それいけポンコツ指揮官とM1895おばあちゃん!!   作:焔薙

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愛妻の日らしいじゃ~ん?


りょ~さいけんぼ指揮官ちゃん

指揮官と言う少女は養子時代の以前の記憶がなく、また養子時代も悲惨だったが為にあまり知識がなく、知らないだけであり勤勉で知識の吸収速度は目を見張る物がある、欠点としては興味が向いたもの、または必要に迫られているものではないとそれが発揮されないという点、そしてもう一つ、その純粋な性格が稀にフルスロットルな勘違いを引き起こしたりもするという点だろうか。

 

そう、例えば今彼女が図書室で読んでいる少女漫画がフルスロットルな行動を引き起こす銃爪になったりもするという話である。

 

(うーむ、こういう事してあげたほうが良いのかなぁ)

 

開いてあるページには少女が好きな男の子にお弁当を作っているシーン、彼女はつい最近恋というものを知ったほどに無知であり、それを少女漫画などを読んではなるほど好きな人にはこういうこともしてあげるのかと知識として吸収していく、なので割りと微妙に間違っていることも多々あるし、時よりFive-seveNと言った者が少しピンクな方面の知識も教えたりし毎度保護者(G36)にガチ説教と折檻をされてる。

 

とにかく、PPKに周りからNG判定にならない程度で何かをしてあげたいと考え読み漁った所、見つけたのがこれだったという話だ。

 

「何か、見つけましたか?」

 

「うん、お弁当ってどうかなって」

 

「なるほど、確かにそれはいいかも知れませんね、あれ、指揮官は料理できましたっけ?」

 

「最近は皆がしてくれるから作ってないから腕は落ちてるかもだけど一般的なものだったら大抵は作れるよ」

 

と自信満々に告げた所であ、でもと言葉を漏らし顎に手を当てる、その行動にG36Cがどうしたのかと聞けば

 

「お弁当ってなると初めてだから勝手が分からないな……」

 

「でしたら、姉さんに聞くのがやはり良いのでは?」

 

「だね、所でG36Cは料理しないの?」

 

何となしに聞いたそれにG36Cはあ~と眼を泳がせ指で髪をいじりながら恥ずかしそうに笑いそれから

 

「実はですね、私は包丁を握ったことすらなくて」

 

「ちょっと意外かも、G36ってその辺りは厳しそうだし」

 

「いえ、既に何回か言われてるのですが、その、それより本が読みたくて……」

 

本の虫G36C、三度の飯より本が好き、彼女に家事能力を期待してはいけない、そんな妹に頭を抱えているG36を思い浮かべ、小さくうなずいた、誰が何して自由なのだから私がとやかく言う必要はないなと。

 

ただ単に自分も人のこと言える生活を最近してないから突付いて巻き込まれたくないからだが

 

「まぁ、うん、G36Cらしいからいいと思うよ私は。じゃあ、私はG36に頼んでくるね!」

 

「はい、行ってらっしゃい……私も少しは出来るようになったほうがいいのでしょうか」

 

ボソリと呟いたが今後彼女がキッチンに立つことはない、それはさておき翌日の早朝、指揮官はG36と共に食堂の台所に立っていた。

 

「よろしくねG36」

 

「お嬢様の頼みならば、本日は第五部隊は警戒任務ですので手軽に食べれるサンドイッチ、それと魔法瓶にコーンポタージュを、この二品を作ることにしましょう」

 

「うん!」

 

こうして気合が入った弁当作りが始まる、G36がPPK以外の四人を担当、指揮官はPPKのを担当、しかしG36が教えたことと言えば料理前に弁当とはという知識のみ、あとはトントンと躓く様子もなく、それでいて真剣な顔と眼差しで料理を作っていく指揮官にG36は静かに微笑む、自身も遅れないように調理を進めていく

 

特に何かが起こったわけでもなく弁当は完成、それを持って指揮官とG36は第五部隊の元に行くがどうやら時間的にギリギリだったようで危うく出る直前だった彼女達に指揮官とG36は少々のんびり作りすぎたかと思いつつ駆け寄り

 

「ふぅ、間に合った。PPK、これお弁当、お昼に食べてね!」

 

「ありがとうございます指揮官、ふふっ」

 

指揮官手製の弁当、言ってしまえば愛妻弁当を受け取れば嬉しそうに微笑むPPKとそれを見てはにかむ指揮官、もしこの場に他の面々が居なければ行ってらっしゃいのハグ、いやもしかしたらキスがあったかも知れないと言う雰囲気が二人を包む

 

そして数瞬にして花を咲かした二人を横目に見る同僚たちはG36から弁当を受け取りつつ

 

「いやぁ、なんかあそこまで発展するとは思わなかったにゃ」

 

「確かになぁ、あれ本当にPPKか?最初の頃のヘタレにヘタれてたあいつなのか?」

 

割と容赦のない二人の言葉もPPKと指揮官には届かない様子で、これもしかしたら放おっておいたらいつまでもああしてるのではと思っていると部隊長のスプリングフィールドがパンパンっと手を鳴らし

 

「PPK、そろそろ出ますよ」

 

「あ、申し訳ございませんわ。では指揮官、行ってまいります」

 

「うん、気を付けてね。何かあったらすぐに通信、皆もだよ!」

 

「あいよ、ま、PPKだけでも無傷で返してやるさ」

 

ドラグノフの言葉を聞いた指揮官がもう、皆も怪我なくだってばと不満げに言えば笑いが溢れ、だが一瞬で気を引き締めた彼女達はその空気のままヘリに乗り込んで警戒地区へと飛び去っていく。

 

指揮官はそれを見送り、よしと気合を入れ彼女も自分の仕事へと向かう、因みにだが実を言えば現段階で仕事の開始が少々遅れている、一応M1895には伝えG36も手伝えることは手伝うので問題ではないがそれでも少々忙しい開幕となるだろう。

 

「……ま、ああは言ったが早々なにか起きる場所じゃねぇからな、ここ」

 

「ですわね、この地区で戦闘ってありましたっけ」

 

「記憶の限りじゃねぇな……此処本当に警戒、いや必要だろうけど、いるのか?」

 

M16の呟きが寒空の下で小さく響き、消える。それを聞いてしまったIDWも頷いて同意し、受け取った弁当箱と魔法瓶を眺めて腕時計を見れば

 

「昼にゃ」

 

「お、もうそんな時間だったか、こちらM16、昼食べていいか?」

 

《ええ、こちらはもう食べてますよ》

 

おいこらとM16はスプリングフィールドの言葉に思うがだったらこっちも食べるかとなり、三人もそれぞれ弁当箱を開き、食べ始める。

 

「ふふ、美味しいですわ」

 

帰ったらうんとお礼をしましょう、そう考えながら食べるPPK、その顔はとても幸せそうであり見ていたM16とIDWは静かに遠い目をしてたとか




冒頭のフルスロットルなとか言いながら特になにかトラブルわけじゃないのがこの基地クオリティ

最近百合ってばっかだなおめぇ?なんかね、イントゥルーダーが好き勝手動いて挙げ句行方くらましやがって動転するべきか悩んでる、でもまぁ多分どうにかなる

指輪の話も書こうかな、つってもあんまり面白い展開にはならんが

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