それいけポンコツ指揮官とM1895おばあちゃん!!   作:焔薙

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二話続けてコラボ回

今回は『ガンスミス』様から『ドールズフロントラジオ、銃器解説コーナー』から元暗殺者のおじさんが来ましたので護身術を習う話です!


守るための一つの手段

その日は朝からドッタンバッタンな騒ぎから始まったこの基地、その主原因は元暗殺者であり『死神』と呼ばれていたおじさん、朝から堂々と基地のあまつさえ指揮官の自室に侵入、一悶着あったのだが本人はガンスミスからのプレゼントを渡しに来ただけであり、更に女性版ガンスミス『スミ子ちゃん』が来て事情を詳しく聞けば、まぁ暗殺しに来たわけでもないと分かり、ようやく平穏が戻った。

 

ガンスミスからのプレゼントは磨き抜かれた銀のPPK、だが自分にはまだ撃つための自身を見つる時間も覚悟も足りないということを話したら死神のおじさんから自分を守る術、格闘術はどうかネ?と言われ彼女は決めた、先ずは自分で身につけられることから始めようと。

 

という訳で現在指揮官一家と初老の男性、例のおじさんは訓練場に集まっていた、因みに指揮官は動きやすい服装としてジャージであるが初老の男性の方は場末のバーのような格好から変わってはおらず、そしてそのままの格好で彼は説明を始める。

 

「護身術とは『守』に寄った格闘術なのだヨ。そしてまず後手を取る事になるのが普通だネ」

 

「まぁ、基本的にコヤツが自分からというのはないじゃろうな」

 

「だろうネ、だから護身術は一撃で状況や相手をひっくり返すような一手が求められるのサ。相手がぶっ倒れるような強烈なモノをネ。正面であれば鼻、鳩尾、金的、脛。後ろから襲われたなら顎を狙うのが基本なのだヨ」

 

言葉一つ一つを指揮官は丁寧に理解していく、自分から学びたいといった手前聞き逃しや、覚えられなかったということを避けなければならないと自分に言い聞かせているのだ、だが隣ではそれゆえにキャパオーバーをしないかと不安そうに見つめるPPKが居たりもする。

 

「顎、というのは人体の弱点の一つでネ、ここを大きく揺さぶられると立っていられなくなる。それにもコツが要るんだけど、こればかりは練習で覚えて欲しいネ。今回教えるのはあくまで怯ませて隙を作る技、そのあとは逃げて助けを求めるように、ネ。」

 

では実践をしてみようかと、指揮官を手招きして位置につかせてから…何故か殺気が彼に飛ぶ、発信源を見てみれば先程から歯を剥き出しにして唸っているP7と唸ってはいないがそれでも明らかに睨み殺さんとしているステアーの二人の姿があった。

 

彼はうぅむと少し悩む素振りをしていると指揮官が二人にそっと微笑みかけて

 

「大丈夫だよ二人共、この人はいい人だとは思うからさ」

 

「…分かった」

 

「おかあさんに、なにかしたら、許さない」

 

「本当に愛されてるネ~」

 

彼の呟きに指揮官は何処か嬉しそうにえへへ、自慢の二人ですと伝えてから、直ぐに真剣な表情で次を促せば、彼はじゃあ少し失礼するよと彼女の覆いかぶさるような行動をする。

 

「例えば後ろからこう、ガバリと抱きついたと仮定しよう。捕まえる相手がチミのような低身長だと、自然私みたいな男は前屈みになり、顎が出る。だいたい頭の上か、その後ろくらいに。そこを思い切りジャンプすればいいだけの簡単な技、相手が舌でも噛めば万々歳だネ」

 

今は止めてネ?と茶目っ気を見せつつ、では次の説明をしようかと一旦離れれば殺気は収まる、と言うより即座に二人は指揮官の側に行き彼女の前に出てくる、どうやら完全に信頼を得るにはまだまだ時間が掛かりそうダと呟きつつも、次は指揮官と向き合うように立ってから

 

「あとは金的ダネ。男は蹴っ飛ばされると大体倒れるし、隙ができる。道端の小石でも蹴っ飛ばすみたいに思い切り蹴り上げれば大体なんとかなるヨ。」

 

「…金的?」

 

「要は男の股間を思いっきり蹴れ、と理解すればよいのじゃ」

 

「よその教育方針に口出すつもりはないけどサ、基本的な保健体育とかは学ばせたほうがいいんじゃないカナ?」

 

その言葉に静かに頷く副官一同、あのキャットコンビですら頷いている、一人理解できない指揮官は皆して何してるのという顔を向けるが後に彼女もこの時の全員の心情を理解することになるがまぁそれは後日の話である。

 

ともかく、要はそういうことだと聞けば彼女も流石に理解できるのでなるほど~と脳天気な納得をし、彼を見つめるがいや、これの実践は流石におじさんも辛いからネ?そこはどうやっても鍛えられる部分じゃないからネ?と感じな表情をしてから

 

「それと、そうダネ。柔道を学んでおくと便利かナ。東方の武術なんだケド、相手の力を利用する事に長けた技が多いんダ。力がなくてもコツさえ掴めば、私より大きな…そう、銃マニアの彼のようながっしりとしたい男も投げ飛ばせるよ」

 

「東洋…だと一〇〇式とかが分かるかな?」

 

「それにしても、本当に投げれるのですか?」

 

「投げれるのじゃ、わしも齧った程度ではあるが驚くくらいには投げやすかったのを覚えておる」

 

言うても、わしはもう出来ないのじゃがなと締めれば、そのタイミングで彼は一度手を叩いて

 

「座学はこんなものかネ、では少し動きをやってみようカ、丁度この訓練場にはそれ用の機材もあるようだしネ?」

 

「はい!」

 

とここからは元暗殺者のおじさんからアドバイスを元に指揮官が動きの実践をする、その顔は真剣であり、一日でも早く身につけるんだという気迫が目に見えるようだったと副官たちは語る。

 

訓練場ではそんな熱い展開になっている最中、メンテナンスルームにてスミ子とP38、それと

 

「うぅむ、リーダーみたいにはまだまだ行きませんか…」

 

「落ち込むことはねぇよ、PP-90も筋は良い、てかP38、お前の教え方が上手いんだろうな」

 

「そんな、私は師匠に教わったことを丁寧に教えてみただけですよ」

 

それが上手いってことなんだがなぁとスミ子は笑いつつ、カチャカチャと銃のメンテナンスを行っていく、その速度は隣のP38を当たり前のように凌駕し、だが彼女も今は負けていますがとスミ子の技術を盗まんとばかりに作業の手を見つめる。

 

PP-90も一応見ては見るものの、やはりまだ教わってそこまでの日数は経っていないので何となしには理解できるがP38のように深くまではまだ分からず、渡された技術指南と読み比べながら自分に渡された銃のメンテナンスを進めていく、今日はこの基地では各種で学びの時間となっていた。

 

その日以降、指揮官は毎朝、走り込みをする姿が目撃される、理由としては体力を着けてみたいからとのこと、因みに学んだ翌日は筋肉痛だったことは最後に書いておこう。




ユノっちは 護身術を 会得した!

PP-90は TOKIO系アイドルの道を 進み始めた!

早くユノっちに今回頂いた銃を下げてる光景を見せてみたいなぁ…

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