それいけポンコツ指揮官とM1895おばあちゃん!! 作:鮪薙
深夜、警備係や警備用ダイナゲートなどの警備ロボ以外は寝静まる時間帯。そんな基地内外では
『対象を発見、排除を開始』
パララララと軽いSEと共に放たれる光学兵器、それを浴びチリと化す対象、通称【人類人形問わずの天敵の黒いアイツ】コードネームは大体【G】と呼ばれるソイツ。
そしてそれを排除しているのはアーキテクトが開発、みらくるふぁくとり~を通して販売も随時行われている【一撃殺虫ハイエンドさん!】因みに今の射撃は【だいりにんさん】の斉射である、この様に彼女達は昼夜問わずそのAIに設定された害虫たちを駆除し続けているのだ、今日は彼女達の一日のお話、それと新兵器もあるよ!!
最近になり一気に暖かくなった影響なのか、ここ最近までは少なかった虫の活動が活発になり、それはつまり
「……これほど今朝が最悪だと思った日はない」
「ユノ、それ毎朝に虫を見るたびに言いますか?いや、貴女の過去話から虫を好きになれる要素が欠片もないのは知ってるのですが……」
指揮官が虫とエンカウントする確率が上がり始めるということに直結される、今も彼女の目の前を何処からか侵入したのだろうか一匹の蝶、そう唯のカラフルな蝶が飛んでいる。
一般の方々からすればたかが蝶でと言われそうだが指揮官的には虫というだけで割と本気で逃げたい案件である、まぁ最近は娘という存在も出てきたお陰なのかは不明だが蝶程度なら物凄く嫌な顔をするだけで堪えられるようにはなっている。
が、それはあくまで遠目を飛んでいるだけに限る、その蝶は不幸にもヒラヒラと彼女達の方向に進路を向けているではないか
「うげ、いや、こ、こっちに来る?」
「来てますわね、ですがそのまま……」
通り過ぎますわよと続けようとしたPPKの声は細い光の線と遅れてバシュンと言う音で遮られた、なんですの!?と光が通った先を見れば先程までヒラヒラと飛んでいた蝶が片羽を消失させ墜落、それを確認したと同時に今度は小さなプラズマが何処からか飛んできて炸裂、見事に蝶は跡形も無く姿を消すのであった。
あまりに、そして蝶一匹に行われた無慈悲なコンビネーションを行った正体はハイエンドさん!シリーズの【どりーまーさん】と【ですとろいやーさん】の2体は対象の排除を確認すれば自身の所持する通信で何かを呼び出せば来たのは彼女達ハイエンドさん!用にと新たに製造された支援型ダイナゲート【すてーしょんさん】大きさは普通のダイナゲートなのだが外装にはハイエンドさん!を1小隊分充電できるスタンドが付けられており、見てくれはダイナゲートと言うよりタランチュラに近い見てくれになっており、移動の際の上下の揺れをなくすために移動は脚部に付けられたローラーによって行われる。
最初こそ彼女達のAI判断による充電に任せておいたのだがそれではあまりに非効率になるとアーキテクトが判断、急遽作られた存在でありハイエンドさん!を買ってくれた基地には無料で配布したらしい、どの程度買ったのかは指揮官は把握してないが、兎も角【どりーまーさん】と【ですとろいやーさん】はそれに乗り込みパトロールへと消えていく
「うんうん、いい子たちだし、優秀だし、文句なしだね!!」
「き、聞いてた以上に容赦がないですわね……と言うよりもしかしてユノ、虫全部を処理命令にしてませんか?」
「……ご、ご飯食べに行こうかPPK」
「何故逃げるのですかユノ?あたくしの目を見て答えてくださいませ?」
PPKからの図星な指摘に冷や汗タラタラにしながら指揮官は足早に食堂に向かい、PPKは付いていきながら笑顔で質問を繰り返す、後に指摘どおり全てを対象にしていることが副官にバレ、流石に慣れろと怒られるのだが今回は割愛でいいだろう。
そんなやり取りが行われてるとは露知らずなハイエンドさん!達、いや、もしかしたらそれどころではないのかもしれない、何時もはバラバラですてーしょんさんに乗り込み基地の内外問わず駆け回り害虫駆除を行っているのだが今日は全人形が一箇所に固まっていた、その場所とは基地の地下、更に言えば今回はハイエンドさん!だけではなく量産型の一般鉄血人形を模した【あーみーさん】シリーズも数を揃えハイエンドさん!シリーズの指揮下に入りすてーしょんさんもオプションのプラズマ榴弾砲、パルスマシンガンを装備しているところからかなりの本気度が伺われる。
彼女達が此処に集まった理由は唯一つ、忌まわしきGのコロニーをこの地下にて発見したからである、どうやらそれなりに前から発生していたコロニーのようで数はかなり居り、これにはハイエンドさん!からのデータ送信で報告を受けたアーキテクトが
「潰さなきゃ」
とキャラも忘れ無感情で呟くほどであり、今日こうして集められたのである。ハイエンドさん!は全人形が当たり前のように5Link、あーみーさんシリーズも流石に全てを5Linkには出来なかったがそれでも3Linkは揃え、それらがズラッと並びAIが各自で武装点検を行うさまはこれがもし本当の鉄血だったら恐怖しか無い光景であり、だがこれから行われるのは大規模害虫駆除だと思うと何故か応援したくなる光景でもあった。
《んっん、こちら総司令のアーキテクト。君たちはこれより過酷な任務に挑むことになる、内容はこの地下にて発見されたGの巣の完全殲滅、一匹たりとも、そして卵一つも残してはならない任務だよ》
《何してんだアーキテクト》
そんな害虫駆除軍の前に空中投影のモニターが現れ、軍服に軍帽を被ったアーキテクトが映されて妙に真面目な声で演説を始める、が開幕早々にゲーガ-に横槍を入れられるも彼女は気にせずに演説を進める。
《犠牲は出るかもしれない、だけど私の最高傑作である君たちならばこの任務を確実にこなしてくれると信じてる……では作戦開始、君たちの武運を祈ってるよ!》
《……もう始まってるように見えるが?》
《ああああああ!!もう、こうなるんだったらもう少し高性能なAI積めばよかった!!》
大体、だけどの部分で既に彼女達は行動を開始、アーキテクトが演説を終える頃には全軍がGの巣に突入済みで攻撃を開始していた、飛び交う【あーみーさん】シリーズの光学兵器、【すてーしょんさん】のパルスマシンガンとプラズマ榴弾砲、【うろぼろすさん】のプラズマスティンガーバースト、【あるけみすとさん】のプラズマソード、【あーきてくとさん】や【ですとろいやーさん】のプラズマキャノン、【しょけいにんさん】と【はんたーさん】の息の合ったコンビネーションプレイ、【げーがーさん】のレーザーソードがGを焼き払い、それらの全てを焼き尽くす暴力を生き延びた個体も【いんとぅるーだーさん】のレーザーガトリング、【だいりにんさん】のレーザーマシンガンまたは【どりーまーさん】のレーザーライフル【すけあくろうさん】のビットが逃げ惑い滑空を始めるGを的確に処理して行き
トドメとばかりに現れたのは【けるべろすさん】高火力を大名義に搭載されたプラズマミサイルフルバーストとモニター部分からレーザービームがぶっ放されれ、ほんの数分前までは確かに存在したGの巣はそれはもう綺麗なほどに何もなくなっていた。
《いやぁ、予想以上の光景だったねぇ》
《虫相手の火力じゃないと思うのは私だけか?》
満足げなアーキテクト、予想以上の総火力に軽くドン引くゲーガ-、だがこれでこの基地から『一時的に』Gは殲滅されたのは確かであり指揮官の平穏に貢献するのであった。
虫相手にミニチュアが大戦争する基地があるらしい。
アーキテクト製品紹介コーナー
【すてーしょんさん】
本文通り、かなり役立つ、但しこれには害虫駆除兵器としてのAIしか無いので他のダイナゲートのような反応はしない。
【あーみーさん】シリーズ
ノーマル鉄血人形をモチーフにしてる簡易AI統制のミニチュア人形。基本的にハイエンドさん!の指揮下ではないとマトモに活動できない。