それいけポンコツ指揮官とM1895おばあちゃん!!   作:鮪薙

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まぁ、指揮官はまだ仕事なわけですがね


お決まりの基地案内

少女改めサンダー、から更に改めてクフェアと名乗った少女は綺麗なお辞儀をしてからもしかしたら本人も初めて出せた笑顔で二人を見れば向こうも数回頷いてから

 

「クフェア、いい名じゃねぇか」

 

「うんうん、似合ってるよ!さて、じゃあこれから基地を案内って言ってあげたかったんだけどね……」

 

そう、この基地では新人の娘には指揮官自ら案内を買って出るという流れが毎回あるのだが今回はそれが出来ない様子で申し訳無さそうに両手を合わせてから

 

「ごめん、ノアちゃんに頼めるかな?」

 

「別に構わねぇが、何かあったのか?」

 

「今回の作戦の報告書の作成じゃよ、少々大規模だったが故に纏める量も多くてな、今からわしとコヤツは缶詰じゃ」

 

缶詰とは言っているが夜遅くまでという量ではない、がそれを待っていたら確実に案内する時間はなくなるという位の量はあるので今回はノアにクフェアの案内を頼むことになった。

 

それに関してはノアもクフェアも問題ないと思っている、そもそもにして彼女を保護すると決めたのはノアなので自分が案内するのは当然だろうがとすら思っている、寧ろ彼女としては

 

「なぁ、それってアタシも書いたほうが良いのか?」

 

「私も、ですかね……?」

 

ノアの言葉にクフェアももしかして必要かなと思い聞いてみれば、どうやらそれは必要ないらしい、辛うじて生きていた下っ端と幹部一人、そして捕らえた組織のリーダーから情報を搾り取れるだけ取るらしいので内部については必要ないし、ノアの行動についても立案された作戦を元にしているのでもしかしたら多少詳細が必要な部分が出るかもしれないけど何も書いてもらうレベルではない。

 

「て言うことだから、今日はもうノアちゃんもオフでいいよ、後は私とナガンで処理しちゃうから」

 

「うむ、少々騒がしい基地ではあるがクフェアもゆっくりと慣れてくれなのじゃ、ではな」

 

じゃーねー!!!とブンブンと手を振りながら執務室に向かって消えていくユノと副官を見送ってからノアが何かを思ったのか一度だよなぁと呟いてから

 

「あれでも指揮官なんだよなあの能天気バカ」

 

「あ、あんまりな言いようですね」

 

「クフェアは知らねぇだろうけど、あいつ、まだアタシが荒れてた時に会話しようと自分の命を餌にする女だぞ、能天気バカ以外の何があるってんだ」

 

ごめんなさい、少し擁護しづらいですと思わず心の中で謝ったクフェアであった、そんなやり取りがあったがそれからはこの基地の主要となる部屋の案内、射撃訓練所に運動場、カリーナの仕事場であるデータベースに続いて整備室に行けば

 

「はじめましてクフェアです」

 

「ようこそ、話は聞いてるわよクフェアちゃん。私はこの基地の唯一の人形専門の整備士のヴァニラよ、何かあったら私のところに来て頂戴ね」

 

「腕は確からしい、まぁアタシは人形じゃねぇから受けたことねぇんだが……まぁばあちゃんが言ってたし良いんだろうな」

 

因みにだがスプリングフィールドとくっついて彼女ではあるが自身の趣味に関しては治っていない、大人しくはなったが根っこではこの二人のまだまだ発展しそうな百合の波動を感じて表情を保つのに苦労している。

 

だったら治せばいいじゃん、そんな相棒の言葉が聞こえてくるが治せたら苦労しないわというのがヴァニラの言葉だった。

 

「んじゃ、次行くぞ」

 

「はい!では失礼します」

 

「ごゆっくり~……ハァ、良いわねぇ」

 

きっと良いカップルに発展するわあれ、因みに自分らはと聞かれると上手く答えられずに赤面するらしいというのは余談であり今語る話ではないだろう。

 

整備室を後にした二人、医務室はさっき自分たちが案内に出る前に紹介したので大凡の主要施設は案内が済んだなと判断、続いてノアが案内を初めたのは娯楽施設、と言っても今日は休日ではないので

 

「ここがカフェ、の入り口。めっちゃ美味いマフィンとかが食えるのはここな、注意点はこの通り、休日にしか開かないって点だ」

 

「ノアは甘いのとか好きなのですか?」

 

「ん?まぁ甘いのに限らずウメェのは何でも好きだ、オメェも今日の夕食で腰抜かすなよ?ネゲブが作る料理が本当にウメェんだコレが」

 

ネゲブ、遂に夕食の料理長を任されるほどに成長してたらしい。ともかくそれを聞いて楽しみになってきたとばかりに頷くクフェアを確認してから平日なので開いてないカフェの前にいつまでも居てもしゃーないと他のところを案内を始める。

 

レクリエーションルーム、休憩室、視聴覚室、スリーピースの活動場所、農場に養鶏所と様々な所を案内すれば道中で沢山の人形とすれ違いその一人ひとりが彼女を見れば丁寧に自己紹介をしてくれたり、中には

 

「ほぉ、おめぇさんが例の保護された人形かにゃ」

 

「は、はい、クフェアといいます」

 

「うむ、暴れん坊ガールには少々もったいない感じの少女にゃ」

 

「おう、出てきて早々に人をバカにするタァ相変わらず良い根性してんなIDW」

 

「にゃにゃにゃ、まぁでもコレでお前さんも少しは落ち着くと良いにゃ、っとこれ以上は本気で身の危険を感じるので逃げるにゃ!」

 

あ、こら待て!などと止めようとする頃にはIDWの姿は遥か遠く、いつ動いたのかすら分からないそれにクフェアは眼を丸くして、確かにこの基地は最前線なんだなと感心させられた。

 

最後に忘れてはいけないのを紹介するかと向かったのは今日はここで作業しているらしい空き部屋、扉を開けばクフェアが感嘆の声を上げた、そこには大きな水槽が並べられどれもオシャレな内装になっている、そんな部屋で資料を見ながら後必要なのはと呟いているのはこの基地の技術顧問であるアーキテクト、ゲーガーについては養鶏所のときに紹介を済ませている、その時は

 

『は、ハイエンドモデル!?』

 

『まぁ驚かれるだろうな、ゲーガーだ。見ての通り今はこの基地で養鶏所などの管理をしている、敵対はするつもりはないから安心してくれ』

 

というやり取りがあった、なので今回はアーキテクトというコレまたハイエンドモデルがそこで作業しててもクフェアは驚かずにいられている。

 

「何やってんだポンコツハイエンド」

 

「お?あ、君は確かクフェアちゃんだっけ?じゃあ、クーちゃんかな?あれ、コレ誰かに使ってたっけ……?ってポンコツとは酷いな」

 

「あの、これは何をしてるのですか?」

 

「ここをアクアリウムにしようと思ってね、何でもD08のドリーマーが養殖に成功した海洋生物を送ってくれるみたいでね、折角だからユノっち達も楽しめるものにしようと思ったんだよ」

 

まぁ、まだ完成じゃないけどとにこやかに笑うアーキテクトを見てクフェアは思った、この基地は何と言うかみんなが暖かいんだと、だからだろうかそれを見て彼女も釣られて笑った。

 

まだまだこの基地の案内できる場所はあるのだが時計を見ればそろそろいい時間、とりあえず最後に掲示板でも見せておくかと紹介を終えた所で

 

「ノアお嬢様、彼女、クフェアの部屋の準備が済みましたので報告に上がりました」

 

「お、お嬢様?ノアってもしかしてすごい人?」

 

「いや待て、オメェはあの能天気バカのメイドだろ」

 

「はい、ですがユノお嬢様の妹様、となれば必然的に私のお嬢様でございます、あっと申し訳ございません、私はユノお嬢様とノアお嬢様のメイドを務めておりますG36です、以後お見知りおきを」

 

コイツこんなキャラだったっけなぁと思うが最近では段々とエンジンが掛かっているらしい、その後は夕食の規模に驚いたり、その美味しさに感動したり、部屋のフカフカなベッドに感激したりとあったが最後に書くとすれば

 

「……大きい」

 

「まぁ、大浴場だしな、割と馬鹿にならねぇんだデカイお風呂ってのは」

 

ふへ~と寛ぐノア、だがクフェアの視線はその湯船に浮かぶ2つの存在に釘付けになり、一度自分のを見てそれからノアのを見て、改めて

 

「大きい、ですね」

 

少しだけ、彼女に敗北感を覚えたクフェアであった。




まぁここで敗北感覚えても結局は全く遠くない未来でノアの弱点だと分かってがん攻めされるんですけどねノアちゃん

「何の話だそれ!?」
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