それいけポンコツ指揮官とM1895おばあちゃん!! 作:焔薙
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今回は『元はぐれ・現D08基地のHK417ちゃん』の結婚式及び披露宴にお邪魔してます!
正直、ヘリが来るとは思ってなかったと指揮官は語る、という訳で彼女達は今ヘリで送迎され受付も済ませたD08地区の基地に居た。
因みにドレスは既に送られており、結婚祝いのバイクを乗せたスチェッキンのトラックは後ほど来る手筈になっている、一応式が始まる前には到着して品の引き渡しは行うのだがその後とんぼ返りするらしい、どうやらこの日だけでもそれなりの搬送依頼を受けていたようだ。
「…」
「どうしたのお母さん?」
「ふえ、あ、いや、緊張するな~って」
「いっぱい勉強してたから、大丈夫、です!」
「ええ、それにあたくし達もサポート致しますから、ユノはユノらしく振る舞ってくれれば問題ありませんわ」
それが一番難しいくらいに緊張してるんだけどな~と呟きつつ、とりあえず周りを見渡してみれば、それだけでも彼女が知らないっと思った所で気付いた、意外と人形だけの来賓者が多いことに
彼女が此処までで認識できなかったのは警備をしていた二人の男性、背がかなり大きい方のなんとなしに認識できる部位が存在したのでもしかしたらアレクサンドラ指揮官と同じような事情を持ってる人物かのかもしれない。
それとトンプソンと共に居た指揮官も認識できなかったなと思い出しつつ、まだ少しだけ時間があるので皆と共に歩いていけば
「あ、スチェッキンだ」
「どうやら間に合ったようですわね、何だかバイクを見てここの人達が驚いているようですが」
「アーキテクトの自信作って言ってたしまたすごい技術があったんじゃないの?」
「よくわからない技術、でも凄いって話です」
よくわからない技術を使っているバイクを他所の基地に送ってよろしいのでしょうかとPPKが若干苦笑いを浮かべるが一応大丈夫だと言うことになっているのでとやかくいうつもりはないし、何よりここで変に水を差す必要も無いだろう。
しかしこのやり取りで幾分か緊張が解れた指揮官は、また時間まで散策を再開する、途中見知った顔であるガンスミスやアレクサンドラ指揮官とその副官のG3、更に
「F小隊の皆、久しぶりだね!」
「指揮官さん、お久しぶりです」
どうやらF小隊の彼女たちも来ていたらしい、がディミトリ指揮官の姿はないので今回は小隊としてらしいが、どうであれ久しぶりの再会に大喜びのF45と指揮官、PPK達も各々小隊メンバーに挨拶を交わす。
「It's been a long time, a couple」
「ええ、そちらもお元気そうで」
「「こんにちは!」」
「こんにちはちびっこ達~、うりゃうりゃ、相変わらず可愛いね~」
「あまり髪の毛を乱れさしちゃ駄目だ、F9」
そうやって挨拶を交わしてからゲーガーの様子について聞いてみれば、どうやら彼女は牧場の牛飼い紛いなことをしつつ警護を担当しているようでF45曰く、毎日が楽しそうだよと笑いながら答えてくれた。
PPKはそれを聞いてオーバーオールのつなぎを来て麦わら帽子を被ったゲーガーを想像してしまい軽く吹き出したりがあったがそんな感じにワイのワイのとしていると、時間が来たらしくこの基地のスオミに式場まで案内しますと誘導され来てみればそこには新郎のタカマチ指揮官、
「…?」
「おかあさん?」
「そこ、多分外で誰かがいるんだろうけど、鉄血、それもハイエンドの靄が見えて」
ハイエンド!?とP7が声に出さないながらも驚くという器用な真似をしつつ、騒ぎになってないから多分大丈夫と指揮官が付け足した所で扉が開かれ…拍手をしながら指揮官の思考がフリーズした。
そこに居たのはFALを先頭にした花嫁の行列、あれ?となる指揮官、何かを察したPPK、特に気にしないで拍手を送る娘組、そうして一度扉が閉められて、次に開いた時そこにはエルフェルトが丹精込めて作り上げたドレスに身を包んだ417がヴァージンロードをゆっくりと歩いてゆく
「おめでとうございます」
「あ、お、おめでとう!」
「「おめでとう!」」
PPKから始まり指揮官、P7とステアーも続いて祝いの言葉を口にし、その後も自分達が行った挙式のように行われていき、無事に挙式は終わりを告げる。
それから記念撮影をするのだが、その際に彼女が密かに持ってきていたマゼンタ色の二眼レフカメラでも撮ってもらい、次に案内された会場で行われたのは披露宴、新郎を真ん中に9人の花嫁が挟むように座っている光景にやはり指揮官の思考がフリーズしかけるが披露宴が始まりケーキ入刀が行われ、そのケーキが彼女に回されればガツガツ食べ始め
「美味しい!」
「ええ、とても良い味ですわね」
「お母さん、ドンドン食べちゃうね」
「私達も食べないと、ケーキが消えます」
もぉ、そこまでは食べないよ自分の基地じゃないもんと返せば笑いが溢れ、そこに丁度良く417とタカマチ指揮官の二人がやってきたので食事を中断して
「あ、417ちゃん、おめでとう、ドレス似合ってて綺麗だったよ」
「ええ、エルフェルトに伝えれば喜ぶくらいに綺麗でしたわ、おめでとうございます」
「美人、でした!」
「うん、綺麗だったわ!」
各々祝言を告げれば向こうもお礼を伝えてくる、それからバイクとハイエンドさん届けたよと伝え、だがやはりそこで気になるのは9人の花嫁
「…花嫁さん、沢山居て驚きました」
「ど、どストレートですね…」
「ユノにはまだまだ知らない世界というだけですわ、これもまた一つの愛の形、問題にはなりませんわ」
「そうなんだ、いろんな形があるんだね」
「ねぇ、お宅のお母さん少し簡単に丸め込まれるって言われたこと無い?」
「割とあるわ…」
「ある、です」
417の問に娘組は無慈悲に答える、偶に自分達もそのチョロさを利用することがあるが流石にこれは簡単に丸め込まれ過ぎではと呆れも混じってたりする。
次にデストロイヤーについて聞いてみれば、どうやらグリフィンに登録されたハイエンドらしく元々はD09地区だったのを保護されたと言われるが
「まぁ、そのあまり驚きはないですわね」
「そっちもハイエンド居るしな」
その後、軽く数分雑談という名のイチャコラ合戦をしてから二人はまた別の組へと挨拶に向かい、自分達も出来るだけ声を掛けてみたりして、披露宴の最後に『バルカン』と呼ばれた人形の愛銃から放たれた打ち上げ花火を見てから、こうして指揮官の初めての基地訪問は無事に終えることになる。
その時の写真は帰ってからきちんと現像し自室の机の上に自分達の挙式の集合写真の隣に飾っているとさ。
圧縮し過ぎでは?(吐血)いや、うん、すみませんでした…
417ちゃん達の幸せが末永く続くことを、そしてタカマチ指揮官の腰が無事であることを祈ってます!
次回 ほのぼの溜まったから真面目話を書くね