように上半身を起こし窓から夜空を見上げる
特に特別なことも無い空だが、こうやって見てみると何か違って見えるのも不思議だと思っていると突如彼女の通信機にFMG-9の慌てた声で状況が一変する
《ふ、副官!!対空レーダーに感ですって何だこの速度!?》
「落ち着け、対空レーダーじゃと?鉄血か、いや、奴らが飛行型ユニットを作成したとは聞いたこと無いが」
《そもそもマッハで飛ぶ飛行兵器なんて造られた日には私達は既に敗北してますよ、いやいやなんだこれ、しかもこの基地に向かってる!?》
そのセリフにM1895は急いでベッドから降りて、格好を整えながら新たな人物に通信をつなげる
「57、聞いてるな。上空を警戒、少しでもなにか見えたら報告するのじゃ」
《了解!》
《そもそも目視できるか怪しいですよこの速度!もう見えるなら目視できる距離です、10時の方角!!》
「どうじゃ?」
《駄目、影も何も……え、なに、あれ》
突如、困惑の声を上げるFive-seveN、それはありえないものを見たという声であり同時に見惚れているようにも取れる感じにM1895は聞こえた
「報告するのじゃ、何が見えた」
《に、じ?え、オーロラじゃない、間違いなくあれは虹よ、それに見えたって何あれ、羊?》
《虹ぃ!?それに、羊ってなんですか、羊が空飛んでるとでも言うんですか!?》
《飛んでるから困惑してるのよ!!》
「落ち着け二人共(虹に羊?なんじゃそれ、訳わからんぞ)」
Five-seveNの報告に冷静な素振りを出しつつ頭の中では混乱の真っ只中、鉄血の新手か、それとも他のなにかか、もしくはグリフィンの悪巫山戯人形かとありもしないことすら可能性に入れるほどに混乱していた
がこの混乱の事態はすぐに収まった、と言うのも
《報告、えっと、その羊、基地上空を去っていったわ》
《レーダーでも確認、何だったんですかあれ……》
「分からぬ、とにかく警戒は続けてくれ。何かあり次第報告を頼む、以上じゃ」
だがこの後、特に何かあるわけでもなく無事に朝を迎える基地、軽く仮眠をとった程度のM1895だったがとりあえず何事もなく息を吐いているとモゾモゾと指揮官が起きてくる
「おはよう、指揮官。よく眠れたか?」
「うん、おはよう、おばあちゃん……へへ、いい夢見れた」
「ほう、何を見たのじゃ」
何気なく聞いたそれ、だが返ってきた答えにまさか頭を抱えることになるとは夢にも思わなかった
「サンタさんに会ったんだよ、確か羊に乗ってた褐色の女の人だったよ、声は9によく似てたよ」
「……なんじゃと?」
「あと、その後ろにサンバ踊ってるサンタさんもいた」
「わけが、分からぬ」
サンタさんはいい人、だから安心してくれって言われたけどあれなら確かに安心だね、でもお爺さんじゃなかったよ?と指揮官は小首を傾げているがM1895には耳に届いていない、強いて言うならば
「とりあえず、サンタの誤解が解けたのならば、いいか」
「うん、なんか悲しまれたら申し訳なく思っちゃったからね」
こうして、クリスマス・イブの騒動は幕を閉じる。そして、今日は
「では参りましょうか、指揮官」
「宜しくねPPK」
PPKが覚悟を決めた日、あの言葉に返事をすると決めた日、クリスマスが始まる
羊に乗ってた褐色の女の人で声は9によく似てたサンタさん
サンバ踊ってるサンタさん
某所のスミス兄貴がやってるラジオで閃いた、サンタの誤解解くなら彼女達超適任やんって。え?時空と作品が違うしそもそもコラボすらしてない?その辺りはほら、うん、ごめんネタがね。浮かばなかったんだ……
(ネタをパクって)本当にすみませんでしたぁぁぁぁぁぁ!!!