それいけポンコツ指揮官とM1895おばあちゃん!!   作:焔薙

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第二陣到着編


永久の誓いを此処に Session3

第一陣組をP38に任せ見送ってから副官は受付戻り、椅子に座って一息

 

「副官、第二陣ですが第一陣のように多少の誤差があるようです」

 

「まぁ、無事に時間には到着するのじゃろ?」

 

「問題ありません……それとアーキテクト、いい加減遊びは終えて下さいね?」

 

「それは山々なんだけどさ~、ああ、もうほら散れ散れ!ああ違うっての遊ぶんじゃないよ~」

 

散れとダイナゲートを振り払えばそれを遊びだと勘違いしたのかワチャワチャとまた絡まれるアーキテクト、こいつ自分でプログラムしたんじゃと思われそうな光景であるがどうやら遊びの比重を少々間違えたようでこれは彼女自身も想定外だったらしい。

 

やれやれと思いつつ、近くに来ていたダイナゲートを何気なく抱き上げて、ほれっと頭に乗せると何故か

 

「落ち着くのかお主……」

 

「副官、いや、まぁいいですけど」

 

「お、それいいな私もそうすればあああああああ」

 

「まぁ、そうなるじゃろうて」

 

アーキテクトが副官に倣って一匹を頭に乗せたまでは良かったのだがそうすれば自分も自分もで結局埋もれるアーキテクトが出来上がり呆れ気味に声を掛けられる。

 

「やぁやぁ、賑わってるね~、ああ、そう言えばさっきプーシキナ指揮官達に会ったよ~」

 

「スチェッキンか、そうかお主が第二陣組の案内だったな、もう少し寝てても良かったぞ?」

 

「気遣い感謝するけど平気さ、それよりそろそろ来るらしいから出迎えに行こうじゃないか副官」

 

言われダイナゲートを下ろしてから副官とスチェッキンはまた正門に向かえばその数分後に本日、三組目の来賓が乗る車が到着、64式の案内で駐車場に停車、扉が開き降りてきたのは指揮官と思われる男性と416、417、UMP姉妹

 

向こうもこちらに気付けば先ずはと互いに挨拶、そして祝辞、それからスチェッキンが癖と言っても過言ではない両手を広げ

 

「いらっしゃい、急な招待だったのに来てくれて嬉しいよ~」

 

「うむ、そこまでまだ付き合いが長いというわけではない、それに距離もあるというのにありがたいことじゃ」

 

「いやいや、そちらのスチェッキンには良くしてもらったからな、改めてだがこちらも招いてもらってありがとうございます」

 

「そうだよね~、ここの指揮官さん見るのも楽しみだし、何より結婚式っていうのも初めてだからね」

 

「結構大きな基地ね……ウチも大概に大きいと思ってたけど」

 

「ねぇ、あれダイナゲートじゃない?」

 

「え、嘘、どこどこ!?」

 

UMP45の声に417が反応してその方向を見ればピョコピョコと警戒行動をしているダイナゲート、その側面のボディにはデカデカとグリフィンのマークが描かれている。

 

おぉ?と疑問の声が上がるがとりあえず説明は受付でなとなり、そこでもう二台の車が到着、降りてきたその面子を見てぎょっとしたのはD地区の彼女達、それはそうだろう、その中に

 

「ハンター!?」

 

「いや待って、デストロイヤーとゲーガーも居る!」

 

「ああ、待て。すまぬ驚かしたがあれは味方じゃよ、久しぶりじゃなF小隊、それとベルリッジ指揮官」

 

「久しぶりって時間も空いてないけどな、本日は招待いただき誠にありがとうございます、それとそちらが……」

 

警戒態勢に入ったD地区の面々を手と言葉で制してから彼女達の前に出て指揮官の男性『ディミトリ・ベルリッジ』に声を掛けて握手をすれば周りの空気が落ち着き、彼からD地区の指揮官に声をかければ互いに挨拶からの自己紹介が始める。

 

「F、ね」

 

「Meaning of freedom, me there」

 

「わぁお、英語だぁ」

 

「それよりもハイエンドモデルと共存か、噂には聞いたけど本当だったとはね~」

 

「ハイエンドモデルとか、関係ないです、皆、大切な家族です」

 

それはF小隊と417達も同じであり、だが衝撃的だったのは個々で違いが大きくハイエンドと共に行動しているF小隊の面々、特にF416に至っては英語でマシンガントークを始めるのでD地区の416が引き気味の返事になったりもする。

 

それとは別にハイエンド組は彼女達に自己紹介をしてから

 

「副官、でいいか?いや、それよりもアーキテクトは、馬鹿をやってないか?」

 

「まぁ、今のところは役に立ってもらっとるよ、と言うより今回もアヤツがいなければ此処まで大規模にはできんかった」

 

それを聞いて目を見開いて驚くゲーガー、彼女の中でのアーキテクトはそういう人物像だったのでどのくらい振り回していたのじゃと思いつつ、そろそろ行動するかというタイミングで現れたのはこの基地一のイレギュラー(ベクター)

 

「む、どうしたVector」

 

「いえ、着替えてこようと思ってね、今日は『めでたい』日だから、二人を『愛でたい』からね、ふふっ」

 

刹那、いい加減慣れたこの基地以外の面々の空気と時間が止まる、がそんなの気にしないとばかりにVectorは宿舎に消えていき副官はゆっくりと彼女達に振り向いてから

 

「さて、そろそろ受付に向かうとしよう、なに時間はまだあるからな」

 

「いやいやいや、え、何?あのVector、え、Vector?」

 

「言っただろ、イレギュラーな人形は茶飯事だって、つまりそういう事さ」

 

全員の気持ちを代弁するかのように417が聞くが説明があまりにしづらいのでスチェッキンがそう返せば、あ、そういう事となり受付に向かえば

 

「……あれよね、この基地に少し居るだけで驚くのが無駄だって理解できるね」

 

「お気持ちは理解できます、さていらっしゃいませ、本日の受付を担当しておりますG36です」

 

「アーキテクトちゃんだよってあ、ゲーちゃん!それにターちゃんにデスちゃんもおひさー、あっでも先に招待状の確認と認証してね~」

 

D地区の416の言葉にすまぬなと思わず心で謝る副官、が認証を終えアーキテクトが発した一言で主に417とF45が食い付いた

 

「はいオーケー、これで警備ロボは無害だし、ダイナゲートと遊べるようになる特典も付いたよ~」

 

「え、ダイナゲートと?」

 

「ダイナゲートと遊べる!?」

 

「遊べるよ~、ほらしゃがんで呼んでみて」

 

言われた通りに二人がやれば、声に反応して集まるダイナゲート、我先にとワチャワチャしだしたそれを相手する二人、そしてその光景に思わず頬が緩む周り、それは数分と続いたが

 

「おおっと、お二人悪いけどそろそろ式場に迎えないとね、なぁにこの後でも遊べるしなんだったら何体か見繕ってみるかい?」

 

スチェッキンの言葉で全員は彼女の案内で式場へと向かう、それを見送ってから副官は二人にも式場に向かうようにと告げてから、自分は指揮官の待機所まで行けばそこには

 

「あ、おばあちゃん」

 

今まで見たことのない姿の、本当に美しく着飾れたウェディングドレス姿の彼女と妙になつき具合が跳ね上がった感じのするP7とステアーがそこに居た。




速報 作者、パンクする。F小隊とか皆喋った?あれ、誰か喋ってない?ってなり続けてます……ま、まだ披露宴あるし(震え声)それにD地区の皆様も上手く動かせた気しないし……でも25才児ぶつけられたから嬉しい、嬉しい

あ、この結婚式編でコラボした作品様がその作品視点でこのお話を書いてくださってます!!是非とも読んで下さいね、と言うよりそっちの方が分かり易いまであるね!!

ところでVectorに『こいかぜ』P38に『愛言葉』を歌わせるのですってガイアが囁くんだけど

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