それいけポンコツ指揮官とM1895おばあちゃん!!   作:鮪薙

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甘いのばっかだったからドタバタ書いてみた


真っ赤な彼女は破天荒

なんやかんやと距離が進んだり気持ちに気付いたりとがあったバレンタインの翌日、当たり前のように二人で食堂に出てきて、その左手の薬指を見た人形、そしてヴァニラとカリーナは各々祝いの言葉を告げ騒がしく朝が始まる。

 

だが本日は平日、業務もあるので本格的な祝い事は後で計画しようとなり、数分と立たない内にいつもの喧騒に戻り指揮官とPPK、実はいの一番に祝いの言葉を掛けていたM1895で朝食を食べていた。

 

「さ、流石にあそこまでグイグイ祝われると少々恥ずかしいですわね」

 

「呵々、よく言うわい、朝から見せつけよって、じゃが指揮官を頼んだぞPPK」

 

「勿論でございます、ですが副官、その言い方だと指揮官が」

 

「おばあちゃん、お願いだから無理はしないでよ?」

 

あ~、すまぬ言い方が変じゃったなと再度笑うM1895、とそこで何かを思い出したのかああそうじゃと要件を話し出す。

 

「指揮官、今日配属される人形が来るぞ」

 

「え、あ、まぁ、嬉しいけど、この間ウィンチェスターが来たばかりだよ?」

 

「アヤツはペルシカからの特別に配備された人形じゃからな、今回のは本部からじゃよ」

 

「だとしても一つの基地にそこまで人形を回して大丈夫なのでしょうか?」

 

PPKの心配はご尤もだとM1895も頷く、が配備されてくるというのだからこちらからはどうしようもないというのも事実でありM1895はコーヒーを飲んでから

 

「さてな、本部が何を考えておるかなぞ、わしらには分からぬよ」

 

「何か、悪い事の前触れではなければ良いのですが」

 

「もう、新しい仲間が来るんだからさ、普通に迎えてあげようよ」

 

のんびりとした指揮官の言葉にそんな推測を話していた二人はそれもそうだなと打ち切り、ではと新たな話題というよりその新しい人形の話になったのだがM1895も詳しくは知らないと言うより

 

「情報が、出てこない?」

 

「妙じゃろ?本部に問い合わせ名前は分かっているのだが逆に言えばそれだけ、【PM-06】SMGの戦術人形ではあるのだがそれ以上の情報は全くじゃ」

 

「……最近、ロールアウトされたとか?」

 

「それが一番有り得る話じゃな、というかまたロールアウト仕立てを配備するのか本部……」

 

もしや体よく実験場にされてはおらぬかこの基地と冗談にならない冗談を考えにいやいやまさかなと思わず笑ってしまう

 

そんな朝食の裏側で騒動の幕が上がっていた、基地の外壁から音もなく飛び降り着地した赤い影、腰の少々大きめのポーチを付けた真っ赤な服装にクセが入った首ほどの髪の女性は周囲を手早く見渡し移動を開始する。

 

明らかに侵入者と呼べる彼女、侵入までの手際は見事であり並の基地であれば誰も気付きはしないだろう、だが今回ばかりは相手が悪すぎた、ここは幾多の侵入者を指揮官に、それどころか暗部を知っている人形以外にも悟られずに排除してきた基地であり司令部に侵入できるダクトに向かおうとした時、彼女の前に

 

「見つけた……!!」

 

「おおっと、あっれもうバレた?」

 

外壁を超えたその時に、発動していた罠を見に来たP7はその侵入者を見つけ即座に戦闘態勢に入る、絶対に生きては帰さないと言う殺気をぶつけられたというのに侵入者は余裕ある笑みを浮かべ……逃げの一手を選びP7に背を向けて駆け出す。

 

後方に駆け出す瞬間、相手を無力化する為だろうポーチから閃光手榴弾を取り出し振り向かずに投げた、がそれは『彼女の目の前に』転がってきた。

 

「へ?」

 

これには流石に素っ頓狂な声を上げる侵入者、それはそうだろう投げたはずの閃光手榴弾がご丁寧に返ってきたのだから、即座に思考を組み立てては見るがどう考えても投げ返すには距離も時間も足りないと判断した彼女は速度を落とさずに頭に付けていたゴーグルを装着し更に腕で目を庇い突撃を敢行

 

結果、視界へのダメージは最小限以下までに抑えることは出来たのだが視界を腕で遮ってしまったことと、流石に音は防ぎようがなかったために新手に反応するのに遅れが出た、侵入者が庇っていた腕を外せばそこに居たのはFMG-9、挟撃の形になったのだがそれでも侵入者の余裕の表情は崩れない。

 

「うわやっば」

 

「鬼ごっこは此処までにしてもらおうかな、侵入者」

 

「いや、まだちょっとわたしはやりたいかなって!」

 

第三者から、いや本人からも一瞬で詰められた間合いに慌てる様子もなく限界まで上がったはずの速度から放たれた攻撃を後方に飛ぶことで回避、バク転をしつつポーチから再度取り出した発煙手榴弾を投げようとするがパスッと言う消音された音と同時にピンを抜くこと叶わず手からこぼれ落ちる。

 

「(やっぱさっきの閃光手榴弾もこのスナイパーが!?)っとと」

 

「にゃろ!!」

 

「はい残念(やばいなぁ、やっぱり夜じゃないと調子でないんだけど~)」

 

数瞬の怯みを見逃さずP7が手に持ったナイフで斬りかかるも彼女を軸に飛び越えて回避、だがその顔は先程までの余裕はなくなっていた、流石に3対1は辛いということだろう、因みにだが既に3対1ではなく

 

「っと!?」

 

「大人しくして下さい、貴女には吐いてもらうことが山ほどあるので」

 

着地と同時に天地がひっくり返り眼前にはウェルロッドの愛銃が突き付けられその凍てつく視線を向けられれば、遂に両手を上げ

 

「はっはは、降参です」

 

こうして謎の侵入者は取り押さえられM1895が独房(と言う名の普通の部屋)に居る彼女に話を聞いて頭を抱えた。

 

「……確認するがよいか?」

 

「ええ、いいよ」

 

「お主が今日この基地に配属予定の【PM-06】で間違いないのじゃな?」

 

「間違いないわね、何だったらグリフィン本部に問い合わせてもらってもいいよー」

 

そう、彼女こそが本日配属されるロールアウトされたばかりの戦術人形、PM-06だったのだ、これを聴いたM1895は軽く頭痛を覚え念のためにと確認していたFMG-9からも本部から確認が取れて本人だと言われ遂に疲れたような深い、とびきり深いため息が漏れた。

 

とりあえず何故こんな事を仕出かしたのかと聞いてみればPM-06は頭を掻きつつ

 

「いや、ちょっとインパクトある感じにしようと思ったら思ったより彼女たちが優秀だったと言うか、まぁその、誤解招くようなことして悪かったなーとは思ってるよ?」

 

「……今日は一日そこで反省しているのじゃ、後で指揮官は連れてきてやる」

 

「はーい、所でトマトジュースってあ、いや何でも無いです」

 

更にこの後、指揮官との会話で判明したが実は夜型らしい彼女、PM-06の配属初日は何とも人騒がせな形から始まったとさ。




Super SASSのサポートが強すぎる問題、閃光手榴弾を撃ち返すわ、発煙手榴弾だけをピンポイントに弾き撃つとか

え、P7のナイフはどっから出てきたって?あの服の中やろ……
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