それいけポンコツ指揮官とM1895おばあちゃん!!   作:焔薙

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尚、PPKの緊張は限界に達する


まぁちょいと話したいだけじゃ

結論から言おう、前回あの引きから指揮官を押し倒すまで行ったのだが。指揮官は知識としてそういう行為も知っていていざされると思った瞬間、緊張がピークに達し目を回し始め、PPKはPPKで勢いでそこまで行っておきながらヘタれた

 

(あわわ……うぅ、あ、うわわわ)

 

(こ、ここから……しし、指揮官ををを!!!???)

 

という各自の脳内パニックを見ての通り、詰まる所、何も起きなかった。その後、冷静になった二人は添い寝で留まることになり翌日、起きた二人は昨晩のことを思い出し互いに顔を赤らめつつ見つめ合う

 

「お、おはようございます、指揮官」

 

「おはよう、PPK、昨日はその……へへ」

 

だがあの告白は嘘ではない。それを確認するように自然と唇が重なる、何故かこれは恥ずかしくもないらしい、まぁ他人が見ていたら話は変わるが

 

それから指揮官は着替え、今日は業務なので早く朝ご飯食べに行こうかと二人で手を繋いで部屋を出て食堂に向かう、そう『二人で』『手を繋いで』しかもPPKは宿舎に戻らなかったので必然と彼女は指揮官の部屋に居たということになるので

 

「む?お、PPKにゃ、お前昨日は何処に……あっ、ふーん、いや無粋だったにゃ」

 

「待ってくださいまし?え、あれ、皆様どうして私達を見てそんな微笑んでいるのですか!?」

 

手を繋いでやってきた二人を見て全てを察したIDWは優しい目でPPKを見てからウンウンと頷き自身の朝ごはんを食べ始める

 

他の面々も似たような感じな反応で二人を見てから朝食を食べ始める、その反応にPPKは弁明しようにも誰にどう弁明すべきなのかが分からず、指揮官はそもそもそこまで考えが行ってない

 

そこに現れるは指揮官に様々な事を仕込んだFive-seveN、彼女は意味ありげな笑みを浮かべながらPPKに近付き

 

「昨夜はお楽しみだったようね」

 

「ぶっ!?し、してませんわ!!」

 

「え、しなかったの!!??」

 

何故驚かれる、PPKはその時本気で思っていたが後に彼女にあのセリフなど全てを仕込んだのが彼女だと知り怒りの彼女らしからぬドロップキックが炸裂したのは余談だ。とまぁそんな感じに色々騒がしく始まった一日、何時ものように業務をこなしつつ小休憩に休憩所で一休みしていると

 

「隣、よいか?」

 

「あ、副官。ええ、大丈夫ですわ」

 

では失礼、と来たのはM1895、何か用事だろうかと思っていると

 

「今日、夜にわしの部屋に来てくれ、少し話があるのじゃ」

 

「りょ、了解しましたわ」

 

あたくし、無事に明日の朝日を拝めるのでしょうか。M1895と雑談を交えながらも頭の中はそのことで一杯になり約束の時間、部屋の前まで来た彼女はノックすれば入ってくれと返事が返ってくる

 

「失礼しますわ」

 

「うむ、すまぬな夜分に……まぁとりあえず座っとくれ」

 

入ってすぐに視界に入ったのは既に一本開けられた酒瓶、銘柄は彼女が何時も呑んでいるコニャック、そうやって観察しているといいからはよ座るのじゃと急かされ慌てて対面に座ればコップを差し出されコニャックが注がれる

 

「まぁ、まずはおめでとうということじゃ、呑め」

 

「あ、ありがとうございます。戴きますわ」

 

どうやら指揮官とPPKの関係は既に知っているようでそう祝われれば、お礼を告げ一口飲む。だが話はこれだけではないだろうとM1895を見れば、酔いで赤らめた顔だが優しい瞳で

 

「そんなに緊張するな。わしはな、お主に本当に感謝しておるのじゃ、あやつに誰かを好きになるという感情を持たせてくれたお主にな」

 

「……あの、副官。もし宜しければあたくしはに聞かせてくれませんか、指揮官の事を」

 

それを口にした瞬間、優しい瞳は鳴りを潜め、真剣な、試すような雰囲気と顔付きになる。PPKもそうなることは予想できていた、だが知るべきだと思ったのだ

 

「聞くということは、あやつから離れるつもりがないと約束できるということと同義じゃぞ」

 

「なぜ、あたくしが指揮官から離れるというのですか?」

 

声に自然と怒りが混ざる、自分でも驚いているがそれでもM1895の言い分にカチンと来たのは確かだった。ありえないと断言するレベルのことをM1895は聞いてきたのだから、PPKのその声にM1895はほうと声を漏らし一口飲んでから、呵々と笑い

 

「すまぬ、少々意地が悪い質問じゃったな……」

 

「あ、いいえ、指揮官と副官はそれこそ家族のような付き合いだと見受けられますし、過去はかなりデリケートな問題だと思っておりますから」

 

「うむ、はっきり言えばかなりデリケートな事じゃ。だがそうじゃな……あやつと付き合うというのならば聞いておいたほうが良いか」

 

それから語られたのは自分が知らなかった指揮官の過去、現状、その全てを聞いた時、PPKは衝撃のあまり声が出せなかった、だが直ぐに立ち直り

 

「副官、指揮官はこの事は」

 

「まだ、言っておらぬ。ペルシカも話せずじまいじゃ、だが気付いている可能性も否定はできぬ……PPK、一つ良いか?」

 

「はい、何なりと、あたくしに出来ることならば」

 

「呵々、変に緊張するな、何簡単なことじゃよ。もし、わしに万が一があった場合、指揮官を頼んだぞ」

 

突然出てきたその言葉にPPKの思考が一瞬固まる、何故急にそんな事をと、まるで彼女になにか、或いは自身の命をかけてでも何かを成し遂げようとしているように聞こえたのだ。

 

「副官、何を?」

 

「呵々、変な捉え方するな、この世界、絶対はありえぬからな、その時の話をしただけじゃよ。今まではわしだけしか居らぬと思っていたからな、だが今はお主のような存在が居る、故の言葉じゃよ」

 

ほら、もっと呑むのじゃと空になってたコップにコニャックが注がれる。それを見てきっと今の言葉は酔いからの言葉だろうと思うPPK、いや、そう思いたかった。

 

なぜなら、その言葉を言った時のM1895の目に一種の覚悟のようなものが存在してたなんて思いたくもなかったのだから、その日は酔いがいい感じに回ったM1895がべらべらと指揮官のあれこれを話していき夜が明けるまで二人は飲んでいた




Five-seveN的には絶対に昨夜喰ったと思ったのに喰ってなかったことに理不尽に怒る、そしてドロップキックを受ける、ああなんて可愛そうなバニーガールさん……

次回 まだ考えてない!!(定例

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