それいけポンコツ指揮官とM1895おばあちゃん!!   作:焔薙

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雨が止む前に

※グロ注意です!!書くの忘れるとか最悪じゃねぇかお前!?


日溜まりが陰る日 Session3

S06地区、町外れの細々としたスラムのような居住地の一角のターゲットが居る隠れ家前、そこに副官、G3、グローザ、ウェルロッドは居た。

 

スラム街に近いこの場所にに使わない少女達、だが深夜というのもあり周りに人はあまりおらず、居たとしても大雨の中を佇んでいるのとその纏う雰囲気にどうにかしようという気は起きる訳もない、更に言えば異様な光景として

 

「その、ネニュファール、そこで祈りを捧げてるのは?」

 

「彼は指揮官()にその生命を明け渡すと誓ったものです」

 

「えぇ…」

 

困惑するグローザとウェルロッドの視線の先には熱心に祈りを捧げている元科学者の姿、どうやらG3は彼を使うようだが何に使うのだと考えるが彼女が役に立つことですと微笑めば、それ以上は触れないようにしようと任務に切り替えることにする。

 

「おしゃべりは終わりじゃ、三人は正面から突入、中にいる業者の方を仕留め内部の人間も掃討しろ、儂は裏に向かう、本命はそこに生きて追い込んでくれればそれで良い」

 

「了解、問題ないとは思いますがお気をつけて」

 

ウェルロッドの言葉に小さく頷いてから副官は傘を差したまま待機場所に向かって闇に消える、残された三人は互いに顔を見合わせて頷き合う、が肝心の作戦は聞かされてないのだがとグローザが思い出せば、G3がでは私から向かいますねと元科学者に合図を出せば、彼は

 

「おお、遂にその時が来ましたか…」

 

「御託はよろしいのでやってください」

 

声は優しいのだが言葉からは苛立ちが混じっている感じのG3に何をやらすんだ本当にと思っていれば、彼は何の躊躇もなく扉を開け放ち建物に入っていく、そうすれば中の仲間たちが彼を見るが雨でビショビショの彼を見て

 

「遅かったな、ははっ、突然の雨だもんなヒデェ有様じゃねぇか」

 

「作戦はどうなりましたか?まぁこの様に私達を呼んだということはそういうことだとは思いますが…?聞いてますか?」

 

男の様子に重鎮の表情が怪訝なものになる、何時もの彼ならばこの時点で返事が返ってくるはずなのだがそれがない、ただ虚ろな瞳で全体を見て、それから

 

「全て、居ります…」

 

「そうですか、ではご苦労様でした」

 

ダァン!!と銃声が鳴れば元科学者の頭が吹き飛び血が辺りを染める、突然の出来事に場が固まりそれを行った少女に視線が向かう、そこに居たのはG3、彼女は自身が軽く血に汚れたのも気にしないで未だ状況が飲み込めていない彼らを見渡して

 

「その生命、指揮官()に返しなさい」

 

それが宣戦布告の一言だった、言葉が終わると同時に彼女は手当たり次第に、だが重鎮には致命打を当てないように銃撃を開始、それを合図に背後に隠れていたウェルロッドとグローザも戦闘を展開、この場には大した兵士も居らず更に言えば人形は揃いも揃って『お楽しみ』のために用意されたものなので戦力にすらならない、つまりここから行われるのは一方的な蹂躙

 

叫び声が、悲鳴が、建物に響く、重鎮はここに来て漸く彼女たちが何者なのかを理解し、逃亡を開始しようとした時、左足、右腕と立て続けに鈍い痛みが走り見てみれば撃ち抜けれている光景

 

「ひゃ、あああああああ!!!???」

 

「ネニュファール、殺すなって言われてたでしょ!!」

 

「あ、まぁ大丈夫だと思います」

 

貴女ねぇと呆れつつチラッとウェルロッドを見れば既に業者に接敵し銃を顎の下から向けている光景、両腕を撃ち抜けれているのを見れば抵抗は出来ないと思われ『詰み』だと分かる。

 

「くそが、何だよてめぇら!!??」

 

「日溜まりを、護る者だ!!!」

 

彼女にしては珍しい感情的な叫びとともに銃爪が引かれ沈黙、本命の重鎮は予定通り逃げたのを確認してから彼女たちは残党の処理に入る。

 

そして逃げた重鎮はと言えば緊急時の逃亡用の車両がある場所に向かっていたのだが途中、傘を指した人形を見つけ、それは向こうも同じようで声を掛けられる

 

「む、どうした…?怪我をしてるな、何かあったのか?」

 

「グリフィンの人形か、ちょ、丁度いい、助けてくれ!狂った人形に殺されかけたんだ!」

 

「狂った人形、のう。それは大変じゃったな…」

 

「ああそうだ、クソ…恐らくお前一体では無理だ、本部にっ…」

 

「一つ、良いこと教えてやるのじゃ…」

 

重鎮が突然静かになり、ゆっくりと倒れる。見れば眉間に銃創があり、彼が最後に見たのは手に銃を持ち無表情で見下すM1895の姿、彼女は倒れ伏した本命を見つめ

 

「儂も狂った人形の一人じゃよ。こちらメメール、本命を処理した、そっちはどうじゃ、オーバー」

 

ただ一言告げ通信を繋げ確認をしてみればグローザ達も処理を終えたとのこと、ならばもうこの地に留まる必要もないなと判断し

 

「では帰投ポイントに向かい、基地に戻るぞ」

 

《向こうは良いの?》

 

「構わぬ、向こうは向こうで終わり次第、処理しないで戻るようにと伝えてあるからな」

 

処理しない、その一言に通信の向こうのグローザが微妙な顔をしたがそんな時間もないのも確かなので了解と伝えてから通信が切られる、副官もさっさと向かうかと行動を開始するが、胸にあるのは

 

(何とも、虚しい任務完了じゃな)

 

心は、今の天気のように晴れない…とここでは『比較的』スマートにことが終わったのだが基地襲撃側は現在、大混乱と恐怖に陥っていた。

 

第一に、FMG-9のハッキングで基地中の通信や警報、レーダーを含んだ機械の類が全て落ち、個々の連絡も出来ない、更にヘリアンから受け取った人形のキーでこの基地の戦術人形は全て強制シャットダウンされ基地は混乱に包まれた。

 

そこに突如として襲撃してきた戦術人形の部隊、彼女たちは人間相手にも何の問題もなく銃を向け発砲、たった六名の人形だと言うのに襲撃から数分経っただけで基地の7割近くの兵士はKS-23によって脳みそをぶち撒けた死体にされるか、建物の外からシュヴァルベに搭乗したMG4から放たれた『Mk211徹甲榴弾』の掃射で壁に咲く赤い花として第二の人生を歩むか、極めつけは

 

「なんだよ、なんだよこいつ!!???」

 

「くへ、くへへへへ!!!いいですね~その表情、最高ですよ~、やっぱり人間(生物)の相手は気分が高まりますね~ケカカカカッ!!」

 

狂気の表情で笑いながらまるで見えてるかの如く兵士が放つ弾丸を避けて…突如、彼女の姿が掻き消えた、幾度もなく、そして自身の目の前でも見たそれに兵士は恐慌に陥りかける、と言うのも

 

「くそ、クソクソクソ!人形なのかよ、人形が人間を『喰う』なんて…」

 

「聞いたことないって死に頻する際の言葉ですよねぇ」

 

声が聞こえた、同時にブチッと言う肉ごと何かが引き千切られるような音と共に男の意識は掻き消え、咀嚼音と血飛沫が飛び散り音が辺りに響く、誰が?それは無論、イングラムだ、彼女は襲撃早々に突然とこの行動を始めた、これにはSASSがドン引きしつつ、理由を聞けば

 

「カニバリズムって文化があったのなら美味しいかと思ったんですけどね~。ペッ!こいつはハズレです…」

 

ガッカリだという感じの声に更にドン引きするSASSだったがM21には非常に受けが良かったようで遂には何処から持ち出したのかハンディカメラを手に

 

「さいっこうのスプラッタですよこれ!!イングラム、もしかしたら他のだったら美味しいかもしれませんよ~、ほらターゲットなんか丸々太ってますし!」

 

「…私、帰って良いかなヤークトリーダー」

 

「駄目です、仕事はしてください…」

 

「助けてアリババ」

 

《すみません、無理です》

 

という感じにイングラムは嬉々として兵士に飛びかかり首を、腕を、時には目玉を、そして何が始末に負えないと言えば食い散らかすだけ食い散らかして不味ければそのまま放置なのである、なのでイングラムが通った道にはそれはもう名状しがたき死体がそこら中に転がっているのだ。

 

因みに後ろにはM21が相変わらずカメラを回したまま歓喜の声を上げて着いてきている、はっきり言えば狂ってる絵面だ。

 

《…これ、私いります?》

 

《我慢してくださいヴィオレット、それにシュヴァルベを落とそうとした兵士の処理は貴女じゃなければ出来なかったんですから》

 

はぁと疲れ切った彼女の声が通信越しに聴こえFMG-9は思わず同情する、因みに各員が協力して基地を攻めているのではなく割と個々が自由に動いている、殲滅という部分だけを守ればよいのだというのがヤークトフントチームの総意らしい。

 

と、気付けばMG4、KS-23から通信が入り、二人はどうやらハズレだったらしい、なので残党の処理に切り替えたとのこと、そうとすれば当たりを引いたのは

 

「ケハッ?やりましたねM21、私が当たりくじみたいですよ~」

 

「わぁお、じゃあ早く突撃訪問しましょう!」

 

ガァン!!と執務室と書かれた蹴り開けられれば中には顔を青ざめ銃を構える丸々したターゲットの姿、何か叫んでいるがイングラムには届かずに見たと同時には

 

「がああああああ!!??」

 

「まずは腕行きましょうか~」

 

「食レポ!食レポは忘れないでくださいよ!!」

 

そこから先はあの暗部として長いSASSですら軽く吐き気がしそうな光景が続いた、腕を喰らいマズかったからと吐き捨て、生きたまま内蔵を引きずり出して同じ様に、そしてその光景を笑顔のままカメラに収め続けるM21、何でコイツら普段はあそこまで人がいい人形やってられるんだよというサイコっぷりを行い続け、最後には何故か頭を掴み脊髄全てを抜き出そうとするも…

 

「…M21、まだ全部抜けてないのに頭取れちゃいましたよ」

 

「えぇ、ここに来てNGですか…まぁ良いですけど、こちらヤークト5、ターゲットをって見てたもしかして?」

 

《ヤークトリーダー、私は見てませんがヴィオレットが、とにかく終わったなら帰りますよ、屋上にてシュヴァルベが来ますから》

 

「りょ~かい、くへへ、大満足です」

 

「ねぇ~、じゃあ帰ろうか!あ、今日はハンバーグが食べたいな」

 

《…マジですかこの人達、あれ作り出してそのセリフ出るんですか?》

 

最後の最後までドン引きさせたが彼女たちも任務を完了、勿論誰一人の生存も許さず、基地にはヤークトフントチームが作り出した死体だけが残されていた…

 

こうして後にS06地区の大虐殺と言われんばかりの作戦は終わりを告げる…帰投する頃には雨は止む、だが彼女たちの心を表すように雲はまだ晴れ間を見せてはくれなかった…




これイングラム好きとM21好きからぜってぇ殺される気がする…ほ、ほら、この基地の彼女たちはこんなんだって話で、許して(震え声

おばあちゃん達が必殺仕事人みたいな感じならヤークトフントチームは狂いに狂ってる殺り方が得意

ヤークトのやべーやつ紹介
イングラム
今回の作戦で軽く覚醒、流石に鉄血人形にはやらないが敵対して許可が降りた人間であれば今後もやろうかなとか考えてる

M21
実はこの部隊一の狂ってるやつ、これで居て優秀なので質が悪い、笑いながら今回の光景を見てられる。

まぁ二人もかなり怒り心頭だったからってのもあるんですけどね!!

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