それいけポンコツ指揮官とM1895おばあちゃん!!   作:鮪薙

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え、アイドルって歌って踊るだけじゃないの!?


ようこそ、アイドルの概念が間違った基地へ

アイドル、それは偶像とも呼べる存在であり人々に歌と踊りを持って笑顔を届ける存在……のハズだと彼女【Gr HK45】は目の前の光景を見つつ頭の中で何度も復唱する。

 

「よいしょ!」

 

「えいやっ!」

 

色々混乱を引き起こしフリーズを仕掛けている彼女の視線の先には農具を持って楽しそうに畑を耕しているP38とPP-90の姿、しかも妙に様になってるのが彼女としては少々ムカつく話である。

 

彼女は基地には今日配属されたのだがこの基地の二人組アイドル【スリーピース】の話は本部に居ても届くほどの有名なものであり、自身も歌って踊るのだが好きだというのも相まって何よりも誰よりも会いたいという二人ではあったのだが、案内されいざ来てみれば彼女たちが行っているのは農業、アイドルが、農業である。

 

(……しかも誰もおかしいと思ってる感じが欠片もなかったよ!?)

 

HK45の心の叫び、だが悲しいかな、この基地では彼女たちがアイドルなので、彼女たちが行っていること=アイドルとしての活動という認知をされてしまったが故にもう彼女たちの行動に疑問を持つものは本当に極少数の存在となってしまった。

 

ともかく、憧れに近い二人がそこに居るのには違いないのでと彼女は気を取り直して今なお畑を耕している二人に

 

「あの、スリーピースの二人でしょうか!」

 

「へ、ええ、そうですよってもしかして新たに配属された方ですか?」

 

「あ、私見ましたよリーダー、確かGr HK45ちゃんですよね?」

 

「はい、今日は配属のHK45です!私も歌って踊るのが大好きでお二人の話はよく聞いてました!!」

 

歌って踊るのが大好きで、その一言で二人の目の色が変わったのをHK45は確かに見た、同時に食いついてきたことに喜びを感じずにはいられず思わず笑顔になってしまうほどだった。

 

なので次の彼女たちの行動に思わずツッコミを入れたのは責められないだろう、歌って踊るのが大好き、そして彼女たちは曲がりなりにもアイドル、ならばきっとダンスとかのレッスンとかするんだと思っていた彼女に渡されたのは……

 

「はい!」

 

「さぁ、張り切って続きをしましょう!」

 

「……」

 

今、若干遠い目で青空を見上げるHK45の手に握られているのは鍬、何の変哲も無いそれをP38に手渡され、畑へ向かった二人に視線を移せば手招きしている姿が写る、なので彼女はフフッと乾いた笑みを浮かべてから

 

「これアイドルの活動じゃないですよ!!??」

 

魂の叫びだった、なんだったらこの基地中に響きそうな叫びだった、だが叫ばずにはいられなかった、だってそうだろう、彼女が知っているアイドルと今彼女たちが行っている活動、何をどう考えても一致しないのである。

 

「え、アイドルってこうじゃないんですか?リーダーが当たり前のようにやってるからそうなのかなって思ってたけど?」

 

スリーピースの相方、PP-90が真顔で答える、彼女としてみればアイドル活動をしたいとP38に志願してからはずっと彼女がやることを真似てやっていたのでてっきりそうなのとばかり思っていたところのこの指摘なのでどうなんですか?とリーダーたるP38の方を見れば

 

「はい、これも立派なアイドル活動ですよ?」

 

リーダー、P38はさも当然のようにそう答える、それを聞いてPP-90もですよね~と安心した感じに呟いてから、HK45の方に向き直り、更には手を取って

 

「慣れないことや、やったことないこともあるかもだけど、大丈夫、私にだって出来たから安心してよ!」

 

「え、あれ、何?もしかして私がズレてるんですか?間違ってるんですか?これがアイドルの常識なんですか!?」

 

「そうだね、もしかしたらこれは普通のアイドルとしての活動じゃないかもしれません、でもねHK45ちゃん……今この世界のアイドルは何でも出来ないと生き残れないんだよ!!」

 

P38の迫真にも似た声から出された言葉に彼女は衝撃を受けた、それと同時に自分がなんて甘い考えでアイドルの世界に足を踏み入れようとしていたのだと自身の甘さを恥じた。

 

確かにその通りだ、思えば本部で話を聞いたときも決して歌って踊るだけじゃなかった、勿論その話題も沢山出てたには出てた、高いパフォーマンスに歌唱力、トークの上手さ、だがそれはもはや当たり前なのだ。

 

ならばなぜ本部でも噂になる程に有名なのか、それは彼女たちが行っている活動の種類の多さ、そうだ、何を驚いているんだ、彼女たちの手の広げ方はそれだけで有名になるほどだったではないか、そうと気付けば自然と目に輝きが戻り普段の彼女のテンションが復活して。

 

「……私、やります!」

 

「勿論、私達は歓迎しますよ、ね、PP-90!」

 

「うん、じゃあ早速、やっていこうか、あ、耕し方分かる?」

 

そこから和気藹々と三人娘の農業が始まる、勿論だがHK45は農業なんてやったことないので一つ一つ、丁寧に教わりながらモノにしていく、そこは戦術人形でありドンドン吸収していくが流石に長らく続けていた二人にはまだまだ及ばないが、それでも筋はとてもいいと二人に褒められたが当の本人は

 

「い、意外とこれ体全体を使うんですね……」

 

「あ~、分かります、でもこれらをずっと続けて行くとダンスする時にこう、体幹がしっかりするっていうのかな、踊りがきちっとするんですよ」

 

「な、なるほど……タダの趣味って訳じゃなかったのね、それで、えっと、次は何を?」

 

今度こそレッスンですか?とそんな希望を乗せてP38に聞いてみるが、薄々違うという空気も感じ取っていた、だがきっとそうだとしてもダンスとかの役立つことだろうと思えば笑顔になり、そして……

 

今彼女たちは整備室に居る、そこれ行われているのは勿論、銃のメンテだ、HK45の瞳から若干光が遠ざかるがすぐに持ち直して

 

「リーダー、その、これは?」

 

「銃のメンテナンスですよ、この基地では基本的に自分達でやるのですがそれでも不調な物に関しては前は私だけだったのですが今はPP-90にも手伝ってもらいながら整備することにしてますね」

 

「これも慣れると楽しいですよ?」

 

もう、訳が分からないんですけど、HK45、スリーピースの一人として以後はこの基地のアイドルの一人としてやっていくのだが、どうにも先輩方のこの多趣味に適応するにはまだまだ時間が足りないかもなぁと思う比較的常識人の一人であった。




キャリコが 彼女を 見つめている!!

という訳でHK45ちゃんもグループ加入です、まだ染まりきってないけど一月もありゃ十分でしょ

これが私の平成最後の投稿だァァァァァァ!!!
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