それいけポンコツ指揮官とM1895おばあちゃん!!   作:焔薙

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アーちゃんうさぎ「ユノっち借り、ぬおっ!?」

ユノっちおねえさん「そう何度も拉致が成功するとは思わな……」

アーちゃんうさぎ「あっまぁぁぁぁい!!!」

ユノっちおねえさん「ひゃあああああああああ!!!???」

おばあちゃん「……今日も騒がしく拉致られたのう」


今日も元気にみらくるふぁくとり~!!!

今日こそは迎撃に成功すると思っていた、なんかそろそろ拉致られそうだなと言う気配を感じ取った指揮官ことユノっちおねえさんは廊下を歩いてる時に強襲を仕掛けてきたアーちゃんうさぎに護身術として習った技で投げ飛ばし勝利を確信したのだが

 

「キグルミにさ、反重力ユニット仕込んでるなんて思わないよね」

 

「ふっふっふ、ユノっちおねえさんの考えなど天才たるアーちゃんうさぎに読めないはずないのだ~」

 

と何時ものように和気藹々な二人の空間、だが今回はもう一人その場に物凄く不機嫌な顔で立っている存在が居た。

 

見た目ニワトリのキグルミに身を包んだ彼女、その名も

 

「所で、なんでゲーガ-が此処に?」

 

「知らん、急に深刻な声で話があると言われ来てみればこれだ」

 

「今回からはゲーちゃんにも手伝ってもらおうと思ってね!さぁ、そろそろ始めるよ~」

 

ハッキリ言えば乗り気ではないのだが此処まで来ては仕方ないのと此処で断ると後々が非常に面倒な悲しみ方をされるのを身を持って知っているので深い溜め息をつきながらも彼女が指定した立ち位置に向かう。

 

三人がそれぞれ定位置に着いたのを確認してから苦笑を浮かべているFMG-9が3カウントの合図を送られれば

 

「「3、2、1、ドッカ~ン!わーい!!」」

 

「……お前ら毎回こういうノリなのか?」

 

呆れ顔と声のゲーちゃんニワトリにアーちゃんうさぎはプリプリ怒りながら、それでもその前に挨拶をとカメラに向かって

 

「もぉ、駄目じゃないか『ゲーちゃんニワトリ』キチンと合わせなきゃ。おはこんばんちは、良い子の皆~『みらくるふぁくとり~』のマスコット『アーちゃんうさぎ』と」

 

「やっほー!!『ユノっちおねえさん』だよ、えっと、それでアーちゃんうさぎ、今日はお友達を連れてきたんでしょ?」

 

カンペに書かれていたセリフをユノっちおねえさんが言えばアーちゃんうさぎはそれはもういい笑顔で丁度カメラの死角に居たゲーちゃんニワトリに視線を送ってから、ドスドスドスと足音を立てて彼女の隣まで駆けていってから

 

「その通り、さぁご挨拶をしよう!」

 

「ゲ、『ゲーちゃんニワトリ』だ」

 

「ぶふっ痛い!?ちょ、ちょっと今かなり本気に翼で打ったでしょ!?」

 

「もう一度打たれたいか?」

 

「あ、いえ、大丈夫ですはい」

 

この時点でこの番組でのヒエラルキーの入れ替えが行われたとこれを見た者は感じただろう、それくらいに鮮やかな上下関係の表し方だった。兎も角開幕から騒がしい今日のみらくるふぁくとり~、では今回は何を紹介するのかと何時も通りにアーちゃんうさぎにユノっちおねえさんが聞いてみれば

 

「今回は家電を一つと生活を楽にしてくれる機械を一つ!本当ならば3つ紹介しようと思ったのだけど、一つだけは改良が間に合わなかったから後日だね~」

 

「で、何を作ったんだ?」

 

「ゲーちゃんニワトリの視線が突き刺さって、あ、はい、紹介を始めます。ではでは今回の開発品はこちらだ!!」

 

ガバっとカバーが外され現れたのは割烹着姿のプラウダ-と一台の掃除機、何だこれはというゲーちゃんニワトリが言葉にしなくとも分かるほどの空気を醸し出している側でユノっちおねえさんは割烹着姿のプラウダ-に興味津々で

 

「可愛い!これなんなのアーちゃんうさぎ!」

 

「じゃあ早速紹介をしていこうかな!やっべ尺がねぇ先ずは割烹着のプラウダ-、この子の名前は『かせいふちゃん』!名前の通り家事などを手伝うための子だね」

 

曰く、家政婦と言うなの通り補助アームなどを使っての家事全般を得意としているらしい、と言うよりアーちゃんうさぎが言うのには家事と名の付きそうなことは一通りインストールさせたと言っているのでかなり幅広いことが出来ると思われる。

 

因みに割烹着姿の理由はそれっぽいじゃん?とのこと、どの辺りがそうなのかは二人には理解できなかったが。

 

「まぁ、あれば便利だろうな……これは動物の世話は出来るか?」

 

「『エッグタルト』とか『カスタードプリン』とかの世話なら『にわとりだいすきちゃん』があるでしょゲーちゃんニワトリ」

 

「違う、『ガトーショコラ』や『ラムレーズン』とかだ、WA2000ばかりに任せっきりはマズイだろう」

 

「あ~なるなる、出来るよ~、確かその手のプログラムもインストールしてあるはずだし、と兎も角この娘が居れば家事の手間は大幅に楽になること間違いなし!!」

 

では次行ってみようと、かせいふちゃんを少しだけ動かしてから今度は掃除機の方の紹介を始め用という所でユノっちおねえさんが何かを思い出したかのような声を上げて

 

「これってこの間、爆発してた掃除機だ!」

 

「言い方ぁ!!いや、まぁ間違ってないけどさ……この子はその改良型『がねーしゃちゃんMk2』超軽量でコードレス、しかも」

 

「電源が入ってこの静かさか、これなら誰かを起こしたりはしなさそうだな」

 

ゲーちゃんニワトリの言葉にアーちゃんうさぎはまさにその通り!とドンピシャなコメントに喜びつつ更に追加の説明を始めた。

 

曰くこれはゲーちゃんニワトリの言葉通り特徴の一つとして物凄い静音性が上げられる、それからワイヤレスの超軽量なので持ち運びもラクラクで吸引力は文句なし、しかも決して吸引力が落ちたりはしないとこの時点でも中々に便利なものなのだが

 

「更に更に、このがねーしゃちゃんMk2の凄いところは充電が長持ちという点、フル充電なら一ヶ月は連続稼働が可能で、しかも使われてない時は大気中の電気を吸収、それを自身の充電に変換する優れもの!」

 

「おぉ!!でもこの掃除機あまり大きくないから容量は平気なの?ネゲブとかいつも沢山のゴミを片付けてるし」

 

「フフン、この天才アーちゃんうさぎがその辺りを考えてないはずないのだ!何とこのがねーしゃちゃんMk2は吸ったゴミをボディの中で粒子状に変換し溜め込んでいく、なので見た目以上にガンガンと吸うことが出来るのだ!!」

 

結果としてMk1は内部で粉塵爆発を引き起こしてしまったのだがMk2はしっかりと改良されているので安心をとアーちゃんうさぎは空中投影モニターの解説付きで説明をする。

 

そうして開発品の紹介を終えれば後はこの2つの値段を提示、相も変わらずお得意様基地価格なので黒ギリギリという値段ではあるが結局はスチェッキンとかが稼いでくるので無問題である。

 

「おおっと、もう本気で時間が無くなってるじゃん!?じゃあお電話はいつものここ!それと前回の過ちはしないので口座もちゃんと表示するのだ!!ではでは今日のみらくるふぁくとり~は此処まで、また会おうね~、以上『アーちゃんうさぎ』と~」

 

「ま、またみらくるふぁくとり~で会いましょう『ユノっちおねえさん』と!」

 

「出来れば巻き込まれたくないが、ああ分かった、分かってるから、はぁまた会おう『ゲーちゃんニワトリ』だ」

 

しーゆーあげいん!!アーちゃんうさぎの最後の締めの言葉で本日のみらくるふぁくとり~は幕を閉じた。

 

後日、スイーパードッグに並び『かせいふちゃん』を引き連れたネゲブが基地ではよく見られるようになる。




因みにカスタードプリンとかのペットの名前が出てきた時は画面内にその動物の写真が表示されてた模様、やったねユノっちおねえさん、君のネーミングセンスが広まるよ!!

アーキテクト製品紹介コーナー
『かせいふちゃん』
詳しいことは本編参照、家事万能のプラウダ-、補助アームなどを持っているので割りかし何でも一人で出来る。

『がねーしゃちゃんMk2』
同じく本編参照、デザインは何というかゴリアテみたいに丸っこく、本編には書かれてないがボディには反重力ユニットが搭載されておりふわふわ浮いて追従してくる。

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