それいけポンコツ指揮官とM1895おばあちゃん!!   作:鮪薙

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大きいお風呂って不思議と気持ちが安らぐ、安らがない?


のんびり入浴

チャポンと水の雫が湯に落ちる音が不思議と響く、ここは基地の大浴場、常時開放されている施設ではあるのだが基本的にその日の業務の終わりや一日の終りの疲れを取るために入ったりが大体なので使われるのは大方その日の夜になることが多い。

 

「あ~、丁度いい湯加減じゃなぁ~」

 

そんな大浴場に一人の少女の声が響く、しかしそれはお風呂の魔力に完全に取り憑かれデロンデロンにフヤケた声である。

 

正体は我らが副官、姿見た目は金髪ロリなのだが今そこにある姿は一人のおっさん染みた顔をしている彼女、普段であれば自室に備え付けられている浴室で済ますのだが今日はなんとなくと大浴場の方にしたいと思ったのでと来てみたのだが誰も居らず、これはラッキーじゃなぁと気持ちよく入っているのである。

 

「く~ん、いやはや、自室の風呂とはこうも違いがあるのか、少々ナメておったわい」

 

湯船に浸かりながら伸びをして呟く、同じお湯の筈なのだがやはり雰囲気が違えば感じる物が違うらしく、これならば偶にと言わずに足を運んでみるかのうと深くまで浸かりながら気持ちよさそうに思っていると更衣室の方から声が聞こえ

 

開かられた扉、誰が来たのかと見れば居たのはG36とVector、妙に珍しい二人が来たと副官が思っていれば向こうも彼女に気づいて、軽く会釈をしてから自分たちの体を先に洗い、数分後

 

「隣、失礼しますよ」

 

「じゃあ、私は反対側を」

 

「遠慮する必要はないのじゃがなぁ、それにしても二人がセットというのは珍しいな、どうかしたのか?」

 

「どうって言うわけではございません、偶々更衣室で一緒になっただけですよ」

 

「ええ、偶には大浴場も使ってあげないとねと思ったらばったり会ったのよ」

 

どうやら副官と同じ様に今日は大浴場と言う気分だったらしく、それがこうして三人が重なるということになったらしい。

 

副官は入ってからそれなりに経っているのだがまだまだ余裕はあるので折角だからと二人に話を振ってみることにした、内容はなんてこと無い。

 

「それにしても二人がこの基地に来て随分と経ったが、どうじゃ?」

 

「どう、とは?」

 

「何でも良い、色々と騒ぎがあり、変化があり、日常があった、その中でなにか感じたことを今日は何でも話してみるが良いのじゃ」

 

但し、と副官は自分一人ならばと用意してあったものを湯に浮かべる、それは専用のトレイに乗せられたお酒とグラス、それを見たG36はやれやれと言った感じの顔で副官を見つめ、Vectorはあら、良いじゃないと少々目を輝かせていた。

 

色々話を聞いてやる、だから此処で今日は呑むのを黙認しろ、それが副官の無言の提案らしい。そもそもにして自分たちより上なのだから確認なんて取らなくてもと思いつつもそこがこの人のいい所かと思ってからどうぞ、と手を動かせば

 

「呵々、すまんのぉ、自室でもやるからついつい持ってきてしまったのじゃ、お主らも呑むか?」

 

「じゃあ頂くわ。でもお『風呂』で飲みすぎて酔いがオーバー『フロ』ーしないようにね……ふふっ」

 

「お、思ったより冷えますね、お風呂なのに……あっと、私も頂いて宜しいでしょうか?」

 

良いぞ、コレで共犯じゃがなとそれぞれにお酒を注いで乾杯、一口飲んでから副官はこれまた美味しそうな声を上げて、上機嫌なまま

 

「して、なにか話はないのか?」

 

「そうですね、と言っても毎日が楽しいですということくらいでしょうか、お嬢様も笑顔で私は何も不満はございませんわ」

 

「まぁ、その分なにか起きた時の衝撃は物凄いってのもこの基地の特徴よね……最近は本当に静かだけど」

 

「何度もホイホイと事件が起きて堪るか、まぁこの基地は確かに平和じゃなぁ」

 

グイッと飲みきりまた注ぐ、彼女の言う通り、この基地は比較的今は平和なものである、少し前に刺されたりナノマシン問題が浮上したりとバタバタしていたのがもう懐かしいと思えるくらいには。

 

だがこの『地区』となるといつものことながら何かが起きている、特に最近ではS09地区のスラム街が爆発で更地になったりもあった、コレに関してはFMG-9達が即座に情報を仕入れたのだが

 

「まさかアイツからネクロノミコンを使っての情報収集はバレナイが危険性が高すぎるなぞ言ってくるレベルとは思わなかったのじゃ」

 

「退いて正解よそれ、私の方でも集めてたけど軍が関わってる、なんて話が出るほどだからね」

 

「軍が?だとすれば私達が踏み込むのは危険なんてものではないですね……下手を打てばこの基地が消えますよ」

 

思わぬ情報に衝撃が走る面々、じゃあこの話は止めじゃとなれば二人も同意して、それぞれが忘れるように酒を呑む。

 

しかし風呂場で呑むというのは少々酔いが回りやすいようで既に副官は勿論、G36もそれなりに顔を赤くしており無事なのはVector位なものとなっていた

 

「二人共、呑むペース早すぎるわ」

 

「なぁに言っておるのじゃVector、まだまだ……む?空じゃぞ」

 

「ええっと、ほら副官、こちらにまだありますわ、誰のかまでは存じ上げませんが」

 

「はぁ、まっ偶には良いかしらねって、ああ、マズイわね二人共、お酒を今すぐ片付けなさい」

 

なんでじゃ?とそれなりに酔っ払った副官がVectorに聞くも、また騒がしくなった扉の先にそっちを向く、G36も釣られるように向いた所で扉が開き入ってきたのは

 

「あれ、おばあちゃん達?」

 

「……少々お酒臭いですわ、まさか!?」

 

ゾロゾロと来たのは指揮官一家、入ってきて早々に匂いに気づいたPPKが三人を見るが副官はどこ吹く風と言った感じでお風呂から上がってP7達に近付き

 

「呵々、何じゃ一家揃って入りに来たのか?ほぉれバアバが洗ってやるのじゃ~」

 

「あ、じゃあ私をお願いするわおばあちゃん!」

 

「ずるい、私も私も!」

 

「あの、そんな二人で行ったら危ないと、思いますよ?」

 

シャフトが心配するのは割りと酔いでフラフラな副官なのだがそこは戦術人形で未だ現役の彼女、その状態であってもキチンとコケずに進み、代わりばんこで二人の体などを洗い始める。

 

「お風呂場でお酒は駄目だってネゲブが言ってたよG36?」

 

「う、も、申し訳ございませんお嬢様……」

 

「ふふっ、G36を余り責めないでね、副官の言葉だから仕方ないのよ」

 

Vectorの言葉に、おばあちゃん……と呆れた表情を少ししてから彼女達も入浴を楽しむ、因みになぜ今日は指揮官達も来たのかと言えば

 

「いやね、シャフトにも少し慣れてもらおうかなって、少し前の私みたいに体の傷を晒すのが怖いって言ってたからね」

 

「大丈夫ですかシャフト?」

 

「う、うん、みんな気にしてくれてないから安心でき、ます」

 

その数日後、シャフトが45達とも入浴を共にしたと聞き我が娘の成長の速さを喜ぶ夫婦が居たとか居なかったとか。




本当はアーキテクトも出したかった、まぁ割と最近出ずっぱりだったし休暇だよ休暇!!
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