それいけポンコツ指揮官とM1895おばあちゃん!!   作:焔薙

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イレブンなんて飾りなのです


シスターズたくさん

妙な緊張感に包まれるカフェ、なぜ私は此処にという疑問が拭えないキャリコ、その数個の席をくっつけた場にはAR-15を中心としたあの組織『シスターズイレブン』の面々の姿。

 

因みにイレブンとは言っているが既に11は超えている、だが彼女たちは気にしない、数字など指揮官の可愛さと美しさと妹力の前には無力であると知っているからだ。

 

(いや、知らんがな)

 

思わずキャラを投げ捨てたツッコミを心の中でするキャリコ、というか彼女としてはそんな珍妙な集団に自分が巻き込まれたことが物凄く不満であるという感情しかない。

 

更に言えば、その集団の中に

 

「わーちゃん……私は貴女を信じてたのに」

 

「違うの聞いて、私は何時だって突然この集会に引き込まれるの、断じてこっち側の人形じゃないわよ」

 

「え~、でも最近割りかしノリノリやったやん」

 

「わーちゃん……」

 

冷たい視線がWA2000を襲う、だがキャリコが軽く失望していたのは彼女だけではない、他にもまだ居たりするそれが

 

「待ってくださいキャリコ、私は違いますから。そこの不本意ながらAR小隊の一人に連れてこられただけですから」

 

「不本意ながらって何!?」

 

「あ?」

 

「……昔のM4はもっとこう、お淑やかな感じが待って腹パンの構えは止して、それ結構痛いウッ!?」

 

鋭く、そして恐ろしく早い腹パンがAR-15に突き刺さる、それを見て一先ずの安心をするキャリコ、はっきり言えばこの光景を見て安心を覚える程度には彼女だって染まりつつあるのは秘密だ。

 

主催が沈んだシスターズイレブンの会合と言うなの女子会、そもそも何を主題に集まったのだろうかと思っていれば驚く速度で回復し復活したAR-15(その際にM4がはっきり舌打ちをしていた)から語られる。

 

「さて、本日集まってもらったのは指揮官の妹分であるノアについてよ」

 

「あの子、言葉は色々荒っぽいですけど良い子ですよね」

 

「何だかんだ言って手伝ってくれたりするからなぁ」

 

「この間は動物たちの世話して笑ってたのを見たよね45姉」

 

「それ言ったらP7のダミー、アニス達と遊んであげてるのを見たじゃない」

 

ノアについて、それだけの切り口で彼女たちは一気に語りだす、その光景を見てキャリコは思わず怯みながらもノアという少女については自分もそれなりに関わりがあったりするのでそれを思い出して

 

「ノアちゃんってさ、結構女の子の趣味とかに興味が強いんだよね」

 

「え、なにそれ初めて聞いたんだけど」

 

「何時だったかな、私がカフェでツァスタバとマニキュアの話をしてた時に偶々近くに居たノアちゃんが本人は気にしてないって感じなんだけど耳とかが少し距離を詰めてきたりとかして興味ありな感じの態度をしてたの」

 

しかしその時は、彼女に話を振ろうとした時に向こうがそれを察知してさっさと出ていってしまったのでまだ可能性の域ではあるがキャリコはきっと興味があるんだろうなと確信していた。

 

そこまで話してあ、と思う。何真面目にこの会話に参加しているんだと、コレでは私もこっち側の人形みたいじゃないとコホンと態とらしく咳払いをしてからコーヒーを一口飲んでから

 

「だけどまぁ、ROよりはマシだよね」

 

「え、待ってそこで私に話が振られるのですか?と言うか今の言い方だと私が酷い人形みたいじゃありません?」

 

「……配属したばかりの綺麗だったROはね、居なくなったのよ」

 

「此処に居ますからね!!??」

 

目の前のRO635が何か叫んでいるがキャリコにはもはや届かない、そこに居る彼女はきっととても似た誰かなんだと最近では考えるようにしている。

 

でなければ、度々ちびっ子人形たちとにんまり笑顔で遊んでいるのとか、それを録画した映像を見て満面の笑みを浮かべてリラックスしているのとか、実は自室に指揮官とかちびっ子人形たちを取った写真が沢山飾られているとか、それらがあの配属されたばかりで常識人だったあのRO635と目の前のそれが同一人物だということになってしまうから。

 

そんなのメンタルが保たない、最近はコンテンダーというとてもとても心強い味方を得たとは言え、それでも今まで仲間だった人物が染まってしまったという事実は辛い。

 

「あの、何だか皆が手遅れな人形だって言われてる気がするんですが?」

 

「よく分かってるじゃないM14」

 

「み、みんなはただ指揮官とノアちゃんを妹のように大切にしてるお姉ちゃんだってだけです!」

 

M14に関しては完全な誤解であり、彼女はかなり本気で二人のお姉ちゃんを演じようとしている存在である、色々残念だったり姉とか妹関係なしにただ愛でていたいとか言うのではない。

 

が、今の半ば思考放棄中のキャリコには全てが同じに見えてしまっているので悲しいかなその言葉は届かない、いやもしかしたら届いたかもしれないがそれを彼女が理解するには少しだけ時間が必要なくらいにはこの数十分の間にメンタルを疲弊しているのだ。

 

という事でこの場にはそうやってキチンと二人の姉として接してみようと試みているものも居る、先のM14もそう、M4もどっちかと言えばそうであり、FALなんかは一番成功している人物だろう。

 

「どうすれば、FALみたいにいざって時に頼られるお姉ちゃんになれるのかな」

 

「いや、まぁ私もそうなろうとしてなったわけじゃないんだけど……気付いたらよく相談されたりはするけどさ、それはきっと私が古参の一人だからよ」

 

「……古参だったらそんなに差がありませんよね?」

 

ならもうわからないわねと匙を投げて紅茶を飲む、後にユノにM14をどう見ているのかと聞いてみれば

 

『M14ちゃんは、友達かな。一緒にお茶したりとか買い物に行ったりとか楽しそうにするから私も楽しくなるのって凄いと思うよ』

 

コレを聞いた彼女は友達かぁと少し複雑な感じの声をしながらも顔は笑顔だった模様、とノアについての会話だったが気づけばそんな感じに脱線を始めている女子会。

 

そもそもなぜ急に、そして今になって彼女についての話し合いなんて始めたのかと半ば開き直ったキャリコがAR-15に聞いてみれば

 

「かなり脱線したけど、本当だったら指揮官とノア、どっちが姉かなぁって話をしようとしたんだけど」

 

「ノアちゃんでしょ、見たことあるでしょ、姉を名乗っている指揮官をぶっきらぼうにフォローするその姿、あれは完全に姉よ、異論は?」

 

「何言ってるの指揮官に決まってるじゃない、ノアちゃんはね、姉貴風の妹ポジよ、それに彼女を引っ張り上げたのは指揮官なのよ?」

 

UMP45が先制し、Five-seveNが即座に反論すれば女子会は更に加速し、その光景にキャリコはただ一言

 

「……コレで凄い優秀なのが笑えるわよね」




今日ちょっとリアルでメンタルダメージ入ったのでグチャグチャな書き方になってしまった反省……

キャリコちゃんは、常識枠です。

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