それいけポンコツ指揮官とM1895おばあちゃん!! 作:鮪薙
今回は『犬もどき』様の作品『METAL GEAR DOLLS』とのコラボ回です!!
めっちゃ頑張んなきゃ(震え声)
その日、S09地区P基地は今までにないくらいに騒がしくなっていた、と言うのも始まりは一本の救難信号をFMG-9が拾ったところからだった。
「詳細は!」
《不明です、ただし場所は鉄血の領域だとすれば猶予はそんなにないと思われます!!》
報告を聞いて思考を巡らす、推定だが落ちたのはヘリであり乗務員の数は不明、だが救難信号を出したということは動くに動けない、もしくは鉄血に襲撃されていると考えられる。
「何処の所属か分かるか?」
《駄目です救難信号だけしか送られてないのでその辺りは不明です、場所的にヘリが落ちたというのは確かなのですが》
「所属不明のヘリか、罠というのも考えられるな……どうする指揮官」
副官の言葉も確かだ、どういった経緯で鉄血の支配領域に入ってしまったのか、何かしらのアクシデントがありなのか、それとも彼女の言う通りグリフィン、しかも前線基地を陥れるための罠……だがとそこでその可能性を指揮官は切った。
罠だとすればもう少しやり方があったはずだと、少しだけ熱を持ち始めた頭を無視しつつ思考を並べる
「(捨て駒?でもヘリを一機使って?鉄血が私達を誘き寄せるための罠と考える方が可能性が高いかも?)FMG、救難信号の付近の地図出せる?」
《少しお待ちを……どうぞ!》
アーキテクトが来てから更に改良されたホログラムマップに救難信号を中心とした地図が目の前に表示、指揮官がそれに眼をを向ければ直ぐに反応が現れた。
「どうじゃ?」
「救難信号の前方に鉄血の反応、数は……今はまだ小規模だけど、少し離れた位置に本隊らしいのもあるって救難信号地点にも反応?」
「……手遅れか?」
「いや、そうじゃない、寧ろそこを守るように戦ってる?」
少し前ならば何だそれという状況に陥りそうな言葉だが鉄血が味方となるという展開にそれなりに慣れてしまった二人、向こうの状況はどう見ても切羽詰まっている、でも罠かもしれない……そうして出した結論は
「うん、第一部隊出撃準備して第一ヘリポートに集まって、【ヒポグリフ】を使って救助しに行こう、それとペーシャちゃん達も【ハイブリーゼ】で向かわせるよ」
「了解じゃ、直ぐに準備に取り掛かろう……こちらナガン、第一部隊全員、第一ヘリポートに戦闘準備して集まれ」
「よし、FMGはヴァニラさんとそのまま情報収集。よいしょっと、こちら指揮官、81式はヒポグリフの準備を、ルガーP08は……」
こうして所属不明の救難信号の救助作戦が実行されたのが数十分前、何だかんだで救助に成功して負傷者のヘリパイロットを治療のために医務長PPSh-41が医務室に運び、執務室には残りの三名と指揮官と副官、それと扉の直ぐ側にPPKとG36が待機している。
「えっと、では貴方達はバーガー屋で出会ったスコーピオンちゃんが言ってた
「ああ、本当に助かった、ありがとう」
「……」
「固まるな阿呆、まぁ知らぬ仲でもないし、あのような状況下で他PMCだから助けるかどうか何だと言うのも馬鹿らしいという話じゃ、礼には及ばぬよ」
ガスマスクをした男性【キッド】からの掛け値なしの感謝の言葉にフリーズする指揮官、覚悟を決め人も人形も分け隔てなく自身の眼で見て自身でどうするかを決めると誓ってからは積極的に動いている彼女だがやはり軍人という存在にはまだまだ慣れが必要らしい。
そして向こうも向こうで驚いていた、明らかに未成年の少女がこの規模がかなり大きい基地の指揮官を勤めている、しかも何かしらの問題が起きてる様子もなく人形同士の確執も見当たらない、ある種の理想とも言える形を作り出しているという事を。それから軽くこの後の話をし、どうやらMSF側からの迎えが来るらしいという話を聞いて、ポンと手をたたき
「じゃあ、ゆっくりしていって下さい、流石に機密性の高いところは無理ですが凡そのところは開放してますので」
「それ、かなり無警戒過ぎない?私達コレでも別のPMCよ?」
「だって、そんな事する顔じゃないですから、特にネゲブちゃんや隣のえっと……」
そう言えば名前をまだ聞いてなかったなと一人の少女、バンダナをした彼女を見つめる。自身の眼が彼女が何者なのかは語っている、間違いないハイエンドモデルだと、しかしアーキテクトやゲーガ-達と比べると靄が少しだけ薄いのでなにか違うのかなと考えるがそこは踏み込むのは止めておこうと考え、彼女にできるだけ優しい笑みを浮かべ
「貴女も、なにか悪いことを考えてる雰囲気じゃない、だから問題ありません」
「なん……で、断言できる?」
「なんで、か。うーん、なんとなく?」
断言だった、周りのキッド含む全員がえぇという雰囲気を醸し出すも指揮官は特に気にする様子もない、本気でなんとなくとしか言いようがないのでどう思われても仕方ないしとすら考えている。
とりあえず監視は付けることにはなるが彼女達は迎えが来る間この基地で自由にのんびりと過ごして貰うことにしてその場で解散となる、丁度休日だったというのもあり基地は賑やか、そう、賑やかなのだ。
「……」
「あっと、居た居た!」
「お、お母さん、急に声掛けたら……」
この騒がしい基地の中で一人になるという器用なことをしていたハイエンドモデルの彼女、あの時名前を聞いていないとか思いながら聞きそびれてしまった指揮官が彼女を見つけそう声を掛けたのだが、シャフトの言葉と彼女のビクッと言う反応をされてあちゃっと言う顔になる。
今のやり取りで何となくだが彼女の性格とかを断片的に把握した、ならばと
「隣、良いかな?」
「ど、ど、どう、ぞ」
「んじゃ遠慮なく、ほらシャフトも」
「あ、えっと、失礼、します」
少女の右に指揮官、その隣にシャフトが座り、ついさっき焼いてもらったクッキーと紅茶が入った魔法瓶を取り出してからコップに人数分注ぎ配る。
「え、えっと、こ、これ、は?」
「スプリング特製のクッキーとL85が淹れた紅茶、美味しいよ~っとと、その前に自己紹介だね。改めまして私はこの基地の指揮官をしてます【ユノ】です、でこっちが」
「【シャフト】です……よ、よろしく、お願いします」
ハイエンドモデルの彼女は最初、何か目的があってかと思った、だが二人の様子からそれはないと分かると驚いたような顔をし、どうするかと悩んでから遠慮がちに差し出された紅茶を受け取り、それから本当に小さな声で
「り、りり、リベルタドール……で、です」
これはPMCという枠を超えた友人ができたお話、無口で少しコミュ障なハイエンドモデル【リベルタ】と何だかんだどんな存在とも打ち解けられる【ユノ】、同じくらいにコミュ障な末っ子【シャフト】のそんなお話である。
因みにだがキッドと出会う者全員が不思議に思いながらも気にしないようにしているロリネゲブはと言えば
「おお、ここはこんなにマシンガンが居るのか!!」
「ええ、そうね。と言うか私も居るのね」
「……小さい私というのもあれね、不思議なものね」
「掃除道具一式装備の自分にそれ言われるとすごく複雑なんだけど、それとキッド兄さんは少し落ち着け!!」
偶々射撃場で勢揃いとまでは行かずとも揃っていたMG組に興奮するキッド、それに嫉妬しつつもこの基地の主婦ネゲブに衝撃を受けていた。
リベルタちゃんもキッドもロリネゲブも上手く書ける気が全然しないんですけどぉ!!!!!!(土下座)
せ、せめてリベルタちゃんとトモダチ作戦は成功させる、させるんだい……!!
S09P基地の兵器紹介コーナー
【ヒポグリフ】
ウィンダム81式カスタムから得たデータを元に再改修され生まれた現状の最終型。アーキテクトが今までで得た技術を贅沢に使ったものであり内容は
反重力ユニットによる安定性と離陸時間の短縮、兵装による反動もコレによって殺されている。
アヴェンジャーは外されたが代わりに弾種を選べる二門の20mmバルカン、一つは通常弾、もう一つは炸裂弾。
サイレントカスタムからの技術流用でステルス性と静音性も確保、対ミサイルのジャマーなども完備とともかくコスト度外視で作られた物となっている。
【ハイブリーゼ】
PPSh-41が立案した輸送用大型ヘリを改装した通称【空飛ぶ病院】基地の設備などには流石に劣るがそれでもそれなりの手術を施すことが出来る設備が機内に揃えられ、3人ほどだったらPPSh-41とSOCOMのダミー込みでの手術が可能。
装甲などはとにかく生存と安定性重視、お蔭で生半可な攻撃ではびくともしない物に仕上がっている。
名前の意味はドイツ語の【癒やし】と【そよ風】の合わせ文字。