それいけポンコツ指揮官とM1895おばあちゃん!!   作:焔薙

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まれによくあるデジャヴのお話


あの日と似てて、あの日と違う

毎度おなじみ休日の基地、M16はそろそろBARが開く時間だと意気揚々と向かってる最中、ふと休憩所に視線を移した時

 

「お?」

 

「む?」

 

丁度、紙コップのコーヒーを飲み切ったM1895と目が合った、向こうもM16に気付き紙コップを潰してゴミ箱に入れてから彼女の方に歩いてきた。

 

そんな光景を見てM16は何を思い出したのか突如、思い出し笑いをしM1895はそれを怪訝な顔で見つつ

 

「なんじゃ、人の顔を見るなり笑うなぞ」

 

「いや、すまんすまん、少し前のことを思い出してな」

 

「少し前のことを?」

 

一体何のことじゃと考え、すぐに思い当たる、それはまだM16がこの基地に来たばかりの翌日のこと、そう言えばあの時も自分は休憩所でコーヒーを飲んで彼女を待っていたなと思い出す。

 

思い出して自分も笑いつつ、確かに、デジャブを感じ笑いたくもなるのも無理はないかと思い

 

「そうじゃのう、今日はそれを酒の肴にするか」

 

「お、いいねぇ、んじゃ行こうぜ」

 

こうして二人はスプリングフィールドのBARへと足を運ぶ、時間にして開店直後、扉を開ければまだ客が居ない店内とグラスを磨くマスターの姿

 

全く此処まであの時と同じにせんでも良いじゃろうと思わず笑みが浮かぶM1895、見ればM16も同じことを考えていたようで、更に言えばマスターも同じことでも考えたのかニコリと笑ってから

 

「いらっしゃいませ、珍しいですね、副官が誰かと一緒なんて」

 

「くっくく、ああ、駄目だ、もう我慢できない、卑怯だろマスター」

 

「全くじゃ、マスター、わしはいつもの、お主は?」

 

「ふっくく、あ、ジャック・ダニエル、シングルバレルで」

 

畏まりましたと微笑みを浮かべながらスプリングフィールドは準備に入る、とりあえず二人はカウンター席に座り、それからM1895は何をするわけでもなくカウンター奥の酒を眺め、M16は店内を見渡す。

 

自分がこの基地に来てからまだ一年は経っては居ない、だが連日連夜、何かしら起きるこの基地で時間の流れが異様に早く感じ、店内の様子も少し変わってる気がして、と言った所で気づく

 

(……あれ、このBARってこんなに広かったっけか)

 

「のう、スプリングフィールド、また増やしたのかお主?心なしか酒の陳列棚広がっとらんか?」

 

「あれ、伝えませんでしたっけ?カフェもBARも改築すると書類は通したと思いましたが?」

 

言われむぅと記憶の海を潜る、反応からしてそれなりに前のような感じだ、その辺りの書類、書類と記憶を漁っていく、そして辿り着いた。

 

そういや、そんな書類を二ヶ月ほど前に見た気がすると、確かあの時は……

 

「ああ、思い出した、銃の整備の事を指揮官に話しながら流れでサインしておるわ」

 

「おいおい、そんなんでいいのかよ副官」

 

「まぁ、経理担当(カリーナ)が何も言ってこないから問題にはなってないのじゃろう、以後は気を受けよう」

 

しかしこうして改築されたことにより酒の種類も増え、こうやってありつけるのでM16としては非常にいい話であるのは間違いなく、それ以上は何も言わないことにする。

 

そんな会話をしている間に、注文した酒が並ぶ、二人はそれぞれ手に持ち

 

「確か、あの時も疑問に思ってたし、何かもう今更感が強い話だがこの酒、質もかなりいいものだよな……」

 

「知りたいか?わしは知らぬが」

 

「まさか、んじゃ、『こうして飲める日常に』」

 

「呵々、そうさな、今ばかりはその言葉が身にしみるわい、乾杯」

 

乾杯の心地よい音が店内に響き、一口、M1895もM16も休日でなくとも自室で飲んでたりするので週一と言う訳ではないがそれでもこのBARで呑むお酒は格別であり、思わず美味いという声が漏れる。

 

そして先程言った通り、デジャヴを感じたことからを酒の肴として会話が始まる。

 

「なんつうか、もう数年前みたいな感じになるんだよな」

 

「実際、濃い数ヶ月だったのは否定せぬな、特に此処最近は濃すぎるのじゃ……主に指揮官周りでな」

 

「ふふ、でも副官も一端を担ってますよね?」

 

M1895の言葉に珍しくスプリングフィールドが絡んでくる、確かに彼女の言う通り濃いのは決して指揮官だけが原因というわけではない、副官であるM1895だって似たり寄ったりである。

 

一応の自覚はあるようでそう言われると何かをごまかすようにコニャックを煽り呑み、グラスを置く

 

「おかわりじゃ、それにわしと指揮官だけではあるまい、そもそも此処に来る人形はどれも微妙に濃い気がするのじゃ」

 

「私達AR小隊なんてまんま濃い集まりだしな、これ言うとROとかは否定するんだがな」

 

「寧ろお主らの小隊で一番濃いのはAR-15じゃろう」

 

「あれは殿堂入りだ……この基地に来る前はあんなぶっ飛んだ奴じゃなかった筈なんだがなぁ」

 

思い返せば何と個性豊かな者たちが集まっている基地だろうと思うと同時に本部から来たりするのは比較的その確率が高いことに気付いてしまい、ああと何かを納得してしまうM1895

 

だが、まぁお蔭で指揮官も楽しげに過ごせているし良いかとその結論を電脳から削除、M16と更に会話に花を咲かせ、ガヤガヤと改築したはずのBARも客で混み始めた頃、カランカランとドアが開かれ二人が見れば

 

「こんばんは、ってあっ、おばあちゃんにM16」

 

「くっかかかかか!!ああ、くそ、駄目じゃ、これはいかんのう、ははははは!!」

 

「あっはっは!ここまでデジャヴが続くと今日はそういう日なんじゃないかって思いたくなるなこれ」

 

SOPMODⅡに連れられた指揮官の姿、それが丁度話していたあの日に被りに被った光景であり思わず二人はお腹を抱えて笑い出す、強いて違いを上げればその更に後ろからPPKが現れたということだろう。

 

「どうしたのですかお二人とも、急に笑いだすなんて」

 

「おおお?なんだよ夫婦で来たのか?良かったなぁSOP、両親と来れるなんて」

 

明らかに酔っているM16の言葉にPPKは軽く顔を赤らめ、釣られ指揮官も赤くなる、そしてSOPⅡは親父風な酔い方をしている彼女を見て呆れ半分な声で

 

「うわぁ、M16が珍しい酔い方してる~、あ、マスター、ウォッカ、ロックで3つね!」

 

「いいぞ、今日は許してやる呑むのじゃ呑むのじゃ!」

 

「いや、駄目ですわ!?」

 

「えっと、オレンジジュースで」

 

こうして今日もBARは賑やかに時間は過ぎていく、それがこの基地である。




テスト的に同じ場面を書いてみても、結構キャラは違う動くしてくれることに感動した、やっぱ生きてるんやなって……

低体温症始まりましたね、我がリアル基地はキングダムなハーツしててまだ手を付けてませんがゆっくりやっていきます。この小説で題材に使うかは今の所、未定になっております

イントゥルーダーとの決着つけるならこのイベの改変なんですがね……

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