それいけポンコツ指揮官とM1895おばあちゃん!! 作:鮪薙
あの作戦から翌日、指揮官と副官であるM1895はグリフィン本部のヘリアンの部屋に居た、目的は無論、先の作戦の報告である。
作戦はどうやら割りと大きな出来事として話や噂が流れていたらしく彼女達は此処に来るまでに視線をいつもより多く感じたり何やら小言を言われてたような気もした、実際言われていたのだが指揮官には理解できて無いだけである。
「此度の作戦、ご苦労だった」
「い、いえ、任務をこなしたのは皆ですから、それに地区からジュピターと鉄血が居なくなったのはお母さんのお陰ですし」
「相変わらずだな、少し自信を持ったらどうだ?あまり謙遜がすぎればそれはそれで要らぬ敵を作ることになるからな」
「う、は、はい、善処します」
ヘリアンからの指摘に指揮官がそんな声を上げれば隣のM1895が呵々と笑いつつ
「コヤツにそれを求めるのは酷じゃろうて、だがまぁあれだけの作戦をこなしてしまったのじゃ、しかも、厄介な荷物まで預かった形でな」
「……人払いを、ああ頼んだ。荷物に関してはそちらの預かりにするという通達が来ている、紛失も破損も許されないから気を付けてくれ」
「?」
何話してんだろこの二人と小首を傾げてしまった指揮官に流石の二人も思わずため息が出てしまう、だが今ここで彼女に教えては遠まわしに言った意味がないのでとりあえずそのまま話を進めることに
「で、指揮官、預かってた物を」
「あ、これがアーk(ゴスッ)いったい!?」
「馬鹿じゃろお主?ヘリアン、これが拾い物じゃ、中身は見とらん」
「はぁ、ああ、確かに受け取った……副官、彼女に少しはその辺りも仕込んだほうが良いのではないか?」
ヘリアンの疲れた声のその言葉に帰ったら始めようと頷きつつ答える、因みに指揮官はまだ復活できてない。
それから軽く雑談を交わしてから、二人はヘリアンの部屋から退出する、それと入れ替わりで入ってきたのはカリーナ、その手には書類の束、これだけ見れば彼女に届けるものを持ってきたという形になるが、これはあくまでフェイクである。
「手間を掛けたな」
「いえいえ、あれくらいならばお安い御用ですわ……しかしあれだけで良かったのですか?別段もう一手間くらい苦でもありませんでしたのに」
「初犯だ、見逃してやれ。それよりも一つ聞いていいか」
真面目な声と表情のヘリアンにカリーナは突然なんだろうかと思いつつ促してみれば、少しの間を空け彼女はゆっくりと口を開いた。
「彼女の左の薬指なんだが」
「ああ、ええ、誓約なされましたよ、基地唯一のデレデレオシドリ夫婦ですわ」
「……そうかぁ」
先程までの出来る女、理想な上司、指揮官から見れば恩師と言える女性だったヘリアンはそれを聞いた瞬間、机に力なく崩れる、理由は唯一つ
「先、越されちゃいましたね~」
「言うな、言わないでくれ……」
「あ、近い内に基地で式上げる計画あるので招待状送りますね」
「……ああ、分かった、もう下がってくれ」
では失礼致しますね~と書類を机においてから部屋から出ていったのを確認してから置かれた書類を少し眺め、徐に机の引き出しを開き中に入ってた手帳を広げる、そこに書かれているのはその月の予定、しかしそれは仕事のではなく
「今度の合コン、上手くいかないかなぁ」
ヘリアン、休日に合コンに挑むもその連敗数は既に数える気も失せるほどの女性である、尚、その後日の合コンもきっちり敗北数を稼いだと書いておこう。
そんな人知れずダメージを追った上司のことを知る由も無い二人は今度はペルシカのラボに居た、ここでの目的は
「なるほど、確かにこれがないと眼のシステムは弄れ無いわけだ」
ペルシカの感心した声がラボに響く、ここにはペルシカと指揮官、M1895の他にハッカーコンビも来ていて準備を進めていた。
そしてペルシカが感心したのはアーキテクトから渡された眼のシステム面に介入するためのデータ、そもそもにして彼女の眼にコードをぶっ刺すわけにはいかないのでどう弄るのかと思えば、そのデータからの遠隔操作、それが答えだった。
「だけどこれ、適合者のこと一切考えてないですよね」
「考えてたらそもそもこんな物を適合させようなんて思わないっての、だから指揮官には少しの間だけ寝てもらってるんだから」
FMG-9の苦言にヴァニラが答えたようにこのシステム介入を行った場合、何も対策をしなければ弄っている間ずっと激痛が走ることが判明して急遽、指揮官には麻酔が施されその上で眠ってもらいその間に終わらすことにした。
では始めようかという前にペルシカは通信を繋げ、出たのは
《あ、あ~、聴こえてる?》
「ええ、聴こえてる、名乗らないで面倒になるから」
《ういうい、とりあえず分からないことあったら聞いてよ》
サポートとしてアーキテクトも入る、それから作業が行われたがあそこまで処置をした筈なのだが一つのシステムを弄るたび
「うっ、うぅぅ」
「ボス、すみません堪えて下さいね……これでどうですか」
《オーケー、これで侵食は進まない、他になにかある?》
「念の為に射撃アシストの方も切るか人間用に調整しちゃおう」
「時間はあまりないわ、やるなら手早く行くわよ」
こうして侵食、射撃アシストと今まで危惧されていた部分が直されていくのだがふとFMG-9は気付いた、彼女が人間をきちんと認識できないあれは眼の機能じゃないのかと、何度確認してもその項目がなく思わず
「無い?」
《ん、エフっちどうしたん?》
「なんですかそれ、ああ、まぁいいや、ボスの人間をきちんと認識できないのって眼の所為じゃないんですか?」
《いや、そんな機能これには、あっ、分かったかも、拡張プラグそっちを覗いてみ》
言われその項目を開けば、今までで彼女が思い眼が答え追加された機能がズラッと並び、その一番下の欄にそれはあった。
「……彼女が一番始めに追加したのが、これだったというわけか」
「じゃないと壊れてしまう環境だったってことさ、削除のコマンドがない所を見ると余程だね」
《うーん、でも調整はできるかも?少しだけ緩くは出来るね》
どうします?となれば悩むしか無い面々、そこでM1895に視線を飛ばせば、彼女も少し悩む素振りを見せ、それから
「今後、基地間の付き合いも多くなるはずじゃ、後でわしが伝えておくから少々調整を頼めるか」
「分かったよ、でも多分だけどこの娘の人間不信も原因だろうから調整しても全ての人間がってにはならないと思うけどね」
かくして、指揮官の眼は調整に調整が施され今後は眼の機能を使っても侵食はされず機能の追加もオミット、射撃アシストの方も削除はできなかったが人間用に再調整された、その他の現状の物はどうにも出来ないが一応の危機は過ぎ去った。
事後処理は終わった、まだ細かなことは残ってはいるがM1895はそう告げ、その場の全員が大きく息を吐いた、指揮官が起きるまでは時間がある、その間彼女達は雑談にまた花を咲かせるのであった。
指揮官の眼
調整が施され、今後は彼女次第だが個人を判別するのに時間がかからないように。また雑貨屋の店主などのように何度も会ったりこの人は大丈夫だと思った人物に関しては既に認識できるように。
射撃アシストの方も人間用になったので一応、今後は射ってもいつぞやのゲロインにはならないよやったね!但し既に侵食された6割は戻らないし今日までの機能は全てそのままなので相変わらず鉄血監視は任される模様。
次回?アーキテクトとか、雑貨屋の場面とか書きたいなぁって(未定